正義の味方





正義の味方、とは、人々を悪の手から救ってくれる人の事を指す。

「・・・・んだよな?」

「・・・・・・・・・」

血みどろで床に倒れながら、そいつは尋ねた。
一般世間で悪、と呼ばれるそいつは。

「・・・・そうだろうね」

そして、一般世間で正義の味方、と呼ばれる彼は、答えた。
たった今、正義の味方が、悪をやっつけたところだ。
悪は尋ねた。

「・・・・お前は、正義でなにを守ってんだ?」

悪は、自嘲気味に笑って尋ねた。
その聞き方が気に入らなかったけれど、正義の味方は

「この世界のあんたに苦しめられてる人々」

と、皮肉を込めていった。

「・・・へぇ」

初めて聞いた、と言わんばかりの返事。
そんなはずないだろうが、と正義の味方は心の中で吐き捨てた。
これ以上ここにいる理由は無い。

「・・・じゃあ、あれか」

「・・・なにが?」

「正義の味方、ってのは、救った人々の多さで決まるわけだ」

そうかそうか、と悪は自分で納得して頷いた。
正義の味方はわけが解からなかった。

「・・・意味わかんないんだけど?」

「お前は、沢山の人々を救うから正義の味方、ってことだよ」

やはり意味がわからない。
別に正義を振りかざして人を救っているのではない。
ただ困っているから救ってあげようと、そう思った。

「・・・あんたは誰も救ってないから悪なんだよ」

そんなことわかりきっている。
誰かを苦しめるから悪なのだ。

「・・・救おうとすると、正義の味方が邪魔しにくるんだよ」

お前みたいにな、と上半身を起こしながら悪は言った。

「・・・どういう意味?」

「そのまんま。これで28回目。つまりお前は28人目の正義の味方」

この世の伝説に登場する正義の味方は、悪を倒して伝説になった。
しかし、この悪は何度も正義の味方に倒されている、と言った。
では、悪は滅びないのだろうか?

「・・・滅びなよ」

未来永劫、この世に平和をもたらしてやろうか、と思う。

「嫌だね」

「だから、あんたは悪なんだよ」

「人々を苦しめるから?」

「そう」

「人々の命を奪うから?」

「・・・そう」

「人々を悲しませるから?」

「そうだよ!」



「じゃあ、お前も悪だよ」


にっこりと悪は、綺麗に微笑んで言った。
正義の味方は驚いて声が出なかった。

「お前は『人々』を救いたくて、俺は『ある人』を救いたいんだから」

多くを救ったほうが、正義なんだよ。と。



「俺は悪だから、正義の味方みたく多くは救えない。救いたいとも思わない。俺が救いたいのは、たったの一人だから」



それを救おうとすれば、人々は俺を悪と呼び、正義の味方が、悪を滅ぼしに来る。

そのたびに、あの人が救われる日が遠くなる。

だから、俺は何度でもあの人を救おうとする。

「世界は多数決。たった一人の命を救うよりも、なるべく多くを救った人が、偉い。」

だったら、俺は悪でいいや。
と、悪は笑いながら言った。
胸に穴が開いているのに立ち上がり、血を滴らせながら、奥へと消えていこうとする。

「・・・待てよ!!」

正義の味方は叫んだ。
どうしてだろう。
勝ったはずなのに、なんだかすっきりしない。
これから俺の生きていく時代は、平和なはずなのに、なんだか寂しい。

「・・・俺は、悪だから。」

「・・・・・」

「たった一人が救えないのなら、正義の味方、なんて肩書きはいらない。













救いたい人が救えるのなら、悪にだってなるさ。俺もお前も」














そういって、悪は姿を消した。
なんだか無性に寂しかった。

















































ガタン・・・。
重い棺の蓋を押し開けると、そこには数百年前と変わらない人。
俺が、救いたい人。

「・・・また、邪魔しに来たよ。正義の味方、が」

くすくすと笑いながら、悪はその棺の中に向かって話しかける。
返事は返ってこない。
返ってくるはずが無い。

「・・・あんたを、生き返らせたいだけなのにな」

腐ることの無い死体のほほを撫ぜる。
暖かみも何も無い感触。
けれど確かにここにこの人がいる。

「・・・・・ちょっと、胸の傷が治るまで、待っててくれよな」




そうしたら、また、あんたのために悪になるから。


あんただけの、正義の味方に、なるから。






そして、いつの日にか、起きてこれたら、抱きしめて欲しい。

「・・・・また・・な・・」



そして、微笑んで。

俺のためだけに微笑んで。
それだけのために、俺は、いくらでも、







悪になるから。


そして、
























あんただけの正義の味方になる。


















正義の味方が太一くんで悪が山口くんイメージですか?(誰に聞いてる)
ちなみに悪が助けたいあの人はリーダーです(笑)

ゲームをやってて、ラスボスを倒したときに思いついた話。
悪側にもいろいろあるんだろうな〜と思いまして。

RPGとか大好きなんですよ。
TOKIOで本当にRPGのゲームとか出ないですかね?(大マジ)

V6もゲームになったことあるし、松岡さんもあるんだからTOKIOで!!
コ○ミさんなんとかなりませんか?(切実)

仲間、と冒険、っていうのが大好きなんでしょうね自分。