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工房徒然
パソコンを覚えてHPを立ち上げて以来、事務所にいる時間も増えましたが、今のところ、家具職人として過ごす時間が9割くらいでしょうか。主に下駄箱や框組みの座卓なんかを作っていますが、時々、よそ様はどんな家具をどんな値段で売ってるのか気になってインターネットで調べたり、休日には実際に家具屋さんへ見に行ったりします。
家具屋さんに行くと、パッと見たところ、うちで作ってるのと同じような下駄箱や座卓が、うちよりずっと安い値段で売ってたりします。「なんでや?」と店員さんの目を盗んでは裏を覗き込んで構造を確かめたりするんですが、そんなことをしてるのを見つかると、すぐに同業者だとバレてしまうので、こっそりチェックするのがなかなか大変です(笑)。
そうやって見ていくと、どこの業者さんもそれぞれにコンセプトを持って、苦心して作っているのがよく分かります。とにかく安く作ろうとしているものや、とてもいい仕事をしているもの、ある程度のところで価格と品質のバランスを取ろうとしているもの… それだけお客様のニーズが多岐に渡っているということでしょうか。
うちは銘木を材料に、ほとんどの商品を一人の人間が最初から最後まで一品製作しているので、量産の家具屋のようにはいきません。その分かゆいところに手が届くと言いますか、細かい気配りが出来ると言いますか…まぁともかく世間様で言うところの「いい仕事」をするように心がけています。
私は、いい加減な材料で、いい加減なものを作って、いい加減に使うっていうのは資源の無駄使いだと思っています。使い捨て同然の家具や、最近よく見かける、自然や癒しをうたい文句にした怪しげな作りの家具は嫌いです。だから、そういう家具を作る仕事には我慢できなくて、ここに移ってきました。良い材料で、良い物を作って、大事に使ってもらう。それが、一番の楽しみであり、家具職人なりの社会貢献だと思っています。職人の驕り(オゴリ)かもしれませんが…
「ちょっといいもの」はちょっぴり値段も高いですが、ずっと使えるものです。お客様に永くお使いいただけるように、今日も手間ひまかけて作ってます(*^_^*)
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第5回 ちょっといいもの 2002/07/06 |