Index


●2004. 5. 8. 宮城県北部 ブナ帯散策
●2004. 6.18. 宮城県中央部 灯下巡り
●2004. 7. 9. 宮城県北部 灯下巡り
●2004. 7.18. 宮城県中央部 番外編
●2004. 7.19. 宮城県南部 灯下巡り(スカ)
●2004. 7.21. 宮城県北部 灯下巡り
●2004. 7.23. 山形県 灯下巡り
●2004. 9.18. 宮城県中央部 ヒメオオクワガタ採集行




◆2004.5.8. − 宮城県北部ブナ帯散策 −


 GWに予定していたブナ帯散策が一週間遅れ、ようやく行く機会に恵まれた。今回の目的は「ルリクワ産卵痕の撮影」と、「何かのクワガタ幼虫を採集する」ということにした。ルリクワの産卵痕は数年前に確認している(同時に新成虫も得られた)が、写真を残していないことが残念賞のままだったのだ。


Photo : E.Sato
 午前11時に東北道へ乗り、北上する。出発が少し遅いのは、この日の朝に町内会の資源回収があったため、ダンボールや古新聞古雑誌を大量廃棄する時間も必要だったのだ。

 古新聞を運んでいると、「カブトムシのオジサンだ!」と小〜中学校で同級生だったHさん(2児の母)に声を掛けられ、その後同じく同級生だったMさん(1児の母)にも「カブトムシのオジサンだ!」と全く同じ声の掛けられ方をされてしまった…。

 「厳密に言うとクワガタムシのオジサンだヨ」とささやかな訂正を入れ(オジサンという部分はささやかな自虐)、後日仕事で使うものを行きがけに購入しつつ、やっと出発になったのである。

 東北道を飛ばし、国道に降りて、奥羽山系方面にクルマを向ける。そこは昨年ursid氏と行った場所。つまり当会の第3回活動(2000年10月)で行った場所でもある。

 ここに来て、私のイケナイ誘惑負けが表面化。「旅打ち」ではないものの、遠出の際には気になってしまう「古いパチンコ店」を確認したくなってしまうのである。昔ハマッていた旧台が現役で稼動しているかもしれない…。そう思い、ついつい立ち寄ってしまう。

 1件目(やはり寄った)。小さいホール。客3人(ヤバ)。旧台というほどではないが、最近ではお目にかかれない台がチラホラ…。30分くらい楽しむも全く当たらずスタコラサッサ。

 2件目(コリない)。中規模ホール。客20人。旧台なし。現役機ばかり。ただスルーしてしまうのも気が引けるのでパチスロ「北斗の○」を打つ。打つ。打つ。あたたたた…。オラ何しに来てるんだ?お金を捨てに来ているのか?と思った途端に2枚チェリー。アミバが「俺は天才だーっ!」と登場して「覚悟はいいか?」でケンシロウとバトルに発展!(この時点でアタリ確定)連チャンして、クリキンの歌も流れて、1件目の負け分も取り戻して再出発。

 3件目(爆)。倒産(笑)。スルー以外に何もない。これでこの地域のホールの状況が全て判明した。結論は「もう次は入る必要なし」というもの。珍しい台は無かった。


Photo : E.Sato
 目的地に近づくにつれ、山の頂には残雪が見えるようになってくる。昨年と同時期に来ているだけに、残雪の様子も同じようだ。

 ただ、新緑の具合は昨年より一層鮮やかになっているように思える。

Photo : E.Sato
 某湖畔の風景。

 新緑はやはり昨年とは違い、もう目一杯開いている。散見できた山桜も今年は無し。少しばかり季節が進んだ姿を今回は見ることができそうだ。

 目的地に到達直前、道路情報が表示されている電光掲示に「冬季封鎖中」の文字が…。え?まだ封鎖中?そんなバカな!そんな峠道じゃねぇだろよ!

 案の定、目的地の道は開通しておりました。しっかり表示してくれよ国土交○省。

 目的地@は、立ち枯れや倒木が散見できた道路脇ポイント。ブナの新緑は完全に開き、淡い緑を鮮やかに反射させていた。

 この時期のブナ帯は、元々下草との高さの差があって開けている林内に、新緑を通した薄日が差し込んで非常に美しい。当然、そんな中を散策するのはとても気持ちが良い。
 道路脇にある立ち枯れ。

 コイツの先にあった枝が折れて落下した倒木に、極小クワガタ幼虫(らしきもの)が3年半前に居たことを思い出す。しかしその倒木は見当たらない。土に還ったのだろうか?
 立ち枯れの裏側。

 誰か削ってます。こんな根元を削るということは…。何クワガタ狙いなんでしょう?ヒメオオかな…?

 ブナ帯などでは、道路脇の目立つ立ち枯れには散見できる状態ですね。誰かは来ているし、削っているんです。

Photo : E.Sato
 目的地Aへ。

 クルマを降り、脚立を担いで入山です。3年半前にルリクワを採集した立ち枯れへ。脚立が無いと分からない高い部分を調べるために、わざわざ持って来た。

Photo : E.Sato
 目的の立ち枯れはヤブの中に…。昨年よりひどいヤブコギをしながら突入!

 少し季節が遅いだけで、熊笹などが勢いを増しているもんなんだと実感。
 目当ての立ち枯れに辿り着き、早速脚立を使って高所見物。(下のほうは元々誰かが削りつくしていた立ち枯れなので、見る部分も無い)

 立ち枯れに開いていた穴の中に、何やら昆虫を発見。コイツは何やねん?
 結局、コイツの正体は分からず。なんかカミキリ系みたいな頭部をしていたけど、似ているだけかもしれないなぁ、と。

 改めて立ち枯れ表面を調べるものの、ルリクワ産卵痕である(・)マークは発見できず。う〜む、結果として立ち枯れの上のほうにも無かったのか…。(脚立が重く感じる)
 別の立ち枯れで、少しばかり削ってみることにした。

 すぐに食痕が現れたのだが、どうもクワガタ幼虫のものではない。他に有力な食痕も見当たらない。

 望み薄ならば、削り過ぎないうちにヤメ。即時撤退です。
 立ち枯れのチェックが終わり、別な場所を見にヤブへ入ったら、過去の不法投棄の痕跡が…。

 サビついて何だか分からなくなっているが、コンプレッサーらしき部品などがあったため、小型の冷蔵庫か何かだろうか?

 他にもヘアドライヤーなどがあったため、個人的な不法投棄をした人が居るのだろうか?
 林道脇に、どうやら林道を塞ぐように倒れた倒木をまとめて置いている(捨てている?)場所があった。コケがビッシリで、結構古そうである。

 赤腐れしていそうだな…。ちょっと削ってみましょうか。
 部分的に腐葉土化しており、部分的に赤腐れ、部分的に芯材が残っている。

 ちょこっと削っていくと…。おぉ!?待望の「クワガタ幼虫の縦割れケツ」がお目見え。ピンセットで摘出しますよ〜っと。
 今季初採集は、?クワガタ幼虫です。大方の予想ではコクワガタだと思う。

 でも、実際に羽化するまでは分からないので、それまでが楽しみになるものでもあるのだ。
 続いて、同じような幼虫が出てきた。

 結局、この投棄倒木からは、コクワガタ?2齢幼虫×3頭、コクワガタ?初齢幼虫×1頭が出てきた。ちょっと削っただけで4頭得られたので、もうおしまい。楽しみはこれで充分。

 →この幼虫が何だったかは…こちら
 淡白ながらブナ帯散策を終え、下山途中にツクシの群生を発見する。

 一面がツクシで覆われている…。こんだけビッシリ生えている状態もあんまり見ない。

 このツクシが全部「マツタケ」だったなら、きっと私は日が暮れてもなお採り続けるだろう。
 クルマを置いてきた道路が見えてきた。間もなく本日の予定も終了。

 ルリクワ生息地であるにも関わらず、立ち枯れの状態が合わないのか、3年半前に確認して以降は痕跡すら見つけられないでいる。他の立ち枯れも見ているのに、なかなか見つけられないのは、単なる偶然か、経験不足か、生息数が薄いのか…。

 アレコレ考えながらも、気持ちの良いブナ帯の散策は、成果よりも来た事に喜びを感じてしまう。
 陽が傾き、夕暮れ間近の新緑のブナ帯。

 今度は灯下巡りの季節に来よう。とりあえずミヤマが採集できる地域でもあるから、損は無いだろう。オニクワも採れるかもしれないし。

 帰路、道の駅でソフトクリームを食べての定番コースで全ての欲求は満たされました(笑)。




◆2004.6.18〜19.宮城県中央部灯下巡り


 仕事の大きなヤマ場を片付けた勢いを残し、今年初めての灯下巡りに出発することにした。時期的には昨年より1週間遅れのスタートとなった。

 出発したのは、なんやかんや遅れに遅れ午後9時半。ライトにケース、網と最小限の装備を持ち、クルマに乗り込んだ。頭の中には本日の予定コースを巡らしながら、いつもより軽い足取りというか、やや速いペースでのドライブが始まる。何と言っても今年初の灯下巡りなのだから仕方が無い。逸る気持ちと言えばそうだろう。

 途中、ドリンクの調達のためにコンビニへ立ち寄る。ハネアリが多く飛来している。大型の甲虫類を探してみたが、オオゾウムシ1頭だけが確認できた。う〜ん、なんとなく不安感を抱かせる状況。果たして本命の地域では昆虫が多く集まっているだろうか?

 本日の第1ポイントとして睨んでいた某湖畔の公園内の水銀灯へ向かう。昨年はノコとコクワの♂を得られた場所で、他にもカミキリなどの様々な昆虫が飛来していた場所である。しかしながら、何故か現地では水銀灯が全て消灯されている。真っ暗闇。これでは話にならない。ちょっと残念ではあるが、次のポイントへ向かうほかない。

 第2ポイントへ向かう途中、昨年はパラパラとカブトが落ちていた灯下をクルマに乗りながらチェックを入れる。しかし、何も落ちていない。まぁ、時期的には始まったばかりだから、それでも不思議ではない。

 第2ポイントへ到着する。ここは通称「カブトポイント」であり、深夜以降は「ミヤマポイント」に変化する傾向があった。到着するといつも、黒いものがバラバラと散乱しており、それが全てカブトだったりする場所であるが…。今回は何も居ないようである。オオミズアオ(大型の蛾)が1頭、ポツンと路肩に落ちていた。

 降車して詳しくチェックを入れる。しかし、コガネなどの飛来も無いようで、寂しい路面を眺めている。しかし?これはカブトの脚だろうか…?飛来は始まっている痕跡を見つけた。

PHOTO:E.Sato
 このとき、周囲の風景を撮った画像に心霊現象?が起こる。何て言ったかな〜、何も無い空間なのに、白い球体が写り込む現象…。これは直後の悲劇を予兆したものだったのだろうか…?

 ← なんだこの白い発光体?みたいなのは!

 第2ポイントでは、カブトの脚しか確認できず、今後の道中の不安を増大させる。次のポイントはダム湖畔の灯下だ。水田地帯の暗い道を突っ走る。…っと!!!

 「うぁっ!!!」
 『キキーッ!!』
 『コン!ゴットン…』

 あ〜、やっちまった…。とっさの急ハンドル&急ブレーキ操作で、誤って消したヘッドライトを点け直し、同じく誤って点けてしまったウィンカーを消し、走り出す…。

 生涯、3度目の「猫轢き」である。右直前から飛び出してきた赤トラ猫は、左に急ハンドルを切った車の左前輪の内側(だと思う)側面にヒットし、次に左後輪で車重を喰らう。猫の大きさの割には衝撃が小さかったので、命に関わらない程度の怪我であってほしいが…。完全に「飛び込み自殺のタイミング」で飛び込まれたために、避けようが無く、道幅の狭い農道では更に回避行動の自由度が低いためにどうしようもなかった。

 気を取り直し、走ること数十分、ダム湖畔の入口へ到着。この入口の水銀灯はノコギリポイントである。降車して様子をみると、轢死したノコ♂(厳密には「虫の息」のノコ♂)を発見する。あぁ、数時間早く来ていれば、コイツが今年初の採集個体だったかもしれないな…。しかし、この上の湖畔ポイントに期待を抱かせる状況ではあるのだ…。他には目立つ昆虫は飛来していない。
 ダム湖畔の一歩手前の水銀灯。ここは崖と建物に挟まれた閉鎖的な立地になっているため、昆虫の飛来は少ないが全く無いというわけではない。

 大きな蛾が飛んでいる。下に何か落ちていないかキョロキョロと探していたら、そいつは落ちてきた。
 ボタッと勢い良く落ちてきたのはオオミズアオ。幅は10cm強くらいある。神秘的な蛍光グリーンの体色と、邪悪さとユーモラスな感じを併せ持つ顔。

 他に確認できる昆虫は、やはり蛾やカゲロウ類ばかり。甲虫類は何も居ない。いよいよメインの水銀灯へ移動としよう。
 3灯ある水銀灯の一番手前。何やら黒い塊が遠くで歩いているのが確認できる。歩み寄るとコクワ♂であった。今年初採集個体となった。

 路上をスタスタと歩いている。灯火からは15メートルくらい離れていて、かなり暗い場所を歩いていた。
 続いて、水銀灯直近の建物の外壁にへばりつくコクワ♂を発見する。

 中脚が左右とも失われている個体。おそらくは鳥にでも襲われた経験を持つのであろう。切断面は自然にもげたような感じではなく、折られたような感じであった。
 さらに、路面でコクワ♂を追加する。

 この個体はとても新鮮で、アゴがやや赤味を帯びている。いかにも「新成虫」という言葉が相応しい。艶やかで、標本にするならばクリーニングなど必要の無い表面をしていた。

PHOTO:E.Sato
 ← どうみても怪しい者ではないとは言えない(笑)。
 とりあえず得られたコクワ3♂。

 シーズンの初めには、比較的大きな個体が目立つような気がするのは私だけか?安直な予想では、昨秋までかかって育ちきった大型個体群が、シーズンインで一気に活動を開始するからではないか?と考えているのだが…。
 コクワを入れたケースを路上に置いたまま、更に探索を進める。すると、水銀灯からは完全に影となる部分の壁にノコギリ♂が付いていた。中型の♂である。

 コクワだけでは寂しかろう、と、神が与えしオマケかな?
 こういう位置関係。

 ノコギリの居る場所は、光が当たらない。こういう場所でも、虫がくっ付いている可能性が高いわけで、手を抜いて探すと大物を逃すことにもなりかねない。

 特に建物などがある場所は隅々まで探すことに尽きる。
 隅々までチェックをしていたら、数日前であろうか、飛来し死亡したミヤマ♂の頭部を発見する。複眼が白化しているので、1週間以上は前の個体だと思われる。

 中型であったろうこの♂個体。他種に比べ涼しい環境を好むので、シーズンインも少し早かったのだろう。

 この場所では、これら以外に追加個体は無かった。真夏のときとは違い、蛾の数などはかなり少なく、比例して他の昆虫類も少なかった。

 ダム湖畔の入口にある水銀灯で、コクワ♂を1頭追加して、峠方面へ向かう。

 峠の水銀灯へ到着。ここの水銀灯は、ここ数年、何度も来ているが、カブトは勿論、ミヤマ、ノコ、アカアシ、コクワなど多くの種を確認することができる。

 しかし、ヒメオオやオオクワなんかは確認できない。周辺地域に生息しているのかさえ疑問となってしまうが、それこそ他種とは個体数の面で少ないというハンデがある。

 そのうち確認できれば良し、ですな。
 トンネル出口直近の水銀灯に大きな蛾が舞う。

 遠くからでも容易に確認できる大きさ。オオミズアオであることは間違いないだろう。

 そこへ近づくまで、路面のチェックをしながら歩み寄る…。すると頭上の道路案内看板に「ガン!」と大きな衝突音が…。
 落ちてきたのはミヤマ♀であった。翅を畳み切っていない個体は、路上で佇んでいる。

 この♀は、ウチのF1♂と交配するのに良さそうだな、と思い、ちょっと嬉しくなる。少し遠い峠なのだが、まぁ来て良かったと充実感を得られた。

PHOTO:E.Sato
 ← 峠のトンネル前で幽霊のように彷徨う…。
 トンネルの壁面に、なにやらハチが居た。野太い羽音をたて、その存在にいち早く気が付いた。

 コイツも灯火に迷い込んだのか?結構デカイヤツだが、スズメバチではないようだが…。

 刺されたくないので退散〜。

 結局、峠ではミヤマ♀だけが収穫だった。毎年ミヤマを採集できるポイントであるだけに、楽しみな場所でもあるが、走り屋さんが大勢居る場合もあるので、タイミング的な要素もあるだろう。今回は通過するクルマの数は意外に少なかった。

 この後、近隣町村まで移動するか迷ったのだが、仕事の疲れなどもあるため帰路へ就くことを選択した。今年1発目の灯下巡りは、ボチボチの内容で楽しめるスタートとなった。



●2004.7.9〜10.宮城県北部灯下巡り


 昼休み無しで働き、残業を終えて、少々用事を済ませてから帰宅したのは午後9時過ぎ。朝一番に雷雨となった仙台は真夏のような蒸し暑さとなり、夜は絶好の灯下日和になりそうな雰囲気だった。明日の天気予報は曇りであるし、夜半前から顔を出すであろう半月を雲が覆い隠してくれさえすれば好条件間違いなし!しかし、帰宅したのは午後9時過ぎなのだ…。

 出発するには遅い時間となったものの、行かねば成果は上がらない。いざ、午後10時半に仙台を出発、高速を飛ばして県北部へ。

 現地のコンビニに立ち寄ると、途方も無い数のハネアリがガラス面に付着していた。そしてカメムシも…。そう言えば、山形や福島では、灯下でオオクワを拾う時は、ハネアリやカメムシも多く飛来しているという話を聞いたことがある。今日はやっぱりクワガタ日和でもあるのだろう。

 北部のオオクワの名所(?)に到着。去年は灯下に必ず人が居た。つまり「張り込み採集人」が居た。今年は…。いや、今年もいっぱい居ました…。こりゃー、張り込みされてない灯火や自販機のチェックしかないなー。

 誰も居ない自販機群を発見し、隙間チェックを入れる。すると、土台のコンクリの横にコクワ♀を発見した。

 どうやらここは詳しいチェックが入れられていないらしい。いや、ザコ扱いされて置き去りのままなのか?
 隣の自販機の土台コンクリの隙間奥。何やらケツが見えた。これはクワガタでしょう?赤味が強いので、ノコ♀だろ〜な〜、と思いながら指で掻き出すと、案の定、小型ノコ♀でした。
 しばらく移動して、細い道のオレンジ灯火下にて、小型ノコ♂を発見する。

 オレンジ灯火は、虫の飛来が少ないためにチェックする人は若干少ない。けど、全く飛来無しではないので、時間がある場合は降車して見てみると良いだろう。
 同じオレンジ灯火下でカブト♀も発見する。今年初めての生きたカブト採集である。

 カブト特有の匂いは、飼育環境では厄介な臭いではあるのだが、自然下では風情を感じる?
 こんな虫も居た。同じオレンジ灯火下。

 コメツキの仲間だろうか?後ほど調べるとしても、この触覚は派手派手ですな〜。飛翔の際に邪魔にならんのかね?
 またまた今年も見つけたツノトンボ。昔は旧仙台市内でも見ることができたが、今ではなかなかお目にかかれないだろう。

 このあと、道に迷いながらも灯下チェックを繰り返し、夜明け前にいつものダム湖に寄ってみることにした。残念なことに、空は快晴、半月が出ている…。
 午前3時前にダム湖へ到着。入口のノコギリポイントに真新しいタバコの吸殻が落ちていたので、先行者が居ることが分かり、クワガタについては全く期待せずに灯下チェックを始める。

 ここでもツノトンボが鎮座していた。
 結局、クワガタはゼロ。先に採られちゃっていたわけで。午前3時半すぎ、空は明るくなり始め、鳥の鳴き声も聞こえてきた。

 今回は完全な出遅れ灯下巡りとなってしまった。また、曇りの天気予報も結果快晴となり、月にも見放された?
 帰り際、朝もやに煙る七ッ森を一枚。

 また、帰りの道中、2車線道路の1車線を塞ぐように大破しているジムニーに遭遇した。若い男性が乗っていたようで、指先にケガをしていたが無事。どうやら居眠り。ストレートエンドの微妙な右Rを直進してしまい、道路左の防風フェンスに激突したらしい。

 左フロント回りは完全大破。ボンネットはフェンスの支柱に貫通した状態でもげ、左ドアももげ、約300度スピンして傾いて停車していた。4月に買ったばかりのクルマだったらしいが、事故後に駆けつけた男性の母親らしき人が「クルマが新しいことなんてどうだっていい。生きているって素晴らしい!」と笑顔で話していた。男性の父親も1BOXカーで後から駆けつけ、牽引ワイヤーで事故車を道路から引きずり出していた。

 私も含め、皆さんも灯下巡り後の運転には注意しましょう。アクビ出るでしょ?





●2004.7.18.宮城県中央部 番外編


 この日、職場の同僚2家族と共に、子供たちの昆虫採集などをメインに考えた「お出かけイベント」を企画、昼間はアスレチックなどある広場で自由に遊ばせ、夜は灯下でクワガタ拾い、という内容だった。

 午後1時過ぎ仙台出発、3時前到着。順調に現地へ到着すると、子供たちは元気に遊びだす。

 しばらく、各ご家族の写真を撮影していると、芝生の枯れ草の上に黒い塊を見つける。
 近寄ってみると、なんとノコ♀。捕虫網を持って駆け回っているお子様たちを呼び寄せ、採らせる。

 風が強かったこの日、飛翔中に墜落したのか、近くの木立(クワガタは居そうに無い木だが)から振り落とされたのか…。

 お子様の父上様方も微妙にヒートアップ?(笑)し、「夜は大漁にならないかな〜」など笑顔を見せる。
 夕方近い広場。

 これから簡単な炊飯をし、夜に備えてメシを食っておかねばならない。

 しかし、風が猛烈に強いのが気になる。こりゃ〜、夜の虫拾いは無理かな…(汗)。
 夜になり、近くの灯下スポットへ移動。

 日中の部には参加できなかった1家族を加え、私も含めて12人の大所帯に。

 暗くなり、子供たちはいつ虫が飛来するのか気になってしょうがない。私は強い風が気になってしょうがない…。
 午後8時頃から少し風が弱まると、一気にアカアシ&コクワが飛来する。親子共々フィーバー状態。私が写真に収める隙も無くカゴへ入れられていくクワガタたち…(笑)。

 こんな小さなカミキリが飛来し、手の甲に乗せて撮影してみた。ゴマダラみたいな色合いだが、大きさは1cm強くらいしかない。

 結局、一気に飛来したあとはボチボチの追加状態ではあったが、やはり風が強くなり、大物の飛来は無かった。子供たちより父親方が残念?な結果となってしまった。帰り道に寄ろうとした別のポイントでも、先行者が居たりして成果なし。そのまま出発点の仙台市内のコンビニまで戻ってきて、解散となった。

 解散後、ちょっとコンビニの周囲を1周すると、小型ノコ♂を発見!コンビニで買い物をしていたC家のご亭主に渡し、本当の幕引きとなった。





●2004.7.19.宮城県南部灯下巡り(スカ)


 昨日のご家族ツアーの名残である派手な虫刺され跡(というか現在進行形で腫れ上がっている)を両足に引きずりながら、夕方より県南へドライブ。途中、土砂崩れの通行止めを忘れていてルート変更しながら、目的地に到着したのは午後6時半。まだまだ明るい。

 やや小雨が降ってきているが、この程度なら問題なし。とりあえず時間を潰して日没を待つことに。そういえば、近くのパチンコ屋には旧台「Fアラビアンクィーン」が昨年まであったはず、ということで入店するも、無い…。引退させられてしまったらしい。しかしパチスロコーナーから「あたっ!」とケンシロウの叫び声が…。どうやらこの田舎にまで救世主は来ているらしい(笑)。

 午後8時頃まで打ち、満足の+収支で退店。いざ灯下へ!

 この地域を巡る際に基点としているコンビニへ到着。周囲を探索するも、コクワ♀の死骸だけ。しかも数日前のものだった。この小雨が影響しているのか?虫の集まりが悪い。

 自販機乱立ポイントへ移動。あれ?自販機の向きが変わってしまい、虫の飛来が少ないぞ!

 そこにはクロカミキリの姿が。この虫をクワガタと間違えてしまう人は多いはず。一瞬でも目立つアゴに目を奪われてしまうが、触覚の形でコイツだと次の瞬間に冷めるのだ。
 自販機の上を徘徊するゴマダラカミキリを発見。

 あんまりゴマダラは灯下では見られないが、飛んでしまえば灯火の光に寄ってきてしまうのであろう。

 あとはミヤマの死骸がバラバラになっている程度。自販機の向きは変わってしまったが、全く飛来しないわけでは無さそうだ。

 その後、樹液ポイントを見るもゴキブリばかり。第2の樹液ポイントは枯渇してしまっていた。そして何より、風が台風のような強さになっている!こりゃ〜退散です…。

 帰り道の別灯下ポイントも、思いのほか集まっている虫の数が少ない。日没直前からの雨と、強風によるボウズ出動に終わってしまった…。しばらくぶりの県南だったが、残念賞。





●2004.7.21〜22.宮城県北部 灯下巡り


 翌日(22日)は半ば無理矢理に(?)一足早い夏休みをもらい、21日夜から灯下巡りへ行くことにした。しかし、残業が終わったのが20時過ぎ。これではオイシイ時間を既に無駄にしている状態である。

 されど今日は平日。週末と違い採集者は少ないだろうから「おこぼれ」頂戴で行ってみようかな、ということで21時半、仙台を出発する。

 借りた愛車?にガソリンを入れ、東北道へ乗り、県北部地域へ。可能であれば、3つくらいの地域を巡りたい。夜明けまでが勝負、あとは時間的な問題のみ。

 22時半、まだまだ目的地前ではあるが、コンビニでドリンクを補給しながら店先のチェックをする。するとノコ♀が1頭落ちていた。本日最初の獲物。

 次は、病院敷地に面した道路脇の灯下をチェック。小型アカアシ♂をゲット。画像を撮りたかったが、病室にフラッシュの光が届いてしまいそうなので撮影はナシ。

 どうせなら、またコンビニに寄ってみよう、ということでコンビニ2軒目。ミヤマ♀轢死。一歩遅かったか…。

 そんな感じでボチボチ拾い集めながら、目的の地域へとクルマは突入する。しかし、意外と風が強い…。WEBで調べた天気予報では、風速的にはそんなに強くなかったのになあ。道路脇の水銀灯などの下には、何も目立つ昆虫は落ちていない。クルマから降車しては溜め息、の繰り返し。また、道中のダム湖畔の公園に点在する灯下には、平日夜だというのに張り込み採集者の姿がチラホラ。仕方なくスルーして、結局この地域の採集最終ポイントまで来てしまった。時間は日付が変わる0時前。

 ブナ帯に囲まれた電話BOX。周囲に他の明かりは何一つ無く、空には天の川が見えるほど空気が澄んでいる。ただし、風が強いのが難点…。

 電話BOXには無数のガが付いているのがクルマの中からでも確認できる。
 コンクリの階段に黒い塊…。ミヤマ♀だ。寒くてなのか、元気の無い感じで頭を下に向け、うなだれているようだった。まるで「迷っちまったな〜、しかも風が寒いしな〜、どうすっかな〜」という感じ。

 しかし、撮影時のフラッシュに反応し、頭を上げて周囲を気にし始めた。そこで採集。

 結局、第1の地域ではここまで。もう1つ電話BOXがやや近くにあるのだが、何者かに破壊されており、灯下ポイントとしては機能していなかった。

また、風が寒いので、坊主頭に白手ぬぐいを覆うように巻く。さて、隣の地域へ移動となるが、なんか今回も不発になりそうな気候だな…。

 隣の地域へ移動するルートは、今回2回目の通行となる。あまり派手な街路灯は無く、走っていても楽しくない、というのが前回の感想。農道ではあるが、途中からは舗装されているが林道のような狭い道幅になり、かなり曲がりくねり、森に囲まれ視界不良となる。タヌキやイタチが道路を横切る。トリッキーな直角コーナーもあって、少し通行注意である。

 しばらく街灯の無い区間を通行した後、民家がチラホラ見えてくる。やっと第2地域へ突入だ。でも、相変わらず道路脇の灯火と言えば、電球タイプや蛍光管タイプの暗いヤツばっかり。それでも、ちょっと照度が高めだな、と思えば、クルマをスロー走行させて軽くチェックを入れる。

 林を抜けて、少し開けた場所にある街路灯。ちなみに電柱は「木」である。(メチャ明るく見えるのは撮影時の露光時間が長いため)

 ん?灯下に黒いものがバラバラ散乱しているぞ…。
 うわ、クワカブの残骸だよ全部…。こんな暗いのに、こんなたくさん虫が集まるの?全て鳥に食われたような残骸。

 こりゃー、周囲が闇以外の何物でもないからなー、見えるのはこの薄暗い街灯だけなんだろう。街灯直下は用水路。虫が流されてしまうけど、何か居ないか詳しくチェックする。
 すると、木の電柱であることが幸いして、ミヤマ♀がへばりついていた。

 う〜ん、こんなに薄暗い灯下でクワガタを採集したのって、何年ぶりだろう?とりあえずコイツを回収する。
 手が届かない場所に大きいコクワ♀がへばりついている。一瞬、小型の汚れたオオクワ♀か?と思ったが、撮影画像を拡大表示して確認して、コクワ♀であることが分かり落胆(笑)。

 採集しようとしたら、コイツは自ら落下し、ヤブの中に紛れてしまった。
 電柱の裏側には、ノコ♀がへばりついていた。

 おいおい、こんな暗い光にこんなに虫が来るのかよ?しかも死骸だらけということは、採集チェックを入れている人が少ないということでもある。

 う〜ん、穴場だ!
 クルマに戻ると、点けっぱなしにしていたヘッドライトにカブト♀が飛来している。

 ブ〜ン、ブ〜ン、と旋回し、路面にベシャっと墜落する。コイツも拾っていってやるか。

 この薄暗い灯下で、思いがけずに成果があった。少し前に不安に感じた不発感よりも、期待感のほうが大きくなった。よ〜し、次は、週末は必ず張り込み採集者が居るポイントだ!誰も居ないことを祈って移動。

 午前2時過ぎ、張り込まれポイント?に到着。誰も居ない。今回は遠慮なく調べさせてもらえそうだ。

 街路灯の変電設備の土台基礎の部分に発見!でもコクワ♀。

 とりあえず回収。となりの街路灯へ移動すると、カブト♀が舞っている。やっぱり「ベシャ」っと落ちてきて、とりあえず回収。自販機前を徘徊する黒い塊もカブト♀。とりあえず回収。
 付近を周回歩行していると、様々な死骸を見かける。これは鳥に食われた巨大ミヤマ♂の頭部。左の小さいヤツは同じく♀の頭部。

 今年は大物珍品にお目にかかれていないので、こうした死骸はとても残念である。近年稀に見る大型♂の頭だ。

 こういう大物が隠れてないか、道路脇の植え込みなどを詳しくチェックする。そうこうしているうちに午前3時を過ぎてしまう。これでは第3の地域へは行けない。とりあえず、前回この地域に来た際にヒゲコメツキを見つけた(ノコ♂なども見つけた)ポイントまで行っとくか?クルマに乗り込み、急いで移動開始。

 しかし、何も居ない。

 うわ、空が白み始めている。夜明けは間近。もうとりあえずこの先の灯下は次々チェックだ!

 薄暗い中、オニヤンマは灯下を浮遊する微細昆虫を捕らえて食べている。
 ああ、明けの明星が綺麗だなぁ…。

 もうダメっす。鳥も動き始め、クルマを停めて一服しながらセルフ撮影。

 結局、今回もザコばかり?な結果となってしまった。
 う〜ん、北部一帯では、なぜかあんまり成果があがらない。というか、今年は個人的に不振だ。

 こりゃー、次は気分転換に隣県を攻めるかなー、どうしようかなー。

 帰りの東北道、50Km強の道のりで、抜いたり抜かされたりしたクルマは僅か4台だけ。ほぼ単独での高速クルーズだけは妙に気持ちよかった。





●2004.7.23〜24.山形県内 〜
          宮城県中央部灯下巡り


 先日の宮城県北部を灯下巡りをしていた最中、山形県在住(元仙台市在住)のF−CAT氏にメールをしようと思っていた。「山形で灯下巡りをしましょう」という話を以前していたのである。朝帰りをし、メールチェックをしていると、偶然にもF−CAT氏からのメールが入っていた。早速返事を出し、23日夜に山形県某所の灯下巡りへと旅立つことになるのである。

 ほんの少し残業をし、急いで帰宅して身支度を整え、仙台を発ったのは19時半。途中、クルマに給油をしながら現地近くの待ち合わせ場所に到着したのは21時過ぎだった。西の空には低くなった三日月が出ているが、支障は無さそうだった。

 久々の再会に簡単な近況報告もそこそこに、早速今回の目的地へと出発した。私は詳しい場所は教えられていなかったが、意外にも待ち合わせ場所から遠くもなく、早くも灯下ルートの入口付近に差し掛かった。

 「あ、やってるよ〜」とF−CAT氏が言う。なるほど、灯下巡りをしている親子?などなど多数。水銀灯の下には停車している車だらけ。スロー走行する車両が多数。

 やはりこの時期になるとライバルが多いらしい。このルートの前半区間は、時期になると採集者で溢れるらしく、F−CAT氏は後半区間に重点を置いて採集することが多いらしい。後半区間は、山に近づきさすがに街路灯の数が減るため、採集者も減るらしいのだ。

 ルート中間付近で、今回の初個体、中型ノコ♂をF−CAT氏が拾い上げた。

 ここまで来る間も、対向車や後続車に灯下採集者を確認していたので、ある意味ラッキーだと言えよう。ただし、狙うはもっと大物なのである。
 近くの自販機前には、大量の羽蟻が吹き溜まりと化している。今晩は羽蟻が多いようで、かなり首筋などが鬱陶しい。

 コクワやノコの♀ばかりが追加されていく。目指すはミヤマ巨大♂みたいな大物なのだ。
 ミヤマ♀が歩いている。F−CAT氏は、車中から路面を歩く個体を見つけるのが早い。

 私は、最近PC画面ばかり見る仕事内容なので、視力が著しく低下してきている。石ころと虫の区別が難しくなり、いよいよ視力矯正道具のお世話になる日も近いか?

 ここで、気が付いたことがある。

 1つは、今回のF−CAT氏にお誘いいただいたこの山形ルートには、宮城県内では珍しいくらい?の「白い水銀灯」が街路灯として健在であることだ。宮城県内では、かなりの山際でもオレンジ水銀灯が目立って仕方ないのだが、このルートはほとんどが白水銀灯。羨ましい感じもする。

 もう1つは、灯下採集者の多くが「灯下減速スルーチェック法」であることだ。車から降りて探して、という行為まで結びつく採集者が少ない。F−CAT氏の話としては、数が多い水銀灯をとにかく数をこなしてチェックする人が多いこと、大物個体(カブト・ノコ♂やミヤマ♂など)を優先する採集者(主に親子?)が多いこと、などが理由ではないか、という。なるほど〜。ライバルが多い場所だけに、そうかもしれないね〜。

 後半区間の入口付近。灯下にゲンゴロウを見つける。ゲンゴロウって、あんまり見なくなったもんだから、こういう小さな種類のゲンゴロウでも、とりあえずお持ち帰りしたくなってしまう。

 クワカブケース(マット)に入れてても大丈夫かなぁ?と思いつつ回収。他にも数頭持ち帰った。
 近くの自販機は、何やら薄暗くなっている。こりゃー、全部羽蟻じゃないか!ウゲゲゲゲ!

 「おいしさキープ。」という文字が切なく感じる。蟻酸で酸っぱくなってたりしない?(笑)
 F−CAT氏の驚愕ポイント?魅惑のオオクワ採集の水銀灯。昨年、何気に拾い上げたらオオクワ♀だったという。

 「普段はあんまりクワガタ飛来してない場所なんスけど…」と話しながら到着すると、路面を歩く個体1頭!

 薄汚れたノコ♀でした…(笑)。

 このルートの突き当たり(T字路)ポイントまで来て、ミヤマ♀を追加して、しばらく路上クワ話。この地域での近況、過去、思い出話など、F−CAT氏から聞かされ、どこの地域でも、何となくではあるが個体数が減っているような感じを受ける。いや、個体数というより、環境が減っているのだろう。

 山越えを果たしたところにある水銀灯。車の正面、眼下には集落が見渡せる。

 ここまで、調べた灯下にはポツポツと獲物は落ちていたものの、そのほとんどが♀。最初に拾ったノコ♂だけが際立っている。それが逆に寂しい感じもする。

 季節的にも、♀が多い時期になっているようだ。今年は2〜3週間くらい、虫の出方が進んでいるようだ、とF−CAT氏は感じているようである。

 実際、私も宮城県内ではそのような印象を受けるので、東北地区はそんな感じなのかもしれない。

 山を降りた集落まで来るも、やはり路上を歩いているのは♀ばかり。おまけにデカいオサムシをクワガタと見間違えたりする。

 結局、来た道を引き返すことになる。オオクワポイントやゲンゴロウポイントでは再び降車して調べるものの、追加できるのは♀ばかりだ。

 来るときは採集者で賑わっていた前半区間まで戻ると、コカブトムシを発見した。

 コカブトは、たま〜に見る機会があるのだが、カメラを持っているときに遭遇するのは初めて。思わず即座にカメラを持ち出し、撮影してしまう。

 工業団地内の駐車場に、かなり明るい投光器が輝いている。F−CAT氏によると、いつも張り付いている人が居るというが、今晩は無し。それじゃあ見てみよう、ということで車から降りてみるが、カブトの死骸だけで、あんまり虫が飛来していないようである。

 駐車場脇の自販機前を車で通過しようとすると、黒いものがポツポツ落ちている。

 なんと、ここに来て♂ラッシュ?コクワ2♂とノコ1♂である。拾い上げ、自販機下を捜索してまたビックリ!ノコ3♀が集団で?自販機に付いている。コクワ1♀も発見した。
 別の自販機では、ノコ♂が横のコンクリ壁に付いていた。

 あれほど採集者で賑わっていた前半区間の一角であるが、自販機については超甘チェックらしく、おこぼれだらけ、といった感じだろうか?

 という感じで、F−CAT氏の灯下ルートを巡ることができた。残念ながら大物珍品などには巡り会えなかったが、宮城とは違った雰囲気、環境での採集行に満足。いろいろ勉強にもなることがあった。F−CAT氏ともお話したが、スルーチェック派が多い地域なだけに、綿密な捜索採集をすれば意外な面白さがあるかもしれない。山形はオオクワが広域に生息している(濃い薄いは別)ので、昨年のF−CAT氏のように「思わぬ宝物」に出会う可能性もありそうだ。

 しばらくF−CAT氏と公私にわたる雑談をし、午前2時前、お別れとなった。今度は一緒に宮城のポイントを巡りましょうね…。

 そして私は、ただ帰るのも勿体ないので、山形帰りには高い確率でチェックしてしまう峠へと向かうことにした。今からなら、麓のダム湖畔チェックが夜明け前にできるだろう。

 車を飛ばし、いつものルートへ差し掛かる。山形側集落の灯下には、ボロボロとカブトが落ちている。とりあえず拾ってみるものの、みんな♀。たまには♂を拾って、職場の同僚のお子様にでも持って帰ってやりたいが。

 峠へ到着。しかし、何も居ない。午前3時直前。夜明けまであと少し。

 ウロウロ歩いていたら、道路脇のヤブから「フゥ〜、フゥ〜」と獣の息遣いが…。

 (- - ; ) 慌てて車へ!退散っ!
 ダム湖畔まで急行。時間が無い。

 到着後すぐに巨大カブト♂を発見するも、どうやら車にぶっ飛ばされた感じで、全身粉砕骨折状態。それでも元気だったりするが、余命は長くない。おそらく陽が昇り、暑くなればイチコロだろう。その前に鳥にやられてしまうか。
 羽蟻にたかられ瀕死のアカアシ♀。

 ここでも羽蟻が多いようだ。運良く羽蟻から逃れたコクワ♀やアカアシ♀が付近を徘徊している。とりあえずの回収が続く。
 水銀灯脇の建物の外壁に、目立つ黒豆2つ…。

 左がコクワ♂、右がノコ♀だった。ここに夜明け前に来た前回では、何もクワガタは居なかったのに、今回は結構居る。深夜の飛来個体か、偶然採集者が来なかったのか?
 今回も夜明けにてゲームセット。

 山形の灯下巡りは新鮮であったし、宮城よりもまだまだ有望な地域が残っているような印象を受けた。

 既設ポイント巡りだけでは物足りないか?宮城。
 この街路灯の無い区間に、灯火セットを持ち込んで…、という妄想がよぎる。しかし灯火セット導入も、最低でも5〜6万の出費が必要となる。

 お手軽に、本格的ではなくても、手持ちの機材でできる簡易灯火セットは組めないだろうか?

 そんな構想を考えながら、帰路の田舎道を走る。宮城県北部の薄暗い街路灯でも、集まる場所には集まるもの。要は「場所」なのだ。今度、実験的な試みとして「簡易ライトトラップ」を課題にしてみようと志す?のであった。

 Thanks! Mr.F−CAT.



●2004.9.18.宮城県中央部 ヒメオオ採集行

 約2ヶ月ぶりの採集行。これまでの期間は尋常じゃない仕事量により、休みという休みが無く、今回の敬老の日を含めた3連休のうち1日くらいは完全に休んでもなんとかなるだろう、という理屈を付けて、あえて仕事を放棄して山へ出掛けることにした。

 とは言えど、吹く風は秋の色。夜の灯下巡り採集では、気温の低下に遭遇してしまったらボウズになりかねない。ただひたすらナイトドライブに終わってしまっても仕方がない。どうしようか悩んだ挙句、以前よりメールで情報交換などをしていたkamonegi@氏のヒメオオ採集情報を頼りに、県中央部の某林道へと行くことに決めたのだった。

 今回は私自身、初めて「完全ヒメオオ目当て」の出動であり、ノウハウなども記事や画像でしか得られていないヒヨッコである。こんなんでヒメオオを見ることができるのだろうか?

 午前10時に自宅を出発。途中、しばらく行くことができなかったペット店でクワ本を買う。あ〜、発行されてからしばらく経過してるよ…。私にとっては最新刊でも、店的には余剰在庫と化している状態であった。

 再出発し、田舎道を走る。あ〜あ〜、本日は晴天により絶好なり〜。
 田舎のコンビニに駐屯する陸上自衛隊(嘘)。

 ズラ〜リと並んだ4台のトラック。少し離れて1台のジープ。あんまり見られない光景に、わざわざカメラを取り出して撮影してしまった。(笑)
 とりあえず、目的地より手前の林道から進入を開始する。この林道でもヒメオオが得られている情報を聞くが、目的地としている林道のほうは走破したことが無いだけにジックリと環境を見てみたく、こちらの手前林道はあまりルッキングもせずに通過する。
 目的地の林道に到着、直ちに進入を開始する。

 意外とヤナギが少なく、ヒメオオ目当てではポイント的に寂しい感じもする。kamonegi@氏の話では、この林道の隣町境を越した先で採集したというが…。

 1本の中くらいのヤナギを発見してクルマを停めた。
 ジックリ枝先を舐めるように見渡して…。

 あれ?黒いヤツが付いている…。コイツはアカアシの♀か?それとも目当てのヒメオオの♀か?…脚が長いな…。コイツはもしや…!

 網を下に据え、カメラの三脚を伸ばして突き落として…。
 ゲット!ヒメオオクワガタ♀でした。

 自身初のヒメオオ採集。今まで人様が採集した個体は見たことがあったが、やはり自分で採集したことは大きい。

 この採集&撮影作業を、通りすがりのRV車がスロー走行して見て行った。そのRVの人もクワガタでしょうか?

 第一ヒメオオ発見ポイントを後にし、しばらく林道を進む。緩い左カーブの先から、先程スロー走行で通過していったRVが戻ってきて、すれ違うことができず、RVが戻ってくれた。待避所があったので、そこで回避。何気なく私は待避所に停車して降車すると、RVの人も降りてきた。

(やっぱりクワガタの人なんだろうなぁ…)

 とか思ったのも束の間、こういう現場では私も使うお決まりの台詞が聞こえた。

RVの人:「何か採れましたか?」
盃:「ええ、まあ♀ですけど。ヒメオオの♀です。」
RVの人:「私も今♀が採れて。この前この辺りで♂2匹採ったんですよ…。」
盃:「あれ?もしかしてkamonegi@さん!?」
RVの人:「え?ええ?」
盃:「私、盃です!」
kamonegi@氏:「おぉーっ!」

 思わず両手で握手した2人…。メールでしか交流の無かった両者が、ブナ帯奥地で偶発的に初対面する。何たる奇遇。いや、kamonegi@氏の情報を頼りに来た身である私としては、この地の主にでも招き入れられたような錯覚さえあるが(笑)。

 先程の採集をしている私の姿を見て、もしかして盃@M−TSB−CLUBではないか、という疑念は持ったらしいが、もうちょっとガッシリした体格をしている人なんじゃないかと思って、違うかもしれないとも思っていたらしく、帰り道で逢えば声を掛けてみようとは思っていたそうである。私こと盃は、この1年半で14kg減いたしております故…。

 この地に赴く気力を与えてくれたkamonegi@氏に感謝の意を込め、自身初採集のヒメオオ♀を差し上げることとする。実際、採集直後は「kamonegi氏は♂だけ採れてるから、報告するときに♀が欲しいかどうか聞いてみよう」と、同乗していた彼女さんと話をしていたのである。

 あれこれ話をして、kamonegi@氏が2♂を採集した場所に行って見ますか?ということになり、移動する。

 kamonegi@氏が採集した場所は、山の尾根に近い付近。周囲のブナは疎らになり、かなり開けている。同じヤナギの若木で、日は異なるものの2♂(「宮城県のクワガタムシ」ページのヒメオオ画像参照)を採集、そして今日は♀を採集したという。

 意外と小さい木…。勉強になりましたです。
 kamonegi@氏と、来季の採集調査同行を約束し、お別れとなる。kamonegi@氏は帰路に就き、私はこの林道の走破を試みる。

 kamonegi@氏は、以前この林道中間部で無念の車両トラブルにより、日中の走破&植生確認ができなかったそうで、その確認報告も兼ねてこの記事をUPしている。

 林道がRし、開けた場所まで来る。ここまではなんとなく鬱蒼としていて、ヒメオオのような個体は見られなかった。結構開けた周辺をウロつきながら、遅い昼食のサンドイッチを食べ歩く。Rのピークより進行方向手前側にはヒメオオの姿は無し。じゃあ、向こう側まで歩くのは億劫、クルマで移動…。

 ピークの向こう側は登り坂。上り切る尾根の手前でクルマを停め、周囲を見渡す。林道脇のヤブみたいな若木の密生地に近寄り、左から右に視線を移していく。何も居ないようなので、枝を下から見上げるように頭を突っ込んでみたら…!

 こ、このシルエットは…。デッカイコクワ?
 ヒメオオっすよ、ヒメオオ♂!

 自身初ゲットの♂ヒメオオは、45mmでした。こりゃ〜ヤブに頭を突っ込んでまで見る価値があった、の一言。表側からは完全に見えない位置でした。ヤナギ重視で見ていたら見逃してしまうノリウツギの若木で採集。
 左画像の白丸にて採集。高さは1.5mくらいでしょうか?何の変哲もないヤブに見えてしまうのが怖い…。

 今までは、どんなクワガタを採集しても、「ふぅ〜ん…」くらいしか反応の無かった彼女さんが「カッコイイね」と呆気なく言わしめるヒメオオの魅力。漆黒で脚長で無駄の無いスタイル。

 こりゃ〜、周囲を大捜索か?歩くぞ!(俺だけ。)
 30mほど離れたミズナラらしき若木の枝に留まる♀。先程の♂発見から僅か3分でペアを揃えることができた。(31mm)

 この周辺はヤナギはほとんど無く、ノリウツギが少々、ミズナラやブナの若木が少々、他いろいろという具合である。
 ミズナラらしき若木の幹に、頭をねじ込んで吸汁する個体。ヒメオオにしてはチビだなぁ。コクワか?
 極小スジクワ♂でした。コイツは元の場所にリリース。
 かなり周囲を捜索したが、結局のところヒメオオは先程の1ペアのみ。

 尾根を越えたら、あとは下り道になってしまうだろう。そうなりゃあとは鬱蒼とした林内になってしまうなぁ。

 案の定、あまり開けていない下り坂の林道周辺。スロー走行して木々にチェックを入れるも、有望そうな感じじゃない。たまに降車してみても、全然クワガタの姿は無い。

 しばら〜く林道を下ってしまい、これ以上標高を下げてしまうとヒメオオって感じじゃなくなるかもなぁ…、というところに結構高いヤナギが生えている。一応降車して確認するも、何も居ないような感じ。幹の直径は20cmくらい。

 ここが最後かも知れぬ、という気がして、日頃の様々な鬱憤を晴らすかのような一蹴を幹に浴びせる!

バシィ!!!

ボタッ!

「なんか落ちたなんか落ちたなんか落ちた!!!」

 慌てながら足元を見ると、なんと中型のヒメオオ♂が落ちているのである。う〜ん、ツイてるかも…。もう1発軽めにケリを幹に入れて、再び「ポタッ」と音がする。

「またなんか落ちたまたなんか落ちたまたなんか落ちた!!!」

 と再び足元を見ると、なんと小型のヒメオオ♂が落ちているのである。う〜ん、ツイてる…。じゃあ、もう1発ケリを入れて…、もダメでした。もう枯葉しか落ちません。

 追加ゲットの2♂。36mmと28mm。

 結構、鬱蒼としている気がする場所ではあったけれども、少し離れた場所にもヤナギがあって、下草に人が分け入った痕跡があった。

 誰かは採集に来ているポイントなんでしょうね…。
 ブナ帯の中で、久々の完全休日を送ることができた。また、初めてのヒメオオ目当ての出動にも関わらず、kamonegi@氏の助力もあって3♂2♀の成果を残せることができた。心より感謝申し上げます。

 お陰様で、忙殺寸前の盃は生き返ることができました…。
 ヒメオオクワガタ。

 唐突に枝先に付いているその姿、独特の丸みを帯びた体格に長い脚、漆黒のボディー。

 今年はコイツに出会えたことが、最高の思い出だ。

 …。なんで今まで放っといたんだろう…?


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