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多発性骨髄腫

  Q1: 多発性骨髄腫とはどのような病気ですか?
  Q2: 多発性骨髄腫を統計学的にみるとどうなりますか?
  Q3: 多発性骨髄腫の患者ではどのような症状が現われますか?
  Q4: 多発性骨髄腫の診断はどのように行いますか?
  Q5: 多発性骨髄腫の治療法はどのように行いますか?
  Q6: 多発性骨髄腫の予後(病気の見通し)はどうですか?

Q1:多発性骨髄腫とはどのような病気ですか?

多発性骨髄腫は白血病の類縁の病気です。腫瘍性形質細胞が増殖し、その産物として異常グロブリンであるM蛋白が血液中に出現します。M蛋白が出現する疾患は多発性骨髄腫の他にワルデンシュトローム型マクログロブリン血症、免疫グロブリン重鎖病などがあります。発症要因としては加齢、放射線被曝、慢性的抗原刺激、環境曝露などが考えられています。

Q2:多発性骨髄腫を統計学的にみるとどうなりますか?

A2:多発性骨髄腫はアフリカ系米国人(黒人)には多く発症し、その頻度は10万人あたり約9人です。これに対し、わが国を含むアジア諸国の発症は、人口10万人あたり2人程度と低いのです。発症の年齢は65〜70歳がピークです。男性が女性より多く、約60%を占めます。

Q3:多発性骨髄腫の患者ではどのような症状が現われますか?

A3:主要症状は、貧血、全身倦怠、脱力、体重減少、腰痛などです。この他、多尿・多飲、食欲不振、疲労、意識レベルの低下、悪心・嘔吐などがあらわれます。腫瘍性形質細胞が増殖し、頭蓋骨、脊椎骨、肋骨、骨盤骨などの骨を浸潤するために溶けて円形の穴が多数認められます。高カルシウム血症、血小板減少、白血球減少も時に認められます。異常グロブリンが増加し、正常免疫グロブリンの産生が低下するため、感染症にかかりやすくなります。

Q4:多発性骨髄腫の診断はどのように行いますか?

A4:骨髄穿刺あるいは骨髄生検により腫瘍性形質細胞の存在を確認します。X線写真上で頭蓋骨、肋骨、脊椎骨などに溶けてあいた円形の穴を多数認めます。血漿蛋白異常としてM蛋白が70〜80%に出現します。
  進行した状態では、高蛋白、低アルブミン、高カルシウムと尿素窒素、クレアチニン、尿酸の値が上昇します。血清蛋白では免疫グロブリン定量、蛋白電気泳動および血清免疫電気泳動検査を行うとM蛋白が見つかるので診断することができます。

Q5:多発性骨髄腫の治療法はどのように行いますか?

A5:化学療法が主な治療法になりますが、抗がん剤を多剤併用して治療を行います。放射線療法も骨病変や腫瘤性病変に対して有効です。血漿交換療法が選択される場合もあります。
 最近はサリドマイドも使われております。60歳以下の患者さんには骨髄移植(自己末梢血幹細胞)をすることにより生存年数を延長させます。通常の抗がん剤で効果がない場合には、ビンクリスチン、アドリアマイシン、テキサメサゾンの3者併用による低容量持続点滴法が有効な場合もあります。

Q6:多発性骨髄腫の予後(病気の見通し)はどうですか?

A6:平均生存期間は30〜40カ月です。腫瘍の増大、感染症の合併、腎不全、出血、急性白血病化などで死亡します。10年以上の長期生存される人もいます。