僕の家族

N星人様    

(注:畏れ多いお願いですが、Nの駄作『リボンを掛けて』の後にお読みいただけると、
いっそう深みが増すと思われます(笑))



「ぼくのかぞく」


 ぼくのいえは、3にんかぞくです。おとうさんとおかあさんとぼくの、3にんですんでいます。
 おとうさんは、キール=セリアンといいます。とってもあたまがよくて、『ひいろのまどうし』といわれるまどうしです。
 おかあさんは、メイ=セリアンといいます。おとうさんとおなじように、まどうしです。
ちゃいろの目がとてもきれいな、かわいいおかあさんです。

 おとうさんとおかあさんがまどうしなので、ぼくもちいさいころからまほうがすきでした。よく、3にんでじっけんをします。このあいだは、『ランクAのぶじゅつまほうをふせぐことのできるとくしゅけっかい』のじっけんをしました。おとうさんがつくったまほうじんは、とてもうまくできていて、じっけんはせいこうしました。でもそのあとで、おかあさんが『せいぎょのほじょまほう』をとなえわすれたので、おうちのよこにあった大きなもみの木が、ぼうそうしたぶじゅつまほうでたおれてしまいました。
 あのときは、ぼくもどきどきしました。おかあさんはおとうさんとけんかをして、その日はずーっとふたりともおはなしをしませんでした。ぼくは「だいじょうぶかなあ」とおもっていたのですが、つぎの日のあさには、ふたりともとってもなかよしで、あんしんしました。
 おとうさんとおかあさんは、よくけんかをします。でも、ながいあいだけんかをしていることはありません。だからぼくは「やっぱりなかがいいんだなあ」とおもいます。

 おかあさんは、『いせかいじん』なんだそうです。『いせかい』がどこのくになのか、ぼくはまだよくわかりません。おとうさんにきくと、なんだかかなしそうなかおをしたので、もうきかないようにしようとおもいました。「大きくなったらわかるよ」とおかあさんがいったので、はやく大きくなりたいです。

 このまえのにちようび、しんでんでけっこんしきをしているのをみました。おうちにかえってから、「おとうさんとおかあさんもあんなふうにしたの?」とたずねると、おとうさんはなぜかそっぽをむいてしまいました。かわりに、おかあさんが「そうよ」とこたえてくれました。
「ぷろぽーずしてくれてから、いっかげつもひまがあったっけ?とにかく、きゅうでね」
と、おかあさんがいったので、ぼくはふしぎにおもって、またたずねました。
「どうして?」
「まわりのひとがね、はやくけっこんしろってはやしたてたから」
「おとうさんは、なんていってぷろぽーずしたの?」
「それがねえ・・・」
 おかあさんがわらってつづきをはなそうとしたら、いきなりおとうさんがおかあさんをだっこして、ふたりのおへやにかけこんでしまいました。
 ぼくは、なにがおこったのかわからないので、しばらくじっとまっていました。でもなかなかでてこないので、そのうちねむたくなってしまいました。
 ソファでねむっていたら、おかあさんが「ゆうごはんができたわよ」とおこしてくれました。おかあさんはなんだかごきげんで、ぼくのだいすきなグラタンとおとうさんのすきなコーンスープをたくさんつくっていました。でもおとうさんは、ちょっとつかれたかおをしていました。ぼくは、なんだかよくわからなかったけど、グラタンがたくさんたべられたのでうれしかったです。
 そのつぎの日、おかあさんがこっそり「たからものよ」といって、ぼくにみせてくれたのは、きれいなピンクのリボンでした。ぼくはおとこなのでつけないけど、クラスのおんなのこがよくつけているような、かわいいリボンです。
「おかあさんのたからものなの。ぷろぽーずのときの、おもいでなのよ」
「おとうさんがくれたの?」
 おかあさんは、にっこりわらっただけで、おはなししてくれませんでした。でも、えがおがとてもかわいかったので、ぼくは「まあいいや」とおもいました。

 ぼくは、おとうさんもおかあさんもだいすきです。おとなになったら、おとうさんみたいにりっぱなまどうしになりたいし、およめさんも、おかあさんみたいなおんなのこをみつけたいです。そういったら、おかあさんはよろこんでくれたけど、おとうさんはまじめなかおをして、ぼくにいいました。
「くろうするぞ、おまえ」
 それをきいていたおかあさんは、かんかんにおこってしまいました。
 でも、「やっぱりふたりはなかよしなんだなあ」と、ぼくはおもいます。らいねんのはるには、ぼくに『いもうと』か『おとうと』ができるよていだって、きのうおかあさんがおしえてくれました。ぼくはどっちでもうれしいです。はやくうまれてこないかなあ。

 らいねんは、4にんかぞくになっているので、かくことがもっといっぱいふえるとおもいます。

おわり。



 ・・・コンクールで最優秀賞に輝いたこの作文は、クライン王都の広報誌にめでたく掲載された。
 その日、彼の父母がどのような顔をしたのか、歴史は何も語らない。
 ただ、某国王陛下と某筆頭魔導士と某騎士団長とその部下たち、某文官に某吟遊詩人、そして某元・クライン王女が、ハラワタがぶっちぎれるほど笑い転げたのは、あまりにも有名な事実である・・・。


END



【あとがき】
そりゃー笑うよな・・・事情を知ってりゃ(笑)。
ネタ提供ありがとうっ、御崎さん!!らぶちゅー(やめれ)!!

【御崎より】
N星人さん、本当にありがとうございました!あのお馬鹿な雑談が、こんなに素晴らしい創作になるなんて、もうさすがですわ(*^^*)!んー、らぶちゅー返し!(爆)
うふふふふ、どーしてキールは疲れた顔してたんでしょうね?(笑)
というわけで、このお話の前段(笑)『リボンを掛けて』は、 メイ至上主義FCさまのメイお誕生日企画に飾られています。万が一まだご覧になってらっしゃらない方は、ぜひぜひそちらからご覧くださいませ(^_^)。