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この品種の特性をさらに詳しく調査する予定でしたが、試験場の育種圃場が狭いこと、選抜を早めるためなどの理由から、1958(昭和32)年から穂木を配布して試作を一般農家に委託することにしました。 多くの人が依頼を受けましたが、弘前市のりんご栽培家對馬竹五郎氏(元青森県りんご育種同好会長)の園で最初に結実をしました。その果実が極めて大きかったので、對馬氏が「世界一大きいりんごだ」と宣伝したことから、それがそのまま本品種のデビュー及び命名のきっかけになりました。品種登録はしていません。10月下旬には完全に熟します。しかし、大きくて見栄えがするので、早めに収穫したものが店頭にでることが多く、未熟なものは長く保存できるのですが味も食感も感心しません。冷蔵での貯蔵性は大玉で年内、中玉で2〜3月頃までです。 果形は円〜円錐形で玉揃いは良好。果実は大きく、350〜800gですが、大きいものでは1kgを超えるものもあります。見てビックリです。紅玉をそばに置きましたので、その大きさを比較して下さい。 適期に収穫されたものは、デリシャスに似た香りがあり、果汁が多く、糖度も高く、食味は結構良いりんごです。 少し紅をさす美しい花を咲かせます。二倍体品種ですが、樹勢が旺盛で、果実も葉も大きいりんごです。 このリンゴは、結実が遅い、不受精、ジュウンドロップ、サビ及び後期の落果が多く色も悪いなど欠点も多いということで、当初は交配親とするため、試験場内に系統保存するという考えもありました。しかし、果実の大きさ、光沢の特異性などから評判を呼び、価格が次第に上昇し、産地市場で1971(昭和46)年には史上最高の1箱(25個入り)38,000円にも跳ね上がりました。
遮光性の袋を果実に被せておくと、白い果実ができます。果実が熟してから、袋を少し破いて光を当て、一部を赤く着色した果実を「三日月」または「メッシュ」といいます。金星でよくみられますが、別の品種でも時々目にすることができます。 世界一の「三日月」が売られていましたので、2005年10月13日に購入しました。面白いので掲載しました。図の説明に「世界一の三日月」とありますが、世界一大きい三日月という意味ではありません。 〈文献〉 リンゴ世界一について 山田ほか 青森県りんご試験場報告 第25号(1989) |