Topページへ てんかん
Q1:てんかんはどのような病気ですか?
Q2:てんかんの患者数は統計的にみるとどれくらいですか?
Q3:代表的なてんかん発作にはどのようなものがありますか?
Q4:脳波にはどのような種類がありますか?
Q5:前兆とは何ですか?
Q6:大発作とはどんなものですか?
Q7:小発作(欠神発作、アブサンス)とは何ですか?
Q8:精神運動発作とは何ですか?
Q9:焦点発作(部分発作)とはどんなものですか?
Q10:ポケモン事件はてんかんですか?
Q11:てんかんはどのように診断されるのでしょうか?
Q12:てんかんにはどんな治療をおこないますか?
Q13:外科手術のタイミングは?
Q1:てんかんはどのような病気ですか?
A1:てんかんには3種類あります。1)てんかんで原因が明確な場合を、「症候性てんかん」、2)原因が推定される場合は「潜因性てんかん」、3)原因不明の場合には「特発性てんかん」と呼び最も頻度が多いのです。てんかん発作は年齢、性、人種にかかわらず外傷、中毒、脳卒中、脳腫瘍、発生異常など種々の原因でも起ります。脳神経細胞はお互いに電気的信号によって通信していますが、一群の神経細胞から異常な電気信号が発射されるとてんかん発作が起ります。
Q2:てんかんの患者数は統計的にみるとどれくらいですか?
A2:てんかんは、神経疾患の中では最も多い疾患の一つです。罹病率は人口10万人につき0.5人で、日本の人口を1億2000万人とすると、60万人の患者がいることになります。年間平均発病率は人口10万人につき30人です。てんかん患者の50%は10歳以前に発症し、大人になると多くの例で発作はおこらなくなります。
Q3:代表的なてんかん発作にはどのようなものがありますか?
A3:てんかん発作には多数ありますが、ここでは大発作、小発作(欠神発作、アブサンス)、焦点発作(部分発作)、精神運動発作の4種類を取り上げます。
Q4:脳波にはどのような種類がありますか?
A4:8〜13ヘルツのα(アルファ)波、13ヘルツ以上のβ(ベータ)波、4〜8ヘルツのθ(シータ)波、4ヘルツ未満のδ(デルタ)波、26ヘルツ以上のγ(ガンマ)波があります。α波より速いものを速波、遅いものを徐波と呼びます。
Q5:前兆とは何ですか?
A5:てんかん発作が起る前に、前兆と呼ばれるある種の感覚や感情が引き起されることがあります。前兆の種類は人によってさまざまで、体温の変化を感じたり、緊張や不安を感じたり、音楽が聞こえたり、変な味がしたり、特定の奇妙な匂いがしたりします。患者さんは自分の前兆を知っている場合が多いのです。
Q6:大発作とはどんなものですか?
A6:大発作は思春期に好発し、発作症状は強直発作と間代発作にみられる全身のけいれん発作です。最初の強直発作では、意識を失い倒れ身体が固くなります。つぎに現われるのは間代発作で、体と四肢のけいれんが起ります。発作時は意識はありませんが、終わると徐々に意識を回復します。発作は1分から数分間持続します。倒れてけがをする場合もあります。脳波を検査すると多発性棘波、棘徐波複合、鋭波などがみられます。
Q7:小発作(欠神発作、アブサンス)とは何ですか?
A7:小発作では、6〜12歳の女子の女子に多く、5〜15秒の瞬間的に意識が失われることが特徴的です。この間、患者さんの目は凝視し眼球は上方へ偏位しています。発作が終わるとすぐに元していたことを何事もなかったように続けます。脳波の検査では特徴的な3ヘルツの棘徐波複合がみられます。
Q8:精神運動発作とは何ですか?
A8:運動障害と精神障害が発作性に出現します。小児期、青年期に発病します。成人に多く頭部外傷なども原因になります。
Q9:焦点発作(部分発作)とはどんなものですか?
A9:限局した脳部位の神経細胞からの過剰な電気活動でおこる発作を焦点発作と呼びます。発作が生じる脳部位によって症状が異なります。身体の一部のけいれん、恐怖感や腹部の不快感、奇妙な匂いや味、錯視、幻視、幻聴、感覚、感情の異常が起ります。脳波の検査では局所性の棘波が多くみられます。
Q10:ポケモン事件はてんかんですか?
A10:1997年12月16日に人気アニメ番組「ポケットモンスター」を見ていた多くの子供達が、体調異常をおこし、800人前後が救急車で搬送され、社会問題となりました。問題となったのは、赤と青の点滅刺激がおきるシーンでした。赤と青の点滅刺激が脳全体を興奮させておこる「光過敏性てんかん」と考えられています。これは暗い部屋で強い光の点滅「フリッカー」を見たのが原因です。
Q11:てんかんはどのように診断されるのでしょうか?
A11:医師がいる時にてんかん発作がおこれば、診断は容易です。そうでない場合でも、発作前、発作中、発作後の症状を家族から聞くことができれば診断の役に立ちます。脳波検査が発作の分類と診断の役に立ちます。棘波、多発性棘波、鋭波、徐波、棘波徐波複合など多岐にわたる発作の種類があります。
Q12:てんかんにはどんな治療をおこないますか?
A12:抗てんかん薬による内科的治療と外科的治療の2つがあり、通常、内科的に薬物投与します。大発作には、デパケン、アレビアチン、テグレトール、エクセグラン、マイスタチン、小発作には、ザロンチン、ミノ・アレビアチン、デパケン、ミオクローヌス発作には、リボトリル、デパケン、精神運動発作には、テグレトール、アレビアチン、デパケン、エクセグラン、マイスタチンなどを投与します。抗てんかん薬の選択は、発作のタイプ、発作の頻度、薬の副作用、患者さんの年齢などを基準にして決めます。
Q13:外科手術のタイミングは?
A13:一般的に、外科手術は抗てんかん薬による内科的治療で発作が抑えられないときで(難治性てんかん)、発作を起している脳の場所が同定でき、かつ人格や機能に影響を与えないことなど特別な場合に限られます。