すうぃーと☆すくらんぶる

紅石智之様     




 キールとメイが一緒に暮らし始めて早1ヶ月。
 そんなある日の出来事。

 朝からメイは物凄い唸り声をキッチンで発していた。
 目の前にはフライパン。
 フライパンの中身は掻き混ぜた卵のようである。

「んんん〜〜〜」

 しばしメイはフライパンの中身を見つめていると、
 さっとお手製の割り箸を手に卵を掻き混ぜ始めた。
「今度こそ成功してよ〜〜」
 祈るようなメイの声に反して、卵は熱を加えられているので、固くなる一方である。
 そして、箸を卵から離し、後ろのテーブルにおいてある白いお皿へと盛りつける。
 ぼろっ。
 そんな擬音がぴったりな落ち方で、卵は皿へとこぼれおちた。
 その卵をしばし見つめていたメイは、
「また………失敗だぁぁっ」
 と深く溜息をついた。また後ろへ振り返ると、フライパンを置いて手元にあったバターを中へと滑らせるように入れる。
「なんで固くなるんだろ……」
 余熱で溶けるバターを眺めながらメイがぼうっとしていると、背後から声が掛かる。
「メイ」
「あ、キール♪おはよう!」
 キッチンへと入ってきたキールの頬にメイが口づけると、お返しとばかりにキールがメイの頬に口づける。
「なぁ、コレやめないか?」
「ええ〜?どうして?朝の挨拶だもん、止めないよっ」
「………」
 自分の首に両腕を回し微笑むメイに対して、キールは顔を赤くするだけ。
 何言っても無駄だな、とそう思ったキールは側にあったお皿に目をつける。
「ん?朝御飯出来ているのか?」
「え!?」
 キールの視線の先をメイが見ると、そこには失敗だと喚いていた卵焼き。
「あ、それはしっぱ……」
 い。
 と言うが早いか、キールは指で卵の欠片を摘むと口へと放り込んだ。その様子を呆気にとられた様子で見ていたメイだが、すぐに我に返り悲鳴を上げる。
「だ、だめっ!キールっ!それにそのスクランブルエッグ、失敗してるんだってばっ」
「そうなのか?美味いぞ?」
 また卵を摘んで食べるキールにメイは眉を寄せて怒る。
「だから、食べちゃ……」
 だめ。
 と言う前に、メイの開けられた唇はキールの唇で塞がれていた。
 ゆっくりと口伝てに運ばれる食物をメイはキールから受け取ると、もぐもぐと口を動かし嚥下する。
「美味いだろう?」
「………」
 黙り込むメイに、キールはふぅっと溜息とつくと、
「メイが作るんだ、美味いに決まってる。俺の為に作ってくれているんだろう?」
「キール」
「そう、自惚れているんだけどな」
 耳まで真っ赤になりながらも、キールはそう言うとメイに背を向けた。
 恥ずかしくてメイに向かっていられない様子だ。
「と、とにかく、朝御飯にするぞっ」
 そう言って出て行くキールにメイは背後から抱きついた。
「キールっ!」
「わっ」
 急に抱きつかれ、小さく悲鳴を上げるキールにメイは満面の笑顔で答えてみせる。
「ありがと!」
 その一言と笑顔に、キールは一瞬黙り込んだが、仕方がないと笑みを浮かべると、そっと頬に口づけたのであった。



−END−

【言い訳】
キルメイ創作ごっつ久しぶり……(ホワイトデー以来ですわ)
そして、ごめん。甘くない(;;)許して?ね?(涙)
キールがメイに卵を食べさせる、おはようのキス。
これが書きたかったの(笑)
それぢゃ(すたこら。振り向いて)追っかけてくんな?くんな?(念押し)



【御崎より】
タイトルに違わぬすいーとさ…ふふふふ、師匠、ありがとうございます(*^^*)。
照れまくりながらも、言うことはちゃんと言ってるキールがナイスですわ!(^_^)
どーーしても卵柄の壁紙にする!と言い張り、見つからないから自分で作るまで待って!
と駄々こねまくってごめんなさいです(^^;)。おかげで、後から頂いた創作の方を先に
アップすることになっちゃいまして…コメントがなんか妙にタイミングずれてるのは、
そーーいうわけで私が間抜けだからです(^^;)。師匠、ごめんなさい!(^^;)

で、追っかけてくるなって、何が?(背中に張りついて聞き返す)