バーチャルネット法律娘 真紀奈17歳
(過去ログ)


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1月11日 / ミュージックファンド / 1月14日 / 書籍の貸与権・CDの輸入権 / 1月16日 / 1月17日
1月11日


ミュージックファンド

 新しい音楽ビジネスの形として、ミュージックファンドというものが誕生しています。
 これは、ファンが出資者としてお金を出し、そのお金を元にCDを制作して販売を行います。そしてCDが売れて儲けが出れば、出資したファンには配当金という形で儲けが入ってくることになるというものです。
 出資者は、CDが売れなかった場合は配当金どころか元本も帰ってきません。ただ、出資をすればCDはとりあえず手に入りますし(多分)、メイキングDVDや、特別ライブへの招待(この方式でCDを創った場合必ず一度はライブをするそうです)、ライブのバックステージへのパスなどが手に入ります
 第一弾はオフコースの小田和正以外の3人で組んだバンド、A.B.C.のCDで、出資額は一人あたり2万円(+手数料1000円)、100口が必要でしたけどすでに成立しています。このくらいの値段であれば、ファンならば出しそうですね。
 ちなみに、CDは一枚2000円で販売されます。ただネット販売ということで送料その他含めて実売価格は2500円弱くらいです。

 出資者の損益分岐点は1313枚です。売り上げがこの枚数を超えると、出資者への配当とアーティストへの利益が入ることになります。つまり1313枚までは、アーティストの取り分はゼロです。先に出資者の出資分から確保されていくわけですね。
 さてこの後のシミュレーションはどうなるのかというと、2000枚の売り上げで、出資者への分配は24,160円(税引き後)、アーティストへの分配は520,000円。3000枚の売り上げで、出資者へは30,208円、アーティストへは1,276,000円。5000枚で出資者へは42,304円、アーティストへは2,788,000円。10000枚で出資者へ72,544円、アーティストへ6,568,000円ということになります。

 これはある程度のファンはいるけれどデビューには難しいという程度のアーティストや、引退したけれどまたCDを創りたいと思っているアーティストなどに使いやすいシステムでしょうか。
 前にデビッド・ボウイがほとんど同じ方式でCDの販売を行っていたと思いますけど、今回のこのミュージックファンドで新しいのは、誰でも出資者を集めればCDを販売出来るという仕組みを作ったという点でしょうか。ファンを集められればリスク無しにCDを制作出来るというのは魅力的ですよね。
 ……真紀奈の脳裏にはこれをみて、「ときめもファンド」という言葉が浮かびました(笑) あれは一応儲けが出たのか配当がされたんですよね

 このシステム、ゲームのオリジナルサウンドトラックや、普通にCD出すには厳しいけれどコアなファンのいる声優のCD、同人系の(オリジナル)CD等では、意外とうまく使えそうな気がします。 ……この会社の構想からははずれてそうですけど(苦笑)
 特にゲームのサントラですね。ゲーム会社としては冒険はできない。けれど販売して欲しいという声があるという時に、そういうファンに対してこの方式を持ちかけてみるというのは、面白いのではないでしょうか。会社としてはリスク無く販売可能ですし、ね。ただ、歌がない場合(最近は無いと思いますけど)はライブというわけにもいかないでしょうから、代わりの特典は必要でしょうけど……。むしろそういう出資者限定特典とかの方が、ファンとしては嬉しいのかもしれませんし。

 出資者側の問題点としては、出資前に制作CDの試聴を行うことができないという点でしょうか。出資額が集まってからCDを制作するため、実際に販売されるCDの曲の試聴はできません。それ以前の楽曲の試聴は可能かもしれませんけど、それだとちょっと不安がありますよね。そのアーティストのファンでないとちょっと出せないかもしれません。
 また、償還金については1年間の販売実績が対象となります。それ以降に売れても出資者には返ってきません。また、プロモーション等をやるわけでもないため、出資者はとりあえず自分の周囲やサイト等で宣伝して売れるのを待つというのが必要になりそうです。それもできる限り短期間で多数が売れるように(苦笑)
 あと、特典の制作も出資後になりますね。

 このプロジェクトどう思いますか? 少々問題点はあるかもしれませんけど、真紀奈は面白いと思いますし、応援しています。
 こういう影響を受けながら現行の流通システムが変わっていくというのも期待したいですしね♪


 最近はプレスも結構安くできますしどうせならそっちでやるよという人も多いような気がしなくもないですけど。
 例えばここの会社でCDプレスを行った場合、15万弱で1000枚制作出来るわけですよね。それによって得られる利益とリスクを勘案したら、ある程度売れることがわかっている人は、ファンドを使わないような気もするのです。
 そう考えると、ゲームメーカーなんかは自社で出した方が賢いのかもしれませんね……。


ニュースクリップ

デジタルコピー保護行き過ぎ〜ベルギー消費者団体が大手音楽会社を提訴 (INTERNET Watch)
オンラインジュークボックスサービスめぐる特許訴訟に判決 (ITmedia)
海賊版CD撲滅へ、日中の著作権協会が「録音権」合意 (読売新聞)
裁判員制度:4人なら150〜200人に1人 確率を試算 (毎日新聞)

ICタグのプライバシ問題を解決する方法 (ITPro)


1月14日
(1/15 1:30 追記

書籍の貸与権とCD輸入権の導入……

 文化審議会著作権分科会の報告書で、書籍と雑誌に関する貸与権を導入するとされているそうです。これでレンタルコミック店などでは、著作権者に対して著作権料を支払う必要が生じることになりました。ただし、

@作家団体の運動が始まる前の2000年1月1日までに営業を開始
A大きな利益を上げてはいない書籍一万冊以下の小規模店
の二条件を満たす貸本店には新制度を適用せず
日経新聞2004年1月14日夕刊14面

とのことですけど、達磨さんからメールで以下のようにご指摘を受けました。

「昔からの貸本屋は今まで通りのようです」と書かれていますが、これは貸与権連絡協議会(作家、出版社等からなる団体)と貸本組合の間で合意されただけのことであり、文化庁の考えている法改正の内容は著作権法付則第4条の2の削除だけです。法律で「昔からの貸本屋は今まで通り」となるよう手当てされるわけではありません。

 達磨さんはこのことについて文化庁に確認済みとのことです。また、コミックレンタル有志の会の1月8日の意見書(PDF)にも同じことが書いてありました。

当会は貸与権連絡協議会からの協議要請を受け、文化庁に対し管理事業スキームの法的な保証を問い合わせたところ、「附則4条2項の廃止だけです。」との回答……

 ということで、法で保護されないということは、昔からの貸本屋さんも今まで通りというわけにはいかないかもしれません……。
 また、附則4条の2と貸与権の関係はこのときに少し書いています


 もう一つの焦点だったレコード輸入権については、「還流防止のために何らかの措置が必要だという委員の意見が多数だった」とのことです。なんか朝日読売等の新聞で微妙に違うことが書かれていますけど、導入の方向で提言されているみたいですね。報告書をみないと正確には言えないのですけど。
 あとは、この制度がどのような形で導入されるかですか……。対象国を限るようなことは多分しないでしょうから、洋盤を一緒に規制しようという動きも起きるんでしょうね。

 今度の著作権法改正はかなり重要な改正になりそうです……。


裁判員制度についての続報

 12日に与党政策責任者会議司法制度改革プロジェクトチームの会合が行われて、裁判員制度の話が出ていたようです。朝日新聞毎日新聞に記事が出ています。

裁判手続きの進行中は、その事件に関して裁判員に接触する行為を禁止することで合意した。裁判終了後も、各裁判員の意見など、守秘義務の及ぶ部分を知る目的で第三者が接触することは禁止する。ただし、いずれも訓示規定とし、接触を図った者への罰則は設けない。守秘義務の及ばない内容に関しては、裁判員本人が拒絶しない限り裁判終了後は接触を可能とすることで一致した。

 守秘義務の範囲内のことについては、内容の公開もそれについて聞くことも禁止されるようです。ただ、内容の公開については懲役等が科されるのに対して、聞く方には全く罰則無しというのもどうかな、って思います。なんとか聞きだそうとする人が結構出てきそうですし。
 どうせだから拒絶したにも関わらず聞いてくる人については罰則つけるというのはどうでしょう? 守秘義務範囲に関わりなくして。そうじゃないと、重大事件で裁判員をやると後でつけ回されそうで問題だと思うんですけど。

裁判員が仕事を休むことに伴う損失を補償する制度も検討されたが、一律に日当を支払うことで対応することが了承された。会社員や自営業者など個別の損失を計算するのは困難と判断したためだ。

 給与保証は日当という扱いなのだとか。どのくらいの値段になるのでしょうか。
 会社が給与を保証した上で日当も払われるのか、それとも会社は休みという扱いにして、裁判所がその分の給与保証として日当を支払うのか、その辺はどうなっているんでしょうね。

 うーん、この制度このまま導入して大丈夫なんでしょうか。あんまりいい方向にはいかないように思います……。


ニュースクリップ

わいせつ漫画:出版社社長に有罪 「過激な性表現」 東京地裁 (毎日新聞)
米音楽業界の訴訟攻勢、peer-to-peerに強烈な打撃 (MYCOM PCWEB)
コピープロテクトCDに影を落とす楽曲ライセンス問題 (ITmedia)
政府・与党、知財高裁創設で最終案 (日経新聞)
一票の格差5.06倍に合憲判決 反対意見6人 最高裁 (朝日新聞)

テロリストと間違われる頻度はどれくらい?――気になるバイオメトリクス認証の「精度」 (ITPro)
小売をもっと「スマート」に――MSのRFIDプロジェクト (ITmedia)
IT大手、RFIDなど在庫管理技術をこぞって推進 (ITmedia)
RFIDネットワークの運営をVeriSignが担当 (ITmedia)


1月16日


著作物の利用を促進するための制度の形とは? (IT@RIETI)

 IT@RIETIで記事を書かせていただきました♪
 内容としては、お兄ちゃんとかを経由して聞いた話に肉付けしてみたものです。あんまり独自性が出なかったな、という感じなんですけど、ね(汗)
 著作権に興味のある方に読んで貰えると嬉しいです。
 批判を受ける点も多いかもしれませんけど、それらを受けてさらに改良できればいいなというたたき台に近いかな……。

 ちなみにこの記事の写真もレッシグ教授へのインタビューに引き続き、撮り下ろしです(インタビューは都合上撮り下ろし以外の選択肢はなかったわけですけど)
 最近藍島さんに負担かけすぎかもですね…(汗)


インタビュー記事とCeMについて

 インタビュー記事についてですけど、PDFだと読みにくい(重い)ということからスラッシュドットの方HTMLに変換してくれました
 by-nd-ncライセンスがこういう効果を持っているということに今更気づきました。あ、ちなみに真紀奈もインプレスの方もHTML化されたことを喜んでます。ありがたく使わせて頂きます。
 このサイズだったら真紀奈のところでもミラー可能ですので、今度真紀奈のところでもアップしておこうと思います。

 また、GPLについての説明が間違っているというご指摘をいただきました。これは真紀奈のミスですm(_ _)m
 GPLはGNU Public Licenseの略ではなくて、General Public Lisenceの略です。


 上のRIETIの記事やインタビュー記事でも紹介しているCommunitas ex Machinaについてですけど、使用可能になるのはもうちょっと先になります。クリエイティブ・コモンズの日本語化ででている問題点って、だいたいCeMの方でも同じように問題としてあげられてしまうため、そのあたりをどう解決するかっていう感じなんですね。リスクの高い状態で使えるようにするのは避けたいと思っていますし。
 Wikiは稼働しているのですけど、基本事項の書き込みがまだ終わっていません……。


ニュースクリップ

「MSNニュース」と「Mainichi INTERACTIVE」が4月に統合 (INTERNET Watch)
 毎日新聞のサイトって半年分ニュースをアーカイブしてくれているのでとても便利なのですけど、統合後もこのサービスは残されるんでしょうか……。あ、プレスリリースを見ると2ヶ月間残すってなってますね。2ヶ月……うーん……地方版まで含めて全ての記事っていうのは凄く嬉しいのですけど……。

プラグイン特許訴訟--米連邦裁:「MSのIEブラウザはやはり特許侵害」 (CNET)
SCOの「Linux使用ライセンス」、今度は日本も対象 (Slashdot)
ノベル、SCO訴訟によるリナックスユーザーの損害を補償 (HOTWIRED)
ヤフーとACCS、Yahoo!オークションの著作権侵害出品の削除で提携 (INTERNET Watch)
インターネットは児童ポルノを助長する〜英調査 (INTERNET Watch)
「サイバー戦争、2005年には現実化の可能性」:ガートナー報告 (CNET)


1月17日


著作権分科会の報告書案への意見募集の結果

 文化審議会著作権分科会のページで、14日の分科会の資料が公開されています。議事録はまだみたいですけどね。
 それで、意見募集の結果(PDF)というものがでています。レコード輸入権の導入や貸与権に関する暫定措置の廃止についての、賛成・反対の数を書いたものです。
 メールや電話の数を何票とか分けることに疑問を感じたりするわけですけど……。
 貸与権については反対票がほとんどないですし、輸入権についても賛成が反対の2倍の数いるということになっているようです。
 この数字だけをみて判断したのでしょうか。どんな会議になったのか、議事録の公開を待たないといけませんね……。

 ところで、ここで参考資料としてあがっている報告書案(PDF)ですけど、何か変わってますか? どうも変わったようには思えないのですけど……。意見は受け付けたけど、内容に変更を加える必要は無かったってことでしょうか……。

このように5つの小委員会における検討の結果、書籍・雑誌の貸与に係る暫定措置の廃止に関しては、速やかに著作権法を改正することが適当であるとの結論を得たところである。

 前の更新時に達磨さんから意見をいただいていたのですけど、この「等」にレコード輸入権が含まれている、そういうことなんでしょうか。

 レコード輸入権が創設されると、多分洋楽の輸入盤も一緒に影響を受けるんですよね……。


裁判員制度の日当

 前に少し取り上げた裁判員の日当についてです。
 岡口裁判官のページにでていたのですけど、現在の刑事裁判関連の日当というのはこのくらいだそうです。

 ちなみにアメリカの陪審員は基本的には交通費のみで、会社が給与を保証しなければならないという形になっているそうです。ただし自営業だったりした場合には困りますので、20ドルから50ドルと州ごとに定められていて、その額が支払われるのだとか。(陪審員と裁判員は違いますけど、一応参考と言うことで)

 裁判員制度では1日どのくらいの時間拘束されるのでしょう。裁判員がやるのは、単に訴訟に出ることだけではなくて、資料等を読んだりということも必要になるはずですよね。そしてその資料って持ち帰り不可ってことになるんじゃないかと思いますし、そうなると悪くすれば何日か泊まり込みですか?
 丸一日拘束されてこの値段だと……どうでしょうね。
 市民の裁判員制度つくろう会アンケート(PDF)をみつけたので見てみたところ、希望額が3万円以上という方が48.7%もいたそうです……。3万円以下を選んだ人も44.2%いるようですけど、どの程度を想定しているのかは不明ですね。

 実際のところ、全員にこれだけの値段を払うだけの予算があるんでしょうか。重大事件のみだと年間2800件くらい、そして裁判員が現在有力な一つの裁判につき4人、日当を3万円として計算して……3億3600万円ですか。あ、1つの裁判が何日かかるかにもよるんですね。平均で3日でなんとか片づけるとして、10億円ちょっと。
 実際には交通費から宿泊費から事務のための諸費用から裁判所の改修費用まで色々かかるでしょう。人数が増えたり、対象事件数が増えたりすればさらに額が増えていきます。
 ちなみに現在の裁判所の予算は約3100億円です。足りているという話は全然聞きませんので、もしこの額になったとしたら増額が必要という話になるんでしょうね……。

 ……もし日当が3万円とかになったら、結構多くの人が制度の導入に賛成するような気もします(笑) 下手なアルバイトとかよりもよっぽどお金になりますしね。それだけもらえるのなら数日くらいかまわないかって思う人、結構出るんじゃないでしょうか。(この値段だったら学生が忌避することは無さそうな気がします・笑)

 岡口裁判官のblogでこれに関するコメントがありました。やっぱりこの額はないですよね……。


 どのくらいのお金がかかるのかとかその辺を早い内に明らかにして欲しいなと思います。日当の額もはやいうちに出して欲しいですね。あと、訴訟がどのように行われるのかについてもまだ明らかではないように思います……。

関連コラム:裁判員制度についてのまとめと真紀奈の意見


ニュースクリップ

迷惑メール規制法ー米国型かヨーロッパ型か (ネット時評)
ドメイン名登録業者2社、URL特許侵害で訴えられる (CNET)
オープンソースを支援する経済産業省の狙い (末松千尋blog)
 どうせですのでSCOの訴訟について経済産業省がどう考えているかについても聞いて欲しかったかもです……。

スティーブ・ジョブズ、コンテンツ産業の未来を語る (梅田望夫blog)
脳とコンピューターを直結するインターフェースが現実に (HOTWIRED)


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