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デルフィニア戦記ってこんな話
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所謂、剣と魔法の架空戦記(龍はでてこないけど)。 戦いあり、駆け引きあり、恋愛あり、漫才あり。 |
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<禁車中読本>とは、長らくデルフィニア戦記につけられたラベルだ。 国を追われた王様(当然いい男!)が王位奪回を目指すという、 戦記ものとしてかなりオーソドックスなシナリオを持つこの物語の特徴は、何といっても個性的な登場人物にあるだろう。主要人物たちはどいつもこいつも一癖ではすまない「味」を持つ。沖さんの華麗な挿し絵の効果もあり、言動が頭に浮かぶといってもいいくらいだ。ただ私は誰が好き!とは燃えられない(ごく最近にはレティシアとルゥにはまっていると白状しておきましょう)。それはきっと、私が登場人物たちの真剣なはずなのにコミカルな「会話」が気に入っているからだろう。あちこちに吹き出してしまうようなやり取りがちりばめられているので、公共の場で何の気なしによむには勇気が要る。 それが、<禁車中読本>の由来だ。
ところで、最近私は、デルフィニア戦記のもうひとつの楽しみかたを覚えた。
人間を含めて動物は本能的に「異質であること」を嫌う。見慣れない形、見慣れない生態、なじみのない考え方を嫌う。たとえば、昆虫が恐い。どうして? あんなに小さな存在が私たち人間に害を及ぼしようもないのに。私はそれは違うからこわいのじゃないかなと、最近考えている。
何度も何度も繰り返される。リィはふつうの人たちの間にあって、化け物でしかなかったと。それでも彼(彼女?)は恵まれている。理解して受け入れてくれる相棒がいたから。ほれっぽい長い黒髪の相棒と、へんてこな王様。それじゃあ、レティシアには? 彼には「相棒」はいない。彼の能力を恐れ、利用し、遠巻きに眺める者だけ。時折世話を焼いているようにみえるヴァンツすら、そうだと思う。
彼らだけでなく、様々な考えの人・様々な立場の者が、このデルフィニア戦記には登場する。
とても常識的とは思えないと評判の変わった王様は、とても庶民的な見識を持っている。彼は、ヒエラルキーの上にいるとは思えないかたちで王国のしくみを解説していく。 貴族たちはむかしからの由緒正しい考え方を主張し続ける。たとえば、大貴族としての考え方と気質とを兼ね備えた、サヴォワ、ベルミンスター両公爵。 貴族としての自分を捨て自由民としての自分に誇りを持つ、タウの頭領と若長。 殺人機械として生きてきた若者。太陽に従う月のように、彼は自ら光るということがわからない。価値の対立するひとたちの出会いと相互理解(あるいは相互不理解)って奴が、隠れたテーマではないかというのは、深読みのし過ぎだろうか。
リィとウォル:かりそめの相棒
リィの相棒は遠くボンジュイにいるルーファなのだそうですが。ここでは、デルフィニアの最強コンビの話をしましょう。いまは表面上夫婦というかたちを取っているこのふたり、深い信頼に結ばれ、嫉妬もなく(?)、自由意志に基づく関係。これこそ理想の夫婦であり理想の親友であり。 だんだん親友関係と夫婦関係のどこが違うかみたいな話になってしまいます。
まあ、ああいう関係の人を手に入れられたら、人生イケルって思いませんか?