第一回座談会
日本のファンタジーにおけるデルフィニア戦記
 
M 皆さん、こんにちわ。めぐみです。   
  本日の座談会は、「日本のファンタジーにおけるデルフィニア戦記」ということで、
  ファンタジーを語る会からAさんとBさんをお呼びしています。
  今日はどうもありがとうございます。

 A いえいえ。誘っていただけて光栄です。

 B よろしく。

 M それでは早速本題に入らせていただきますが、
  ずばり、デルフィニア戦記の魅力はどこにあると思いますか?

 B うーん、痛快さじゃないかな。

 M 痛快さ、ですか。しかし派手なアクションシーンが連発されているわけではありませんよね?

 B まあ戦記というからには多少のアクションがあるけど、それが一番というわけじゃないよ。
  悪い奴がいてそれを追いつめる痛快さ、変な常識を問いつめる会話の爽快さ、
  それに加えてちょっとしたスリル。そういうもの。

 A 確かにデルフィニア戦記を読んで、会話が面白いという感想はよく耳にするな。

 B それって、かわってみえるけど納得できるようなことを話しているからでしょ?
  物語中で変わって見えると表現されるのは、物語の常識からはずれているからないんだよね。
  かたい常識を打ち破っている。そういう爽快さが魅力なんじゃん?

 A デルフィニア戦記時代劇説だな。

 B 時代劇? 一応洋風ファンタジーだよ?

 A この物語が日本で語られていることの影響を考えたことはないか?
  確かにカタカナ名前の人物や地名が用いられてはいるが。

 B 著者はいったいいつごろのどこの国をモデルにしているんだろうね。
  昔のヨーロッパかな?

 A 俺も始めはそう思った。
  中世の終わり頃、15世紀くらいのヨーロッパがモデルではないかと。しかし

 B しかし?

 A この物語には、きっと良い結果だろうという安心感がある。勧善懲悪の世界の、
  お約束の楽しみ。そこが、時代劇と共通しているように感じるのだ。

 B スポ根漫画みたいな?

 A そうとも言うな。

 M なるほど。この複雑な時代に、ひとは単純で明快な真理を求めているのかもしれませんね。

 A それから、やはりリィの存在が大きい。
  ファンタジーは多数あり、王座を追われた王様っていうのは、まあ定番なのだが。

 B ドラマだよね。困難と戦う主人公。

M それに、物語には名もない民衆の立場よりも、王様や貴族が取りあげられがちですからね。

 A これは歴史の性質によるものかもしれん。

 B 歴史は支配者の視点から語られるものだからってこと?

 A ああ。戦記というからには、架空とはいえ歴史の一種とみなしてもいいだろう?
  そのなかで、異世界からやって来た勝利の女神。少女の姿なのに少年と言い張り、大胆で、常識に反して強い。
  ジョーカーのようなこの人物が、その秘密が、物語に彩りを添えている。

 B それって、魔法使い系とどう違うんだ?

 A うっ……それは。

 B なあ。

 M どうもありがとうございましたっ。
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第一回座談会終了

(c) Megumi O. 1998