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幸福の王子



Introduction

◇失われる命

◇善人・悪人

◇最終回・幸福の王子


■Introduction
人間の弱さとそれに勝る強さ、心に潜む悪魔と純粋さを描く人間ドラマ。
本木雅弘・菅野美穂・渡部篤郎の 実力ある俳優らがこの難しいテーマの物語にチャレンジしています。

現代。
心臓病を患うは、病院を抜け出し、 街で異様な姿をした青年・周平と出会う。
発作を起こした繭は周平の応急措置で一命を取りとめる。
繭の母・桃子はアメリカで心臓移植を 受けられるという話を持ちかけられ、ヤミ金から金を借りるが、あとになって 詐欺だったことが判明する。
街で「王子」と呼ばれている周平は、繭と桃子を救おうとヤミ金事務所に 乗り込み、銃を乱射して全員を殺害する。
外で警官隊に包囲された周平は一斉射撃を受ける。
繭は、担当医で周平の友人でもある良介から、 周平の過去を聞く。
それは、植物状態となった周平と、今は亡き という女性の悲しい愛の物語だった。
12年前。
医学生の周平と良介、そして音楽の道を志す海は同じ大学で学んでいた。
周平と海は順調な交際を続けていたが、病院の跡取りである周平は、 両親から資産家の令嬢・則子との結婚を 勧められていた。
卒業を前にし、良介は、周平と海からそれぞれプロポーズしようと思って いると打ち明けられる。
密かに海を想っていた良介は、周平と海を別れさせるため二人を罠に掛ける――

実は初回の放送を流して見ていたので、いろいろ見逃してるかも(^^;)
とりあえず現代の周平の悲惨な状態は分かったので、おもしろいのは 12年前からのお話。
病院の息子である周平と定食屋の娘である海は、その生まれた環境の違いや、 周平に持ち込まれた結婚話など障害はありますが、それぞれ結婚したいと 思っていました。
そこに絡んでくるのが周平と海の友人である良介。
幸せな二人に嫉妬し、海に想いを寄せる良介は、悪魔に 魂を売ったかのような悪役ぶりを見せます。
純粋にたくましく生きる海は好感が持てるし、人間の持つ弱さと愚かしさの ままに行動する良介の気持ちも分かる(肯定はできませんが)。
絶望の結末が分かってるのに、目が離せないドラマです。 [7/23]

■失われる命
周平則子が 結婚し、ほどなく則子が妊娠する。
意に沿わず良介の子を宿したは、ひとり海の 見えるアパートで細々と暮らしていた。
海の母親から居場所を聞いた周平が海の元を訪れるが、周平の後をつけて 来た良介も現れ、良介は周平に悪態をついて 殴りかかる。
ストーブが倒れて部屋が火事となり、喧嘩の巻き添えになった海は流産してしまう。
周平は重度の火傷を負い、海は子供を産めない身体になってしまう。

1年後。
周平と則子の息子・真平がスクスクと成長し、 鳴川家に幸福な時間が訪れるが、周平は病院内で、則子の父親が常務を務める銀行 から不正融資を受けているという話を耳にする。
周平は不正融資疑惑を内部告発し、則子と真平と共に家を出る。
周平は、自分が両親の実の子でないことをとうに知っていた。

3年後。
則子は不自由な生活に不満を抱いていたが、真平は幼いながらに 両親の仲違いが修復されることを願っていた。
その頃、海は売春まがいの営業もするクラブでホステスをしていたが、そこへ 良介が現れ、良介は周平に海の居場所を教える。
外見は変わっても中身は昔のまま、お互いを愛していると知った周平と 海はホテルで一夜を過ごすが、翌朝、周平は真平がいなくなったと連絡を受ける――

周平と海の心が通じ合ったかなと思うと痛ましい出来事が起こる、 その繰り返しです。
海の部屋が火事になったり、真平が川で溺れたり。
そのたびに幼い命が失われていくのが、辛いところです。
胎児とはいえ、海のお腹の赤ちゃんが死にましたし、真平も溺死。
そういえば、3話でも心臓病を患った少年が命を落としていました。
子供が死にすぎてる…(T_T)

このドラマ、ものすごーく悲惨で悲しい物語なんですが、暗くない ところがいいです。
二転三転するテンポのよい展開の早さもありますが、海の素直さや、 たまに笑えるぐらいの周平の真面目さとか、キャラクターの性格による ところが大きいかなと思います。 [8/10]

■善人・悪人
真平の死から1年。
そのショックから髪が白くなってしまった周平則子に離婚届を渡し、一人で 生きていくと告げる。
ホステスから足を洗ったは、 拒食症に陥り、酒ばかりを煽っていた。
良介は、海と周平を救えるのはお互い だけだと感じ、二人を会わせる。
周平がかつて弟を殺意から死なせてしまった事実を聞いた海は、 ようやく周平の深い心の闇を理解する。
一緒に生きていく決心をした周平と海だったが、嫉妬した則子が逆上し、 二人は階段から転落して大怪我を負う。

入院しリハビリに励む海を、研修医になった良介が足繁く世話をやく。
周平は、海の両親から海に会うことを止められていた。
海は、周平に対する想いを綴った手紙を良介に託すが、 中身を見てしまった良介は周平に渡さないのだった。
海の父親に頭を下げられ、良介の気持ちを知った周平は 海に心にもないことを言って別れを告げる。
両親の勧めと良介の求婚を受け入れ、海は良介と結婚する覚悟を決める。
二人が教会で式を挙げる頃、周平は、新しい恋人から暴力を振るわれている 則子の元へ向かう――

段々、良介が良い人になってきました。
現在の良介に近づいてきたかなと思うんですが、嫉妬して嘘をついたり するところを見ると、まだまだかな(^^;)
レイプさえなければ、良介の意地悪も許せるんですが…

「ひとごろし」と書かれたノートにまつわる周平の過去も明らかになりました。
両親の愛情を受けた弟に嫉妬して、窒息死させたとは。
世の中、完璧な人間はいないっていうことなんでしょうか。 [8/25]

■最終回・幸福の王子
良介と結婚した は幸せな家庭を作ろうと努力するが、良介には海が無理に 幸せそうに振舞っていると感じられ、二人の間には溝ができてしまう。
さらに海は階段から転落した事故によって、物忘れや頭痛に悩まされるようになる。

周平は、病院を失った父・賢作 が、母・静子の勤めるスーパーの 金庫から強盗する計画を知ると、現場に止めに入るが、警備員に見つかってしまい、 賢作の代わりに自首する。

周平の出所後、周平と海はようやく二人だけの生活を手に入れるが、 海は自分の病状の悪化を悟り、周平に別れを告げる。
海を探して全国を周る周平を見かねて、良介は海が自分の病院にいることを 告げる。
いずれ周平のことを忘れてしまうと覚悟した海は、愛し愛されたまま でいたいと周平に「私を殺して」と頼む。

現在。
周平の過去を良介から聞いただったが、 心臓病が悪化してしまう。
意識を戻した周平は、「僕の心臓を繭にあげて」と良介に頼む。
周平は弟を殺した自責の念を抱いていたが、実は周平が殺したのでなく、 その後突然死したことを両親が伝える。
わだかまりが解けた周平は、繭を救って早く海の元へ行きたいと願う――

初回の放送で結末は予想していたわけですが、周平が海を殺したとは 驚きでした。
それが海の願いだったとはいえ、それが原因で周平は子供に還った 言動をするようになったんですね。

幸福と絶望の繰り返し、「人間万事塞翁が馬」 ではありませんが、よくまあ、これだけ凝縮した人生 を描いたもんだと思います。

“意外なキーパーソン”と言われていた繭の母・桃子でしたが、 小学校時代、周平が弟を殺害(未遂)する現場を見て、周平の ノートに「ひとごろし」と書いていたのですね。
周平にとっては、烙印を押されたも同じようなショックを受けたわけで、 償いの意味を込めて、精一杯いい人間になろうと思ったわけです。
そのおかげで、一番大切な人を幸せにせきなかったのは皮肉なことでした。

生まれながらに神様のような人間も悪魔のような人間もいるわけではなく、 自分の心がけ次第でどうにかなるものだし、また逆に、こうしたいと 思ってもどうにもならない人間の弱さ・愚かさもあるんだなと気付かされた 気がします。
結局、人がいっぱい死んだだけで救いようのない ドラマだったのが残念です。 [9/15]

2003年 7〜9月期 日本テレビ

脚本 遊川和彦
主題歌  「Drawing」Mr.Children

CAST
鳴川周平 ------ 本木雅弘
安元 海 ------ 菅野美穂
与田良介 ------ 渡部篤郎

見城則子 ------ 坂下千里子
光石 繭 ------ 綾瀬はるか
光石桃子 ------ 井森美幸

安元道男 ------ 渡辺 哲
安元信江 ------ 大森暁美
鳴川静子 ------ 松原智恵子
鳴川賢作 ------ 平泉 成


「幸福の王子」公式サイトは
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