(第一章)

◇中世と近代とでは、社会・経済の基本構造において大きな違いがある。基本的な仕組みについて、相違を明らかにしなさい。

◇市場は制度の裏付けがあって初めて機能する。では、制度としてはどのようなものがあるか。

◇中世に以前にも「市場」は存在したが、それは近代以降のものとはどのような点で異なるか。

◇慣習・慣行が市場社会において果たす役割について、大きく言って二つの見方がある。ホッブズ・ロック的な社会契約論の見方と、ヒューム・ハイエク的な経験論・社会進化論の見方はどのように対比されるか。

◇市場(資本主義)社会の成立について、M.ウェーバーとW.ゾンバルトはどのような点で見解が異なったか。

◇重商主義とはどのような内容を持つ経済思想か。また、それへの批判として、デビッド・ヒュームはどのようなことを主張したか。

◇ヒュームの言う「文明社会」とは、どのような経済・政治体制のことか。

◇重農主義とはどのような経済思想か。またそれは重商主義をどのような観点から批判したか。

 

(第二章)

◇アダム・スミスが生きた時代の社会的・経済的背景はどのようなものだったか。新興産業資本家、アメリカ植民地などイギリス内外の動きを論じよ。

◇スミスは貴金属をもって価値の尺度とする重商主義を批判した。彼は貴金属に代わるものとして「労働」を挙げたが、それはどのような理由からか。また彼の言う「労働価値説」とはどのようなものか。

◇ルソーは市場社会そのものを近代の病として批判したが、スミスはそれを肯定した。どのような論法によってか。

◇スミスにとって、「富」とは何か。生産的労働、不生産的労働の区別を参照しながら論じよ。

◇スミスは分業の重要性と、それに市場の大きさという制約がかかるという両面を指摘した。では、市場経済は、どのような経路をもって発展するとみなしたのか。

◇スミスの言う「自然的な自由」とは、どのような概念か。共感(sympathy)とのかかわりから論じよ。

◇スミスは重商主義を批判して貿易自由化を唱えたが、海外への資本投下については懐疑的だった。どのような理由からか。

 

(第三章)

◇19世紀初頭のイギリスをめぐる国際情勢とはどのようなものだったか。また、工業の担い手にはどのような人々がいたか。

◇マルサスの人口論とは、どのようなものか。またそれは、どのような主張を批判する意図で唱えられたか。

◇リカードの「賃金生存費説」をマルサスの人口論から導け。

◇リカードの差額地代論は、地代をどのような理由から説明したか。

◇リカードは、穀物法の撤廃をどのような理由から主張したか。資本蓄積の観点から述べよ。またマルサスはどのような理由から穀物法を擁護したか。

◇リカードの比較優位説にのっとって、ある国が国際的水準から見てともに労働生産性が低いワイン・ラシャのうち、いずれかを輸出しうるという理由を述べよ。

 

(第四章)

◇「ユートピア社会主義者」は、経済のどのような現実を変えようと試みたか。ロバート・オウエン、サン=シモン、シャルル・フーリエらについて簡単に述べなさい。

◇J.S.ミルはどのような観点から市場経済の改革を唱えたか。彼の「自由論」にもとづいて述べなさい。

◇マルクスの「疎外」「物神性」とはどのような概念か。また貨幣はどのような働きを持つとみなしたか。

◇マルクスは剰余価値論を労働価値説から導いた。どのようにしてか。またその限界はどこにあると考えられるか。

◇マルクスは恐慌がどのような理由から起きると考えたか。

◇マルクスは資本蓄積が進めば利潤が低下すると予測した。どのような理由からか。またその予測は後年においてはずれたが、それはマルクスの推論のどこに問題があったからと考えられるか。

◇唯物史観とは、どのような歴史観か。ソ連や中国が生産力の増加に邁進した理由を考えよ。また唯物史観への批判を述べよ。

◇19世紀末全般としては、イギリス経済は発展を続け、最低生活をしている国民も発展途上国の国民よりもはるかに高い生活水準を手に入れることができた。これはマルクスの想定とは違っている。しかし帝国主義論によれば、マルクス的な「資本家」による「労働者」の搾取は別の局面で生じた。それはどこについてか。

 

(第 五章)

◇新古典派において「限界」とは、どのような概念か。また、それが経済主体のどのような行動を記述するのに役立つと考えられたか。

◇新古典派では、企業と家計とがどのような行動方針をとって活動するとみなしているか。

◇限界効用逓減の法則(ゴッセンの第一法則)とは、どのような内容を持つか。また、効用関数を用いて言うと、それはどのような形をとるか。さらに、それは家計(消費者)行動の分析において、どのような役割を果たすか。

◇以下、完全競争において、家計(消費者)における効用の最大化は、どのような式で表現されるか。二財にかんして述べよ。また、その経済的な意味は何か。企業においても、利潤の最大化は、二つの生産要素(労働と資本設備)にかんしてどのように表現されるか。

◇企業が利潤を最大化しているとき、市場価格を何に一致させているか。またそのとき、製品の供給曲線はどのような形になるか。個別のものと市場でのものの双方について答えよ。

◇新古典派は限界革命を経て、「水とダイヤモンドのパラドクス」を解決したと言われている。それはどのようにしてか。

◇「完全競争」とは、経済のどのような状態を指しているのか。

◇新古典派の経済観の特徴を、@生産要素の機能をどのようなものと見るか、A企業は何に対して収入を分配するか、B個人主義について、のそれぞれで述べよ。

 

(第 六章)

◇「所有と経営」の関係について、19世紀までのイギリスにおける企業と、20世紀初頭以降のアメリカにおける企業とでは、どのような制度的な相違があったか。

◇「経済計算論争」において、社会主義を批判する側は「市場が存在しない社会主義では、すべての国民の効用関数やすべての企業の生産関数を中央当局が知っていなければならないから、情報コストがかかりすぎて無理だ」という旨を述べた。これに対してオスカー・ランゲは、ワルラス・モデルを用いつつ反論した。 反論の内容を述べよ。

◇ワルラスは経済には「条件(機会)の平等」が必要だと見なし、「社会主義」の実現を図った。一方、資本主義(市場経済)の必要を唱える人も、たとえばミルトン・フリードマンのように「機会の平等」を唱える人がいる。両者には、どのような違いがあるのか。

◇ワルラスの「市場」が社会主義経済を設計するものだとすれば、現実に資本主義圏で存在している「市場」は別の特徴を持つものだということになる。シュンペーター、ハイエクらの説では、それはどのような特徴を持っているか。

◇シュンペーターは、どのような理由から社会主義は必然的に到来すると予測したのか。

 

(第七章)

◇IS=LM分析におけるケインズ観では、ケインズは財市場において有効需要の原理を唱えたとされている。その特徴を述べなさい。

◇同じく、IS=LM分析においては、ケインズは資産市場を流動性選好説によってとらえたとされている。その理論の特徴を、「貸し付け資金説」との対比で述べよ。

◇ケインズが資産市場を他の市場とは異なるものとして特別に扱った理由は何か。

◇「賃金が下方硬直的であるために失業が起きる」というのは、ケインズの論敵であるピグーの主張である。ではケインズは、賃下げがどのような効果を経済に及ぼすと考えたか。

◇新古典派は、資産市場が「リスク配分」を行うと考える。ケインズはこれに異を唱えたが、それは「不確実性」についてどのように理解しているからか。

◇ケインズの言う「美人投票」が株式市場で起きるとき、株式市場は財市場の実態を反映しなくなる。そのときにはどのようなことが起きると考えられるか。