| リプロヘルスの問題点 |
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(高齢女性の増加) (高齢出産化傾向) (多様化する社会) (人工妊娠中絶・STD) |
わが国、日本社会の現状についてみますと、様々な問題を抱えています。 特に、リプロヘルスを取り巻く環境の中から考えられる視点から解説を加えてみましょう。 |
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(高齢女性の増加) |
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| 平均寿命は1996年で女性83.59歳、男性77.01歳とあり、男女間年齢格差は6.58歳でした。それが、2050年での推計予測値をみますと女性86.47歳、男性79.43歳、格差年齢7.04歳とあります。 | |||
| 50年後の人口の世代別構成 | ![]() |
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| その世代別人口構成比をみますと、妊娠可能な女性の割合(15‐44歳)が29%と1997年次より10ポイント低下し、65歳の老齢人口が36%と26ポイントの上昇を予測しております。そこには高齢社会のもたらす問題と少子化現象にも一層の拍車をまねきかねないともいえます。 | |||
(高齢出産化傾向) |
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| 出生数と合計特殊出生数を第二次ベビーブーム以降年々減少の一途をたどっており、1999年では119万人の出生数で、合計特殊出生率も1.34と最低の数値を示しております。 | |||
| 出産年齢の推移 | ![]() |
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| それを出産年齢を1970年、1980年、1996年で比較してみますと、20歳代の出産が著しく減少しています。反面、30歳代は殆ど変化がみられておりません。30歳代での出産の割合が増えてきています。これはまさに結婚年齢の遅延がもたらしている現象といえるのではないでしょうか。 | |||
(多様化する社会) |
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| 女性の平均初婚年齢が1970年では24.2歳でしたが、それ以降直線的に上昇し、1997年では26.6歳となっております。年齢格差も1.9歳で小さくなってきており、第11回出生動向基本調査によりますと交際期間が平均3.4年と10年前の2.5年より長くなってきている傾向がうかがわれます。 | |||
| 未婚女性の結婚観 | ![]() |
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| 未婚女性の結婚観として、その結婚形態は64.8%が恋愛婚であり、見合い婚を考えるのはわずか1%とあります。 結婚をなるべく早くしたいと考えるのは28.6%で、今は未だしたくないが59.0%とあります。逆に、一生結婚するつもりはないが5.6%とあり、8年前の調査では4.9%でした。少しずつ増えてきているようです。 そして独身にとどまっている理由として、「今は仕事や勉強がしたい」38.3%と8年前より3.9ポイントの上昇、「相応しい相手がいない」というのが31.6%と1.9ポイントの上昇、次に「自由がなくなる」が29.5%で4.8ポイント上昇しております。確かに結婚に対する意識は少しずつ変わってきているようです。このような変化は女性を取り巻く環境が大きく変容してきているからとも思えます |
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(人工妊娠中絶・STD) |
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| 厚生省の「HIV感染症の疫学研究」平成12年3月に発表されました班報告の「日本人のHIV/STD関連知識、性行動、性意識についての全国調査」から初交年齢の年齢階層別分布を見ますと、左図の如くで、調査時18‐24歳のグループでの16‐19歳での経験が79.2%とあります。25‐34歳のグループでは51.6%です。55歳以上では10.7%とかなり低い値を示しています。 性の経験はまさに16‐19歳という世代へと若年化しているといえます。各世代における性に対する意識は大きく変容しているように思われます。 |
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| 年齢階層別 初交相手との関係 |
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| 同じ報告書から、初交相手との関係を各年齢階層別に分析しております。男性の18‐24歳グループでは配偶者や婚約者であったのは1.4%で、恋人・友人関係が85.5%です。年齢が上昇するにつれ配偶者等関係が増え、55歳以上のグループでは36.5%となり、恋人・友人関係は27.3%、買春が23.1%となっており、その社会的背景が強く窺われます。 一方、女性をみますと配偶者等関係が3.1%、恋人・友人関係87.8%と同世代男性とほぼ同じような割合です。年齢が上昇しますと配偶者等関係が増え55歳以上では82.9%という値になっています。 性に対する考えが高年齢の男女間では明らかな違いがみられますが、若い世代には男女間での差は少なく、同等な性の時代へと移り変わってきているともいえるような状況のようですね。 |
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| 毎日新聞社による 初交年齢と避妊の有無 |
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| これは毎日新聞社の「第25回全国家族計画世論調査」からの資料ですが、未婚女性359名の性交経験者の初交時の避妊の有無について尋ねたものです。その時に避妊を実行したが71.4%とあります。1/4は避妊未実行です。その理由は当然のことながら妊娠したくなかったであり、STDに罹りたくなかったは3.4%という数値です。 避妊をしなかった理由として「妊娠しないと思った」が27.1%、「避妊具がなかった」25.2%、「避妊を言いだせなかった」22.4%、「避妊についてよく知らなかった」16.8%と続いています。 性の男女同等化がいわれる今日、女性は「望まない妊娠」と「性感染症」のことについても考えていかなければなりません。 未婚の妊娠・出産については未だに根強い社会的偏見はあるようにも窺えます(人工妊娠中絶の実態の項参照)。 |
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| 世代別全妊娠に対する 中絶の割合 |
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| これは各年齢階層別に妊娠するとどれほどの頻度で人工妊娠中絶が起きているのかを推定する数値です。妊娠数と中絶件数を合わせたのを全妊娠と仮定し、中絶の割合をみています。そしてそれを1998年の数値と23年前の1975年の数値で比較しております。 10歳代の妊娠では66.5%が中絶しているとなります。23年前に比べ23.4ポイントの増加していることになります。20歳代前半で31.1%12.2ポイント増加、その他の年代では23年前とでは大きく減少していることが示されています。でも、40歳以上での妊娠すると中絶を最も高く68.3%となっています。 このグラフでは、結婚年齢の遅れによる妊娠・出産の年齢が高くなってきていること、初校年齢の若年化がもたらす未婚女性の中絶が増えていること、避妊に比較的おろそかになりがちで妊娠すると産めない性としての中絶という問題となる視点が浮かび上がってきそうです。 |
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| 性感染症の問題 | ![]() |
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| 最後に性感染症(STD)について考えてみなければなりません。一度の性交で感染するリスクは男性と女性を比べてその生物学的見地からみると女性のほうがおよそ2倍であると一般的にいわれています。そしてその感染に罹患したと自覚するのは男性では排尿痛などで比較的早く気がつくのですが、女性は無症候で進み気がつくときはかなり病態がひどくなっていることがことが多いのです。そのことを念頭におきながら考えていかなければなりません。 上のグラフは、厚生省性感染症センチネイル・サーベイランスが1998年に行なった全国規模の調査結果を示したものです。 これによりますと、性感染症の罹患者数は女性で10万人あたり553人、男性は393人とあり、女性のほうが1.4倍高いという数値が示されております。 リプロ・ヘルスということを考えるときSTDについても考えていかなければならないことが理解できると思います(詳細は性感染症の項参照)。 |
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このように様々な問題点が浮かび上がってきます。さらにここから理解を深めていくために、「若者の性行動」、「人工妊娠中絶の問題」、「性感染症」、望まない妊娠に至って生まれてくる子どもたちに影響が及ぼさないのだろうか?「幼児虐待の問題」について触れてみたいと考えます。 |
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