1999年12月の観劇歴


石原正一ショー #4 「よろしくキャノンボール '99」
12月30日(木) PM2:00〜 扇町ミュージアムスクエア

作、演出:石原正一
出演:小椋あずき(劇団そとばこまち)、木村理恵(劇団そとばこまち)、鈴木田竜二(寿団事務所)、藤原孝一(劇団そとばこまち)、松島由花、三上剛(199Q太陽族)、坂口修一(タントリズム)、田村愛(劇団そとばこまち)、安井博美(劇団そとばこまち)、園本桂子(劇団そとばこまち)、後藤英樹(劇団そとばこまち)、大林剛士(タントリズム)、信平エステベス(遊気舎)、千田訓子、久野麻子、楠見薫(遊気舎)、中道裕子、日詰千栄(劇団そとばこまち)、今仲ひろし(立身出世劇場)、小笠原将人(劇団そとばこまち)、松矢一平、上田友子(NEXT)、石原正一(石原正一ショー)、トキ絶滅(NEXT)、西村頼子(劇団そとばこまち)、うべん(遊気舎)、後藤ひろひと(Piper)、川下大洋(Piper)、まついきよし(遊気舎)、中西邦子(劇団そとばこまち)、三上一朗(ライダーズカンパニー)、曽木亜古弥(劇団そとばこまち)、浄土宗マリア、バカボン(遊気舎)

この出演者の数、よくぞこんなに集まったもんだ。いくらカラビンカからOMSになったとはいえ全員舞台にのりきるのだろうか、といらん心配をしてしまった。
物語はタイトルにあるとおりカーレース。バート・レイノルズが主演していた映画のアレ(といってもわたしは2しか観てないから詳細の記憶は不確か)。そして中味はアニメを中心としたいろんなネタのつなぎあわせ。年代としては今30歳ぐらい(そう、わたしぐらい)プラスマイナスのひとが懐かしいと感じるあたり。これはもう、バカバカしくつきぬけた徹底的な娯楽芝居だ。元ネタへの寄りかかり度は前作キン肉ひろみよりかなり上がっている感じ。そして対決シーンのオチは京都駅に馴染んでなければあんまり笑えないとおもう。
どのあたりでもっとも笑えるか、はどの元ネタを知っていてどの元ネタが好きかで大方決まってしまう。そもそも元ネタを知らない部分ではまず大笑いすることは出来ない。ハマれればかなりハマれる。あるいは大好きな役者さんが出てくるのを待ち伏せして笑う。いずれもダメだという人にはただのゴミ芝居と評価されてしまっても仕方ないだろう、多分。
わたしは「ガンダム」を観ていないのでアムロ(キャラぐらいは知ってるけど)のセリフの可笑しさは分からなかった。後藤&川下のムック&ガチャピンはさすがに貫祿って感じだったなあ。


劇団赤鬼 「Silent Knight」
12月18日(日) PM5:00〜 神戸アートヴィレッジセンター

作、演出:吉村シュークリーム
出演:山口貴史、下村和寿、小野弓、吉村シュークリーム、みききさを、吉田英子、竹内晶子、遠坂百合子、山田かつろう(売込隊ビーム)、川浪ナミヲ、加三修(タントリズム)、土性正照、市川晃次、副島新五、山口弘美、宮地亜也

「神戸から飛び出したホットぷれぜんたーず」、劇団赤鬼。今回のこのお芝居はすごくよかったと思う。正直に言って、これでわたしはこの劇団が大好きになったのだ。
物語はそんなにヒネリがあるわけではない。まあ、ありがちなタイムスリップものといってもいいぐらい。細かい部分には首をかしげたくなる設定もない訳ではないけど、丁寧に考えて作ろうとした意欲が見えてきて好感が持てる。こむずかしいリクツで押すのではなくて、役者の動きと熱意で押そうとするシンプルなところ。キャラクターもそれぞれおもしろく対が組んであって、観ていてリズム感があると思った。コストパフォーマンスもいいし、更に飛躍する劇団なのではないかと思う。前に観たときも思ったけど、山口貴史さんはすごい男前な役者さんで、あまり小劇場では見かけないタイプ。今回は下村和寿さんといい感じで対になっていた。キャラクターとしては下村さんの演じた末吉の方に感情流入したけど。観ていていろんな場面でいろんなキャラクターに感情流入できて、泣けるところがいっぱいあった。もちろん笑えるところもたくさんあった。
強いて難点をあげるなら、みんないい人過ぎるところが物足りなかったかな。あと、カケル達は6年生にしては幼すぎるように思えた。あれじゃ3年生ぐらいとしか思えない。
最後にちょっとツッコミ。末吉よ、何で小学生の社会の教科書が読めないのに、ラブホテルの看板や料金表が読めたんだい?


劇団衛星 「脳天気番長椎茸を栽培する」
12月17日(土) PM2:00〜 京都アートコンプレックス1928

作、演出:蓮行
出演:岡嶋秀昭、駒田大輔、チャック・O・ディーン、真野絵里、奥田ワレタ、黒木陽子、友井田亮、蓮行

京都に新しくオープンした劇場アートコンプレックス1928。建物は古くて雰囲気がある。劇場はあまり広くないけど、1階席は結構観やすかった。
いかにもタイトルを先につけたような感じだけど(事実そうらしい)、本当に椎茸を栽培する話だとは思ってなかった。999年生きた椎茸が知性と不思議な力を持って番長と入れ替わるのだけど、この椎茸がイイ奴でもなければ悪い奴でもないというヘンなキャラクター。単に淋しかっただけという理由で大変なことをやってしまうのだ。他のキャラクターもアクが強いというかみんなけったいな感じで、ストーリーもなんだかやっぱりヘンな感じ。主張があるような無いような、そんなつかみどころの無さがわたしは結構気に入ってしまった。
脳天気番長はシリーズもので、これはその3作目ということらしい。前の作品は残念ながら未見だけど、最初にシリーズのキャラクター紹介があったので何となく雰囲気はつかめた。前の作品を観ていたほうが楽しめたのかどうなのかは分からないけれど。


猫ニャー 第12回公演 「パンダの致死量、6l」
12月12日(日) PM6:00〜 扇町ミュージアムスクエア

作、演出:ブルースカイ
出演:小村裕次郎、池田エリコ、崎野雅司、大口誠、ブルースカイ、島田圭子、加藤美保、立本恭子、池谷のぶえ、乙井順、西部トシヒロ、藤田秀世(客演)

OMSの「トーキョーNEOアチャラカ大行進」第2弾として関西初登場。ナイロン100℃と一緒にやって来たことがあるのでそれでは観たことがあったけど、劇団としては初観劇となるのでかなり期待していた。
ストーリーは強いて言うならサイヴァー系と言えなくもないSF。最近は珍しくもなくなってきたとはいえサイヴァー系のストーリーを一言で説明することはかなり難しい。人体実験のプロ集団である331部隊が、東京保健所の依頼で小学校の連続食中毒を起こしているという疑いのある「角田牛乳工場」へ乗り込む。しかしその調査にはウラがあったのだ・・。毒を低量ずつ仕込み続ける角田低毒牛乳と「市民を健康のどん底にたたき込んでやる」と豪語する保健所の黒幕なんて、やっぱりついつい深読みしてしまいそうになる。
見所のひとつはギャグ。これは好き嫌いが分かれるかもしれないなと思った。わたしは割と気に入ったかな。カラッとしているというのか、展開がいい。でも前後のつながりとかが希薄でとっぴ感じもする。「ペルシャの市場にて」の替え歌で突然ミュージカルみたいになったり・・。でも計算されてのことって感じがすごくするし、前を向いたセンスを感じる。
舞台の構成のことではちょっと不満が・・真ん中あたりの席でないと柱が邪魔をしてみえにくいだろうと思われるつくりかただった。席がまだたくさんあいているのに「つめてください〜」と何度も繰り返す係の人も(分かるんだけど)ちょっとなあ、と。芝居以外の部分もめりはりつけてスッキリさせてもらえたらよかったのに。


ファントマ 「カラミティ・ジェーン」
12月6日(月) PM7:00〜 HEP HALL

作、演出:伊藤えん魔
出演:浅野彰一、美津乃あわ、藤田政幸、伊藤えん魔、盛井雅司、夏実、岡村まきすけ、マリリン門野、山田徳春、千田浩之、足立直美、大河内ゆみ、谷屋俊輔、鈴木洋平、水本剛、小川啓子、濱崎右近、橋本稔、原田圭祐

いつもながらのクサいストーリーとバカバカしいギャグ、まったく期待を裏切らない劇団だ。
何度か観ていると伊藤えん魔氏の書くストーリーのパターンに気付く。でも、観に行ってしまう。分かりやすいエンターテインメント、こういうのを観るとスカッとしてしまう。
特にこのお芝居は、美津乃あわという女優がいなければ成り立たなかったろう。他にも魅力的な女優は数多くいるが、この人の個性とインパクトは強烈だ。いつもそうなのだろうけど、特にこのカラミティ・ジェーンというキャラクターは彼女を念頭において描かれたものだろうと思う。そしてここに表現された強くてしなやかな女性像はかなり小気味良い。わたしは完全なハッピーエンドの物語が好きだ。この脚本はクサいという人がいるかもしれないけど(そしてその意見も良く分かるけど)、わたしはとても好きだ。
去年わたしが初めて観たファントマのお芝居、村田さんも客演していた「ビリイ・ザ・キッド」はこの後編にあたるらしい。
ただ、わたしは前の方のいい席で観たので何ともなかったけど、もしかしたら後ろのほうの人は聞こえないセリフがあったのではないか・・と思われる部分があった。主演の二人の声はさすがだなとおもったけど。




一つ前のページへ
まるフォルダへ戻る