Topページへ 肺がん
Q1: 肺がんの原因はなんですか?
Q2: 肺がんにならないように生活習慣を改善するためのアドバイスは何ですか?
Q3: 統計学的に肺がんはどのような特徴をもっていますか?
Q4: 肺がんの症状はどのようなものですか?
Q5: 肺がんの診断はどのようにしますか?
Q6: 肺がんの治療はどのようにしますか?
Q7: 肺がんに効く新しい薬はありますか?
Q8: 肺がんの予後(病気の見通し)はどうですか?
Q1:肺がんの原因はなんですか?
A1:原因は不明ですが、喫煙、大気汚染、遺伝素因、肺結核、じん肺などと肺がんは関係が深いのです。喫煙者は非喫煙者の4〜5倍も肺がんで死亡する人が多いのです。1日当たりのタバコの本数が多いほど、煙を深く吸い込むほど、フィルターなしのたばこを吸うほど、肺がんになる可能性が大きくなります。肺がんは早期発見が難しく、死亡率が高いです。
わが国においては、男性肺がんの75%、女性肺がんの15%が喫煙が原因であるので、仮に喫煙者が全くいなくなったとすると、肺がんの発生は男性で75%、女性で15%減少します。Q2:肺がんにならないように生活習慣を改善するためのアドバイスは何ですか?
A2:禁煙が最も重要です。もし喫煙する場合には、間接喫煙(他人に煙を吸わせること)をおこさないように非喫煙者のいない場所で吸いましょう。アスベスト(石綿)作業従事者は肺がんにかかりやすいのです。緑黄色野菜の摂取によるビタミンAやカロチン摂取で肺がんの予防に効果があるといわれております。
Q3:統計学的に肺がんはどのような特徴をもっていますか?
A3:肺がんになる人は世界的に増加傾向にあります。50歳以上に多く、男女比は約3:1です。1999年の肺がんによる年間死亡者数は52,177人(男性37,934人、女性14,243人)です。肺がんは全がんの18.0%を占めております。戦後間もない1947年には年間768人だった肺がんによる死亡者数は、1999年には68倍にも増加しました。2015年には、わが国での肺がんの1年間の新患者数は男性11万人、女性3万7千人に増加すると予想されています。
Q4:肺がんの症状はどのようなものですか?
A4:持続する咳、胸痛、呼吸時の喘鳴(ぜいめい:ぜーぜー音)、息切れ、血痰、嗄声(させい:声のかれ)、顔や首のむくみなどです。扁平上皮がんや小細胞がんでは、早期から咳、痰、血痰などが出現します。肺がんが進行すると、胸痛、息苦しさ、体重減少、微熱がみられます。
Q5:肺がんの診断はどのようにしますか?
A5:気管支鏡検査、気管支内視鏡、穿刺吸引細胞診、CTガイド下肺針生検、肺生検、リンパ節生検を行います。昭和62年から老人保健法により、各市町村で肺がん検診が導入されていますので受診しましょう。肺がんの組織を生検すると、がんの種類がわかります。肺がんを組織分類すると、進行が速く転移しやすい悪性度の高い、小細胞がん(肺がんの約15%)と、比較的進行の緩やかな非小細胞がん(肺がんの約85%、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん)に分類されます。
Q6:肺がんの治療はどのようにしますか?
A6:外科療法、放射線療法、化学療法を単独または組合せて行います。一般的にいえば、小細胞がんは抗がん剤療法、非小細胞がんは手術療法で行います。肺門型の肺がんには内視鏡を用いたレーザー治療を行うこともあります。
Q7:肺がんに効く新しい薬はありますか?
A7:イギリスのアストラゼネカ社が開発した飲み薬の新型抗がん剤「ゲフィチニブ(商品名イレッサ)」を2002年7月5日製造販売し、世界で最初に日本で承認されました。本薬剤はがん細胞のみを標的にして攻撃します。非小細胞肺がん(肺扁平上皮がん、肺腺がん、大細胞肺がんなど)に効果がありますが、間質性肺炎などの副作用があるので担当医は十分注意すべきです。しかし、最近FDA(米食品医薬品局)が、日本や欧米で肺がん治療薬として承認されている「イレッサ」(一般名・ゲフィチニブ)について、「延命効果はない」として米国市場からの回収も視野に入れた規制を行う方針を明らかにしました。日本でも副作用で死亡したとみられる国内患者の遺族らで作る被害者の会は、2004年12月24日に厚労省に販売中止を申し入れました。
Q8:肺がんの予後(病気の見通し)はどうですか?
A8: 九州大における肺がんの5年生存率は、1970年代で12%、1980年代で19%、1990年代で27%と徐々に良くなってきていますが、まだかなり低いのが現状です。国立がんセンターにおける同年代について、手術例の5年生存率は、それぞれ34%、46%、43%、非手術例の3年生存率は6%、5%、6%と報告しております。(肺がんの病期分類の詳細はこちら)