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潰瘍性大腸炎の診断基準改訂案

                         (下山班・平成10年2月16日)

診断基準
次のa)のほか、b)のうちの1項目、およびc)を満たし、下記の疾患が除外できれば、確診となる。

a) 臨床症状:持続性または反復性の粘血・血便、あるいはその既往がある
b) 内視鏡検査: i)粘膜はびまん性におかされ、血管透見像は消失し、粗ぞうまたは細顆粒状を呈する。さらに、もろくて易出血性(接触出血)を伴い、粘血膿性の分泌物が付着しているか、ii)多発性のびらん、潰瘍あるいは偽ポリポーシスを認める。
注腸X線検査:i)粗ぞうまたは細顆粒状の粘膜表面のびまん性変化、ii)多発性のびらん、潰瘍、iii)偽ポリポーシス、を認める。その他、ハウストラの消失(鉛管像)や腸管の狭小・短縮が認められる。
c) 活動期では粘膜全層にびまん性炎症性細胞浸潤、陰窩膿瘍、高度な胚細胞減少が認められる。緩解期では腺の配列異常(蛇行・分岐)、萎縮が残存する。上記変化は通常直腸から連続性に口側にみられる。
 
b)c)の検査が不十分、あるいは施行できなくとも、切除手術または剖検により、肉眼的および組織学的に本症に特徴的な所見を認める場合は、下記の疾患が除外できれば、確診とする。
除外すべき疾患は、細菌性赤痢、アメーバ赤痢、サルモネラ腸炎、キャンピロバクタ腸炎、大腸結核などの感染性腸炎が主体で、その他にクローン病、放射線照射性大腸炎、薬剤性大腸炎、リンパ濾胞増殖症、虚血性大腸炎、腸型ベーチェットなどがある。
 
 注1)まれに血便に気付いていない場合や、血便に気付いてすぐに来院する(病悩期間が短い)場合もあるので注意を要する。
 注2) 所見が軽度で診断が確実でないものは「疑診」として取り扱い、後日再燃時などに明確な所見が得られた時に本症と「確診」する。