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| (3月某日) ビジネスマンクラス、審査である。 先週から、審査についてはもっとスムーズに、受験者が納得いく内容でやりたいと考えていたので、案を塾長に出し、やりとりのあと、承認される。別に審査項目を変えて欲しいというのではない。途中、組み手の対戦相手を決めるのに時間がかかり、投げ・絞め・関節を二年ほど審査していなかったり、人によっては対戦相手がいなかったりしたのを解消することが目的である。 三十分ほど早く行ってみて審査用紙を見ると、なんと、二級から四級までが一人もいない。昇段希望者は二人。ということは、計四人が足りない(受験者同士でまず闘わせる)。それで対戦 カードそのものはあっという間に組めたが、対戦者捜しをする。二階で稽古していた高野さん、野々山さん、太田さん、中村さんらにお願いする。 最初に私が段取りを全員の受験者に伝える。 基本・移動の声掛けは酒井さん。なかなか良かった。これからは、黒帯にこうした権限を順次譲っていきたい。 移動が終わって一時間、すぐに茶帯三人で投げ・絞め・関節。まず審査ではやらないと思っていたようで、出来ていなかったので、指導を行う。この項目については、今後は当方も進行について検討の余地あり。次回からは、「前技の投げ・後ろ技の投げ」ひとつずつを二回実技。首投げと大内、といった具合に。あとは当方からの指示で、「首投げからの十字」「大内からの十字絞め」といったように課題を与えてやらせるのがよいと思う。 この間、二階でアップしていた人たちを呼び、途切れることなく白帯から茶帯までの一分間の組み手。さくさく終わり、そのまま昇段審査。すべて終わって二時間二十分ほどであった。私としては大変気持ちよかったが、どうだっただろうか? 終了後、すぐに芝の東京プリンスホテルへ。中井祐樹さんのパラエストラ東京創設十周年記念パーティーに招かれた。私は大道塾と東大柔道部部長の二つの立場(マスコミを入れると三つか?)で参加。広い会場に、百数十人はいたか。国内四十六カ所に支部があり、うち21カ所が常設道場というから、とんでもない躍進ぶりだ。これも、中井先生がオープンに謙虚に人と付き合われるからだろう。昼柔術、夜のスパーの時間など無料である。信じがたいことだ。 しかしそれゆえに、若者が夢を持ってプロになり、指導もプロになって常設道場を開いている。修斗と柔術でのプロもごろごろいる。パンフレットを見るだけで、気が遠くなりそうだった。私が武道で行いたいサービスが、ここには実現されている。目標としたいものだ。
来賓には、骨法の創始者だの慧舟会の久保先生までが見える。距離の取り方が、絶妙に思えた。写真は、私もDVDのファンである早川光由先生とハマジーニョさん。 さらにそれから高円寺サバーイへ。吉祥寺支部主催で末廣君の祝勝会&ナラントンガラク選手の歓迎会。モンゴル選手が数名、大道塾から90年代初頭だったかに分派した稲毛道場の関係者であった。わいわい歓談する。 飯村支部長らと高円寺駅で終電に乗ろうとして、電車がホームに入ってきたところで「どさっ」という音が。誰かがレールの上に落ちて、うずくまっている。そのまま電車が迫る。 うわー、きゃー、という絶叫がホームにこだまする。 一メートルを切る手前で、電車が急停車。奇跡的にも、轢死にはならなかった。ホームに引き上げられて額が血まみれの男が「すみません」と頭を下げる。 このシーン、ほんの一年前にも新宿駅で遭遇したばっかりではないか。ぞぞー。しかし、えらいぞ、JR東日本。よくぞ暗闇で寸前に止めたものだ。三河島事件が今に生きているということだろうか。 |
| (3月某日) 東大柔道部、七徳堂にて、四年生の卒業試合。三人が卒業する。 私は以前から提案していた「東大柔道部卒論」のDVDを三人分と両師範、落合コーチの分をコピー。さらにゆざわやに出かけて、色紙を買ってきた。DVDに「謹呈」の文字を筆で入れるためである。午前中、これにかかりっきりになる。なかなか面白いものができた。 河野君のは、「@小外、背負い、肩車の投げ込み、A小外と一本背負いの打ち込み、B説明として、ケンカ四つと相四つの小外、亀取り」。笠松君は「@振り子移動巴の投げ込み、A一本背負いの打ち込み、B帯取り返しと膝を蹴って横を向かせるワンポイント」。金丸君は、「@三種の亀取りと背負いの投げ込み、ASRTの変法を七種」、以上で四十分ほどだ。 試合は、現役とOB。現役は寝技で攻めたが、さすがOBは強く、OBの勝ちであった。
食堂での卒業式で、飲んでいる間、ずっとDVDを流す。珍しそうに見に来るOBがいるので、うれしい。監督が三人を紹介。そのあと私がマイクを持ち、卒論を作った趣旨について紹介。「若い時期に作り上げた技術が最高の状態にあるときの映像を残したかったこと、私は教育者としては論文を書かせるのが本務であるので、週六日の稽古の成果は論文に残したかった こと」である。それから三君に私から授与、さらに三人と私とで両師範・コーチ・部室への配備分を主将へ手渡す。部長として、肩の荷が下りた気がした。 飲んでいると、先般から私の武道論にケチをつけてくるOBの方がつかつかやってきて、「先生は私がテレビ局に出した手紙を読んだでしょ?テレビで柔道の本質について語らないからダメですな〜」などと、バカなことを言ってくる。ああた、相撲やボクシングとともに柔道についても社会問題として触れただけなのに、なんで崩しがどーのとかテレビで説明しなきゃいかんのよ。 と思ったし、そう返答したのだが、これからもしつこく絡んでくると思うので、「柔道の本質をどう考えるか」につき、さらに以下、返答をしておく。 ************** A.「柔道の本質」を常日頃から論じたり、それを振りかざしたりすることは、そもそも愚かである。 競技スポーツにおいては、ルールの中で新しい可能性が出現するのであるから、すべての取り組みは仮説にすぎない。仮説と仮説が闘って、より強いものが「本質により近い」と言えるだけである。しかし、いずれにせよすべては仮説であるにすぎない。 「本質」がすでに分かってしまっているのは、競技ではない。物理学や化学の分野で、「これが本質だ」等というのは、終わってしまった人だけである。 ルールについては、様々な仮説がなるべく共存できるように作るしかない。それでも、ルールの決定にはさらに別の要因がかかわってくる。観客の人気や選手の要望、安全性や教育的価値などである。特定の仮説(日本柔道の伝統など)だけに合わせたルールにしたいなら、その仮説がより魅力的であることを分かってもらえるよう、外交で頑張るしかない。 私は、国際ルールはオリンピックやテレビでの人気が重視されるから、現行のものでよいのではないかと思う。柔道衣を厚くするのは、多様な戦法が共存できなくなるから、反対である。七大学については、人気ではなく白帯から始める者も含めて団体で闘うことに教育的意義があるので、やはり引き込みありの現行のものが良いと思う。 このように、私には柔道にかんし、唯一の主張など、ないのである。
B.「本質」を主張してよい人には、資格が求められる。私はそんなことができるほど厚顔無恥ではない。 ルールを決める外交の場では、様々な国の代表がなるほど仮説対仮説というかたちで本質論を闘わせる。しかしその代表の資格があるのは、せいぜい全日本王者か世界王者、オリンピック覇者までである。師範以外の東大関係者で、「本質」に触れる試合をしたことのある者など、存在しないのだ。それでも本質論を語れるのは、よほど恥を知らないからだろう。
C.それでも床屋談義として、私にも資格を与えるから私見を述べてみよと言われるなら、「着衣非打撃」の限定のスポーツである、と答える。 私はより禁止事項の少ない護身的な武道を目指しているものであり、ムエタイも柔道も柔術も七大ルールも、それに取り組むための限定武道ルールでしかない。 私は、七大ルールにせよ、国際ルールにせよ、限定スパーと考えている。柔道だけで武道のすべてを語ろうとするなど、他の武道を知らなさすぎるのである。 ムエタイのミドルや肘、首相撲は妙技だと思う。それに匹敵するものとして、国際柔道ルールには組み手争いや崩しからの投げに妙味があり、七大ルールには正対で足をきかせる「分け役」に特徴がある。それぞれに学ぶものはあるが、柔道の特質は「着衣」であるから、それを生かす技術は面白いが、禁止事項に守られている部分(「亀」や腰を引くことなど)には興味が湧かない。 ただし以上はスポーツとしての柔道についてである。柔道そのものの本質は何かと聞かれたら、私は「着衣であることを生かす工夫を実生活にも生かし、健全な人のつながりをも築こうとする武道であり、現実に武道界でももっとも幅広い人脈を誇るもの」と答えよう。道衣がどうこうというのはスポーツとしての技術の話にすぎず、それが本質だと思う人は健全に人とはつきあう気がないということなのだろう。
********* 以上である。しかし、こんなこと、話しても通じないよなあ。通じるには、スポーツ論の基本とか、恥の観念とか、他の武道を知っているとか、最低限の知識が必要だからなあ。それを修得するまで、もう来ないでほしいものである。 |
| (3月某日) 夜は息子と食事をしなければならないので、昼間に久しぶりの吉祥寺支部。飯村支部長が、先日やってきたナラントンガラクとのスパーのビデオを見せてくれる。近くでのパンチがうまく、その距離で踵落としをやってくる。大月選手、大江先生とのスパーはともに白熱。 自分は飯村さんにミットをもってもらう。上体を倒すミドルは、遠くから蹴るのに使えそう。 |
| (3月某日) スネーク・プロ練。サンドバックを250。シャドー。サンドバッグをラッシュ2ラウンド。 スパーは大江先生、望月・歌川 各選手と9ラウンド。望月選手が一回目からガンガン打ってくるので、対応できない。こうなったら押すしかない。二回目は、どんどん接近して、パンチを合わせたりした。しかし「下がらない」 のは、あまりにもつかれる。三回目、ひどく蹂躙された(望月さん、面白がってる様子)ので、バックから抱きついてジョシュばりのバックドロップを狙うと、もつれて寝技へ。望月選手がマウントで殴ってくるので、片手をホールドして足をかけ、スイープ。ガードからパウンドする。それでもひっくり返してきたので、ハーフで股咲きからアンクルホールド。望月選手、タップしたはずなのに、そのまま笑いながらマウントをとってくるので、またひっくり返してアキレスへ。これで、すべてのスタミナを消耗した。 えらく疲れる。Tシャツ二枚がびしょびしょに。そのまま首相撲。望月選手を一度転がしたが、膝でぼこぼに逆襲を受ける。強豪に遊んでいただいたのであった。 腿上げ、前後ステップパンチ、重りパンチ。 |
| (3月某日) ビジネスマンクラス。組み技、道衣の操作を中心とする日。20人ほどでやる。茶帯までがやたらと多い。緑帯を入院先から稽古に来ている(?)植竹さんに授与。 ・ストレッチ 終了後、二階で四人で二分のスパーを四人で。グローブ・面・寝技ともに三本ずつ。 懇親会はさくらにて。塾長夫妻が乱入。さくらが来週閉店、再来週特別開店とのこと、次の店舗を見に行く。そのスナックのママからいろいろ聞き出し、カラオケ。来月にはいなくなるママだと思い、適当なことを喋る。ところが店を出る際、事務局長が「あら、さくらが移るのは向かいの店だわ」。その店はひっそりと閉じている。この二時間は何だったんだ。カラオケのママ、ボトル二本も飲んでもらい、得意が出来たと喜んだろうな。 |
| (3月某日) 東大柔道部、珍しく駒場。ゴンカクの喋りを終え、博論の審査をしてから。 柔道は久々で、身体かせ軽い。いきなりの寝技は息が上がる。四本やって、乱取りも四本。 終了後、ゴンカクW氏、柔術魂S氏と柏崎先生を迎えて会議。 |
| (3月某日) ビジネスマンクラス。かなり温かな日で、今年初めてコートを着ずに行く。二十二人で、パンチ中心の週。寝技のムーブや蹴りも少し入れることにした。 ・ストレッチ ◇面 終了時に、先週再起戦をドローで終えた大野信一朗選手がお見えになったので、ご挨拶いただく。ビールを一ケースも差し入れしていただく。帰りにラウンジで数人で飲み、残りは所君のロッカーで保管、花見で使うことにする。 自主トレは面で二分五本ほど、寝技も二本。松並さんが隅返しとか岡野式スピニングチョークを試していて面白かった。 懇親会はさくらにて。通常営業はこれで終わり。来週はさらならパーティーだ。各自がママにプレゼントを贈ることとする。それからミクニ小路パントマイムを再び訪問。3000円飲み放題で交渉したが、やはり無理だった。さらに所・澤井・佐藤各氏を連れて、阿佐ヶ谷・山路へ。僕は実家関係でムシャクシャしていたので、発散できたしかし所嬢は朝からデートというのに、朝帰りさせて申し訳なかったかしら。店では映画を8ミリで撮影するグループがあり、出たところヨシコが裸で追いかけてきた。 |
| (3月某日) 東大柔道部、七徳堂。神保町の歯医者に寄ってから。 |
| (3月某日) 雨降りだが、スネーク・プロ練。サンドバックを200。シャドー。サンドバッグをラッシュ2ラウンド。 ヨースケ選手は試合直前で、計量に行っている。スパーは望月・歌川 各選手と6ラウンド。しかし望月選手が一回目から乱打してくるので応戦したら、いきなり息が切れる。二回目は、 「寝技の続き」とマウントで殴ってくるので、これも応戦。そのせいで、一瞬にしてすべてのスタミナが消滅。ごろごろ転がってリングアウト。 それでも三回目も寝技になり、ヒールを極めたのに、許してくれない。大の字に。 首相撲では、投げありルールということで、膝と投げでいろいろコンビネーションをやってみる。 腿上げ300、前後ステップパンチ、重りパンチ。 腹筋。 ************ 翌日、全日本キック。ヨースケ選手は二試合目。自分は立ち見席で入場。 試合は出入りしながらローを蹴り、相手が付いてこれずにローを累積的に食らっている。仕方なくパンチをカウンターで合わせてくるが、がっちりとガード。さらに仕方なく首相撲に来て、これは捕まる。第二ラウンド、大江先生が「行け」の指示を出されたようで、一気にパンチラッシュ。右のオーバーハンドを食らわすと、嫌々して横を向きをKO。 ヨースケ選手、震えながら喜んでいる。きつい練習だったからなぁ。しかしセコンドの先輩連は、「喜び方がウザイね〜」。プロは厳しいのであった。 帰りに飯村さん、大野さん、ムエタイ連盟会長と会食。ルール問題について議論。 |
| (3月某日) ビジネスマンクラス。寝技中心の週。十人ほどで始めたが、やはり二十五人ほどて終了。妙齢の女性の見学あり。佐野選手が来てくれる。 ・アップ さくらは最終日、お別れパーティーとのことで、大人数が押し寄せる。飯村さん・大野さんがレフティージムの浜川会長をお連れになる。もう、ぐちゃぐちゃ。飯村さんが○号の彼氏ネタをぶちまけたせいで、一同騒然。自分は三人の専制とともに阿佐ヶ谷・青二才へ。三時に終了。他の諸君は、○号ショックのせいでカラオケに憂さ晴らしに出陣したらしい。 |
| (3月某日) 昨日は午前様だったというのに、八時に家を出る。駒場柔道場にて、「七徳杯高校柔道招待大会」。18校の進学校の柔道大会である。全国から休日返上で熱心に来てくれて、ありがたい。自分が会長だが、主務のE君が全部やってくれているので、ただ開会宣言などしつつ、見ているだけ。楽しい。結構、熱戦が続いて、思わず手に汗を握った。
昨年準優勝の高知学芸が予選敗退だから、入れ替わりが実に激しい。 優勝は愛光だったが、主将は185,105キロの巨漢。トイレで会ったので、「東大受験するように。合格したら、必ず入部するように」伝える。「本望です」との答えが逞しい。 個人最強は、彼と函館のI君あたりか?準優勝は敗者復活の白陵。準決勝がかなり盛り上がった。目標があるようでない大会なのに、これだけ熱戦を繰り広げてくれて、うれしい。三時間ほどしか寝ていないのに、終了後の交流稽古で5本ほど、高校生・中学生の相手をする。楽しかった!! |
| (3月某日) 朝早くから雨の中、日大柔道部へ。柏崎克彦師範にお願いしてあった、寝技のビデオ撮影。 四時間も、師範はずっと動いて下さる。キレのある動きは、さすがとしか言いようがない。飛びつき十字、カニ鋏み、空気投げまでもお願いする。受け手は武大のE選手。カニ鋏みでは、柏崎先生の「後ろ回し蹴り」がみぞおちにヒットして、E君十秒以上悶絶。まったく、素晴らしい秘蔵映像だ。 夕方、東大柔道部員五人が出稽古にやってくる。日大側は四十人はいただろうか?壁には、詳細にウェイト・トレの個人別データが貼ってある。 乱取りを始めたところ、パワーがまさに桁違い。太った選手が宙で一回転するシーンを何度も目の当たりにした。嘉納杯優勝の小林 大輔選手ら一流選手で技術がパワーと合体すると、ここまで技が切れるものかと口をあんぐり開けて見ていた。実際の稽古では、太った選手が背負いを使ったり、試合に比べて実に多彩に技を駆使している。こうやって稽古で磨き、絶対確実な技だけを試合で用いるのだろうが、稽古の方が試合よりも面白いと感じたのは、私がマニアックなせいだろうか?本当に、これほど技で人が飛ぶのを見たことがないのだ。 66キロ級で実業団二位という了徳寺学園所属の篠塚悠選手がいたが、組み手が抜群にうまく、120キロほどの相手を背負いで完全に一回転させていた。たまげた。 東大の諸君も見事に宙を舞っていたが、最後までよく稽古を続けた。私は打撃では一流選手にやっつけられているので、出稽古のつらさは分かる気がする。ご苦労様。 |