ともかく読め! ファンタジー&SF作品 ミステリ(国内作家)作品 現代もの(ミステリ以外)
ファンタジー&SF作品
カルバニア物語(TONO 徳間書店CHARAコミックス)1〜5巻(5巻は1/25発売)
封殺鬼(霜島ケイ小学館キャンパス文庫)
現代を生きるふたりの鬼を中心にした、さいきっくあくしょん。和風の超能力もの(素直に陽陰師ものと書け、って感じですが)の目新しさと、その戦いの緊迫感とキャラクターの楽しさを、気に入っている。友達にするなら走りだしたら何かに激突するまでとまらない聖&ハイテンション少女佐穂子、ちょっと離れて付き合いたいが気になる人が陰険の権化のような神島の次期当主(弱い能力を策略と権力で補填しようとする達彦の「あざとさ」が結構好き)、なんだかんだいって面倒見の良い三吾(彼氏にするならこの人!)といったところ。
特にいいなあ羨やましいなあと感じるのは、千年の時を共に過ごし理解り合っちゃってるふたりの鬼の関係。深すぎる友情と愛着。クールに見える弓生のほうが実は聖に甘えてるよね。きっと相手がいなくなって生きていけないのはむしろ弓生のほう。こんな風に自分を安心して預けられる相手がいたら、いいね。
封殺鬼技術研究所分室:
ほたるさんの封殺鬼ホームページでは、聖のおみくじが今日の運勢を占ってくれます。それ以外にも瓦版あり、あなたの封殺鬼度ちぇっくありと、多彩な企画がお出迎え。封殺鬼にはまってるあなたなら、行って損なし!
★一部メンバーズオンリーの箇所がありますが、ご了承ください★
西の善き魔女(荻原規子 中央公論社c★ノベルズ)全5巻
女王が治める国グラールの片田舎に隠れるように住む天文学者ディー博士がいなくなった。娘フィリエルと弟子ルーンを置き去りにして。南に竜を探しに行ったという博士をふたりは追いかけたいと思ったけれど、地方貴族と知り合いになったことから、ふたりは華やかな貴族世界の策略と陰謀に巻き込まれていく。
伝説と伝統による支配、禁忌がある、竜が住んでいる、華やかな陰謀と駆け引きが繰り広げられる貴族社会の描写と、いかにも中世風の綺麗なファンタジーなのですが、ただいま謎が謎を呼んでいる状態で目が離せません。
ちなみに私のお気に入りのキャラは、女学生のアイドルでさばさばしていて頭良くって自分のことわかっててお兄さんにだけかわいくないお嬢様・アデイルです。それから、フィリエルのまっすぐさと快活さ頑固で強気なルーンの時折見せる繊細さが好き。少年少女が頑張ってる姿はいいやね、なんてちょっとおばさんぽく言ってみたりして。
この作者は童話作家で、他に日本神話時代の物語を書いていらっしゃいます。フィリエルみたいに、まっすぐでちょっと天然ぼけの入った少女らしい(?)女の子好きな人には、おすすめ。
これは王国のかぎ(荻原規子 理論社または中央公論社c★ノベルズ)
彼方から1〜9巻(連載中)(ひかわきょうこ 白泉社ララコミックス)
異世界ものFT。通学途中爆発物テロに巻き込まれて気が付いたら典子は異世界に来ていた。
見慣れない風景。やっと出会った人は言葉が通じない。怪物は襲ってくる。あげくにわけのわからない人たちに狙われる。
自分を拾ってくれた青年イザークに守られるばかりで、なにもできないことを自覚する主人公典子のけながさがいい。
小さなことでもいい、自分のできることから始めてみよう。
作者のメッセージが押し付けがましく感じられないのは、きっとこの娘のせいね。
超能力者で、世界に災いをもたらす存在になると聞かされて両親からも疎まれて育ったイザークも、ひたすら懐いてくる典子にはかなわない。
典子は笑う。大切なイザークの窮地にたったひとりで駆けつける時でさえ、幸せそうに微笑む。
「だってこれからイザークに会いに行くんだもの」
ひかわさんの描く男の子は限りなく格好いいなかにも可愛さが見え隠れし、女の子はとってもキュートな上にタフで強い。西部劇もの「荒野の天使ども」「時間を止めて待っていて」もおすすめシリーズです。
やさしい竜の殺しかた(津守時生 角川書店スニーカーブックス 注;新書サイズ)
〜「愛してる」は最強の呪文〜
とのあおりに引いてしまった人、戻ってきて下さい(^^;)。
大丈夫です、とある趣味の女性のためのお話じゃありませんから。
はじまりは、一時期流行った無国籍風ファンタジー。
とある王国の剣術大会で集った、大男、美剣士、少年、王女、僧侶の5人が、伝説の幻獣退治に旅立つ。
その中に紛れていたのは、人間界と幻獣界の均衡を保つためにやってきた竜の王。
著者に特徴的な詳細かつ濃い描写を減らしているというだけあって、それはまさにおきまりの薄っぺらなRPGの世界。
だけど、竜と人のいる世界の様子がわかってくるに従って、取り込まれる。一流のエンターテイメント。
タイトルの「優しい」&「易しい」の意味が分かる頃には、もうひたっちゃってる。
ともあれ、読み終わったとき、面白かった〜!とため息が出る小説って貴重だよね。
ゆがんだ竜の愛し方(津守時生 角川書店スニーカーブックス 注;新書サイズ)
〜あなたなしではいられない〜相変わらずの甘々なあおりですが、ご注意を。今回はのっけから
激甘です! 脳味噌がくらくらするようなのろけの連続にノックアウトされます。どうしたんだ、アーク??
このタイトルだったから、てっきり世界をまっぷたつに割ったお方の話かと思いきや、
「やさしい竜の殺し方」の続編、二年後の話です。ちょっと成長した五人が見られます。
竜王が”変態な”王座への挑戦者をやっと下したころ、陽界(人間界)の統一に邁進するその誓約の君は命の危機に見舞われていた。
時空を渡り再び舞い降りた若き竜王は、美貌の統帥、一目置かれる将軍、頼りになるお姫様、そして相変わらずのほほんとした僧侶と共に、神聖統合群を率いて大活躍。
テーマはずばり「愛し方」じゃないかな? 当代竜王の砂吐きそうな(暴言失礼!)愛し方と、当代竜王に挑戦してくる白い竜の執着としか思えない愛し方、そして、何百年も前に世界のためにその身を犠牲にした竜王の父親のような愛し方。
ちなみに、99年6月末には続編「あぶない竜の選び方」が出る予定だそう。
今度こそ、赤毛の調子者の竜王様とそのハニーの話が出てこないかな。
レプリカマスター(なるしまゆり WINGSコミックス)
近未来のあるとき、生き物が突然死が流行に流行を重ねた暗い時代に、ペットとして機械でできた動物が普及した。彼らは、レプリカと呼ばれていた。これは、天才レプリカ制作者を父に持った娘のお話。こうあらすじを書いてもよくわかんないけど、自分が何をしたいのか模索しているという印象だったな。
厳しさの中にもしたたかな強さと希望がある、最後の台詞がとても良いのです。なるしまキャラはどいつもこいつも逞しいんだよね。しっかりした問題意識と、キャラクターの強さを買っています。
原獣文書(なるしまゆり 新書館ウィングスコミックス 1〜3巻)
レプリカマスターからずっと後の、遠い遠い未来。原因不明の流行病や、大規模な地殻変動、隕石の再衝突などで、生物は激減し、人類の生活域も地上のごく一部に限られてしまっていた。しかし、人類は失われた荒野=新大陸に目を向けるようになった。これは、大きな船に乗り新大陸に調査に乗り出したとっぽい天才博士レイ・ジーンとその仲間の冒険者達のお話。
新大陸で彼らが出会ったものは? 未知の地で彼らは何を得たのだろう?
表紙のなかの、原獣まる秘文書も楽しいぞ。
地底探検:
なるしまゆり公認ホームページ。お仕事の予定とかコミックスの紹介のような定番もの以外に、
ファクス便で毎週作者の生の声が聞けたりする。掲示板も大にぎわい。これはもう行くしかない!
異端者達の宴:
ぎんのあんずさん主催の、なるしまゆりファンページ。おどろおどろしい入り口と、作品紹介の意味有り気な一言が密かに気に入っていたりする。代表作「原獣文書」&「少年魔法士」、短編の作品解説あり。掲示板も熱いしおすすめです。
22XX(清水玲子 白泉社花とゆめコミックス)
未来の都市で何でも屋をしながら暮らす人間型ロボット、ジャック&エレナのシリーズのひとつ。
仕事で、食人族のいる星に向かったジャックは、食人族の少女と出会う。食べることに最大の価値をおく彼女と、食べても栄養にすることが出来ないため食事を嫌うロボットのジャック。「食べる」という行為を考えさせられる一冊。違う考え方の人種を清水さんはなんてうまく作り出したものだと思う。地球に戻ったあとその少女を回想する、ジャックの最後の台詞が、切なくて切なくて。
代表作、「月の子」「輝夜姫」「竜の眠る星」など。個人的には、短編の「もうひとつの神話」「MAGIC」「天使達の進化論」がお薦め。
最高級に綺麗な絵と、精緻に練られた物語。その中で密かにあるいは表だって漂う切なさとかやるせなさが好き。
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