| 8月3日(火):2日目−マーチソン氷河へ 朝6時起床。まだ真っ暗だ。デイビッド達はまだ寝ているので、ローソクで作業をする。今日の朝食は、クロワッサン、ハムとチーズをいっしょに炒めたも の、スープである。おいしい。 小屋には訪問者ノートがある。小屋を出発するときにこのノートに行き先を記入する。万が一帰って来なかった時に捜索先を特定するのに役立つ。 yoshio, michio の行き先を記入する。 8時、小屋を出発。デイビット達はやっと起きてきたところだ。天気は、雲ひとつない快晴だ。アンザイレンでまずはタズマンサドルへ向かう。タズマンサド ルで少々休憩。ほんとうにすばらしい展望だ。遠くの氷河まで見渡せる。各氷河を確認し山スキーツアーで行けそうなところをいろいろ考える。いろいろな山行 記録では、ここに見える各氷河に多くのスキーツアーが行なわれている。今回はタズマンサドルハットをベースとしているので行ける場所が限られてしまうが、 他の小屋も上手に活用すれば、それこそ無数のツアーコースが組めそうだ。しかし見たところどの氷河もクレパスが不気味に口を開けている。 ![]() タズマンサドルよりマーチソン氷河側を望む さぁ、マーチソン氷河へ入ろう! 氷河の始まり部分をウォールヘッドと言う。マーチソングレーシア(氷河) ウォールヘッド大滑降だ。前に出て行かないと 下が見えないほど急な斜面だ。上部にはあちこちにクレバスが不気味な口を開けている。ヒドゥンクレバス(雪でふさがれ隠れているクレバス)が怖い。ザイル を解き、シールを外す。念のためヘルメット着用だ。登ってきているトレースが一本あるので、それを頼りにクレバスを縫って下降する。ここしばらく雪が降っ ていないようだ。パウダーではない。しかし雪質はまあまあだ。 トレースを追って下降すること数10m、クレバスのない大斜面に出た。広大な氷河、輝く岩山、真っ青な空! そんな雄大な景色の中、トレースの全くない 大斜面を大滑降だ! 急斜面を飛び込むように滑っていく。雪質は「よい」とは言えないが、滑るのに支障はない。島津さんはパラレルで、みちおはウェーデル ンでそれぞれのシュプールを刻んでいく。すばらしい。。。 ![]() マーチソン氷河ウォールヘッド。上部がタズマンサドル。 ウォールヘッド下部に着いた。斜度が急になくなる。氷河の真ん中を少々滑り、右手、スターベーションサドル (Starvation Saddle) へ登ることにした。この斜面はクレパスがほとんどない。ザイルなしで登る。登っている最中に大きな雪崩れの音がした。振り返ってみると、マーチソン氷河の 対岸、Graceful Peak にて氷河の崩落雪崩が発生していた。あれま! すごい! スタルベーションサドル着。サドルの向こう側が見渡せる。サドルの反対側はマネリング氷河 (Mannering Glacier) だ。遠くマーチソン氷河のモレーン部が見える。氷河上に土がかぶっているようだ。 マネリング氷河は、これまたクレパスだらけだ。特に数10m下に大きなクレパスが走っている。さてどうしようか。とりあえず、大きなクレパス手前まで滑 り込んでみることにした。パラレルにしてわずかに4〜5ターンか。大きなクレパス、端の方まで回り込めば下へ行けなくもない。しかしその下も快適な滑降は できなさそうだ。危険を侵してまで下へ行くことはないだろう、と判断。スターベーションサドルへ登り返した。 ![]() スターベーションサドルからMt.Ronald Adair 方面を望む ![]() スターベーションサドルからHaeckel Peak を望む スターベーションサドルから、今度はサドルの東側にある、2337m峰へ登ることにした。はじめは直接登って行くが、途中からマーチソン氷河側へ巻きな がら登る。やや急な斜面。慎重に登っていく。ピーク近く、岩場を縫うような場所にて、固い氷の上に雪がかぶった急斜面が出てきてしまった。スキーを外しツ ボで登る。うむむ、滑落の危険が。ピッケル、アイゼンで、登れば問題ないだろう。でも、そんなにピークにこだわらなくてもいいか。無名峰だし。ということ で、登りはそこでストップとした。 急斜面で休憩をとる。天気は快晴。風もない。マーチソン氷河周辺の山々がすばらしい。対面に見える Graceful Peak は、ブルーに光るものすごい崩落をいくつも抱えている。時間がたつのを忘れてすばらしい景色に見入ってしまう。 ふと遠くタズマンサドルに目をやると、3人の人影。おそらくデイビッド達だろう。マーチソン氷河に降りてくるのかな、と見ていると、そのうちに向こう側 に消えてしまった。 ![]() 2337m峰直下から Haeckel Peak方面を望む ![]() 2337m峰直下から マーチソン氷河ウォールヘッド=タズマンサドルを望む ![]() 2337m峰直下から Graceful Peak を望む さあ、滑降だ。マーチソン氷河へ滑り込もう。急な斜面を飛び込むようにしてマーチソン氷河へ滑り込んだ。うんうん、楽しい。距離は 短いが満足だ。 マーチソン氷河から今度は、無名の2283mのサドルへ登った。登ってみるとたいしたことはない。ここから滑っても楽しくないだろう。となりの Mt.Abelの斜面へトラバースする。急斜面の固い氷の上に雪がかぶっていて、トラバースしにくい。途中から斜面を登るも、雪が悪く上部まで登る気力が なくなる。斜面の途中から滑ることにした。マーチソン氷河に直接滑り込むことなくヘッドウォール側へ向かうようにして滑ったら、ほとんどトラバースぎみの 滑りになってしまった。 ![]() 2337m峰直下を滑る ![]() 2337m峰直下を滑る ![]() 2337m峰直下よりマーチソン氷河対岸を望む ![]() マーチソン氷河ウォールヘッドへ向かってトラバース マーチソン氷河ウォールヘッド下部に到着。目の前には急な壁が立ちはだかる。これを登るのかと思うとうんざりする。シールを付けて急斜面をジグザグに 登っていく。足元の雪が簡単に崩れて、すごく登りにくい。途中からスキーアイゼンを装着する。 我慢に我慢を重ねて延々登り続ける。ふぅ。。。。つかれた。つかれたところでタズマンサドル到着。。。おつかれさま。 ![]() タズマンサドルより Mt.Abel を望む。中央右下に Kelman Hut が見える。 さぁ、小屋へ帰ろう。タズマンサドルから小屋へ向かってトラバースだ。トラバースの最中に右手の Mt.Aylmer 側からデイビット達が滑ってくるのが見えた。 トラバースは長かった。疲れた。。。そしてやっと小屋着。おつかれさま。 今宵の夕食は、ご飯と具沢山みそしるにしよう。昨日の汚名挽回、今日はご飯をおいしく炊こう。。。。。また失敗してしまった。芯がある。。水を加えて炊 きなおし。でも、おいしかった。ご飯、味噌汁。うんうん。 デイビッド達は、まずは茶色のスープを飲んでいる。なんだこれ? 聞いてみると、牛の尻尾を細かくつぶしたスープだという。うわ〜、そんなの初めて聞い た。テールスープというのは飲んだことあるが。そしてメインディッシュはオートミールだ。とてもおいしそうに食べるが、みちおには、オートミールは、うま そうには見えない。 ![]() 食事を作るデイビッド。足元にあるのが水用の雪バケツ。 ![]() デイビッド達の持ってきた食料 夜7時、定時連絡無線が入る。同じ女性オペレーターだ。他の小屋には人がいないようだ。ダズマンサドルハットのみ応答する。明日の天気予報は悪天気だそ うだ。2日前にヒドゥンクレパスに人が落ちて救助されたことも伝えていた。 夜、満天の星。ほんと、すばらしい!! デイビッドにサザンクロス(南十字星)を教えてもらう。ミルキーウェイ(天の川)の中、小さめのちょっとゆがん だ菱形にならぶ4つの星。それがサザンクロスだ! 菱形の一辺上に暗い2つの星が見える。それが見分け方。やった〜〜!! サザンクロスをみたぞ!! \(^o^)/ 夜寝る前、彼らは必ずチョコレートドリンクを飲む。デイビッド曰く、チョコレートドリンクは安眠を誘うそうだ。 明日は天気が悪いらしい。停滞かなぁ。。。。 おやすみなさい。 |
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