Topページへ エキノコックス症
Q1:エキノコックス症とはどのような病気ですか?
Q2:エキノコックス症の経過はどうなりますか?
Q3:エキノコックス症の分布と患者数はどれくらいの数ですか?
Q4:エキノコックス症の治療はどのようにしますか?
Q5:診断はどのようにおこないますか?
Q6:どうすれば予防できますか?
Q1:エキノコックス症とはどのような病気ですか?
A1:エキノコックス症とはエキノコックスという寄生虫(体長4mmほどの細長い白い虫)によりおこる病気です。成虫(親虫)と幼虫(子虫)がいますが、成虫はキツネに、幼虫は野ネズミに寄生しています。野ネズミを食べたキタキツネやイヌの糞に混じったエキノコックス虫卵(直径0.03mmの球形)が水、食物などを介してヒトに経口的に感染し、腸で虫卵から幼虫となり肝臓に寄生し、エキノコックス症という病気を引き起こします。北海道の一部の飼いイヌがエキノコックスに感染していることが明らかとなりました。
Q2:エキノコックス症の経過はどうなりますか?
A2:第一期(潜伏期)は虫卵が体内で幼虫になり寄生しますが、5〜10年位無症状の時期が続きます。肝機能は基準範囲内ですが、血清検査でしばしば陽性になります。腹部超音波検査やCT検査などで肝臓の病巣が確認できます。
第二期(進行期)は10〜15年位経過すると、肝腫大に伴う上腹部の膨満・不快感などの不定症状がでます。血清検査で陽性になります。
第三期(完成期)は腹部症状の増強、発熱、閉塞性黄疸、肝肺瘻、門脈圧亢進症状などの症状がでてきます。重症の肝機能障害がおこります。肝臓から肺、脳、骨に病巣が転移し、放置すると死亡します。Q3:エキノコックス症の分布と患者数はどれくらいの数ですか?
A3:分布は北半球の北緯38度以北の寒冷地に分布し、ユーラシア大陸の北部、中央ヨーロッパ、旧ソ連、トルコから中国、日本までみられます。北アメリカでは、ツンドラ地帯から中央部穀倉地帯までです。
わが国にでは、北海道を中心に本州の北部に分布が拡大しています。
世界における患者数は10万〜30万人と予想されています。1998年までの北海道エキノコックス症対策協議会による認定患者数の累計は383例です。毎年約10人前後の新患者が認定され、増加しています。北海道だけでなく本州にも70例以上報告されています。Q4:エキノコックス症の治療はどのようにしますか?
A4:エキノコックス症の治療は早期に発見し、手術で切除するしかありません。薬物療法としてエスカゾールが有効とされています。肝臓全体に進行している場合には、肝移植が必要です。
Q5:診断はどのようにおこないますか?
A5:診断は、ELISAによる血清診断、次いでウエスタンブロット法(WB)による抗体の陽性確認をします。超音波やCTなどの画像診断などが有用で、石灰化、小嚢胞、壊死、液化などの多彩な病巣を反映する画像が認められます。
Q6:どうすれば予防できますか?
A6:人家の周囲にキツネを近づけないように気をつけましょう。外から帰ったら必ず手を洗いましょう。野イチゴや山菜などは、良く洗うか十分熱を加えてから食べましょう。犬の放し飼いはやめましょう。