Topページへ クリプトスポリジウム症
Q1:クリプトスポリジウム症はどのような病気ですか?
Q2:クリプトスポリジウム症はどのような特徴を持っていますか?
Q3:クリプトスポリジウム症の症状にはどのようなものがありますか?
Q4:クリプトスポリジウム症の診断はどのようにしますか?
Q5:クリプトスポリジウム症の治療法はどうなっていますか?
Q6:クリプトスポリジウム症を予防するのにはどうしますか?
Q1:クリプトスポリジウム症はどのような病気ですか?
A1:牛、馬、豚、イヌ、ネコ、ネズミなどに寄生している原虫が嚢包体(オーシスト)となってヒトに感染します。患者から排出された嚢包体が飲食物を通して手指を介し経口摂取により感染します。全世界に分布し、年齢や性差はありません。アフリカ、中南米では、感染率が10%を超える国もあります。国内では、過去10年間で1万数千人の患者が発生しております。水道水やプールでの集団感染も発生しています。
Q2:クリプトスポリジウム症はどのような特徴を持っていますか?
A2:自然環境中では、クリプトスポリジウムは嚢包体の形で存在しています。嚢包体が哺乳動物に経口的に摂取されると潜伏期4〜5日で発病します。健常者では自然治癒しますが、免疫不全患者では慢性化したり、重症化します。初感染では症状が重いのですが、半年〜1年以内の再感染では軽症か無症状です。−20度以下で30分、常温の乾燥状態で1〜4日で感染力を失います。殺滅には乾燥あるいは70度以上の加熱が有効です。
コーンミール・ツィーン80寒天上で、25℃、72時間培養すると、出芽型分生死を1つまたは短鎖状にもつ真性菌糸や仮性菌糸が認められます。Q3:クリプトスポリジウム症の症状にはどのようなものがありますか?
A3:腹痛を伴う水様性下痢が3日〜1週間持続し、腹痛、嘔気、嘔吐、軽度の発熱を伴います。有病期間は平均6日(2〜30日)です。感染力は非常に強力です。
Q4:クリプトスポリジウム症の診断はどのようにしますか?
A4:糞便から嚢包体が検出されれば診断は確定します。通常の原虫・虫卵検査法では検出できません。クリプトスポリジウムの検出には簡易迅速ショ糖浮遊法、ショ糖遠心沈殿浮遊法、抗酸染色法、蛍光抗体法などを行ないます。
Q5:クリプトスポリジウム症の治療法はどうなっていますか?
A5:抗生物質も効果がなく、有効な治療薬はありません。免疫機能が正常であれば投薬せずに、自然治癒を待ちます。先天性免疫不全、後天性免疫不全患者の場合にはパロモマイシンを投薬し、60〜70%に症状の改善と原虫の増殖抑制効果が認められます。腸管外感染例にはアジスロマイシンやクラリスロマイシンの投与が有効です。
Q6:クリプトスポリジウム症を予防するのにはどうしますか?
A6:嚢包体の経口摂取によります。汚染された生水、生野菜、手指などを介して感染しますのでよく洗います。患者の便が付着したおむつや下着は、熱湯をかけてから洗濯します。下痢発症の期間中および下痢終息後も2週間は、スイミングプールや公衆浴場を使わないようにしましょう。