年度別index

 
1999年度 シンポジウム インデックス
事故からみえる日本医療の現実 医療被害の予防と救済
  1. プログラム
  2. シンポジウム 講演・テーマディスカッション
    1. 医療事故と患者の権利 (弁護士 鈴木 利廣)
    2. 医学情報や保険取扱いと医師の行動 (弁護士 安原 幸彦)
    3. 麻酔 悪性高熱症による死亡事故 (メディオスタッフ 阿部 康一)
    4. 麻酔事故の背景 (麻酔科医師 浅山 健)
  3. シンポジウム 資料 (症例研究会サマリ)
    1. SIDSに関する判例報告 (弁護士 石井 麦生)
    2. 最近の医療過誤判例の動向 (弁護士 目々澤 富子)
    3. 内視鏡事故について (弁護士 堀 康司)
    4. 「ケアレスミス」による医療事故 (日本大学医学部法医学教室 教授 押田 茂實)
  4. 医療過誤訴訟 統計データ
    1. 医療過誤訴訟事件の処理状況
    2. 全国の地裁・簡栽での医療過誤訴訟原告勝訴率の推移
  5. アルバム
医療事故と患者の権利 被害の救済と防止政策
弁護士 鈴木 利廣
 


一. 患者の権利とは何か

1 医療における人間の尊厳実現のための諸要求 (生命権・健康権・人格権)

  1. 個人として尊重される権利 (プライバシー権)
  2. 最善かつ平等な医療をうける権利
  3. 知る権利と自己決定権
  4. 被拘禁者としての権利
  5. 医療被害の救済を求める権利

2. 医療改革に向けた患者の権利運動

  1. 難病患者の政府・自治体に対する医療要求運動
  2. 医療被害者の告発・救済運動
  3. 医療消費者運動
    • インフォームド・コンセント
    • 情報開示
    • 苦情解決

二. 医療事故

1. 医療事故被害は

  1. 最善の医療をうける権利の侵害としてうける生命・健康被害
  2. その背景としてのプライバシー権、知る権利、自己決定権の軽視
  3. 実情としての被害救済を求める権利の未確立

2. 医療事故訴訟の歴史

  • 医師優遇期: 初歩的ミスのみ有責
  • 患者優遇期: 厳しい注意義務を設定
  • 医療理解期: 医師免責論の拡大
  • 患者の権利台頭期: インフォームド・コンセントの承認、医師免責論の見直し傾向

3. 医療事故の背景

  1. 医療の高度化に伴う危険の増大
  2. 医療現場の多忙化と労働環境の悪化
  3. 危険管理、卒後研修の不備
  4. 患者の権利の視座の欠如

4. 医療被害の救済・防止のための運動の担い手

  1. 個別被害の告発運動
  2. 患者側弁護士の組織化
  3. 医療事故被害者の集団的運動
  4. 医療者の取組

三. 医療事故対策 (公共政策) のあり方

1. 被害実態調査と事故報告制度

  • 事故はどのくらいあるのか
  • 予防、救済政策へのフィードバック

2. 被害救済制度の確立

  1. 苦情解決システムの創設
  2. 損失補償制度の拡充
  3. 裁判制度の意義と改善

3. 被害防止システム

  1. 防止システムの研究
  2. 患者の権利法の制定と各種医療関係法規の見直し
  3. 医療関係者の教育・研修 (卒前、卒後)

四. 運動のターゲット

  1. 厚生省、国会、自治体
  2. 医療関係者 - 経営者と医療労働者、教育・研究機関、医師とその他の医療関係者
  3. 医療産業 - 製薬、ME
  4. 司法 - 裁判所、弁護士、捜査当局
  5. 保険 - 損害保険会社、健康保険組合
  6. 消費者・市民

以上