「税と経営」掲載原稿


 埼玉県社労士会の自主研究部会「労働時間等管理部会」では、Q&A形式の原稿を各自が持ち寄って毎月例会を行っています。その中で検討を重ねて完成した原稿を「税と経営」という専門誌に掲載しています。
私の原稿が、1505号に初めて掲載されました。今後、掲載された原稿はホームページに公開していきます。

複数の事業場で働く場合の労働時間の算定方法はどうなるのか?
Q
 
当社は、火曜日が休日の飲食店ですが、日曜日が人手不足なため日曜日だけ3名のアルバイト従業員を雇いました。ところがその中の1名より、他社(製造業)で1週40時間働いているので、賃金は割り増しになるのではないかと言われました。毎日曜日1日7時間の契約です。賃金の割り増しといわれても何のことかよく分かりませんので教えてください。

A
 
労働基準法では、同一事業主が経営する異なった事業場で使用された労働時間は勿論のこと、ご質問のように事業主が異なる複数の事業場で就労した労働時間も、通算して計算されます。

 したがって、ご質問の従業員の週の労働時間は、他社(製造業)で働いた40時間と、御社(飲食店)で働いた7時間を通算して47時間となります。

 ここで問題となるのは、通算した労働時間が法定労働時間を超えた場合、割増賃金を支払う必要があるのはどちらの事業場なのかということです。

 また、御社の法定労働時間は、10人未満の商業・サービス業に該当する為、特例措置として週44時間となりますが、他社は製造業とのことなので原則どおり週40時間となります。このように2つの事業場の法定労働時間数が違う場合、法定労働時間はどちらの事業場を基準にするのかという問題もあります。

 通常、労働時間に関する労働基準法の規制は、先に労働契約を結んだ事業主にかかる規制(法定労働時間数も)が適用されることになり、通算した労働時間がその規制を超えるときは、後に労働契約を結んだ事業主が割増賃金を支払うことになります。

 ご質問の場合、労働時間に関する労働基準法の規制は、他社の労働契約にかかる規制が適用されることになりますので、通算で週40時間を超えた部分については、アルバイト先である御社が割増賃金を支払わなければなりません。

 御社としては割増賃金の負担に納得がいかないかもしれませんが、後で労働契約を締結した事業主は、その労働者が他の事業場で労働していることを承知したうえで労働契約を締結したものとみなされ、割増賃金の負担は御社となるのです。

 割増賃金の計算における基礎賃金については、割増賃金が支払われる事業場の労働に対する賃金となりますから、他社における賃金を考慮する必要はありません。

 つまり、週の法定労働時間の40時間を超えた7時間分すべてが割増賃金の計算対象となり、たとえば、御社での時給が通常800円の場合、その2割5分増し以上の時給1、000円以上で計算して支払うことになります。

 ご質問では、週の労働時間の通算でしたが、1日の労働時間の通算も勿論あります。たとえば昼間はA社で8時間働き、夜はB社で3時間働くような場合がこれに該当します。

 A社とB社での労働時間を通算した結果、11時間となり、1日の法定労働時間の8時間を超えた3時間分については割増賃金を支払わなければなりません。

 この場合、割増賃金を負担しなければならないのは、その労働者との労働契約を後から結んだ方の事業主、つまりB社となります。

 後から労働契約を結ぶ事業主は、契約を結ぶにあたって、その労働者が他の事業場で働いているかどうかを確認した上で労働契約を結ぶようにしてください。

                                           1551号(2005/04/21)


社員が社有車でスピード違反で捕まった。支払った反則金は会社負担か本人負担か?
Q
 当社の営業社員が、社有車でスピード違反をし、反則金の支払を命ぜられました。ところがこの社員、「業務中だからこの反則金は会社が負担して欲しい」と訴えてきました。
 当社は、これまでも安全運転について厳命していたのですが、会社が負担しなければならないのでしょうか。また、内規で反則金や罰金を会社負担とするよう定めても法律上問題はないでしょうか。

A
 ある団体が会員企業に対して行った自動車管理の実態調査で、200社余りが回答した調査結果があります。この調査での反則金等には、スピード違反だけでなく駐車違反等も含まれていると思われますが、反則金等に対する会社の対応状況を知る上で参考になりますので紹介します。

 調査結果によると、業務上の交通違反による反則金や罰金について、およそ9割の企業が「会社は一切負担しない」と回答しています。「全額又は一部負担する」としている企業は、1000人以上の大企業では皆無でしたが、1000人未満の企業では11%〜16%が負担に応じています。企業規模が小さくなるほど負担するという回答が多くなる傾向にあるようです。

 この調査結果を基に結論を先に申しますと、たとえ業務中のことであっても、社員が会社に対して反則金等の負担を求めることは出来ません。会社と社員の法律関係(労働契約)において、会社が安全運転を厳命しているにもかかわらず、スピード違反を犯した社員の反則金等を、業務中ということを理由に会社負担とする法的根拠はどこにも認められません。

 それどころか、このような場合の反則金等を会社が負担すること自体適切ではなく、違反者に自覚してもらう意味も込めて、本人に負担させるのが一般的です。

 仮に会社が反則金等の負担に応じたり、全額を会社が負担する旨の内規を定めたりすると、以下のような疑義が発生すると考えられます。
@道路交通法違反を犯しても業務を遂行するよう社員に命令しているのではないか。
A内規を定めること自体、社員の道路交通法違反を助長しているのではないか。

 もし以上のような事実が認められる場合には、反則金等を会社が負担する旨の合意や内規は、社会的に妥当性を欠くものとして批判を受けることとなり無効とされるでしょう。

 大変厳しい結論と思われるかもしれませんが、刑事罰である罰金は勿論のこと、行政上の制裁である反則金も道路交通法違反の場合、本来的には刑事事件であり、それ自体違法性の強いものです。

 したがって、反則金等の会社負担の合意ないし内規の定めは、公序良俗に反するものとして、法律上はいずれも無効ということになります。


 また税法上、会社が社員の業務中での反則金等を負担しても損金にすることはできませんし、業務に関連がない場合の反則金等を負担すれば、個人的な費用を負担したものとして給与として扱われます。

 したがって、スピード違反の反則金を負担すれば、その社員に給与所得に対する課税の問題が生じることを付け加えておきます。


                                         1541号(2005/01/01)


出向させた社員が出向先で勤務中に怪我をした。災害補償はどこが負うのか?
Q
 当社の系列会社Z社に、従業員Aを在籍出向させていますが、先日Z社で勤務中にAが負傷してしまいました。この場合、災害補償責任は当社にあるのでしょうか、それともZ社にあるのでしょうか。労働保険とも関連付けて教えてください。
A
 出向には、出向者の雇用契約を出向元の会社に残しながら出向先の会社で働く「在籍出向」と、出向元の会社をいったん退職して出向先の会社で改めて雇用契約を結ぶ「移籍出向」とがあります。

出向者に係わる災害補償責任は、出向の目的・出向契約の内容・出向者の就労の実態などによって、労働関係の所在を判断し決定することになります。

「移籍出向」の場合は、出向元事業主との労働関係が解消され、出向先事業主との間だけに労働関係がありますから、災害補償責任は当然に出向先事業主となります。

ご質問の従業員Aは「在籍出向」ということですから、身分関係と賃金関係は貴社にあり、その他はZ社の従業員と同じ立場でZ社の指揮命令を受けて就労しているものと思われます。ということは、Z社に労働関係があるわけですから、災害補償責任は出向先であるZ社ということになります。

ここで「在籍出向」の場合の保険関係について詳しくみていきましょう。まず、労働基準法では、災害補償責任を労働関係の所在する事業主に課しています。しかし、事業主が単独で補償義務を履行しようとしても容易ではありませんので、労働者保護に万全を期するために国が労災保険制度をつくり、労働者を1人でも使用する事業を適用事業として加入を義務付けているのです。

この労災保険の適用ですが、第3条第1項では「労働者を使用する事業を適用事業とする」と規定されています。ここでいう「使用する」は労働関係にあるという意味に解されますので、出向者が、出向先の組織に組み入れられ、出向先事業場の他の従業員と同じ立場(ただし、身分関係及び賃金関係を除く。)で、出向先事業主の指揮命令を受けて労働に従事している場合には、出向先事業主と労働関係にあるとされるため、出向先事業場の労災保険を適用することになります。

つまり、給与が出向元事業主から支払われていても、出向者の指揮命令を出向先事業主が行っていれば出向先事業場の労災保険が適用になるということです。給与の支払いを出向元、出向先どちらが行っているかは、直接労災保険の適用とは関係がありません。貴社の場合ですと、給与は貴社が支払い、出向者についての指揮命令は出向先であるZ社が行っているということですから、ご質問の場合の出向者についてはZ社での労災保険が適用されることになります。つまり、出向者に業務上災害が発生し保険給付が必要な場合は、出向先であるZ社の労働保険番号で請求することになります。

なお、保険料については「在籍出向」の場合、出向先事業場では賃金の支払いがありませんので、出向元事業主から支払われた賃金を出向先事業場で支払ったものとみなし、労災保険に係わる賃金総額に含めて申告納付することが必要です。ただし、雇用保険の場合は、主たる雇用関係についてのみ被保険者として取り扱いますので、身分関係と賃金関係が出向元事業場となる「在籍出向」では、被保険者の手続および保険料の申告納付は出向元事業場で行うことになります。

   【出向従業員の労働保険適用先】

在籍出向

移籍出向

労災保険

出向先

出向先

雇用保険

出向元

出向先


                                           1525号(2004/07/21)


定年後も勤務日数等を減らして継続雇用をする。この場合の保険関係の手続は?
Q
 4月30日で定年(60歳)になる女性従業員がいるのですが、本人の希望もあり勤務を週40時間から週3日の24時間に減らして継続雇用する予定です。この場合の雇用保険関係と社会保険関係の手続について教えてください。
 また、60歳以後の収入を、60歳到達時賃金20万円、定年後の賃金10万円、年金額(月額)60,000円として計算してもらえませんか。

A
 まず、雇用保険関係についてですが、継続雇用後は所定労働時間が20時間以上30時間未満となりますので、短時間労働被保険者に該当することになり、被保険者区分変更の届出が必要になります。

 また、雇用保険の被保険者であった期間が通算して5年以上ある一般被保険者(短時間労働被保険者を含む)で、60歳以後の各月の賃金が原則として60歳到達時点の賃金の75%未満であれば、高年齢雇用継続基本給付金の支給対象となります。この方の場合、継続雇用後は60歳時の賃金の50%となりますので、条件を満たしていれば給付金を受けることができます。

 手続については、事業主又は被保険者が事業所所在地を管轄する公共職業安定所に支給申請することになりますが、できれば事業主が支給申請することについて労使間で協定を締結した上で、会社が手続してあげると良いでしょう。なお、初回(事業所として初めて)の支給申請時に上記協定済みである旨の「承諾書」等を提出することになります。

 支給申請書の提出は、初回の支給申請を除いて原則として2か月に一度、指定された支給申請月内に行う必要があり、提出期限を過ぎますと支給を受けられなくなりますのでご注意ください。

 支給される金額は、@賃金額が60歳時点と比べて61%以下に低下した場合は、「 各月の賃金額×15%」です。この場合、賃金が低くなれば給付額も少なくなることに注意してください。A賃金額が60歳時点と比べて61%超75%未満に低下した場合は、「各月の賃金額×(15%〜0%の間の逓減された率)」となります。なお、高年齢雇用継続基本給付金の支給期間は、被保険者が60歳に到達した月から65歳に達する月までです。

 次に、社会保険関係についてですが、1週間の労働時間が御社の同種の業務に従事する従業員の4分の3未満となりますので、被保険者資格を満たさなくなり、喪失手続をすることになります。

 被保険者でなくなりますと、60歳以後就労していても年金の支給調整は行なわれませんので、特別支給の老齢厚生年金は全額支給されます。(注:男性の場合は60歳から部分年金のみ支給で62歳からの支給となります。)

 最後に、この方の継続雇用後の収入をまとめますと、賃金、高年齢雇用継続基本給付金および特別支給の老齢厚生年金の3種類が支給されて以下のようになります。


<計算式>

  雇用保険料控除後の賃金   99,300円 ※1
  高年齢雇用継続基本給付金  15,000円 ※2
  年金額(月額)       60,000円
    合 計         174,300円

   ※1 100,000円−100,000円×0.7%=99,300円
   ※2 100,000円×15%=15,000円

 ちなみに、60歳時点の賃金20万円の場合は、雇用保険料が1,400円、健康保険料(介護保険料含む)が9,310円、厚生年金保険料が13,580円控除されますので175,710円となります。

 所得税を計算して控除すれば、継続雇用後の手取額の方が多くなるでしょう。


                                           1517号(2004/04/21)


行方不明者の従業員がいる。業務に支障をきたすので退職させたいが、その方法は?
Q
 当社は従業員30数名の会社です。25日ほど前から無断欠勤して行方のわからなくなっている従業員がいます。業務にも支障をきたしていますので、何とかしなければと思っていますが、どのように対処したらよろしいでしょうか。

A
 従業員が無断欠勤のまま25日も行方不明になっているということは、行政通達の懲戒解雇事由「原則として2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない場合」(S.31.3.1基発第111号)に該当すると思われます。また、御社の就業規則にも「無断欠勤14日以上に及んだ者は懲戒解雇とする」等の記載があれば、ご質問の状況から懲戒解雇の対象と考えられます。

 しかし、実際に解雇する場合には、本人への意思表示の仕方が問題となります。行方不明者に対する解雇の意思表示は、従業員が未成年の場合は親権者法定代理人である両親に対して行う方法がありますが、それ以外の場合には、民事訴訟法で定められている「公示送達」の方法により、本人に解雇の意思表示をすることが必要です。

 会社としては、「公示送達」をすることによって、行方不明者に対する解雇の意思表示を有効に行うことができますが、この場合でも、解雇に関する労働基準法の規制(解雇予告)を受けますから、労働基準監督署の「解雇予告除外認定」を受けない限り、退職日は公示による意思表示到達後30日後ということになります。

 以上が、法律に則した原則的な手続きですが、「解雇予告除外認定」や「公示送達」にはかなりの時間と労力を要します。そこで、別の考え方として、無断欠勤が続き会社に何の連絡もないということが、「黙示の労働契約解約の申入れの意思表示」と認められるかどうかを検討してみてはいかがでしょうか。

 過去の勤務状況、行方不明になった時の状況、連絡が取れなくなってからの期間等、諸般の事情を考慮して、誰が見ても自分から会社を辞めるつもりでいなくなったのだということが明らかであれば「黙示の労働契約解約の申入れの意思表示」と認められます。そうであれば会社としては、依願退職として取り扱って差し支えないでしょう。

 しかし、そのように個々の状況を確認して判断を下すことは、手間もかかりますし客観性を欠く恐れもあります。そこで、今後のことも考えますと、就業規則に「一定期間無断欠勤が続いた場合は自然退職とする」旨を定めておく方法をお勧めします。

 判例(豊田自動織機製作所事件 名古屋高判S.48.3.15)では、「事故欠勤が1カ月以上で特別の事由が認められないときは、自然退職となる」との退職規定は、使用者の解雇の意思表示を待つことなく、1カ月の事故欠勤期間満了と同時に自然退職となることを定めたものとされています。

 「事故欠勤」という言葉には、正当な理由のある欠勤(不慮の事故など)だけでなく、正当な理由のない私事による欠勤(失踪など)も含まれている可能性があります。そこで「原因不明の欠勤」に対応するために、「原因の如何を問わず、会社に出勤しない状態又は行方不明が30日以上経過した場合は自然退職とする。但し、業務上の災害による場合等この規則に別に定める場合を除く。」などと規定しておくと良いでしょう。

 就業規則は、会社の憲法のようなものですから、無断欠勤や行方不明が続く場合の取扱いを明示し、これを周知しておけば、トラブルを回避するのに効果があります。

                                         1512号(2004/03/01)


賞与の査定で有給休暇取得日を欠勤扱いとして賞与の額を減額、有給休暇を取得しなかった場合には増額するのは問題か?

Q
 当社では、賞与の査定において有給休暇取得日を欠勤扱いとし、賞与の額を減額しています。その代わり、有給休暇を取得しなかった場合には増額しています。このような賞与査定の方法に問題はありますか。

A
 
「忙しくて、休みたくても休めない人に対しては、せめて賞与だけでも多く支給してあげたい。忙しいにもかかわらず、当然の権利だと言って、頻繁に有給休暇を取得する人に対しては賞与を減額する。」と会社が考えるのも理解できないわけではありません。例えば、欠勤・遅刻・早退などの勤務成績不良の場合に賞与を減額したり、逆に勤務成績が優秀な場合には賞与を増額するといったことはよく行なわれているところです。しかし、有給休暇の取得を賞与の査定対象とすることには問題があります。

 労働基準法附則第136条では「使用者は、(中略)有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない」と有給休暇取得に対する不利益扱いを禁じています。

 また、附則第136条の解釈について、通達は 「精皆勤手当及び賞与の額の算定等に際して、年次有給休暇を取得した日を欠勤として、又は欠勤に準じて取り扱うことその他労働基準法上労働者の権利として認められている年次有給休暇の取得を抑制するすべての不利益な取扱いはしないようにしなければならないものであること」(昭63・1・1 基発第1号)としています。

 賞与の査定として、欠勤を考課査定の対象とすること自体には何ら問題はありませんが、この欠勤の中に有給休暇取得日を含めることは、労働者による有給休暇の取得を著しく抑制することとなるため、法律上明確に禁止措置が盛り込まれているのです。

 さらに最高裁判決では、「年次休暇の取得日の属する期間に対応する賞与の計算上、この日を欠勤として扱うことはできないものとするのが相当である」としています。
エス・ウント・エー事件(最三小判平4.2.18)

 次に、有給休暇を取得しなかった従業員に対して賞与の査定で優遇することは、どうでしょうか。このような扱いも次の2点で問題があります。

 @ 有給休暇取得者に対しての不利益扱いになるおそれがあります。
 A 賞与で優遇することは、有給休暇の買い上げと見なされるおそれがあります。

 このように、使用者の厚意で優遇したつもりが、労働基準法違反となるおそれがありますので注意が必要です。

 また、賃金や賞与に反映させないまでも、昇進・昇格、転勤、配置などの異動管理において、有給休暇取得を理由とした不利益な扱いもまた労働基準法違反ということになります。

 つまり、有給休暇の取得を実質的に抑制するような定めや措置は違法であるということを肝に銘じてください。

 その他、有給休暇の取得で問題となるのは、使用者が有給休暇の時季変更権を行使した場合に、それを受け入れず、有給休暇を希望した日に強行取得した従業員の扱いだと思います。

 これまでの判例によれば、申請した有給休暇を事業運営上の正当な理由によって別の日に変更させたにもかかわらず、その従業員が命令に従わなかったケースでは、当該従業員への制裁処分が適法であるとされています。

 なお、有給休暇の取得を理由とした賃金の減額は認められませんが、通勤手当のように、実費補償的なものについては減額も許されることを申し添えておきます。


                                         1505号(2003/12/11)