男の調理場
漬物編
 本格的な漬物はやはり糠漬け
   【 目 次 】
 糠漬けとは
 新しく糠床を作る方法
 糠床の種がある場合
 糠床の日常管理
 糠床の状態を悪くしてしまった時
 (付録)糠みそにまつわる話
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January 20, 2005
佐田 守弘
漬物の中で本格的な漬物は?と言ったら、やはり糠漬けを上げるべきではないだろうか。糠漬けは糠みそ漬けとも言う。「匂いが臭いから嫌い。」と言う理由で、若い女性は糠漬けを作らないとも聞く。奥方が嫌がるなら、男が漬けようではないか。
本当の事を言うと、糠みそが臭くなるのは、漬け方が下手くそな証拠である。いや、糠みそを知らないからである。ちゃんと管理している糠みそが悪臭を出すはずはない。悪臭が出るとしたら、それは糠みその管理がなっていないからである。
本格的な漬物と書いたが、糠漬けはやはり本格的というべき点が2つある。1つは道具と場所がその理由。始めたら糠樽を保持し続ける必要がある。そして適切な発酵状態を保つために、日常的な手入れが必要なのである。

糠漬けとは

まず最初に、糠漬け(糠みそ漬け)とは何であるかから考えてみる。なぜそんな話をするかと言えば、糠床(要するに糠みそ)が何であるかをしっかりと理解していなければ、おいしい糠漬けは作れないからである。
糠床を微生物工学的に言い表せば、糠を栄養源として発酵ないし醸造している培地であると言えよう。不必要な微生物の増殖を抑えるため加えられた適度な食塩環境下で、様々な微生物が共存し、その発酵生成物を使って野菜を漬けるのである。そして、他の漬物では、野菜に塩を加えて重石をして塩漬けするのに対して、糠漬けでは重石をしない。糠床中の塩分と微生物によって作られた発酵生成物の風味で漬け込むのである。

糠床の中に生息する微生物

糠みそ中に生息する微生物は、実に様々である。ただし、大きく分ければ乳酸菌(Lactbacillus)、酵母(Yeast)、その他の微生物である。一説には、酵母はアルコールを生成して乳酸菌を抑え、乳酸菌は乳酸を生成して好気性のその他の微生物を抑え、好気性のその他の微生物はアルカリを生成して酵母を抑えるといった三すくみの関係があるともいう。

乳酸菌

乳酸菌はヨーグルトやその他の乳酸菌飲料などで知られている様に、乳酸を生成する微生物である。乳酸菌は通性嫌気性菌で、酸素が少ない場所、あるいは酸素のない場所でも生息できる。古漬けが酸味を持つのは、乳酸菌によって生成された乳酸によるものである。

酵母
酵母は酒の醸造、パンの発酵などで知られている微生物である。乳酸菌などは細菌と呼ばれ、その大きさが1μm程度の球状(球菌)、ないしは、その程度の太さの棒状(稈菌)であるのに対して、酵母は10μmで細菌の10倍ほどの大きさがある。
パンや酒造りでも分かる通り、酵母は糖源を栄養としてエチルアルコールを生成する。糠漬けの良い香りは、このアルコール類によるとも言える。

その他の微生物
WEB情報あるいはその他の解説記事などには、「腐敗菌」などと書いてある場合もあるが、あまり良い言い方ではないので、「その他の一般菌」と書く事にした。要するに好気性細菌である。
発酵と腐敗と発酵は人間にとって良い結果であるか悪い結果であるかだけの違いであり、微生物の代謝機能は全く同じである。そして良い結果、悪い結果といっても、全てが良い悪いと分けられるものではなく、天然に存在する微生物であれば、良い結果と悪い結果が入り混じっているのが普通である。だから醸造などに使う微生物は通常、良い機能を強めて悪い機能を抑える様に改良を重ねて作り出されるのである。

糠みその中で生育する微生物は、空気中からの落下菌や、漬物の材料となる野菜や扱う人の手に付着して持ち込まれる微生物など様々である。つまり良い微生物も悪い微生物も混じっている。また微生物と書いたが、細菌(乳酸菌も細菌)の他にカビと酵母も含まれる。要するにカビ(黴)と菌、つまり黴菌(ばいきん)なのである。

しかし幸いにして人間にとって病原性細菌の多くは、塩分に弱いために、多量の食塩が加えられている糠みその中では生育できないのが普通。つまり糠みそは、食塩を加える事によって、大まかにではあるが、人間に悪さをする微生物や人間にとって好ましくない代謝性生物を出す微生物を除外しているのである。但しカビの多くは食塩に強いので、塩分だけでは防ぎ切れない事が多い。

糠床をかき回す目的

詳しくは後でも述べるが、糠みそ(糠床)はこまめにかき回す必要がある。本当は食事の度に糠漬けを取り出して、新しい野菜を入れていたのであろうから、1日3回はかき回したのではないかと思う。3回は多いとしても、少なくとも1日1回はかき混ぜる必要がある。
その目的は、糠床の上下の発酵生成物を均一にし、かつ、全体に適度な空気を取り込むためである。

既に述べた様に、糠床の上面には好気性の微生物が、下の方には乳酸菌などの嫌気条件でも生育する微生物が繁殖する事、そして乳酸機、、酵母、その他の微生物が出す生成物が互いに拮抗し合う関係であると述べた。糠みそとは、この様な各種の微生物の相互関係と、それらから生成される代謝生成物の混在によってできている微妙な環境である。
かき混ぜる事によって、それらが均一に混じり、1つの微生物だけが行き過ぎた繁殖をするという事がなくなる。また適度に空気を吹込む事によって、乳酸菌の行き過ぎた発育を抑えたり、完全な嫌気条件だけで生育する微生物(病原性微生物もいる)の発育を阻止する事ができる。また表面に発生するカビなどの微生物の繁殖も適度に抑えられる。

つまり糠みそは定期的に全体を良く混ぜ合わせ、かつ、適度な空気を吹込む事によって、人間にとって好ましい微生物環境を維持させる事が重要なのである。そう言った意味でいえば、糠漬けは他の漬物と比べて、極めて高度な微生物管理の元に成り立っている漬物であると言える。
またそれだからこそ、糠漬けの味は家庭毎に異なり、その家独特の味ができるのである。

いろいろと難しい話を並べてみたが、実際に行ってみれば分るが、糠漬けは技術的にそれ程難しいわけではない。必要なのはこまめな手入れを継続する事だけである。

新しく糠床を作る方法

昔から糠みそは先祖代々使い続けるものであるし、新しく作る時は実家から貰って来ると言われていた。それはそれなりに真理であるが、全く新しく作る事は不可能ではないし、それが昔から使い続けた糠床よりおしくないと言う事もない。ただし新しく作るには、おいしく漬かる様になるまでに多少の日数が必要だ。

前置きはここまでとし、糠床を新しく作る方法を述べる。

糠床を新たに作る方法

用意するものは、糠と塩が最低限必要である。それに辛子ととうがらしもあった方が良い。道具としては糠床を作る容器が必要だ。大きさは特に問わない。たくさん漬けるなら大きな容器が必要だし、キュウリ1本程度で済ませるなら、ふた付きのプラスチック容器でも間に合う。大きな容器といっても置き場所の関係があろうから20L程度の大きさで間に合うだろう。


糠はスーパーに売っている炒り糠を買って来るのが簡単である。もちろん米屋さんから貰って来るか買って来た生の糠でも構わない。
新しく作るからといって、最初から多量の糠を使う必要はない。多くても1kg程度、あるいはそれ以下の量から始めるのが良いと思う。
糠床としての微生物環境ができてから、足して行く糠は生の糠でもよいが、新しく作る時にはきちんと炒った糠を使う方が良い。
糠を炒る理由は、1つに香ばしさを得る事が言われているが、それよりも重要なのは雑菌を殺すのが目的だと思う。また糠に入っている虫を殺す意味もあったかも知れないが、現在は糠に虫が付いている可能性は低いと思う。


昔は最初の糠みそを作る際には、塩水を煮たものである。もちろんこれも殺菌が目的。ただし、食塩に有害微生物が付いている可能性は低いし、煮た所で後から入って来るわけであるから、煮るまでの必要性はないだろうと思う。
最初煮ぬか床を作る時の塩は、かなり強塩にした方が良い。始めの塩分濃度は10%程度まで上げた方が良いだろう。ここでいう塩分濃度とは、水分に対する塩分濃度と考えて良い。糠にも14%程度の水分があるので、この分を加える必要があるが、まあ、10%濃度の食塩水を糠に混ぜるのでも良いかと思う。
初期の塩濃度を高くするのは、有害菌の繁殖を抑えるためである。糠床としての発酵が始まって、微生物環境が安定してから塩濃度を下げて行く。

作り方
まず炒った糠と塩を混ぜて、ここに水を加えて適度な固さに捏ねる。塩水を煮るなら、糠に煮た塩水を加えて混ぜる。水分加減だが、最初は低水分の方が良い。かき混ぜてべったりとした状態ではなく、かなりパサパサの状態で留めておく。辛子やとうがらしもこの段階で入れて構わない。

捏ね上げたら捨て漬けとして、何か適当な野菜を漬け込む。大根の葉や、キャベツの鬼皮の様な普通は捨ててしまう野菜の部分を使う。これはあくまでも捨て漬けであって、食べるために漬けるのではない。
1日程度経つと、入れた野菜は漬いた様な状態になるので取り出す。漬いた様な状態ではあるが、おいしく食べられるわけではないので、捨てた方が良い。そしてもう一度捨て漬けをする。

3回目当たりから、食べるための漬け込みができるが、まだこの段階では塩味のみが強くて、糠漬けの風味はほとんどなく、充分においしいとは言い難い。この様に味の方は多少の我慢をしながら使って行くと、1週間当たりでそれなりの味になり始める。糠床が発酵し始め、塩分濃度も次第に下がって来れば、次第に糠床らしくなって来る。

最初は様々な微生物が混在している状態から始まるが、適度な塩分環境と適度な空気を含む環境で育つ微生物だけが育ち、それ以外の微生物は淘汰されて行く。
この様にして使って行くうちに、野菜に付着している各種の微生物が糠床に入って来る。もちろん有用菌だけでなく有害菌も入って来るわけだが、高塩分環境でスクリーニングされて、糠床に適した微生物だけが自然と選別されて来る。また野菜からの水が加わって、少しずつ塩分濃度も下がる。

そして糠床に適した微生物が繁殖し始めると、ようやく糠漬けらしい味と風味が発現して来る。ほぼ味が出始めた当たりで、糠を加えて水を足して行けば、量も増えるし塩分濃度も下げられる。そして後は適切な手入れをしながら使って行くうちに、次第に味が良くなって行くのである。

有用な微生物を加える

有用な微生物を糠床に加えれば、比較的短期間に糠床ができるはずである。といってもどの様な微生物を加えるのが良いかが課題である。筆者はその方法としては、パン酵母を加えている。パン酵母が果たして塩分濃度が高い糠床の中で生育するのかどうかはやや疑問ではあるのだが。
残りは乳酸菌だが、乳酸菌を含んでいる飲料を加えるといった方法も考えられないではない。ただし筆者は試してはいない。

糠床の種がある場合

親許から糠床を貰って来たり、糠床を作り替える様な場合には、種になる糠床があるので短時間に作り直しができる。最近ではでき上がった糠床がスーパーで売られている様だ。これを購入して来て種とし、量を増やす事もできる。

種がある場合も糠と塩で糠床を作る事には変わりない。ただしこの場合必ずしも炒り糠を使わなくても良いし、塩分濃度もそれ程上げる必要はない。塩分濃度は好みであるが、おおよそ糠と水の合計量に対して、4%程度が適当であろうと思う。糠と塩を混ぜて適量の水で捏ね、ここに種にする糠床を混ぜ込む。これでおしまいである。均一に混ぜるために種にする糠床を水に解いて加える方が良いかもしれない。

種床があれば糠床がすぐできるのは、適切な微生物を多量に加えるからである。つまり有用無用の様々な微生物の中から、必要な微生物を選んで育てて行くといった過程が必要なくなる。種床から作る場合には、1日も置けばほぼおいしく食べられる糠床になるはずである。

糠床の日常管理

糠床は一度作ったら、毎日使い続ける事が大切である。使い続けるという意味は次の通りだ。

良くかき回す
糠床の上から下まで満遍なく掻き回す事によって、中に適度な空気が含まれる。糠床で生息する微生物には、この適度な空気が必要である。好気性菌の様に多量の酸素がある状態でもなく、偏性嫌気性菌の様に全く空気がない状態でもない適度な空気がある状態を作る訳である。
また、各種の微生物が出す代謝生成物を均一に混ぜる事によって、適切な微生物環境が維持されて行く。

適度な水分量を維持する
野菜を漬ける事によって、野菜から滲み出した水分で糠みその水分が増える。増え過ぎて水が溜まる状態では適度な空気を含んだ状態にはならない。新しい糠を足す事によって、足した糠に水分を吸わせて、水分を一定に保てる。
昔、大きな樽で糠漬けをしていた時代には、糠の中にカゴを沈めて溜まった水を抜いていたものだった。それ程大きくない糠床なら、古犬かを一部捨てて新しい糠を加えれば、水分を下げられる。

塩分濃度を維持する
でき上がった糠床は塩分濃度を維持する事も必要。新たに加える野菜に含まれる水分に応じた食塩を加えればよい。野菜の水分量は概ね85〜90%程度だから、仮に4%を維持するなら、1kgの野菜中に含まれる850〜900gの水に対して4%の食塩を加えれば良い事になる。
実際にはその様な計算をする人はいない。漬け上がった味を見ながら、適当な食塩を加えている様だ。

pHを維持する
糠床は乳酸菌の作用で次第にpHが酸性側になって行く。多少の酸味は良いとしても、あまり酸味が強くなり過ぎるとおいしくはないものである。糠床はpHの管理も大切である。これは酸性になった糠床をアルカリに戻すのである。
理屈の上ではアルカリ剤を添加すればよいのだが、一般には卵の殻を混ぜ込む方法が行われている。卵の殻を捨てずに良く洗って糠みその中に混ぜるのである。とは言え、形があるまま混ぜ込むと指や爪に怪我をするおそれがある。できればミキサーの様なもので細かく砕いて混ぜる方が良いであろう。

糠を足す
糠床は古い方が良いと言うが、これは微生物環境を維持する事が重要という意味である。糠自体があまり古くなる事は、必ずしも好ましいとは思えない。本来は少しずつ適度に入れ替わって行く事が大切である。
そういう意味では、野菜を取り出す時に少し糠も捨て、常に少しずつでも新しい糠を加えて行く事が大切ではないかと思う。

糠床をしばらく使わない時
糠漬けの季節は夏場である。温度の関係なのか冬は糠漬けが良く漬からない様に思える。実際、昔は冬場は糠床を休ませていた。糠床を長期間使わない場合には、ある程度の糠を捨てて多量の新しい糠を加え、塩分量も増やして保存しておく。この様にしておけば、ある程度の期間は手を入れなくても持つらしい。

しかし置いておく場所もじゃまなのであれば、種とする糠みそを一部取り分けて冷蔵庫などで保存しておき、残りは捨ててしまうのも1つの方法である。もちろん保存しておく種床は、糠と塩を加えておく方が良い。

糠床の状態を悪くしてしまった時

手入れを怠って、糠床にカビが生えたり味が悪くなった時には、糠床を直す必要がある。その方法は糠床の種を使って新たに作り直すのとほとんど同じ様な方法である。用意するのは新しい糠と塩である。
カビが生えた場合には、まず上面のカビの部分をすくい取る。そして糠床の中央あたりから適当な量を一時別の容器なりポリ袋に取り分けておく。分量は茶碗かどんぶり1杯程度の量があれば間に合う。取り分けたら古い糠床は捨ててしまう。樽は極端に汚れていないのであれば、特に洗わなくても構わないであろう。
そして新しい糠と塩を入れ、更に取り分けておいた種を入れて固めに練り上げる。仕事はこれでおしまいである。種糠が多ければ、すぐに漬け込む事も可能だ。少ない場合でも、1日置けば、次の日当たりには使える様になっているはずである。

(付録)糠みそにまつわる話

糠みそが腐ると家に不幸が起きる

糠みそにカビが生えたり、糠みそを悪くすると家に不幸が起きるなどと言う話がある。似た様な話で、梅干しをカビさせると、家に死者が出るなどといった話もあった様だ。
実際、筆者が子供の頃であるが、「そう言えばうちのお爺さんが亡くなった時、糠みそがカビたんですよ。」「うちもお婆ちゃんが亡くなった時に梅干しがカビてましたよ。」などと近所の人が話していた記憶もある。ここで言う不幸とは家族の誰かが逝去すると言う意味である。もちろん事故死ではなく、病死か老衰による逝去である。

こんな話をしたら、多分、「そんな非科学的な!糠みそにカビが生えたからと言って、不幸が起きるわけがないじゃないか。」と思うであろう。実際筆者も子供の頃はそう思っていた。
だが、糠みそが悪くなる事と、家族に不幸が起きる事とは、「科学的な因果関係がある」と、真面目に言ったら多分びっくりするであろう。但しその因果関係は、糠みその腐敗が原因で不幸が起きるのではなくて、家族の不幸が原因で糠みそが腐るのであるが。もちろん梅干しの場合も同じだ。

もう少し詳しく説明しよう。
今では病院や医療機関が整備され、何か体に異変が起きれば、すぐに病院に入院するのが当たり前になった。そして病院で手厚い看護を受けた結果として、その一生を閉じる人も少なくない。老人の介護施設でも同じである。
今でこそ介護サービスが充実しているが、ほんの10年前までは、介護サービスは必ずしも充実していなかった。筆者が子供の頃は、年老いて病気になっても、自宅で寝ているのが普通であったし、人生の最後を自宅で迎えるのが普通だった。

家に寝たきりの病人が出ると、特に主婦は付き切りの看護が強いられたものである。病人の看護が忙しくなれば、どうしても家事一般の時間が足りなくなる。普通だったら糠床を始め漬物の手入れをしているはずの主婦であっても、ついその手入れがおろそかになりがちである。
既に述べて来た様に、糠床は毎日の手入れが欠かせない。だが、寝たきりの病人の介護が忙しくなると、手間のかかる漬物を漬けている時間もなくなり、つい手入れを怠りがちになってしまう。気がついてみたら、糠みそが腐っていたという事になるのである。
いや、病人が寝ている間は糠みそに手を漬ける暇もなく、不幸にして亡くなられ、葬式万端済んだ後、糠みそのふたを開けてみたらカビが生えていたと言うのが実際であろう。それを多分、糠みそが腐る時に家に不幸があると言ったのではなかろうか。

下手な歌を歌うと糠みそが腐る

これもよく言う話だ。多分冗談半分で、下手な歌をけなして言っているのであろう。
「お前さんの歌はとても下手くそだから、あの糠みそも腐ってもっと臭くなる。」見たいな意味でけなし言葉として言っているのではないだろうかと思う。

もちろんこれは根拠のないうそである。いくら糠みその前で下手な歌を歌ったところで、本当に糠みそが腐る事はまずないであろう。と言うか、本当に腐ったと言う話は聞いた事がない。

ただし、最近は植物でさえ良い音楽を聞かせると成長が良いといった話もあるから、糠床の微生物も音楽の影響を受けないとは断言はできない。しかし音楽が糠みその善し悪しに影響したという実験データは、まだ聞いてない。多分、仮に影響があったとしても微々たるものであり、俗にいう「糠みそが腐る」といった事はまずあり得ないだろうと思う。歌が下手な人も安心して構わないだろう。