キールのホワイトデー

紅石智之様    


バレンタインがダメならホワイトデーだ!!(爆)
エロ師匠特別企画(笑)
長期連載(しかも期間限定)「キールのホワイトデー」。
さぁ、いってみよー!!

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「キールのホワイトデー@」〜「キールホワイトデーを知る」の巻〜


 今日は3月1日。
 少し風がまだ冬の季節を感じさせてくれるそんなある日のこと。
 街中を颯爽と歩くキールの姿があった。
 息を少しだけ白く上げながら何故か眉間に皺が寄っている。

(しまった!この俺としたことが!)

 その思いを足に込めたのか、歩くスピードが更に速くなる。まるで、競歩選手だ。
 そんなキールの早足の原因は1時間前にあった。


 街中を一人歩くキールは食料の買い物の為に辺りを見回していた。
 いつもならベタ惚れの彼女、メイがいるはずなのだが、今日はディアーナのお茶会に呼ばれていない。
「今日は何にするかな………」
 店に並ぶ商品を眺めながら呟くキールは主婦そのもの。
 棚においてある卵を手に取って品定めしていると、視界に一組のカップルが入る。
「なぁ、ホワイトデー何が欲しい?」
「え〜。私、指輪がいいなぁ」
「指輪?ったく、しょうがないなぁ」
 なーんて会話をしつつカップルはベタベタくっついている。
 そんなカップルをキールは鋭く一瞥し、
(まったく、バカがいるな)
 と心で悪態をついている。が、次の瞬間、キールに衝撃が走る。
(そう言えば、さっきホワイトデーがなんとか……)
 いつもなら聞き流すのに、何故か気になったキールは更に聞き耳を立てる。
「だって、バレンタインに私の手作りチョコあげたでしょう?」
「まぁな。お返しはホワイトデーだからな。期待してろよ?」
「ありがとう♪2週間後が楽しみ〜♪」

 ――――ホワイトデー!?

 キールは手に持った卵を思わず握りつぶしそうになった。
 ホワイトデーがなんだって?
 え?2週間後!?
 期待!?
 賢いキールの頭のこと、暫く混乱はしていたが、カップルの会話はすぐに答えが出た。

 2週間後にバレンタインのお返しの日、ホワイトデーがある。

 ということである。
(そんなもの知らないぞ………)
 愕然とするキール。それは当然でもある。毎日彼女と一緒にいて、部屋から出ないのだ。
 外の情報なんぞ頭に入ってないも同然である。
(やばい。用意しなくては………メイの喜ぶもの……)
 と思い出すように上空を見上げるが。
(わからん………)
 まったくもって情けない彼氏である。
 キールはそんな自分の情けなさに呆れながら、ひたすら上空を見つめていた。
 これからどうすればいいのか。このまま帰るわけにはいかない。
 男のプライドにかけて、ホワイトデーをなんとしてでも成功させて見せる!
 そんな気持ちを感じてか、手にとっていた卵をすっかり握りつぶしていたキールだった。

 キールのホワイトデーへの道のりはちょっと遠いようである。

 本日のお買い上げ。
 「いなかのたまご」 1個。
 まいどありー。

Illustrated by T.Misaki

さしえはこちら(笑)

−続く−

【ひとこと】
どうでしょ?ダメ?(どきどき)



【御崎より】
さすが師匠!このぶっ飛んだ始まり方はただものではありませんわ!(笑)
とゆーわけで、以下続刊です。みなさまお楽しみに…え?期間限定?
私そんなお約束しました?(笑)もったいないじゃないですかぁ。