2.マカオの路線バス網

マカオの公共交通にはバスとタクシーと人力三輪車(ペティキャブ)があります。
このページでは路線バスについてまとめました。
ちなみにタクシーは日本車ばかりで、わが国や香港同様に「自動ドア(多分トーシンテック製?)」も付いています。

(1)現況 (2)歴史 (3)利用ガイド (4)GP開催時の対応

(1)現況

東京都板橋区ほどの面積にバス事業者が2社あり、両者合わせて500台強で40あまりもの路線が運行されています。
地理の項で記述した通り、マカオはマカオ半島部分(澳門市区)とタイパ島・コロアン島(離島)で構成されていますが、現在これらの間は埋立道路や長大橋で連結されており、路線バス網もほぼ全域を網羅しています。

(2)歴史

マカオで路線バスがはじめて走ったのは1919年のこと。第二次世界大戦にはポルトガルは参戦せず、マカオも中立を保ったものの、そのとばっちりで燃料不足となりあえなく運行停止。戦後の1948年に「澳門福利公共汽車」が設立されて路線バスが復活、マカオ半島内の路線網が整備されていきました。当時は連絡船に乗って行かなければならない離島だったタイパ島やコロアン島内でも路線バスの運行が始まりましたが、1960年代末に大きな動きがでてきます。

1968年にタイパ島とコロアン島との間に埋立道路が開通して2つの島が連結。1974年にはタイパ大橋も完成し、マカオ半島とタイパ島が連結されました。マカオ半島と離島間を運行していたフェリーは廃業となったものの、その運航会社を母体に「澳門離島公共汽車」が設立され、離島部のバス事業者も吸収して現在の2社体制へ移行。福利も澳門離島もそれぞれ相手エリア内への路線を開設したりするなど現在の路線網の基礎が出来上がっていきました。

1988年に福利は経営不振に陥り、経営陣刷新とリストラが行われ「澳門新福利公共汽車(Transmac)」として再出発しました。
一方の澳門離島は同年に社名を現在の「澳門公共汽車(澳巴:TCM)」に変更しています。

長らく「バス帝国」であったマカオにも軌道系交通機関が整備されることとなり、2011年末に開業予定で、バス路線の再編が予想されます。

このホームページでは澳巴:TCMに所属する「和風」な日野車をメインコンテンツとして取り上げます。
TransmacTCM
澳門新福利公共汽車有限公司(新福利:Transmac)
Transportes Urbanos de Macau,S.A.R.L
車両数:320両 路線数:25路線
澳門公共汽車有限公司(澳巴:TCM)
Sociedate de Transportes Colectivos de Macau,S.A.R.L
車両数:200両 路線数:15路線
保有車種:
日産シビリアン
三菱ローザ
トヨタコースター
いすゞCZR460(香港製車体)
三菱ふそう(香港製車体)
英・デニス(ワンステップ)
独・ベンツ814D
独・MAN13.230(ノンステップ)
中国・金龍汽車XMQ6103G
保有車種:
日産シビリアン
トヨタコースター
英・ベッドフォード(香港製車体)
独・ベンツOF1313(香港製車体)
日産ディーゼルCB12LXR(香港製車体)
日野RK1MMKA(香港製車体)
日野ブルーリボンHT2MLCL(日野車体)
日野リエッセRX4JFKA/RX4JFEA(日野車体)
日野HRノンステップ9mHR1JKEE(日野車体)
日野HRノンステップ10.5mHR7JPAE(JBUS)

中国・五洲龍汽車FDG6110G/FDG6920G

(3)利用ガイド(2008年12月現在)

路線概略図

T.路線概要

路線の大まかな区分としてはマカオ半島内のみを走る「澳門市区線」と、タイパ・コロアン島内のみまたはマカオ半島と同島とを結ぶ路線の「離島線」に分けられます。左図の例で言えば、3・10番系統は「澳門市区線」、21・22・25・30番系統は「離島線」という区分になります。
澳門市区線系統は渋谷区ほどの広さのマカオ半島内に2社合わせて26路線もあり、幹線道路を行く大型バス使用路線はもちろんのこと、マイクロバス路線が狭い路地裏にまで網羅しています。
離島線はマイクロバスがメインですが、2003年からは澳巴:TCMの日野HRノンステップ車も活躍を始めています。ちなみに左図で取り上げたマカオを南北に縦断する25番系統はおそらくマカオ最長路線。
左図注)左図で表現されている場所以外にも、交通規制の関係で往路と復路で経路が異なる場所があります。

U.利用方法

★バス停からバスに乗るときは「挙手」は必須。つっ立っているだけだと通過されます。
★1ドア車は言うまでもありませんが、2ドア車は前乗り後降りです。
★運賃は先払い。運賃箱横に表示された金額に従い運賃を投入します。運賃箱はタダの箱。釣りは出ず両替も出来ませんので予め小銭のご用意を。プリペイドカードは新福利:Transmacのみ。1日乗車券の類はありません。
★車内放送はありません。
★降車を希望するときは降車ボタンを押しますが、車種によって形態さまざま、日本タイプ・欧州タイプもあり、天井にゴムのベルトが張られていて、それを押すものもあります。

V.運賃体系

バスの運賃は「自分が乗車した場所から下車する場所まで距離に応じた分を払う」というのが日本の常識ですが、マカオでは非常識。マカオではどこで降りようが「自分が乗車した場所から乗ったバスがどこまで走行するか」によって運賃が決まります。澳門市区線の各系統と各島内のみで完結する離島線系統は均一運賃ですが、各地域に跨る路線では下記の運賃体系となります(2008年12月1日改訂 マカオ政府公告)。

(@)澳門市区線(マカオ半島内)
マカオ半島内乗降$3.20
(A)離島線(35番系統:タイパ島内)
タイパ島内乗降$2.80
(B)離島線(15番系統:タイパ島〜コロアン島循環)
往路タイパ島→コロアン島$3.60
復路コロアン島→タイパ島$3.60
復路タイパ島内乗降$2.80
(C)離島線(マカオ半島〜タイパ島循環およびAP1番系統空港バス)
往路マカオ半島→タイパ島内$4.20
復路タイパ島内→マカオ半島$4.20
復路マカオ半島内乗降   $3.20
(X)離島線(マカオ半島〜コロアン村止まりの路線)
往路マカオ半島→コロアン村$5.00
往路タイパ島内→コロアン村$3.60
往路コロアン村内乗降   $2.80
復路コロアン村→マカオ半島$5.00
復路タイパ島内→マカオ半島$4.20
復路マカオ半島内乗降   $3.20
(Y)離島線(マカオ半島〜黒沙海灘まで行く路線)
往路マカオ半島→黒沙海灘$6.00
往路タイパ島内→黒沙海灘$3.60
往路コロアン村→黒沙海灘$2.80
復路黒沙海灘→マカオ半島$6.00
復路コロアン村→マカオ半島$5.00
復路タイパ島内→マカオ半島$4.20
復路マカオ半島内乗降   $3.20

(4)マカオグランプリ開催時の対応

マカオ半島内では毎年11月に有名なマカオグランプリが開催されます。公道がサーキットとして使用されるので、開催期間中は路線バスの運休や経路変更などが行われます。

開催数週間前になると準備が始まります。写真は2週間前の風景で、バス停もこんな対応。(1999年11月)
走路バス停

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