十二指腸潰瘍闘病記    1999.10.29


1.前兆

 発病する前の週、ずっと胃のあたりに痛みがあった。
 とはいっても、「すんげえ痛え!」というほどではなく、
 ぼやーと痛い程度。
 胃薬を飲めばすぐによくなる。
 元々胃腸は丈夫ではないので、
 「いつものこと」と軽く考えていた。
 とりあえず、お茶とコーヒーを控えようかなと
 思った矢先のことだった。

2.発症

10/24(日)
 夜12時頃、お腹が痛くなった。
 でも、これもそんなに激しい痛みではなく、
 いつもの胃痛の少し強いバージョン といった感じ。
 あまり気にせず、薬を飲んで寝た。
 思えば、これが出血の始まりだったのだろう。

10/25(月)
 昨夜の腹痛は完全に治まっていた。
 それよりも風邪の方がひどくて、
 一日中ティッシュで鼻をかみながら仕事。
 夕方からなんとなく体が重いような気がして
 残業もそこそこに退社し、早々に就寝。
 このときは、風邪の症状だと思っていた。

10/26(火)
 前日の体調不良は治らず、朝から体が重い。
 会社を休むほどではないので家を出たが
 電車の中で頭がふらふらしはじめ、
 汗はだらだら出るわ、息が苦しいわで、
 まともに立っていられない状態になった。
 「これは風邪ではないぞ」と直感する。
 とりあえず会社へは着いたものの、
 まともに仕事のできる状態ではない。
 そのうち、便意を催したのでトイレに行くと、
 変な匂いとともに「真っ黒いうんこ」が!
 つまり、昨日からの体調不良は
 出血による貧血症状であることが判明。
 u16氏とA24氏に仕事を押し付け(感謝!)、
 午後半休をとって帰宅し、近所の病院へ。

3.入院

10/26(火)
 午後退社して病院へ行き、胃カメラで検査。
 「麻酔をかけてやりましょう」ということになり、
 眠っている間に終わるはずだったのだが、
 なんと途中で麻酔が切れてしまった。
 (酒のみは麻酔が効きにくいってホントだな。)
 気が付くと口の中に胃カメラを突っ込まれているわけで、
 思わず「おげえ」となり、パニクってしまった。
 もう一回麻酔をかけられて深い眠りへ。
 目がさめると深夜であった。

10/27(水)
 即入院するとは思わなかったので、何も入院準備をしていない。
 服も、上はレンタルの寝巻きで、下は穿いてきたチノパンのままである。
 この日は一日中点滴を受け、食事はいっさいダメ。
 胃腸を動かさないようにして再出血を防ぐとのこと。
 前の日も何も食べていなかったので、2日間絶食状態だ。
 僕は普段、食べ物への興味は低い方なのだけれど、
 こういう状況下では、美味しいものを食べられることが幸せなのだと実感する。
 点滴を受けている間じゅう、何故か「日清チキンラーメンを食べたい」と思っていた。
 
 この日の時点で、貧血はだいぶ良くなっていた。
 出血はとりあえず止まっているようで、
 あとは貧血が治まり、再出血しなければ問題ないはず。
 そこで、「退院したい」と申し出てみた。
 当然却下。普通は10日間コースだとのこと。

 退院したいと言い出したのには訳がある。
 翌日から会社の研修が組まれていたためだ。
 人事の研修で、これを受講することが昇格の条件になっている。
 僕は出世志向が強いわけではないが、
 人並みには昇格したい小市民なので、
 この研修をなんとか受けられないかと思ったわけだ。
 結局「受講できそうにない」旨を上司に報告すると、
 上司が人事に掛け合って、
  ・研修は来年受講すれば良い。
  ・それまでの間に昇格のチャンスがあった場合、
   研修を受けていないという理由で排除することはしない。
 という約束を取りつけてくれた(感謝!)。
 会社員の入院はいろいろあるよ。

10/28(木)
 研修の件はカタがついたが、早く退院したいことには変わりがない。
 血液の検査を行って、貧血症状が改善されていることが確認できたので、
 このまま何事もなければ明日には退院して良い ということにはなったが、
 医者からは「本当はあと4〜5日は入院したほうがいいんだけど」と言われる。
 なお、この日の昼に、やっと食べ物にありつけた。
 とはいえ、オカユと流動食である。
 しかもこの病院の食事はマズイ。
 以前入院した病院はもう少しマトモだったぞ。
 夜、やっと点滴が終わり、管を外すことができた。
 両手を自由に動かせるって幸せ。

10/29(金)
 昼頃、退院の許可が出た。
 但し「無理しないこと」との注意と、
 来週胃カメラでの再検査付き。
 とりあえず屋上の喫煙所で一服。
 入院以来1本も吸っていなかったので、
 くらっときてのどにからむ。 けどウマイ!
 最初の1日でニコチンが体から抜けたのか、
 入院中は煙草を吸いたいとは全然思わなかった。
 このままやめればやめられるかもしれないけれど、
 煙草は僕のチンケなアイデンティティの一つなので。

 退院したとはいえ、完治が確認されていないのが少々不安。
 貧血症状はほとんどなくなっているのだけれど、
 今日現在、黒い大便はまだ出ている。
 タイムラグがあるので、この2〜3日中に止まればOKだろうが、
 止まらなければ再入院もあり得る。
 土日はゆっくり養生しなくては。

 ちなみに、入院費用は24,210円。


今回の僕の症状は、かなり軽かった方だろう。
普通は10日間コース。
完全に穴が開いてしまうと1ヶ月コースとなる。
極端な痛みがあるわけでもなく、
むしろ貧血症状の方が問題だったりする。
だから発症後数日間は無理できるのだけれど、
無理してえらいことになったりもするので、
黒いうんこが出たらすぐに病院に行くことをオススメする。

以前、同じ十二指腸潰瘍にかかったとき、
発症したのがローリング・ストーンズのライブ前日だったので、
「入院するとストーンズが観れない」と、病院に行かずにいたら、
貧血が進んでえらいことになった経験あり...

貧血が進むと、血が足りない分患部の治りが遅く、
出血が止まってもなかなか貧血状態から回復しない。
前回は輸血をする羽目になった。

ところで、入院したというと、
「可愛い看護婦さんいた?」とか
「看護婦さんといい仲になったりした?」なんてことを言い出す
制服フェチ野郎がよくいるのだけれど、
そんなことは哀しいかな一切なかったよ。
何故か「推定年齢:僕より遥か上」の看護婦さんばかり。
だいたい、貧血で倒れているときに、
そんな色っぽい気持ちなんかおきないっての。
蛋白質が足りないんだからね(表現が下品?)

退院時に、「胃腸に良い食べ物・悪い食べ物」のリストをもらった。
でも、胃腸に良い食べ物ばかりじゃ人生つまらないよね。
僕は長生きしたいとは全然思っていなくて、
むしろ年を取る前にあっさり逝きたいと思っているのだけど、
中途半端な病気でだらだらと入院生活を送るのがいちばん嫌だ。
そのためには、ある程度は健康に注意した方がいいのかなあ。
健康と美食、どちらを優先するか。
難しい問題だねえ。


↓胃腸に不安のある方、参考にどうぞ。


よいもの
少しはよいもの
避けた方がよいもの
穀類白パン、粥、うどんご飯、マカロニ赤飯、ラーメン、玄米飯
魚類白身魚赤身魚油の強い魚(いわし、さんま、うなぎ等)
肉類鶏肉(蒸したもの)脂肪の少ない牛・豚肉脂身、ハム、ソーセージ、ベーコン
卵類半熟卵、茶碗蒸、卵豆腐オムレツ(半熟)卵焼、目玉焼き、魚卵(たらこ等)
乳製品牛乳、生クリーム、プリン

豆類豆腐、きなこやわらかい煮豆かたい豆
野菜類ジュース、柔らかく煮た野菜
繊維の多い野菜、香りの強い野菜
果物バナナ、リンゴ、白桃その他果物夏みかん、レモン、干した果物
油類バター(熱を加えない)植物油ラード、ヘッド
嗜好品番茶、ミルクセーキ、乳酸飲料紅茶、煎茶煙草、酒、コーヒー、炭酸飲料
調理法煮る、蒸す炒める、焼く揚げる




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