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アンテナA.車後部: スペアタイヤ取りつけ部からステーを出した所のMJコネクタにとり付けこの両アンテナに同じ長さに切った同軸ケーブル(今回使用は4mのRG58U 2組)を使用し、同軸ケーブルの結合部に位相給電切替器をとり付けました。 なお、前後のアンテナの間隔は5.0m丁度になりました。 パターンの綺麗さを考えれば3mか6mがFBですが車の長さを変える訳にはいかないので..Hi
アンテナB.車前部: フロントガードにL型金具をUボルトで止めた所のMJコネクタにとり付け(新規追加分)
理論検証:
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物理的な制約が明確になったところで、アンテナシュミレータソフト
MMPC-Winを使用し位相の変化に対する指向性やゲインの変化を見てみることにしました。
ここでのフリースペースを条件としたシュミレーションは、導体としての車体その物の影響を考慮していないので実際の物とは違った形になる可能性はあるもののおよその特性はつかめる筈です
この図でわかるように位相0度(スタック状態)の時、左右方向に約4dBの最大ゲインが期待できますが、モービルで使うにはビームがかなりシャープです。
また、90度ずつ位相を変えれれば何処かに良い点が有りそうな感じです。
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設計条件:
1.車載のIC-706のSメータを見ながら位相の切替ができること
2.上記のシュミレーションで検証した0・90・180・270度の4つの位相可変ができること
3.位相給電の効果の比較の基準とするため、後部アンテナの単独使用ができること
4.通過電力CW 100wで問題ないこと
5.28MHzでもなんとか使えること
1.の条件を満たすため、切替スイッチをトランシーバの側に置き、位相切替器本体をリモコン制御する構造にしました。
切替スイッチはロータリースイッチを探していましたが、ジャンクの6回路のキースイッチが有ったのでこれを使用することにしました。
また4個の4回路ミゼットリレーを使用し、リレーロジックでアンテナの位相制御と切替を行うことにしました。
90度の位相差を作るには片方のアンテナに1/4波長分余計に同軸ケーブルを繋げば良いことになります。今回この遅延用同軸ケーブルに3C2V
1m(1/4波長に短縮率をかけた寸法)を使用することとして、スタック用Qマッチ2本と位相遅延用3本の計5本を切り出す事にしました。
ロジックはリレーで自己保持する形態を考えていたのですが、ロータリースイッチと相性の良いダイオードマトリクスで動作するリレーを決める方式に落ち付きました。このような条件をまとめ、回路図は以下のようにしました。
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性能チェック:
性能面で気になるのは挿入ロスとアイソレーションです。、アンテナAとB端子にダミーロードとSWR計を挿入してデータを取ってみました。
SWRが少し高いのが気になりますが、挿入損失も -0.6 〜 -0.8と思ったより悪くなさそうです。
と言うことは信号の殆どが正規の回路を通っているということですからアイソレーションもそれなりに期待できそうです。
| 測定:50.5MHz | アンテナAのみ | AB給電位相0 | AB給電位相90 | AB給電位相180 |
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位相を切替ることにより、Sメータが変化する場合も有るし、無い時も有る。
+方向への変化の平均はS読みで1−3個でマズマズ。−方向の変化はヌル点とおぼしき所で急激に下がる所がある。
全般的言えば8割以上は単独アンテナより信号が上がるようです。但し、”位相を切り替えてベストの位置にした時”にです。シュミレーションで判っていましたがPOS-1(位相0度:スタック状態)で左右方向のでは4dBd
のゲインがありますのでそこに入った時は信号が顕著に上がりますが、ビームがシャープで走行状態ではビーム以外の所には入る可能性が高いと言う事も有り、使いづらい感じがあります。
実際、色々な局を聞いていると位相給電すると”単独より悪い”という事実にも出くわしました。
そこで、ある局を聞きながら位相を変えると言うことを冷静に考えてみると下記のようなことが言えそうです。
1.その方向に対してのゲインが変わる
2.その方向に対しての打ち上げ角が変わる
3.”その方向”とはランダムな位置であり、指向性のピークであるかもしれないしヌル点かもしれない。
多くの場合はそのどちらでもないが、位相を変えると”その方向”に対する条件がまた変わる。
つまり同時に多くのパラメータが変化するわけですので”常に”単独使用(POS-0)より良くなるという訳では無いという事が判ります。車で走っている場合はさらに不確定要因のパラメータが増える事は言うまでも有りません。このようなわけでAアンテナの単独仕様を含めた中で一番良い所を選択する。という運用になるわけです(ここの割り切りが必要です。Hi)。
同じ指向性が変えられるといっても、パラメータ(ゲイン・指向性・打ち上げ角)の面から言えば、同等ゲインの2エレ八木を回転させたのとはかなり違うといえると思います。
QSOで実力発揮:
この実験をしていた時JK1IKU/7鎌田さん が鹿島郡を探しているとのQSPが入り、その周波数を聞くと信号が微かに入ってきました。モービルで秋田県川辺郡の信号を聞いてまずビックリ!駐車場で車の位置を変え、スイッチを回し位相を変えてみると信号が聞き取りやすくなりました。車を南北に向けてPOS-1(位相0度:東西ビーム)にした位置でした:この時は東方向のスキャッターによる伝播と思われます。
SSBで何回か呼んでも応答が無いのでCWに切り替えてなんとか380km及ぶQSOにこぎつけました。恐ら従来の1本のモービルホイップではQSOに至らなかったものと思います。他にEsでJG8WJI/8局(上川郡)、JP1FGW/1局(北茨城市)と相次いでQSO。こちらはお互いに59のFBな状態でしたが、それでも一番良い所はアンテナを2本使用した位相給電の何処かにありました。
後日、会社帰りに石岡市モービル(51.0MHzFM)から出したCQにローカルのJS1WTT局(水戸市GP使用)が応答してくれました。水戸から石岡間の6mモービルとQSOするというのはチョット厳しいイメージだったのですが、角を曲がるたび位相を切り替えてみると面白いように信号が上がります。やっぱりキャリアの無いSSBよりもFMの方が切り替えた感じが判ってFBでした。但し、送信しながら角を曲がってしまうと相手に聞こえなくなってしまう心配が有るので、信号が弱い時は角の前でマイクを相手に返た方が良いかもしれません。(^^;
28MHz:
28MHzに関してはまだ受信のみの実験に終始しているので良く判りませんが、少なくともPOS-0(アンテナA単独)とPOS-1(位相差0度:スタック状態)問題無く動いている様です。もう少しコンディションが上がれば会社の行きかえりにDX
QSOを楽しめそうです。位相の遅延に関しては同軸の長さが波長の長さに比例して長くならなければいけないのと、現状の長さが28MHzで何度の遅延になっているかまだ検証していないので、等再検討してみたいと思っています。28MHzではアンテナの物理間隔が1/2波長なので案外良い結果が期待できるかも。
蛇足ながら、このアンテナシステムでPOS-2を選ぶと何故か 21MHzにバッチリ乗るようになってしまいました。どう乗っているのか良く判りませんがラッキー!という事で使っています。でもこれは保証しかねます。Hi。
今後の展開:
今回は車載を重視したのでリレーを使ったリモコン方式になりましたが、もっとシンプルにロータリースイッチに遅延用同軸ケーブルを直付けする方法をやってみたいと思っています。この方法にすれば電気的性能がより向上しますし、切替の為の電気が必要有りません。
また、ロータリーSWの接点に余裕があれば50MHzだけでなく、28MHzの180度遅延ポジションとかがカンタンに構成できます。これの欠点としては同軸を足し算で増やして行く方式ではないので、それぞれの角度に見合う遅延同軸を各々作らなければならない事でしょうか。
今考えている案を回路図にしてみましたので参考にしてください。
当然ながら、他のバンドでの応用も可能ですし、リレー切替式の応用としては
Sメータ回路(AGC)と連動させて最適位相を選択する事も可能かと思います。
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スタックアンテナの単体切替:
私のホームページを見られた方から、スタックアンテナの単体・スタック切替の方法について何件かお問い合わせを頂きましたのでここで御説明させていただきます。主に2モードと3モードの切替方式が有り、当局は3モードの切替器を使用しております。RY1は同軸リレーで東洋通商のNJコネクタが直付けされた物を使用しています。
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