早生ふじという名前で店頭に並んでいるりんごがあります。ずぶの素人の私はそのような品種があるのかと思い、販売店の方に尋ねて歩きました。
 「早生ふじひろさきふじやたかと違います」とはっきりお答えになる方もありましたが、大部分の方は、「本当のふじより早く成熟するふじの枝変わり品種を総称して早生ふじといいます」と教えて下さいました。
 どの品種とどの品種を早生ふじというのですかとの素人爺の質問には、はっきり答えてくださらない方もありましたが、「ひろさきふじの別名です」「やたかの別名です。ふじという名が付いていれば、お客さんの受けが違うんです」「ひろさきふじやたかをひっくるめてそういいます」「ひろさきふじやたかミ林などふじ系統の早生りんごは、区別が難しいので早生ふじとして扱います」などいろいろな答えが返ってきました。
 また、十和田市では紅将軍が「早生ふじ(紅将軍)」とラベルが付いて売られていました。
 昂林は自然交配によって実生からできた品種であるとされてきましたので、ふじの枝変わりによって生じた品種と同じグループにまとめてしまうことに抵抗を感じていました。
 しかし、青森県りんご試験場〈文献1〉によると、昂林涼香の季節の遺伝子診断の結果、これら 2品種はふじの枝変わりか、あるいはアポミクシス(単為生殖など、受精や減数分裂をおこなわずに生殖が行われる場合の総称)によって生じた可能性が高いといいますから、この早生ふじグループに昂林が加わることにあまり抵抗を感がなくなりました。さらに涼香の季節早生ふじとして販売されるようになるかもしれないと思っています。
学問的には、以上述べた各品種は、すでに‘早生ふじ系’として扱われています
〈文献2〉
 要するに詳しいことはわかりません。販売名「早生ふじ」にはいろいろな品種が含まれている可能性があるということです。また、山形県では出羽ふじ早生ふじとして宣伝し、販売しています。

 
10月になるとふじよりうまい品種がたくさん市販されるようになります。早生ふじなどど、ふじに依存した名前ではなく、正しい品種名で消費者にもっと宣伝してくれればよいのにと思います。

〈文献1〉 遺伝子診断(DNAマーカー)で判るリンゴの親子鑑定・交雑和合性
 青森県りんご試験場平成15年度試験成果・情報発表会資料2004年2月13日
〈文献2〉 リンゴ‘早生ふじ系’品種の交雑和合性 
                 平成17年度 りんご試験場参観デー資料集
                 青森りんご21世紀会編 平成17年(2005年)9月