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「2002年ヨーロッパオートルート」


4月16日(火):シャルドネのコルを越え、トリエント小屋へ



 朝、4時ごろから他の方々ががやがやと動きだした。5時30分、小屋の人が、朝食の準備ができたぞと呼びに来た。フランスパン、マーマレード、ハ チミツ、バター、乾燥プルーン、紅茶。これだけ? 質素すぎるなぁ。
 紅茶はどんぶりで飲む。水筒をわたすとお湯か紅茶を入れてくれる。

 7時出発。氷河の縁を滑走しながらトラバースし、シャルドネのコルへの出合いへ出る。標高 2544m。ここからシール+スキーアイゼンで登っていく。かなり の斜度がある。しかし雪はよいので登りやすい。
 山足キックターンができていないぞと、ジルから何度も指導を受けてしまった。しかもシールの効きが悪 い。。。さらに途中でスキーアイゼンが折れ曲がってしまった。ありゃりゃん。。。




シャルドネのコルへ登る。


シャルドネのコルへ登る途中から、グラモンテのコルを望む。

 後ろをふりかえれば、昨日降りてきたグラモンテのコルが見える。あんなところを降りてきたんだと思うとビックリだ。しかも、そのコルの上部はスキー場な のだ。 あんなところにスキー場を作ってしまうなんて、、、ビックリだ。
 しばらくすると、グラモンテのコルの左側の斜面にヘリコプタが1機、ホバリングをはじめた。ん?なんだろう。ジル曰く、遭難だろう、と言う。

 ジルが時々振り返りながら我々に声をかける。 「サバ?」 (大丈夫か?)  我々は 「サバビアン!」 (大丈夫だ!) と答える。
 天気は快晴。日が登ってきてもまだ日陰なので登りやすい。急斜面がとぎれて、ややゆるやかになったところで休憩を1本いれた。今回は雪質がよかったので 登り やすいが、クラストしていたらかなり困難な急斜面だっただろう。
 気温が低い。寒い。。。

 10時、シャルドネのコル (Col du Chardonnet) へ着いた。標高 3321m。向こう側はストン!と落ちている。これは怖い!
 他のパーティーがザイルで下降していた。うむむ。。
 ジルがザ イルを出してくれる。ジルがザイルを確保、その状態でひとりひとりスキーの横滑りで降りていく。50度以上あるだろう。このコルの下方 にクレバスが口を開けて待っているので、滑落はできない。正直、怖い! でも雪はよいので、横滑りして降りて行ける。もちろんジルの確保がついた状態で だ。怖いので、どうしてもザイルにテンションをかけてしまう。何回かこけそうになりながら横滑りで降りていく。もしノーザイルだった ら滑落だろう。
 ザイルは長さが足りず、途中で継ぎ足し。どうにか下まで降りた。長い長い緊張する横滑り、めっちゃくちゃ疲れた。下に着くとぐったり。 みんなが下降し終わって、最後はジルが降りてくる。ジルはノーザイルで華麗にスキーで降りてきた。すごい。。。。。



シャルドネのコルをザイルで確保してもらいながら、横滑りで降りる。


 全員が降りたところで、その場所はやや雪崩の危険ありなので、休憩なしですぐに移動する。斜面をスキーで少し滑り、そして長いトラバースが続く。日が強 く、暑い。 ぐったりしてきた。

 長いトラバースで、サレーナのコルの出合に出た。サレーナのコルに向かって、かなりの急斜面を、スキーをザックにつけてつぼ足で登っていく。途中からク ラストしてきた。キックステップで高度を稼ぐ。ノーアイゼンで少々怖い。上部に来るとさらに斜度が増してきた。怖さと体力の限界でもうぐったりだ。あっと 言う間に登り切ったジルが、下って きた。まずは林さんの荷物を持って登っていく。そしてまた降りてきて、今度は米倉さんの荷物を持って登っていく。みちおは、最後まで自分で荷物を持っ て登り切った。
 12時15分。サレーナのコル(Fenetre de Saleina) に到着。標高3261m。もうぐったりだ。。。。。
 めちゃくちゃ疲れた。。。。そして怖かった。



サレーナのコルへ。


サレーナのコルで一休み。


サレーナのコルからサレーナ氷河を望む。


 コルの向こう側にもすごい展望が開けていた。ふと左手、フォーチェという山を見ると山頂から滑ってくる人がいる。すごいなぁ。。。
 コルからはトリエント氷原 (Plateau du Trient) を長い距離トラバースしていく。そして遠くトリエント小屋 (Cab. du Trient) が見えてきた。ちょっと下って、シールつけて登り返し。この登り返しも長かった。。。疲れた。。。
 1時50分、トリエント小屋(Cab. du Trient)着。標高 3170m だ。



トリエント氷原を進む。向こうの斜面にポチっと見えるのがトリエント小屋。


トリエント小屋。右にちょびっと見えるのがスイス国旗。

 ここはフランスを離れて、スイスに入っている。小屋にはスイスの国旗がはためいている。立派な山小屋だ。

 さっそく、ワインで乾杯! 夕食は7時からだ。まずは野菜スープ。スパゲティ、イ ンゲン、とり肉。そしてデザートはカスタードクリーム。甘さがおさえられていておいしい!
 ここでも大満足な食事だ。



トリエント小屋の夕食。鶏肉とスパゲティ。


デザートにカスタードクリーム。


今日は疲れた、、、、おやすみなさい。


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