<今月の言葉:2004年3月>
個人の栄光ではなくチーム愛が勝利をもたらす
ビンス・ロンバルディ
<意味も無く(^^;)今月の画像:カーネーション> |
このページは当HPの管理者が月々徒然なるままに 他愛も無いことを書き連ねるページです。とはいっても、 どーしようもないことは普段掲示板に書き散らしているので、 古(いにしえ)の識者・賢人のお言葉を借用しながら、 少しはもっともらしいことを書くことになっとります。 さて、今回は2月1日にヒューストンで 行われた第38回スーパーボウルで 2003年シーズンを終了した NFLのネタを使いましょうか。 #いきなり水泳から離れてしまった(笑) 昨年末にAFCとNFCのプレーオフ出場チームが 確定したあとにNHKで『激突NFLプレーオフ』 という番組が放映されました。この番組、 プレーオフ出場の各チームを 伝説の名将ビンス・ロンバルディの言葉を 挿みながら紹介するという、 まるで「今月の言葉」のネタを提供するために つくられたような(?)素晴らしい番組でした。 そこで、この番組の中から心に残った 「ちょっと良い話」をご紹介しましょう。 |
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ちなみに、ビンス・ロンバルディはグリーンベイ・パッカーズを率いて第1回・第2回の スーパーボウルを連続制覇した名ヘッドコーチです(日本のプロ野球なら監督にあたります)。 スーパーボウルを制覇したチームに贈られる「ロンバルディー・トロフィー」は 彼の名に由来するそうです。 1.エースQBと控えQBの話 「今月の言葉:2003年10月」でご紹介したとおり、 アメリカンフットボールは分業がきわめて明確な競技です。 攻撃に関して言えば、司令塔となるクォーターバック(QB)から 敵陣奥深くに走りこむワイドレシーバー(WR)にパスを投げたり、 あるいはQBから手渡されたボールを重戦車ランニングバック(RB)が 抱えたまま敵陣強行突破をする、などのパターンで行います。 (ついでに言えば、プレーごとに相撲取りのような格好で相手と押しあいへし合いを しているのが通称”ラインマン”と呼ばれている人たちで、彼らは自分たちの 司令塔QBを守り、あるいはるRBの突破口をねじ開ける仕事をしています。 彼らが弱いと司令塔のQBはパスを投げる前に相手に捕まり ボコボコにされます) QBは攻撃の中心であり、それはつまりチームの中心。 したがって、各チームのエースQBはそのチームのスター選手となります。 それだけに相手の守備チームのタックルのターゲットになります。 それもボールを投げようとした瞬間に背後からタックルされたりするわけですから 怪我の危険が大きい。そして司令塔が壊れてしまったらチームはおしまい。 だから各チームともそれなりの選手を控えQBとして用意しております。 が、エースQBが元気でいる限り控えQBはフィールドの外で試合を眺めるだけの毎日です。 サッカーでいえば、ローマ在籍時代にイタリア代表MFトッティ選手の影で なかなか出場機会に恵まれなかった中田選手みたいなもんです。 当然、控えQBの選手が若くて実力もあったりするとかな〜り不満が鬱積され エースQBと控えQBの仲も必ずしもしっくりとはいかなくなります。 ワタシの記憶が正しければ〜(というフレーズではじまる料理番組が昔あったかな)、 エースQBと控えQBの仲が悪くて有名だったのが80〜90年代の サンフランシスコ・フォーティーナイナーズ(49er's)。 当時のエースQBはNFL史上に燦然と輝く偉大なQB、ジョー・モンタナ。 そして控えのQBは若くして「NFL最強の控えQB」と呼ばれたスティーブ・ヤング。 ヤングがボンクラであれば問題はなかったのですが、なにしろ彼は後に スーパーボウル制覇を成し遂げるくらいの才能がありましたから試合に出れなくて 不満でしょうがない。でも、エースはほとんど神様的な大スターのモンタナ。 これでは夜な夜な「藁人形&五寸釘セット」を携えてお寺参りでもしないと 到底試合出場のチャンスは巡ってこない。 結局、モンタナが大怪我して長期欠場を余儀なくされた期間にヤングが49er’sを すっかり掌握してしまい。怪我から復帰したモンタナは居所が無くなって 他チームへ移籍してしまうのでありました(年齢的にも引退が近かったのでね・・・)。 あっ、ヤングが藁人形やってたかどうかはわかりませんよ、念のため(笑)。 さて、ここまでを予備知識として、ここからが今回のお話の本題です。 舞台となるチームはNFC西地区のセントルイス・ラムズとなります。 このチーム、昔はそんなに強くもなかったのですが、 2000年に頭角をあらわし第34回スーパーボウルを制覇します。 この立役者となったエースQBがカート・ワーナー。 彼はラムズに入る前は、町のスーパーマーケットで働きながらパスの練習を していたという苦労人です。 彼が俊足WRのアイザック・ブルースや天才的な補球センスをもつトリー・ホルト(WR)に 有効なパスを投げ、あるいは機動力抜群のRBマーシャル・フォークに敵陣を切り裂かせることで、 ラムズはとても攻撃力溢れるチームとなっていました。 ところが、2003年シーズンの開幕戦となる9/7のニューヨーク・ジャイアンツ戦。 エースQBのワーナーは実に6回もハンブル(注)してしまい、ラムズは惨敗を喫してしまいます。 (注:相手のタックル等でボールをこぼしてしまうこと。このボールを相手が拾ったりすると 攻守逆転となり最悪の場合、そのまま得点されてしまう ワーナー絶不調。ヘッドコーチのマイク・マーツはやむなく2戦目(9月14日49er's戦)で NFL3年目の若手・マーク・バルジャーをエースQBに切替え、彼の活躍でチームは勝利。 でもバルジャーもまだ若いので3戦目は味方のミスなどもあり逆転負け。 ラムズの2003年開幕は1勝2敗という最悪の形となりました。 さて、そんな経緯で控えにまわされてしまったワーナーですが、 彼は腐ることもふてくされることもなく以前同様にバルジャーと練習に励みます。 そして、自分のQBとしてのノウハウを隠すことなく若いバルジャーに伝授していきます。 やがてその効果が出始めバルジャーに率いられるラムズが勝ち星を重ねはじめます。 ブルース、ホルトといったWR陣やRBのフォークがバルジャーの元で再び輝きだしたのです。 そして圧巻は、11月16日のシカゴ・ベアーズ戦。 プレーオフ進出に向けて落とせない重要な一戦で、前半バルジャーは精彩を欠き 11点のリードを許してしまいます。 バルジャー不調と見たマーツヘッドコーチは控えのワーナーへの選手交代を考えます。 そもそもワーナーは元々はエースQBとしてラムズをスーパーボウル制覇に導いたのですから、 この交代判断は指揮官として当然です。またワーナーも普通ならたまには自らプレーしたいと考えても おかしくはありません。ところが、 マーツ 「ワーナー、準備はいいか?」 ワーナー 「交代させないでくれ、 彼はこの状況を必ず切り抜ける、 彼を信じてほしい」 結局、バルジャーがそのままプレーを続行。 そして試合後半、バルジャーは大反撃。ラムズを逆転勝利に導きます。 で、その後もラムズはバルジャー先発試合は勝率8割以上という好調を維持し、 とうとう12勝4敗でNFC西地区優勝・2年ぶりのプレーオフ進出を果たすのでありました。 もちろん、どの試合にもフィールドの外でワーナーがアドバイスを 送り続けていたのは言うまでもありません。 バルジャー談 「僕のそばにはいつもワーナーがいてくれた」 どんな人間もどこかで自分のポジションを他の実力のある者・若い者に譲るときがくるものですが、 そんなとき、最後の最後まで頑張って自分のポジションを守ろうとするのも生き方ですが、 ワーナーのようなあり方もまたひとつの「カッコイイ」姿かと思います。 プロスポーツの世界ですから、いずれワーナーとバルジャーは別のチームでプレーする ときも来るかもしれませんが、2003年のシーズンで彼らが行ったことは 大勢の人たちの記憶に残り続けるでしょう。 #個人的には10年後ぐらいにワーナーはどこかのチームの名ヘッドコーチとして #プレーオフ進出を果たすのではないかと思っています。余談ですが。 2.チーム愛が勝利をもたらす さて、それでは今月の言葉。元ネタとなった番組では上記のラムズのお話のあと 画面に現れた文字が今月取り上げたこの言葉、 個人の栄光ではなくチーム愛が勝利をもたらす まさにそのとおりのお話でしたね。 でもアメリカンフットボールと違って水泳は極めて個人主体のスポーツです。 厳密には自分以外は誰もいない幅2.5mのコースを泳ぐだけですから チームメイトどころかライバルすらも存在しない世界です。 唯一の団体戦がリレーですが、これとて飛び込んでしまえばあとは個人の世界です。 でも、マスターズの水泳ってそれだけじゃさびしいですよね。 チームの仲間と仲良く楽しい思いを残しながら精進をするのがマスターズ水泳。 そもそもうちのチームの基本精神も以下のものです。 仲間を愛し! チームを愛し! 水泳を愛す! そういったことを考えたならば、今回取り上げた言葉が我々にとっても意味のあるものだと いうことはわかってもらえますよね。うちのチームにとっても 個人の栄光ではなくチーム愛が勝利をもたらす なのです。 #もちろん個人の栄光もあるに越したことはありませんよ。念のため(^^;;) では、3月はFIA、4月は日本マスターズ短水路、と続きますが 皆でがんばってチームを盛り上げていきましょう。 あと練習ツアーや反省会・BBQもよろしくです。 うちのチームにとって、 ”勝利”とは大会会場のプールだけに存在するものではありませんから。 今月の言葉は以上です。 (余談ですが) せっかくロンバルディの言葉を紹介したのでついでにもうひとつ。 こんな言葉もあります。 力に勝るものや足の速いものが勝つとは限らない。 最後に勝つものは、勝つと信じるものである。 これは召集所に行ってからスタート台に上るまでの間に 思い出すと良い言葉でしょうね。最後は自分を信じられるか。 あっ、じゃあいつも自信満々でズっこけるどっかの代表はどうなんだって? あれは「勝つと思い込んでいる」が正しい表現でしょう(笑)。 |
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