このHPをオープンから、
骨髄バンクに関する問い合わせが、メールで幾つも届きました。
その中には、直接聞き辛かったと思われる内容のものもありました。
そこでこのページでは、皆さんの本音に少しでもお答え出来るよう
これまでに寄せられたお問い合わせの内容を踏まえて、
「提供するかどうしようか」と迷っている一般の皆さんの立場を意識した
質問と回答を用意してみましたので
よろしければ参考にしてみて下さい。

医療専門的なものや、さらに詳しいことについては、
骨髄移植推進財団へ直接問い合わせることを強くお勧めします。
骨髄移植推進財団フリーダイアル 0120−445−445
(月曜〜金曜、9:00−17:30)

また、このページでは、他のHPでは紹介されていないような
本音に迫るものを取り上げる目的で作っています。
不安・葛藤など、必ずしも登録・提供に関して
前向きでないものでも、ここにないものがありましたら、
上記の財団あるいは、HP作成元宛てメールにてお寄せ下さい。
※必ずしもお答え出来るとは限りません。予めご了承下さい。





Q1.骨髄とは何ですか?
他のバンクとは何が違うのですか?
-まずはここに載っているか確かめてください-

骨髄に関する専門的なことは、以下のdonorsnetのページをご覧下さい。
骨髄とは何?(donorsnet)
骨髄液はどの部分から採取するの?(donorsnet)

また、骨髄バンクに関することについてですが、
骨髄液は冷凍保存するものではないので
登録する時に骨髄は採取しません。
(血液検査のように腕から2mlの採血をします)
また、他のアイバンクや腎バンクなどと違って
死後に提供するものではありません。
骨髄バンクへの誤解ワースト4(富山県骨髄バンクを広める会)

※骨髄バンクに関するほとんどの疑問は、
以下の3つを読めば解決すると思います。


ちょっとだけ人のため(YAHOO! Volunteer)

登録から提供まで(福島県骨髄バンク推進連絡協議会)
骨髄バンク一問一答(donorsnet)
骨髄バンクドナー登録Q&A(骨髄移植推進財団)



Q2.痛いのですか?安全なのですか?

A2−1.骨髄採取時の痛みについて:
全身麻酔をしているので、痛みを感じることはありません。

A2−2.採取後の痛みについて:
採取後に採取部位の鈍痛や発熱などが生じる場合があります。
こちらについては個人差がありますので
一言でお答えすることはできません。
以下のアンケートをご覧下さい。
体験者のアンケート結果(骨髄バンクドナーの輪)
提供者のアンケート結果(骨髄移植推進財団)

参考:体験記・ドナーになったよ(埼玉骨髄バンク推進連絡会)

A2−3.過去の死亡事例について:
骨髄移植推進財団のQ&Aから引用しますと、
「日本の骨髄バンクを介しての骨髄採取では、
死亡事例は発生していません。
しかし、過去に海外で3件(血縁者間2例、非血縁者間1例)、
日本で1件(血縁者間)のドナーの死亡事例が報告されています。
健康なドナーであっても通常の手術と同様に、
麻酔中に緊急の処置を行う必要が起こる可能性が
わずかにあります。そのため採取病院では、
ドナーの安全を確保するため最大限の注意をはらい、
万全の態勢で骨髄採取が行われています。」


A2−4.安全性について:
提供者に不安を与えることのないよう
過去の他の事例についても公開しておりますので、
上記の財団アンケートページをご覧頂いて各自で判断して下さい。

これから何年も無事故が続いたとしても、
過去の事例が消えることはありません。
しかし、引用した財団のQ&Aにも書いているように、
財団の方としても最大限の安全策を講じている、
ということは言えると思います。

※確認検査以降にも、詳しい説明がありますので
その際に担当の医師へ納得するまで
どんどん質問してみることをお勧めします。

参考:よくある質問
骨髄採取は脊髄を傷つける?(donorsnet)
全身麻酔には、どんな危険があるの?(donorsnet)
前編 後編



Q3.本当に登録人数が足りないと思うのですが、
どこかで他人事のようなところが正直あって、
どうしても登録するまでの気持ちが湧きません。

 確かに最近では、実際に移植を受けた患者さんの姿を
テレビや講演会やHPなど、あちこちで見かけるようになり…
2004年の時点で、移植数が6000例、登録人数が20万人を超え、
目標は30万人などという莫大な数字を目の当たりにすると…
別に自分一人が登録しなくても微々たるものだし、
他にも沢山登録している人がいるのだから、
誰か提供してくれるのだろう、という考えが浮かんでも
不思議ではありません。ですが実際には今でも、
年間で2000人以上もの人が骨髄移植を必要とし、
その中で移植まで至らない患者さんは約半数にものぼります。

※最新の数値は、中央骨髄データセンターにてご確認下さい。

参考:
マンスリーレポート(骨髄移植推進財団)
骨髄バンクの現況(骨髄移植推進財団)

今これを読んだ人の中には、そんなに足りない状況だったら、
それがもっと伝わるようにPRすればいいのに、と思うのかも知れません。
しかし、財団やボランティアの皆さんが力を合わせて
登録者を全国各地で増やしていくことで、
患者さんは何よりも安心して治療に専念することが出来、
登録が増えている状況を示すことこそ、
今でも提供者を待ち続けている患者さんの
生きる希望をもつことにつながることをご理解下さい。

また、30万人の登録人数という目標は、
9割の患者さんに対して適合する提供者さんが一人は見つかる
という目安として設けられましたが、必ずしも提供候補者さん全員が
提供出来る訳ではありません。
骨髄バンク登録は制度の特性上、以下に示す
登録取消し理由別集計(中央骨髄データセンター)
による事情で、新たな登録者が出てこない場合には
時間と共に登録人数が自然減少してしまいます。
そしてこの理由うち、
住所不明・検査依頼応答無しによる登録取消しは、
ドナー登録者さんが意識さえすれば、解決できるものです。

引越し時などに骨髄バンクのことまで気にかけるのも
大変かと思いますが、住所・連絡先変更の際には、
骨髄データセンターまで必ずご連絡下さい。

骨髄バンクにも転居通知を下さい(北海道骨髄バンク推進協会)

白血病などの血液疾患の病気の多くは遺伝に関係ない後天性で、
年齢に関係なく誰しもが起こりうるものだと考えられています。
本人や周りも最初は「まさか」というのが、多くの気持ちだと思います。
ですから、たとえ自分や身の回りの人が発病しなくても、
それと同じように真剣な気持ちで登録に臨んで欲しいと思います。



Q4.なぜ、骨髄移植から さい帯血移植へと
全面的に切り替えないのですか?

 臍(さい)帯血とは、日本さい帯血バンクネットワークから引用しますと、
出産の時、赤ちゃんのへその緒とお母さんの胎盤にある血液で、
骨髄移植と同じように患者さんに移植して病気を治すことができます。
さい帯血の提供は出産時に行われ、赤ちゃんにもお母さんにも
まったく痛みがなく、短時間で終わるのが特徴です。


他にも動員末梢血移植などありますが、移植はどれも一長一短です。
さい帯血では、採取できる量が骨髄移植と比べると少ないため、
全ての骨髄移植をさい帯血移植で代用することは出来ません。

一番大切なことは、数ある移植方法の中から、
患者さん個人個人にとって最良のものを選ぶことができる環境です。
そして骨髄移植は、現在も有効な治療法の一つですから、
希望する患者さんが確実に移植できるように環境を整える必要があります。

参考:他の造血幹細胞移植(日本造血細胞移植学会)



Q5.登録条件は一応満たしているのですが、
持病を抱えているため不安です。

登録条件は以下のサイトに詳しく書かれています。
ドナー登録条件(骨髄移植推進財団)

しかし、これらの条件をクリアした人みんなが、
移植に適した健康体と判断されるのか
というと、そういう訳ではありません。
登録会場では、なるべく簡便に登録できるようにするため
上記の登録条件を自己申告による確認で済ませますが、
患者さんと適合して移植を視野に入れた確認検査・健康診断では、
上記の既往歴等以外の持病も合わせて
普通の健康診断での判断よりも厳しく慎重に判断しますので
担当する医師にご相談下さい。(次のQ6.もご覧下さい)
また、登録会場でも医師がおりますので、そちらでも相談出来ます。



Q6.骨髄移植推進財団から
「提供候補者に選ばれました」
との封書通知が届きました。
正直言って、まだ決心がついておらず、
どうしていいのか戸惑っています。

登録してから適合する患者さんが見つかるまで
時間が空くことが多いので、このようなことはあります。
あなただけがそう思っている、という訳ではありませんので
まずは一人で深く悩まずに、その正直な気持ちを
コーディネーターの方にぶつけてみて下さい。

封書が届く前後に、コーディネーターから電話で連絡が入ります。
夜遅くに帰宅をする方など、連絡がとれる機会が少ない方は
留守電に何かしらメッセージを入れることもあります。
その場合には、ちょっと勇気が要るのかも知れませんが
できるだけ早いうちに折り返し電話をしてみて下さい。
コーディネーターは、経験豊かな良き相談者ですので、
移植のこと、家族のこと、持病のこと、日程の調整など
一緒に悩み、考えてくれると思います。
※コーディネーターから無理に提供をお願いすることはありません。
ドナーコーディネート部(donorsnet)

提供経験者からの生の声を聞いてみるのも一つの方法です。
非営利組織(NPO)全国骨髄バンク推進連絡協議会が主催する
ドナーサポートダイヤルも、時間があれば利用してみて下さい。
0120-892-106 (受付時間:平日10〜17時)

他の人はどういう経緯で提供することになったのか
気になる方も多いと思います。参考にしてみたい方は、
提供までの過程を個人ごとに詳細に記したサイト
骨髄バンクドナーの輪
をご覧頂くことをお勧めします。



Q7.私は提供したい気持ちで一杯なのに
家族がどうしても納得してくれません。

このようなお悩みは、よくあるようです。2005年3月からは、
登録時でのご家族の同意を得る必要はなくなりましたが、
提供時にはご家族の同意が必要条件となっています。

そのため、適合する患者さんが見つかってから
ご家族と話し合うことになる場合も多くなるのかも知れません。

また、Q6でも述べたように、コーディネーターはあくまで
客観的な事実を紹介したり、質問に答えたり、
相談に応じたりすることに徹します。言い換えると、
コーディネーターがご家族の問題に介入することは出来ませんから、
ご家族へ骨髄提供のご協力を呼びかけることはありません。
よって、ご自身の提供したい意志を通したいというのであれば、
ドナーさんご自身がご家族を説得することになります。
これにはよほどの強い意志が必要ですし、
非常に大変なことだと思われます。
ですので、出来れば適合する患者さんが見つかる前に予め、
登録後から充分な時間をかけて話し合って
ご家族の同意を得ておくことが望ましいと考えています。

親に相談したところ登録は反対されてしまいました(donorsnet)



Q8.やっぱり我が子を最優先させたいので
それまで提供はとっておきたい
という気持ちが先行してしまいます。

まずは、誤解されやすい次の2点を紹介します。

A5−1.提供後には骨髄は1ヶ月ほどで回復し、
1年後には骨髄バンクで再び提供することができます。


よくある質問(福島県骨髄バンク推進連絡協議会)

現在のところ骨髄バンクで提供できる回数は2回までですが、
その理由は、ドナーズネットを引用しますと、
「健康上の問題が起こったわけではありませんが、
非血縁ドナーは全くの善意のボランティアであることから、
3回目の提供については慎重に対応すべく
検討を始めることになったため」
 として決めたもので、
一部の人ばかりに多くの負担をせず、
多くの人が少しずつ助け合うという意図も含まれます。

A5−2.移植が必要となる人は、10万人に1人程度です。
さらにその中で、血縁者で白血球の型が一致するのは、
兄弟で25%、親子ではごく稀と言われています。


HLA型って何?(donorsnet)
ドナー登録について(福島県骨髄バンク推進連絡協議会)

誰だって、できることなら他人の力を借りずに
身内の中で提供者を見つけて移植をしたいのです。
でも、それでは多くの方々が提供者を見つけられなかったから、
こうして全国・世界を結ぶ「骨髄バンク」や
「さい帯血バンク」ができたということをご理解下さい。

また、たとえ提供相手がご家族でなく
見ず知らずの方になったとしても、
その体験や過程を通じて
骨髄移植がどのようなものなのか、
ご家族皆さんで話し合うことになり
今後のご家族の健康意識にもつながる
貴重なものになるのではないでしょうか。



Q9.ある作品を見て・読んで
登録しようと思いました。
こんなきっかけでいいのでしょうか。

今まで興味関心なんて全くなかったのに・・・
自分が流されやすい人間と思われてしまうのではないか・・・

提供者がみつかって、移植に向けて
家族や職場仲間に話をする時のことを考えると
こんな不安がよぎってしまうのかも知れません。

でも、よく考えてみてください。
移植を待っている患者さんが必要なのは
日本・世界の中から、自分の型にできる限り適合した
最良の条件で骨髄移植を受けることであって、
どういう経緯で登録したのか、の問題ではないはずです。

初めは家族が賛成の立場ではなかった提供者もいます。
ですが、心を動かされた作品を家族にも紹介して、
その感想や骨髄バンクについて一緒に語り合えば、
きっと共感して理解が得られるのではないかと思います。

職場仲間にしても、骨髄移植推進財団から呼ばれて
仕方なく休む、という説明ではなく、
自分の家族の命を救うのと同じような気持ちで、
自分の骨髄を提供したいと自発的な気持ちを強く訴えれば、
きっと快く送り出してくれるでしょう。

提供しました!(donorsnet)

また、創った側の立場としても、自分の作品をきっかけに
関心をもって欲しいという想いで作ったのですから
創作関係者もきっと大いに喜ぶと思います。
ですから、どうぞ自信をもって登録して下さい。

作家:横山秀夫さん(donorsnet)



Q10.登録してから何年も経ちますが
音沙汰が全くなく、漠然と不安です。
何か気をつけることなどないのでしょうか。

Q6で述べたように、適合する患者さんが
いつ見つかるのかについては、見通しが立つものではありません。
早い人であれば、登録後や二十歳の誕生日を迎えた
数日後に連絡が来る場合もありますし、
逆に登録してから何年も経過した後に見つかることもあります。
いずれにしても、いつでも提供が出来るように整えておくことが
患者さんにとってもドナー候補者さんにとっても望ましいことです。

何年も適合者とならないようなケース(donorsnet)

そのためには、予めご家族からの同意を得ておくことに加えて
Q5に示したように、ご自身の健康状態の維持も大変重要です。
そこで、職場や学校での定期健康診断に留意したり、
献血で自分の血液の状態を把握しておくことをお勧めします。
特に、肝機能やヘモグロビン量[13.1g(男)、12g(女)以上]
については引っかかる人が多く、短期間で根本的に
治すことが難しいものですが、どちらも食生活の改善などによって
ご自身の力で確実に治すことができるものです。
そこで日頃から、年に数回以上献血をして血液検査を受け、
健康管理を継続して下さるようお願いします。
あなたの健康が患者さんの健康にもつながります。
※白血病など血液疾患の患者さんは輸血が必要不可欠です。

血液検査の実際(北海道赤十字血液センター)
全国の献血場所と団体献血(日本赤十字社)

参考:年齢と生活習慣病(北海道骨髄バンク推進協会)



Q11.大変言いづらいことなのですが、
事情により登録抹消となってしまいました。
せっかく適合する患者さんが見つかったのに
申し訳ない気持ちで一杯で周りの人にも言い出せず、
骨髄バンクのことを見かける度に胸が痛みます。

これまでの回答でも紹介していますが、
ご家族の反対、休暇が取れない、ご自身の健康上の理由などで、
ご本人に提供する意志があっても、登録保留・抹消となる場合があります。
その時の辛さや無念さを周りの人に伝えて理解を求めようとしても、
気楽に話せない面もあるでしょうし、難しいところもあるかと思います。

骨髄バンクは何十万人もの登録者皆さんで支えあって成り立っています。
もちろん、ご自身が骨髄バンクに登録するということには
ボランティアによるものだとはいっても、
きちんと自覚と責任をもつ必要がありますが、
だからといって結果的に提供出来なかったことに関して
自責の念に駆られるようなことがあっては、登録の輪は広がりません。
むしろ私共としては、提供したいという気持ちを抱くこと自体が、
『ありがとう』という感謝の気持ちで一杯なのです。

ですから、たとえ結果として自分の骨髄を提供出来なかったとしても、
その体験談を私達にお寄せ下されば、と思っています。
どうして提供までに至ることが出来なかったのかを知ることで
これから登録しようと思う人にとって参考になるものを紹介したり、
それは我々の力によって改善出来るのかを検討するなどして
貴重なご意見として受け止めたいと考えております。

何も骨髄提供だけが貢献につながるものではありません。
献血する人、募金する人、普及啓発活動をする人、
提供候補者さん・患者さんからの生の声によるご指摘…
沢山の皆さんがあらゆる立場からそれぞれの役割を果たすことで
初めて骨髄バンクの機能を充分発揮することが出来ますので、
是非そのサポートをお願いします。

NPO法人 全国骨髄バンク推進連絡協議会




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