(4月某日)

 昨日は大学のゼミで花見。午後一時から六時までで終わらせるつもりが、それから卒業生が来るというので待っていて三軒はしごしたら十一時に。マラソン飲み会である。おかげで酷い二日酔い。

 這うようにして、ビジネスマンクラス。二十五人ほど、八島さんは三週連続。第一回世界大会第三位の佐野教明さん(新宿支部)も久々、出稽古に来てくれる。嬉しい。新入会員も毎週入会している。日経の私の記事を見たとか。「生涯武道」効果あり、ですな。

 今回は寝技の週。

 スパーで八島さんと当てないボクシング。スタミナが凄いわ。つい息が上がる。そこに佐野選手。棒立ちになってしまった。ちょっとゲロ吐きそう。むむー。

 終了後、高野さん・佐藤さん・中野君と、二階で4/9の関東大会へ向けての最終確認。

 さくらにて、八島さんにインタビュー。ここ十年で、初めて稽古後に飲まなかった。疲れたなー。
 

 

(4月某日)

  風邪っぽいために稽古をさぼってきたが、治る兆候が出てきたので、意を決してスネークのプロ連へ。なんとか週一ペースは守りたい。これを放棄したらもうきつい稽古は出来ないだろうからなあ。

 とはいえ、3月26日には大野信一朗さんが39歳で、26歳の絶対王者に勝って初戴冠。いい試合を見た。新日本キックのタイトルマッチの出来事だが、大野さんは飯村さんと稽古のよしみで吉祥寺支部を指導しておられる。私もミットを持ってもらったり、スパーしていただいたことがある。相手はナタを振り下ろすような左ローの名手。それをちょこんと前蹴りで殺し、右ストレートを当てて組んだらすべての機会に投げ捨てた。完勝だったが、すごかったのは会場の盛り上がり。皆、ラストチャンスと知って応援に来たお客さんだが、私も含めて、日頃の気さくな人柄に引き寄せられてのことだろう。後楽園ホールが揺れるほどの声援。流派に関係なく、多くの選手たちが声援し、2−0で判定勝ちだった。吉祥寺支部からもお世話になっている人たちが大勢詰めかけて、祝福した。プロ選手とはいえ、人柄が客を呼び、声援が判定を確かなものにすることはあるのだな。やはり格闘家は、仲間を大切にしないといけない。

 そんな試合を目の当たりにしたりして、気合いは入れていたのだが。本日は、スネークの望月・歌川のお二人に最近の常連のボクサーの方。大江先生に、一般の練習生の人。一時間ほどサンドバッグとシャドーの後、スパーは10ラウンド。ひゃー。

 腿上げ300、腹筋50、ミドルの蹴り合い3ラウンド、パンチのステップ10分ほど、首押し60, ロー40,膝40。へろへろでござる。

 

(4月某日)

  高木道場。稽古は二日続き。行くと四月の稽古始めだというのに、稽古組は高田先生しかおらず、山口・松本両先生と談笑しておられる。そこに井澤先生・A君が来たので、二段以上の四人で総当たり乱取りとなる。

 ムエタイの首相撲について、山口元気さんの教則本で右への崩しから左への投げというのがあったので、相手が大外を狙っているところへ右への支え釣り込み足のフェイントで小外をかけたら大きく飛んだ。なるほどね。木村政彦式の大外も、背負いをかわしたスピンから入ったら体落としに変形しつつかかった。気持ちよい。

疲れが取れるよう、温水シャワーを十分に浴びてから、久々、かみやにて一献。

 

(4月某日)

 稽古も三日続きとなると疲れは残っているな。ビジネスマンクラス。

 明日が関東大会で主力がいないせいか、二十人強。小嶋さんが大阪から戻ってこられた。鶴橋でお会いして以来である。その節は、ご馳走様でした。

 ミドルを遠くに届かせるという課題が自分にあるので、やってみた。サンドバッグでも、フォームを意識する。

 

(4月某日)

 スネーク・プロ連。これで五日中、四日の稽古なり。それでも体は動くから不思議。今週は、武道本のからみでいろいろインタビューを受けたりするので三日ほど稽古できない日が続くのだ。

  水道橋博士が息子のタケシ君を連れて来られる。新著『博士の異常な健康』を頂戴する。菊地成孔の格闘技論についてひとしきり意見交換(笑)。

 一時間ほどサンドバッグ。アップとしてミドルを毎回200蹴ることにしているが、先日治療院で「腰が柔らかくなってきた」と言われた。ストレッチするように脱力しているせいだろうか。

 前蹴りを強く蹴りたいので、100蹴る。蹴っている内に、重心が移動してきたような気がする。

 スパーは、大江先生、望月・歌川という少数精鋭である。休む暇がない。ぼこぼこである。4分3つに2分6つで三周。ううーむ。なんとか動けた。

 腿上げ300,首押し60,腹筋60(後半はミットで腹を強打)。前後ステップのパンチも10分ほど。ロー連打、膝連打で終わり。三時間であった。

 

(4月某日)

   『武道を生きる』について、読売と毎日の書評欄からインタビューを受ける。読売の山内さん、毎日の大井さんともに中学時代に柔道をやっていた、というのに驚く。そうした経験者からすると、私の素朴な体験には共感して下さるのだそうな。勝利至上主義のせいで「腰を引いて引き分けてこい」と団体戦ではよく言われた、とのこと。確かにそれでは何のために柔道をしているのか、分からない。教育的には逆効果だし、柔道嫌いを作っているだけではないか。

 高木道場。松本先生が高段者大会とかで、人々に道場で乱取りに加わられた。50歳以上、五段で100kg以上となると、全国で二人しかいないのだとか。体重があると、加齢で健康を害してしまうのだろうな。というわけで、今後も松本先生はずっとチャック・ウィルソンと闘い続けねばならないのである。まさに終生のライバルだ。

 若先生が、膝車でひょいひょい投げるのを見て、タイミングを教えていただいた。といっても、言葉だけでコツがつかめているとは限らないが。

 乱取りで、上腕をもっと効かせて崩すようにするというのが課題となった。

 

(4月某日)

  ビジネスマンクラス。今回は投げの週。寝技についてはベーシックな流れを考えてみたので、組み技についてもやってみた。

 ダックしながら接近(密着もしくは道衣を取る)→インサイドから両腕を制する(自分だけパンチを打てるポジション)→首(襟)に片手をかけ、顔はチーク・トゥ・チーク(崩しから膝蹴りのポジション)。支え釣り込み足と小外掛け→投げの打ち込み→首を手首で極めてからすべらせて頭部を制する(膝蹴りのポジション)

 という流れである。ところが野上さんから、「小柄な者は、最初からサイドに回る」という点と、「小外は上体を崩しながら足裏で払うのが良い」という指摘をいただく。皆でやってみた。

 稽古後、朝岡さんが登場。私がビジネスマンクラスのサイトに書き込んでいる指導法が何を指すのかについて、ご質問に来られた。わざわざ恐縮である。私の全体の流れについての方針と、個々の技術の関係について考えを述べる。

・一回一回に少数の技を反復する方が強くなるのは間違いないが、月に四回で打撃・組み技・寝技までやらなければならないので、あえて反復回数は少なくして、空道の全体について流れを理解できるようにしていること。ビジネスマンクラスでは、強さよりも生涯の楽しみとして武道を追求している。それが「楽しみ」を呼び、ひいては「強さ」を求める動機になると考える。

・打撃については、これまでの極真の基礎から攻撃へ、という流れを変えて、「蹴りによる防御」「距離をとる防御」「上体を振り、腕で防御」などを優先させることとする。若い人は攻撃優先でよいかもしれないが、中年は防御を基礎にして攻撃すべきと考えるからだ。

・それに際しては、ムエタイの遠い蹴りと、柔道の崩しが役に立つと考える。パンチも、接近戦よりもつねにステップで距離を取ることを意識する。したがって、軸は前足にではなく、両足の中間に置くことになる。軸を作るため、ミットでは左右左右・・・と蹴り、パンチを打つことを中心とする。

などだ。

 終了後、懇親会の「さくら」にも、朝岡さんは来て下さる。

 先週の日曜に関東大会があり、その後で総本部を指導する者が集まって会議をした。時間割の変更にともなって、どう指導するのかの確認だった。今回、その改革の中心になって下さったのが塾長と朝岡さんだ。私は、どの技術レベルでも毎日稽古できるシステムになっていないことがずっと不満だったが、前半で技術の説明をしていったん稽古を終え、後半でスパーするという仕組みは卓見だと思う。スパーしたくない人は前半が終わったら二階でサンドバッグを叩けばよいし、スパーだけしたい上級者は後半にのみ出ればよいからだ。

 私のクラスからも、他の日に出ることを勧めたい。

 

(4月某日)

  高木道場にて柔道。空道との絡みで、巻き込まないで自分は立っている投げ方をためしている。大外などでも、先に足から出すとダメなようだ。上腕での崩しからやってみる。

 東海大の柔道部や総合をやっているらしいH君が久々にやってきた。現役の大学生とやるのは、体力がいる。それでも五分にはやれた。返して上になった分だけ有利だった、と師範の講評をいただく。稽古で勝ち負けはいらないが、学生相手にどこまでやれるのかは一つの基準だ。

 タイ飯屋にて、大学に合格したF君も合流。勉強から開放されて、楽しそうだ。

 

(4月某日)

 ビジネスマンクラス。二十人ほど。寒くもなく暖かくもなく絶好の稽古日和だ。ステップを中心に、メニューを作り替える。
 昨日、全日本キックに望月選手が出たので応援に行った。試合は秒殺という感じだった 。試合前のレフェリーチェックの際、望月選手が相手の背中にグローブを置いて話を聞いていたのが印象的だった。ちょっとした仕草に人柄が出るものだ。

 この日はセミのタイトルマッチで見た大輝という選手に感心した。軸が実にしっかりしていて、頭の位置をぶれさせることなくパンチも蹴りも繰り出す。ハイをすかされてローを食っても、すぐに態勢を立て直すので膝でカットしていた。これでは相手は攻めようがない。そのままアッパーとロングのフックで相手を失神KOに追い込んだ。まだまだ中量級には強い選手がいるもんだ、ということとともに、ミドルを数蹴って軸をつくることが一番の基本なのだと再認識した。

軸がしっかりさせるために、基本とともに、ミットでも連続蹴りや左右左右のパンチと蹴りでふらつかないようにすること、ステップしてもその軸がぶれないように することが重要と再認識した。
 
 それでミットでは、パンチの左右連打とミットの階段蹴りをやる。このあたりのメニューももう一考の余地がありそうだ。

 

(4月某日)

 スネーク。RISEのアマに出る選手が三人参加。歌川選手・大江先生と六人で。一時間ほどサンドバッグとシャドー。蹴りが近いと指摘されたので、ミドルを蹴る腰を前に伸ばす。前蹴りも軸足の伸ばし方に気をつけることにした。

 スパーは10ラウンド。はぁ。終了後、膝300、首相撲4ラウンド。胸に膝をもらって、痛い。首40。

 

(4月某日)

   高木道場。フランス人の大学での教え子の女性が入門した。日本文化に深く関心があるらしい。居酒屋のかみやに連れていったら感動していた。

 稽古参加者は黒帯ばかり。昨日やったばかりのせいか妙に体調がよい。Mさんと10分も乱取りしてしまった。

 

(4月某日)

 朝から全日本柔道を観戦に武道館へ。鈴木は相当研究されているらしく、僅差ばかり。

 フランス人の教え子を連れて行ったので、「全日本選手権はオリンピック競技とは違い、日本の伝統柔道の試合なので、昨日ならった左座右立といった作法をちゃんとやっている」と教えた。ところがほとんどの選手が左膝を上げて立ったり、まったくランダムに立ち座りしていて、すっかり恥をかいてしまった。講道館主催なのに、いったいどういうことなのか。これならオリンピックや世界選手権の日本予選とかわりないではないか。

 私は全柔連がオリンピックにつながる試合柔道を、講道館が生涯武道や礼儀作法、修心といった面を分業すべきだと考えているので、ひどく落胆した。講道館では、こうした作法の乱れは問題にはしないのだろうか。

 五時からビジネスマンクラスで、加藤清尚先生のセミナー。ずっとお願いしていたが、祝日ということでやっと実現した。たくさんコツを教えていただいたが、私に対する指導講習みたいだった。ありがたい。