蒸気エンジン

蒸気エンジンと言うからには蒸気圧、即ちボイラーで蒸気をつくって初めて動くものですが、古代のような缶の中の水を加熱して蒸気を作っていたのでは、ヤカンのお湯を沸かすように時間がかかり、使いたい時にすぐ使えないものであります。

ここに紹介するのは貫流式ボイラーと言われる一種類で、一本の金属パイプでボイラーを構成する、台所の瞬間湯沸かし器の様なものですが、始動時間を大変短く出来る特徴がある一方、ボイラー水管への給水の制御が大変難しく、この点を改善しないとやはり実用になりません。
ここでは新型の圧力エンジンに加えて、ボイラー用給水ポンプ(L2001013223)の新発想とともに以下の試作品が出来上がっています。




ガラス瓶の口に基板をのせて、左奥のキャンピングガスコンロと渦巻き型パイプで貫流ボイラーを構成し、
前方の大きなフライホイールを持つ蒸気エンジンエンジンの直下に水中に没する棒状の送水ポンプを付帯し、エンジンの回転により駆動されてボイラーに水を送って蒸気を発生させるようになっています。
画面中央にエンジンのフライホイールと直流モーターに架けられたゴムベルトがエンジンの起動と発電をとりもつ。
ここで大切なのは、回転毎に同じ水量を吐き出すポンプを接続しても出力が安定せず、エンジンが暴走してコントロール不能の状態になったり、ボイラーの蒸発能力以上の給水過剰で水浸しに陥って停止したりで安定しない。
このボイラー用給水ポンプ(L2001013223)ではエンジンの出力に応じた水量の供給を自動的に制御する構造になっていて、負荷の変動に対して電気的制御装置を用いることなく即応制御が出来るようになっているのです。
即ち、負荷の変化によってエンジンの回転数が低下すると蒸気圧力を上昇させ、その逆の場合は蒸気圧力を抑えるように、出力の自動補償作用を備えるポンプです。
そのポンプのすぐ左側にある寸詰まりの棒状のものはボイラーへの給水量を調整するバルブで、上部のツマミでエンジンの出力調整を行います。



貫流ボイラーの場合は特に、連続的に蒸気を発生して運転を継続するためには、必然的に水を使用蒸気圧力以上で常時供給する必要があるが、ここに紹介するボイラーポンプは蒸気をつくる熱源を利用して圧力振動を発生してポンプを駆動してボイラーへ水を供給するようになっている。
即ち本ボイラー用ポンプのエネルギー源はボイラーの熱だけで、他のエネルギー源を必要としない特徴を持つ、熱駆動ポンプ(L2001013222)なのです。
アルコールランプの上右の小さいコイル状のものが金属パイプで作られた圧力変化を発生させる部分で、写真中央部にある縦円柱状の中に組まれている逆止弁との連携作用によって、ビンの中の水を吸い上げては、やはりアルコールランプの上に配置された大きい方のコイル状ボイラーに送って、無負荷ですが重いフライホイールの付いたエンジンをビュンビュン回転させます。
この試作品の場合は前記熱駆動ポンプが一対なので、安定性にムラがあって即実用には向きませんが、圧力も低い(1気圧程度)ので教材、模型等には面白いものになります。
また、ホンプを複数設置して蒸気圧力の安定化を図ることによって、低温度、低圧力の蒸気プラントとしての実用化が考えられるところです。



一番原始的な構成の蒸気エンジンセットで、龍角散の缶のなかにエンジン(右)と渦巻き貫流ボイラー(左)に、中央のバネが付いた棒状の手動ポンプで水を送ってエンジンを回す。
缶の中に水を張り、渦巻きボイラーの下でアルコールランプの火を焚く。
手動ポンプの操作一つでエンジンの回転が思うように扱えて、低速から高速までハーレーオートバイのエンジンのような重厚な排気音が面白い。





一番上の写真装置に3Vの豆電球を接続、点灯しているところ。
赤と黒のリード線には画面に外れたところに、やはり3Vの電池がつながれていて、スイッチによって前記モーターをセルモーター用の入力と発電機の出力とを切り替えるようになっていて、ボイラーに点火後、セルモーターによってエンジンを起動してから十分に回転が上がったところで、今度は発電機として切り替えると電球に灯がともる。
(下の左ムービー)




上の写真は、その前の装置に電気配線を整理、電池ボックスとしてまとめ、またボイラーの効率を出来るだけ改善するために、本来の渦巻きボイラーの上にもう一つの渦巻き管を予熱器として重ね、さらに写真上方に白く薄い蒸気を吐き出している排気管にボイラー給水に熱を回収するエコノマイザーを付加して、一応、形だけは熱効率改善機能を備えたプラントで、前出の装置よりも定格の大きい電球に給電できる程の出力を得られるようにようにした。
また、上述の手動ポンプとの組み合わせで始動時間の短縮を図っている。
(下の右ムービー)



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