Topページへ
 
前立腺がん

  Q1:前立腺がんとはどのような病気ですか?
  Q2:前立腺がんの症状にはどのようなものがありますか?
  Q3:前立腺がんの診断はどのように行いますか?
  Q4:PSA(前立腺特異抗原)の測定は早期発見のために有効ですか?
  Q5:前立腺がんの治療にはどのようなものがありますか?
  Q6:前立腺がんの予後(病気の見通し)はどうですか?

Q1:前立腺がんとはどのような病気ですか?

A1:前立腺の腺細胞ががん化したものです。欧米に多いのですが、わが国でも、高齢化、動物性脂肪の取り過ぎなどの理由で、近年増加してきております。前立腺肥大症に合併することが多いのです。2000年の前立腺がんの死亡者は約7,814人(10万人につき12.2人)です。

Q2:前立腺がんの症状にはどのようなものがありますか?

A2:排尿困難、夜間頻尿、尿意切迫感、血尿などの尿路の症状がみられるようになります。症状によって前立腺肥大症、前立腺炎、前立腺結石と鑑別(医学用語で区別することを鑑別といいます)するのが困難です。

Q3:前立腺がんの診断はどのように行いますか?

A3:まず初めに医師が肛門から直腸に指を挿入し、前立腺の大きさ、表面の状態、硬さなどを診察する直腸診を行います。次いで、血液を採取しPSA(前立腺特異抗原)の測定を行い、PSAが高値の場合は前立腺がんが強く疑われます。次に、経直腸的超音波検査(肛門から前立腺専用の超音波検査装置を挿入して検査する)で前立腺の画像から診断します。直腸診やPSAの高値だけで前立腺肥大症、前立腺炎、前立腺結石と鑑別するのは困難ですので、最終診断は前立腺数カ所に針を刺し組織を取る針生検や穿刺細胞診を行い前立腺がん細胞を見つけ診断します。前立腺がんと確定した場合はCTやMRI、骨シンチグラフィを実施しがんの広がりや転移を調べます。

Q4:PSA(前立腺特異抗原)の測定は早期発見のために有効ですか?

A4:前立腺がん(90%以上)では血液のPSAは高値を示します。基準値は4ng/ml以下とします。 PSAが10ng/ml以上の場合は泌尿器科で前立腺生検を行い、病理学的に診断します。泌尿器科専門医でなく人間ドッグなどでも測定する医療機関が増えてきました。PSAの高値が指摘されたら、泌尿器科専門医を受診し、前立腺がんか前立腺肥大症、前立腺炎などがん以外の病気かどうか調べてもらいましょう。

Q5:前立腺がんの治療にはどのようなものがありますか?

A5:前立腺がんの治療にはホルモン療法(内分泌療法)、前立腺全摘出術や放射線療法などがあります。どの方法をとるかはがんの進展度で違います。
 ホルモン療法としてはこう丸(精巣)を摘出する去勢術と、男性ホルモンのこう丸からの分泌を抑える薬剤(抗男性ホルモン剤)を注射する方法があります。前立腺全摘出術は、前立腺がんを根治できる可能性のある治療法です。ホルモン療法は主に進行がんを対象としますが、排尿障害や全身の骨痛など臨床症状を改善させます。放射線療法は、単独で行われる場合とホルモン療法や手術療法などと組み合わせて行う場合もあります。
 近年、小線源療法と呼ぶ放射線を出す微細なカプセルを前立腺に埋め込み、がん細胞を殺す治療法が2003年7月頃から使用されるようになりました。米国では1980年代から前立腺がんの治療に使われています。ヨウ素を密封したチタン製カプセル(0.8×4.5ミリ)を前立腺全体に満遍なく放射線があたるようにコンピュータで計算して、前立腺に80個ほど埋め込みます。

Q6:前立腺がんの予後(病気の見通し)はどうですか?

A6: 前立腺がんは進行が遅く予後は良好です。国立がんセンターによると5年生存率は、前立腺内に限局している場合は70〜90%、前立腺周囲に拡がっている場合は50〜70%、リンパ節転移がある場合は30〜50%、骨や肺などに遠隔転移がある場合では20〜30%となっています。 (前立腺がんの病期分類の詳細はこちら