(9月某日)

 東大柔道部。夕方稽古だ。

 久しぶりに国際ルールで五人とやる。

 終了後、そそくさと着替えて駅へ。部員を誘い、漫画家の板垣恵介氏の仕事場を訪ねるためだ。

 部員には、七大戦準優勝のお祝いをしてやっていなかったので、一部の趣味に偏るものの、ファン7人を連れて国分寺へ(柏崎先生からは富士登山のプレゼントがあり、私はこれ。)

 仕事場のマンションへ行くと、さっそく色紙にバキを書いていただく。一同、感動の面持ち。持ってきたコミックを次々に差し出して、絵入りのサインをもらう。浅井君など、翌日名古屋の学会なので走って駅へ向かったほどだ。それでも来たというのは、よほど興味があったのだろう。色紙は、部室用にしっかりしたのを描いていただく。

 板垣さんがご馳走して下さるというので、9人でイタリアン・レストランへ。パスタは一人当たり大盛り二人前ずつ、大量に注文して、すべて食べてしまう。どうもありがとうございました!!私から、カロン・セギュールなど贈らせていただきます!

 

(9月某日)

   お盆に体調を崩して以来、とても行けないと足が遠のいていたスネークピットに久々に行く。暑い。

 ランキング戦まで2週間のヨースケ選手はメタメタに絞られている。ここまでやるのだから、プロは凄い。サンドバッグ、シャドーのあとスパー。望月・歌川・ヨースケ各選手に大江先生 、それとノアの杉浦選手。大物と対戦されるらしい。休みなし、計14ラウンド也。

 ラウンド数が多 く、フラフラ。望月選手は、10月のタイトル戦の稽古がまだ始まっていないので、身体が軽そう。おかげで、早いのなんの。ノーモーションかつ速いので、まったく反応できない。話にならん。合気道のようにやられる。

 歌川選手にはいつものごとく腹を攻められ、ダウン。どれだけかくか、というほど汗をかいた

 シャツ二枚汗が抜けた。「朝陽」にて晩飯。

 

 

(9月某日) 
   ビジネスマンクラス。最初は涼しかったが、次第に人数が増え、20数人になったところで暑さ爆発。残暑の一日たった。佐野君、上野君が参加。蹴り中心の週。

・アップ
・股関節のストレッチ。開脚で胸まで着くように(目標)。
・腿上げ、ミドルのモーションでで大きく回る、各50
・ミドルのフォームを確認、左右10
・シャドー
・二人組みで、打ち込み20、寝ての足入れ10
・遠いミドル、近いミドルなど対人で
・キャッチされたときの外し方、膝を押さえて外されない攻め
・前蹴りの攻防
・蹴り対蹴り 一分3R
・右vs左
・グローブスパー二分
・面スパー、一分四本
・ストレッチ

 自主トレ、大半の方に私がミットを持つ。スパーも各自4本くらい。懇親会はいつものさくらで・・


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 翌朝、早く起きて、九時に武道館。東京学生柔道大会、個人戦の部。東大からは男女で10人が参加している。

 とはいえ、大半が一部校、つまり高校では各県トップクラスの成績を引っさげ上京し、有名大学で一日何時間も稽古している部員たちだ。団体戦7人には体重の関係で入れなくとも、まあ、強い、強い。

 そうしたプロ並み(空手道場で言えば寮生並み)の質量の稽古を積んできた選手が500人はいたか?計八面で一斉に試合するのだから壮観である。

 

 残念ながら東大は一勝十敗。一回戦を一人だけが突破した。

 学生はへこんでいたが、考えてみれば日体大やら国士舘・東海とも同じやぐらで当たっているのだ。団体に出ない選手は、一年間この大会に照準を合わせてきている。圧倒的な差で、かえってすがすがしいというか、他大を頼もしく思った。これだけに人生を賭けている選手たちにすれば、東大生に負けたら人生を否定されたくらいに感じて不思議ではない。それだけに、侮ることなく全力で叩きつぶしにきた。東大の一年生相手に東海の上級生が「加藤返し」をしかけてそのまま後ろ袈裟で押さえ込んだのには、当方への敬意すら感じて清々しくもあった。

 主将すら秒殺で背負われてしまったが、学芸の山手昭人選手は二年前に小杉高校を率いてチームを全国制覇直前まで導いた強豪なのに、一回戦一本負け。これには衝撃を受けた。一部上位校で毎日揉まれている選手たちとは、心肺や筋力、体幹力や瞬発力が違ってしまったのか。

 終了後、通路で講評を求められたので、「この大会で平均以上の成績を上げたいなら、日体や日大に住み込む覚悟で出稽古しなければダメだと思う。そうでなければ、日体生に勝てるはずがないではないか。しかし石井慧もオリンピックで言ったように、『状況にいち早く合わせることが重要』。二年間の学業や部活としての仲間の和を放棄して、他大学に住み込むのは現実的ではない。我々としては七大戦に集中しよう」と述べておく。まあ、11月には二部校の団体戦があるし、定期戦もあるのだが、やはり照準は七大戦にある。

 実業団・学生と、この圧倒的な層の厚さを見ると、柔道はやはり凄い人数でやっているんだなあ、と思う。「日本柔道は横文字のJUDOになった」なんて眠たいことを言っている人は、この大会を見てもらいたい。タックル・肩車・組み手争いと、JUDO全盛だから。競技は進化するのだから、ルールの中で勝てる試合をするのは、当然だと、改めて感じた。
 

 

(9月某日) 

 久々、パラエストラ。中井先生にお願いがあり(ヒミツ)、ついでにレッスンを受けてみる。

まずは、打ち込み。

・デラヒーバのように足首を股間にひっかけ、相手の手を切り、スイープ。そのまま三角に入ることもできる。

・立ち姿勢から、時計回りに回転しつつ左足を相手の腰に当て、引き込み。右足を肩口に当てれば、三角に入れる。

・三角では、持ち上げられないよう、相手の腕を内に流さず、オモプラッタのように外から背後に外して、足を巻き直し、両手で耳を上に向けるように引きつけて極める。

・ドリル。引き手を外に引き、相手釣り手を切って、相手の右足下に自分の頭を落下させるようにし、横巴。自分の手は頭上に上げる。

 以上のあと、延々とスパー。七人ほどとやらせていただく。

 パラエストラから、「中井道場」として練馬区柔道大会に出場するらしい。例年、無段の部と壮年の部で柔道家を脅かしているという。

 他のルールについての飽くなき好奇心と戦略。素晴らしいチャレンジだと思う。

 

(9月某日) 

 昼間に武田鉄矢さんと出演している「週刊鉄学」の収録があり、原宿のテレビ局に向かっていると、電話あり。父親の容態が悪いので、至急神戸へ来い、と医師から伝えられる。「医療知識」「政局」について二時間はしゃいだあと、新幹線で神戸へ。

 父親とは仲が悪く、二十年で一度も実家に泊まっていない。途中に震災があり、私の部屋は崩壊した。

 新大阪から住吉へ、六甲ライナーに乗り換えて六甲アイランド病院へ。肺がダメになって、どうするか、とのこと。

 妹と、やはり二十年ぶりに実家に泊まる。いろいろ親父の悪口など言う。結局は俺たちだけが面倒見てやるのかよ、と悪態つきつつ寝る。

 翌日、看病の後、日中にいろいろ用事をすませる。夕方に用が終わってすることがなくなったので、小学校の同級生に電話。わずか一時間で6人集まってくれる。居酒屋で飲んでいると、店先を仕事帰りに通る同級生がいるので捕獲。小島君、北川君、すまんね。40年ぶりに大騒ぎ。子どものままやんけ。地元、恐るべし。

 意識が薄れるほど飲んだ後、二軒目に向かうが、途中で佐竹君が自転車ごと一回転。目尻からダラダラ流血している。

 心配して彼の自宅に送る途中、すっかり怪我のことを忘れ、飲みに行こうと誘う。佐竹は当然、意識がないので、つきあってくれる。カラオケスナックに入店、タオルが血まみれで店員の驚くこと。

 翌日、一日中酔いが覚めない。夜半に、身体を動かしたくなり、自転車を購入。六甲アイランドまで大橋をチャリで渡る。幻想的なり。

 昼間に渡ると。

 よい運動ではある。この橋までチャリで10分。山までも20分で行ける。やっぱり、魚崎は良い町だ。

 

 

(9月某日)

 親父の超低空小康状態が続くので、いったん仕事を取りに東京へ戻る。直接に大道塾へ。道衣は購入した。寝技の週。

・ストレッチ
・シャドー
・ミット。パンチ単発、ミドル、ロー。二分のフリーミット。
・受け身、後ろ・横。立ち姿勢から、横受け身、後ろ受け身。
・えび・腹這い・足蹴上げ・足回し
・今回は、初級/中級を分けず。
・足かつぎパスとされに対する対処法。持ち手を切り、クロスにズボンをつかんでパス。
・寝技乱取り四本
・対人約手:グローブで防御。
・グローブスパー、スパー三本

 自主トレにはジャイアント中野が来ているのでミットを持つ。なかなか良い出来。関東大会に期待する。そのままスパーを四本。

 懇親会はさくら。鈴村さんが所に唄わせて、録音している。名付けて、「さくら花」。なぜかジャケットがすでにできている。まっすぐ帰宅。

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 翌日、先にやるべき仕事をサクサクすませる。マーシャル『産業と貿易』第二巻、三巻、岩渕伸朗『マーシャル経済学研究』読む。大学に出向いて採点をO百枚すませる。基礎演習のレポート冊子も作る。

 飯も食わずふらふらで自宅に帰ろうとすると、いきつけの居酒屋「青二才」が開店一周年パーティーをやっている。120人入ったとかで、店全体が揺れている。

 自分はいったん帰宅、高円寺の二次会、佐世保バーガーに乱入。ここにも50人はいるだろうか?ビッグバーガーを食べ、乾杯の一気のみを10杯。青二才 という飲み屋は、飲食やら音楽やらの営業というよりも、面白いことに敏感な若者の間でちょっとした「ムーブメント」となっている。ここの阿佐谷という土地柄についての洞察は深く、バカ騒ぎは奥深い。

 それにしても、男たちの志あるバカ騒ぎに、女はいかに鋭敏であることか。美女がうじゃうじゃと回遊している。皆、酔っているが、話すとなかなかに聡明。野望のプレゼンを拝聴する。若い者も、侮れない。私は二時間で退散。なんだか、親父の危機状態以来、毎日飲んでいる気がするが、気のせいか。

 

(9月某日)

   東大柔道部は東北大にお世話になり合宿している。一緒に行って稽古したかったのだが、父親の看病があるので神戸に行かざるをえない。断念する。

 久々、高木道場。高校生たちと乱取り4本。立ち技は久しぶりなので要領を忘れている。しかし、心臓に定期的に負荷をかけることは、本当に重要だ。

 

(9月某日)

 神戸。見舞いに六甲アイランドと魚崎をチャリで往復している。

 実家はネット環境がまったくないので、PCを持ってはきたものの使えない。仕方なく駅前の第一不動産で仕事をさせてもらう。それまでは、マンガ喫茶でウェブメールを見ていたので、だいぶん楽である。

 9月23日にビジネスマンクラスのワンマッチ戦を予定しているが、そのマッチメイクを急いでしなければならず、支部長先生方とやりとりが必要なのに、メールのやりとりが遅くて迷惑をおかけしている。そうしたところ、同級生の「一平」君から耳より情報。近所の某所では、電波が拾えるというではないか。民間のフリースポットである。さっそく空き地にチャリを止め、PCを乗せてメールのやりとり。いくらか試合が決まった。

しかし、一平君はなんでどこにフリースポットがあるのか知っているのだろうか。不思議な才能ではある。

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 翌日、灘校の柔道部に出稽古。道衣は借りた。中高生と乱取りを5本。今のキャプテンは、身体も出来ているし、組み手も強く、なかなか有望。入試が終わったら、東京で飯を食いに行こう、と誘っておく。まだ、二年生なのだが。 他にも有望な選手がいて、大内でこかされた。楽しみだ。部長としては、高校への営業も仕事であろう。

 夜、小学校同級・極真の宮崎龍君を誘って飲む。十時に住吉「富万ふくまん」集合。ここはプロレスお宝が集まる不思議な寿司屋である。帰りにビル・ロビンソン先生に、UN選手権のベルトのレプリカにサインをもらって欲しい旨、仰せつかる。ベルトは、本当に重かった。歴代王者のサインを集めているそうな。

 宮崎君から、「同い年なんやから、もうきつい稽古はいい加減にしとかんといかんよ」と訓辞を受ける。しかし二時までで焼酎を二人で一本開けた後、店を出た彼は、「極真会におったら、雨なんかでは傘のささんのですわ〜」と大声で虚空に向けて吠えている。我が家で早朝に粗大ゴミを出すのを手伝いに夜通し飲み明かそうというのだ。しかし私は、スパーは少々は平気だが、夜更かしと濡れるのに弱いのである。しかも台風が接近しているではないか。途中でなんとか説得して傘をさしてもらったが、すでにずぶ濡れ。それでも彼は、三時半から傘なしでビールを買いに行ったのであった。それからビールを六本空けた。恐るべし、極真会。

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 親父がよく行ったライブがある。ピアニストの鍋島直昶さんのバンドだ。大正末年生まれの82歳。ビブラフォンも演奏される。私も30年以上のおつきあいだ。ながらく音信が途絶えており、なんとかまた聴きたかったのだが、出演場所が分からなかった。ところがネットとは便利なもので、ついにHPを発見。スケジュールがちょうど合ったので、北野のクラブで感激の再会を果たす。

http://www.mmjp.or.jp/live-info/nabe/

 親父よりも年上なのに、かくしゃくたるプレイ。運動ではシニアの100m世界記録を持つほど身体を使っていること、ジャズのプレイは反射的に頭を使うので、呆けないとのこと。それはその通りだ。自分の実感でいっても、週に最低二度、心臓をしっかり動かすことと、毎日誰かと緊張感のあるコミュニケーションをすることは必須である。看護の方と喋っていると、「担当した認知症の患者には、妙に学者が多かった」とのこと。学者はきつめの運動とコミュニケーションに乏しいということなのだろうな。

 終演後、鍋島さんに自動車で魚崎の自宅まで送っていただく。三十年前の学生時代、二度ほど鍋島家の家族旅行についていったことを思い出した。

 

(9月某日)

   また土曜の朝に見舞い帰りから東京へ。途中、つなぎが悪く、しかも中央線が長時間止まって、遅刻。ビジネスマンクラス。頃安さんがアキレス腱切断の大怪我から復帰、中村さんが見学に来てくれる。本当に嬉しい。パンチ中心の週。


・防御、基本
・ステップ。前進、後退、ジャブを突きながら前進、サークリングなど
・前後ステップしながら、ジャブ、バックジャブ、フック、アッパー、ストレートなど。サイドステップしながらフック。
・大きなグローブを着けて、「ジャブ・フック・アッパー」を左だけで15回、右だけで20回、2セット。
・シャドー

◇二人組みになって
・相手にストレートを出してもらってヘッドスリップ、フックでダッキング、ウィービング
・打ち込み

◇サンドバッグ(4×4)
・必修は膝連打

◇グローブ
・壁打ち
・ローにカウンターのストレートを合わせる
・前蹴りを捌いてパンチで反撃
・ミドルをブロックしてボディへパンチ
・2分、スパー

◇面
・面1分×4

 自主トレはグローブで二分四本、寝技も軽くスパー。


 懇親会は、さくらがお休みだったため、「なんとか桃花」。有意義な懇親会となる。

・鈴村さん作曲「さくら花」ジャケットを一定期間、このHPに張る
・私の実家にて合宿、鍋パーティー、渦が森極真会にて合同稽古のプランを練る
 

 

(9月某日)

 ビジネスマンワンマッチ大会。

 日頃、審査とトーナメントの差が大きいと感じており、またルールも少々手直しすれば空道について様々な楽しみ方ができるはずと思っていたので、とくに吉祥寺支部から選手を多く出していただいて大会を開催できている。

 前の深夜に朝日の連載原稿を脱稿。送稿したところ「これで良い」旨の返事をもらったため、月に一度の打ち上げムード。体力も気力もギリギリで書く原稿だけに、ほっとする。

 試合は、ひとつひとつに神経を配るものとなった。全試合が引き分けというのか゜マッチメイク側の手腕の見せ所なのだろうが、なかなかそうは行かなかった。ミスマッチで負けた方には申し訳なく感じている。

 前日に60歳の今野さんに連絡したところ、「宇佐美さんは強い人ですよねえ」と仰っていたので少々心配していたのだが、もの凄いアッパーの打ち合いを演じ、引き分け。メインで大いに盛り上がった。とはいえこんな試合をする還暦があってよいものだろうか。

 二時に終わったので、荷物を持ってタクシーで本部へ。三階に上がると稲垣大王・堀越寮生と青帯が稽古している。それならば一汗と、入れてもらう。さっそくに大王と技研でパンチスパー。一回りしてからは面をつけて打ち合い。いきなりガツーンとフックをもらってダウン。こちらも切れて、つい打ち合ってしまう。

 堀越君とは、実に面白いスパーになった。カウンターでいろいろパンチを入れると、彼の工夫しているパンチも返してきて、現状がよく分かった。それでもさすがに二分に近づく頃には当方は動けなくなる。この辺りはどうしようもない。

 三回転して、組み技。大王との打ち合いは一回だけで回避させていただく。

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 宴会は、個人的な打ち上げもあり、実に楽しい。四時から十時近くまで続く。それからいつもの「さつき」、「一風堂」。阿佐谷を乗り過ごして、荻窪まで行ってしまった。

 

(9月某日)

 疲れているのだが、日程から稽古は今日しかできないと、翌日ながら久々に東大柔道部。

 亀取りをやっているので、混ぜてもらう。極真で足親指を突き指したせいで、立ち組みはどうしようもない。ひっぱりまわされるが寝てなんとかする。五本やった。

 大泉さんが出稽古に来てくれている。

 

(9月某日) 

 経済学説史についての原稿料書いていたら、AERA誌から電話。取材である。大相撲の外国人力士が大麻で三人解雇された件。私が宝島社の大相撲事件史というムック本で、「言葉の出来る朝青龍を違法でもない件でねちねち虐めてどうするのか。今後、言葉も格段に出来なくて、はるかに素行の悪い露鵬等に教育をしっかりしないと不祥事を起こす可能性もある」と述べていたので、「予言していたみたいだ」とのこと。

 私はついでに「相撲取りは『神様』というタテマエで土俵に上がっているのだから、『神様』として必要なこと、法を守ることだけを覚えればいい。しかし、親方は土俵を降りて社会とのつながりを持つのだから、もういちど社会人としての再教育を受ける必要がある。とくに理事長」という意味のことを言っている。それが当たったのだから電話してこられたらしい。

 私が今回のことで懸念するのは、「神事」という相撲の擬制が壊れてしまうのではないか、ということだ。「神」という話になっているのだから、もともと大相撲はどんぶりのような適当な世界だった。カネ勘定はごっつあんだし、女性問題だってデタラメだし、しかし神を演じていれば、それでよかったのだ。

 しかし、世間は世知辛くなってきて、タニマチもカネをクリーンに出さざるをえなくなったし、市民倫理なんかで相撲取りを裁こうとする女性週刊誌や、半可通のオバサンや歌手の口をつけたストローを収集している漫画家にデタラメな振る舞いを押しつけられようとしている。

 ドーピングの基準だって、本来、競技によって甘いところもあれば厳格なところもあって構わない。勝負至上主義のオリンピックでは、五輪後のいついかなる時も抜き打ち検査があるか分からないので、今もフェンシングの太田などユンケルを飲まないのだという。私は、大相撲はそんな意味で厳格であってはならないと思う。酒もお茶も飲まない相撲取りなんて、プロとしての魅力が半減するからだ。

 だから、慣行やモラル、ドーピングについては、相撲界で独自の基準があってよい。その基準は、外国人がいなければ以心伝心で伝わるが、いざ開国してしまえば、ちゃんとは伝わらない。若の鵬は、「逮捕されても解雇されないと思っていた」と言っている。なるほど、過去には横綱が拳銃を所持していて、解雇されていない。ルールが事前に分かっていないのだ。

 だが、違法行為を犯すのはまったく別の話。法は、言葉で書かれている。厳格に取り締まらねばならない。かわいがりの行き過ぎの殺人も、しかり。これらの事件のせいで、朝青龍までが一括りで反社会的であるかに言われてしまわないか、懸念する。そう、答えておいた。 

 

 

(9月某日)ビジネスマンクラス。白帯の入会者があり、賑やか。
 
 二週後に審査があるということで、急遽、移動稽古を行う。

 また9/23の試合の感想として、距離感の必要なことを話す。顔面パンチが得意でボクシングの技術で攻撃しようとしても、空道の場合、@自分がパンチで相手もパンチ、A自分がパンチで相手が蹴り、B自分が蹴りで相手がパンチ、C双方が蹴りという四つの組み合わせのうち、@のケースしかボクシングの間合いにはならない。しかも、組みに来る場合も含めると、パンチの間合いに止まって戦えることはほとんどないことになる。

 そのような間合いの感覚を養うには、私は技研とスパーを重ねるしかないと思う。スパーでは、強打すると数を増やすことができないので、グローブを着けたライトスパーと面を併用するのが良いと考えている。

・アップ、ストレッチ
・基本
・移動
・距離感について、確認
・スパー。グローブ、面

 自主トレは、いつものようにミットとスパーを行った。

 皆でK−1を見るが、前蹴りで距離を取ることの重要性を話した直後だっただけに、どの試合も異様に見えた。セム・シュルトvsアーツで、セムはほとんど前蹴りを出さず。禁止されているのだろうか?組みも単発しか許されないのだから、あれでは闘いようがない。人気がないというのは、つらいものだ。武蔵も、ティシェラ相手にほとんどミドルを蹴らなかった。これは、ミドルにパンチを合わされたので、片八百ではないのかもしれないが。試合じたいはガチだと思うが、裏のルールが多すぎるように感じた。

 懇親会でさくらで飲んでいるときに、格闘家の中村和浩さんから電話をいただき、翌日の「戦極」に招待していただく。
伊東夫妻、澤井さんと行ってきました。中村さんは快勝された。

 カウンターのワンツーが強烈に冴えていた。しかし、試合の感想を聞かれて、翌日に控えた第一子の出産の方が気になっているとのことに、驚く。

 華のある選手だなあ。

 会場で柏崎師範と偶然会う。「寝技はどうもねえ」と苦笑しておられた。確かに、シャンジ・ヒベイロにはがっかりした。