<今月の言葉:2003年12月>

今年の衣食は昨年の産業にあり
来年の衣食は今年の艱難(かんなん)にあり
年々歳々報徳を忘るべからず
               二宮尊徳

<意味も無く(^^;)今月の花:シクラメン>


このページは当HPの管理者が月々徒然なるままに
他愛も無いことを書き連ねるページです。とはいっても、
どーしようもないことは普段掲示板に書き散らしているので、
古(いにしえ)の識者・賢人のお言葉を借用しながら、
少しはもっともらしいことを書くことになっとります。

ふと気がつくと今月はもう12月。
2003年も今月いっぱいとなりました。
というわけで、今月の言葉は
1年を締めくくるにふさわしい言葉ということで
選んだのがこれです。



1.二宮尊徳(にのみやそんとく)


二宮尊徳(二宮金次郎)といえば、貧しい暮らしにめげず一生懸命勉強して
大人になったら立派に世のために役立つ仕事をした偉い人、ということでご存知のとおりです。
戦前の小学校にはほとんど必ず薪を背負って歩きながらも本を読む二宮金次郎の銅像がありました。
とっても立派な人ということで子供向けの伝記本なんかでも取り扱われている人ですが、
いったいどんな人だったのか?
実は小生(のんぶれす)もあんまりよく知らないんですよね(^^;;;)。
ということで、とりあえずネット上でざっと調べてみました。

二宮尊徳(公文書では、金次郎、自筆は金治郎)は天明7年(1787)、相模国栢山村(今の小田原市栢山)に
生まれました。天明といえば歴史上有名な天明の大飢饉の天明。
金次郎は裕福な農家に生まれたのですが、酒匂川の氾濫で田畑を荒らされ家は没落、
両親も過労で亡くなり親戚の家に預けられそこで育てられることになりました。

現代ではこういう境遇に陥るとグレて不良の仲間入りしてしまい、髪の毛を金色に染めて、
シンナーは吸うわ、学校の窓ガラスを割ってまわるは、というのがお定まりのコース(?)。
しかしさすがは二宮金次郎、朝から晩まで一生懸命働くと同時に寸刻を惜しんで勉学に勤めました。

昼は歩きながらも本を読んで勉強、夜も遅くまで勉強。
なにしろ居候の身ですから家人から「油がもったいない。勉強なんて生活のためにならないことはやめて
早く寝ろ!!」と怒鳴られたりします。
現代ならふつーはここでブチ切れて「金属バット出撃〜!」となります。
が、ここもさすがは二宮金次郎。自分で菜種を育てて夜に灯をともすための油をちゃんと確保します。

そんでもって、とうとう自力で貧困から脱出して大人になった二宮金次郎。
さっそく「恨み尋常ではない世の中に復讐」、というのが火曜サスペンスドラマ(?)の世界ですが、
ここもさすがは二宮金次郎。
自分自身の苦労の経験を生かして小田原藩家老服部家の財政再建をはじめとして各藩・旗本家の
財政再建・領民救済を指導し、北関東から東北にかける各藩の農村総合的復興事業を行って
素晴らしい成果をあげたんだそうです。いまでいうところの農業コンサルタント、財政再建スペシャリスト、
というところを地道に行い多くの人から感謝されたんだそーな。
なるほど、全国の小学校に銅像が建つわけですなあ。

しかし、これだとまるで聖人君子のお話でいまひとつ面白くありませんね。
普通、人間というものはなにかしら嫌なとこ・ドロドロしたとこ・欠落したところ・
悲しげなところ等があるもので、そういう面も併せて見てはじめてその人物が
等身大の姿で見えるものです。
「ほんとうにりっぱな人でした」だけでは児童向けの伝記本と同じで
いまひとつ読んでて共感するところ・考えさせられるところがありません。

児童向け伝記本で扱われる偉人といえば、たとえば野口英世博士。
子供のころの火傷がもとで医学を志し、米国に渡ってロックフェラー研究所での業績で
世界的な名声を獲得し、最後は黄熱病の研究のために渡ったアフリカの地で
自分自身も罹患してしまい死去。児童向け伝記で強調されるのはこういう
立派なストーリーですが、野口博士は実は金銭感覚ゼロで
渡米前に友人たちが学資としてカンパしてくれた大金を
出発前に全部飲み代に使ってしまった、な〜んて話はあまり書かれません。

それから別な偉人としては飛行機を発明したライト兄弟。
田舎の自転車屋にすぎない兄弟が、風洞実験やグライダーでの実験・飛行訓練など
現代にも通じている科学的・技術的な方法を自力で考案して飛行のメカニズムを獲得し
ついにフライヤー1号で歴史的な飛行に成功する、という偉大なお話が
児童向け伝記本の世界。ところがその後のライト兄弟はというと。。。
飛行機をめぐる特許で後進のグレン・カーチスなどと泥沼のような法廷闘争を繰り返し、
すっかり全米中の嫌われ者になってしまったというお話、そして結果として
米国の航空業界がヨーロッパに比べて遅れをとってしまう元凶に
なったという暗〜いお話、このへんは大人向けの本でないとお目にかかれないかもしれません。

他にもいろいろあります。。。。。なんでこんなことになっちゃうのか?
人それぞれに事情はありますが、やはりつまるところは
「にんげんだもの」(相田みつを)

というわけで、聖人君子に見える二宮尊徳といえどもきっとなにかしら
人間臭いところがあったはずで、そういうところも知ることではじめて
二宮尊徳が生身の存在として目の前にあらわれ、彼の生き方に共感したり
彼の考え方に学んだりすることができるのでしょう。

二宮尊徳ほどの人物になれば、図書館にも研究書があるはずです。
それから、二宮尊徳のゆかりの地に行けば、必ず現地の教育委員会や
郷土史家の方が書いた読み物があるはずです。
そういうものを丹念に見ていき、彼の生涯についての様々な
エピソードを知れば二宮尊徳翁ともきっと「お友達」になれるはずです。
歴史や人物誌の楽しさとはそういうところにあったりします。

ということで、今回はこれ以上は踏み込みません。
今回は判らないことは判らないまま課題だけ示しておしまいです。
だっていまは調べる余裕が無いんだもんね〜(^^;;;)。
#でも暖かくなったらピクニックがてら二宮尊徳ゆかりの地を
#訪ねてみようかな〜、なんて考えてますが。


2.年々歳々報徳を忘るべからず


というわけで、今月の言葉の方にうつりましょう。

  今年の衣食は昨年の産業にあり
  来年の衣食は今年の艱難(かんなん)にあり
  年々歳々報徳を忘るべからず


いかにも努力と積み重ねの人・二宮尊徳らしい言葉ですね。
他にこんな言葉もあります。

  大事をなさんと欲せば、小さなる事を、怠らず勤べし、小積りて大となればなり


農業と同じように水泳も一朝一夕にはなかなか成果がでません。
フォームの改善も筋トレによるパワーアップも数ヶ月続けて
はじめてそれがタイムにつながってくるものでしょう。
またチームの活動も、月々の大会参加・反省会、それから飛び込み練習ツアー、
あとチームのジャージやキャップを作ったり、バーベキューをやったり
といった地道な活動でゆっくりと盛り上がっていくのではないかと思います。。
まさに「年々歳々報徳を忘るべからず」であり「小積りて大となればなり」です。
来年もみんなで地道にがんばっていきましょう。
そうすればそれなりに苦労はあってもきっと良いこともありますって。
#練習もせずサプリメントに走ってちゃ駄目だよ〜(^^;;)/。


というわけで、2003年最後のこのコーナーも以上です。
皆さん、良いお年を!






(補遺:今回は以下のURLを参考に書きました)
報徳二宮神社 http://www.ninomiya.or.jp/top3.htm
小田原市立桜井小学校 http://www.ed.city.odawara.kanagawa.jp/kids/shougaku/sakurai/
二宮尊徳の説明 http://www.city.shimodate.ibaraki.jp/sontokus.html
日本の先人に学ぶセミナー 第1回 二宮尊徳 Http://www.moralogy.jp/html/news/501030401_Senjin1/index.html
日本の墓 二宮尊徳 http://www.hakaishi.jp/tomb/03-21.html


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