☆ 社民党からあなたへ ☆
2003年5月1日
第74回メーデー・アピール
社会民主党党首
土井 たか子
全国の働く仲間のみなさん、社会民主党は、第74回メーデーを心からお祝いし、連帯と激励のメッセージをおくります。
メーデーは、「8時間の睡眠と8時間の自由」をスローガンに掲げ、人間らしさの回復のために、8時間労働制を要求し立ち上がった米国の労働者の闘いに端を発し、やがて働くものの「団結の日」として全世界に広がりました。史上最悪の失業率、経営側のコスト削減圧力で賃下げさえ余儀なくされている今だからこそ、私たちは働くものの団結の必要性を噛みしめなければなりません。
今年74回目のメーデーを迎えた日本では、小泉政権による強者にための経済政策と政治により、失業の増大と医療費3割負担をはじめ福祉の切捨て、「解雇の自由化」につながりかねない労働法制の改悪など、働くものの暮らしと雇用は深刻な危機におかれています。リストラ・倒産による家庭崩壊、高校・大学の中途退学、自殺、犯罪の増加など社会不安はその深さと広がりをみせています。
国連憲章や国際法に違反して米英両国政府によって開始されたイラクへの先制攻撃は、平和を願う世界の人々に大きな失望を与えました。にもかかわらず、小泉首相は米国を無条件に支持し、与党は首相の戦争支持の姿勢を拍手で迎えました。
有事法制関連三法案の強行成立をもくろみ、教育基本法を改悪しようという政府・与党の姿勢を見るにつけ、やがて憲法改悪による「戦争のできる国」づくりにと突き進もうとしていることに、私たちは強い危ぐ感を抱かざるを得ません。
働く仲間のみなさん。
強者のために互いに戦争し雇用と暮らしを脅かし合う社会を選択するのか、誰もが安心して働き暮らせるために互いに支えあう社会を選択するのか。
国家、民族、宗教間の「対立」をいのちと環境を奪い破壊し、後世にもその傷跡を負わせ憎しみの連鎖を生み出す戦争とテロをもって「解決」するのか、いのちの重みに違いないことを全ての中心に据え、互いの歴史、文化、習慣、考え方に根気強く耳を傾け、「地球人」という家族が平和に豊かに暮らせる非戦の努力こそ心血を注ぐのか。この選択は、私たち自身に委ねられています。
社会民主党は、働くものの英知と連帯の力は、必ずや平和で安心して暮らせ、未来に希望がもてる「当り前の社会」を実現できると確信しています。
雇用を守り・創り、武力無き国際連帯による世界の恒久平和を望む声が反映される政治に向け奮闘し、そのための政権交代を実現するために全国の働く仲間のみなさんと各地でスクラムを強めることを表明し、メーデーのアピールとします。
2003年4月28日
第15回統一自治体選挙後半戦の結果について(談話)
社会民主党全国連合
幹事長 福島瑞穂
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昨27日の投票を持って、第15回統一自治体選挙が終了した。今回の選挙は、小泉政権の二年間で雇用や暮らしが脅かされ、中央主導の市町村合併などが進められる中、このまま小泉構造改革路線のもとで痛みの押し付けと地方の切り捨てを許すのか、それとも雇用や福祉を優先する自立した地域社会へと転換を図るのか、重要な意味を持つ選挙と位置づけ、党の全力を挙げて戦った。わが党を支援してくださった市民の皆さんに、心からお礼申し上げたい。
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後半戦で、わが党は、候補者数を前回から減らしたために前回当選者数を上回ることはできなかったが、大変に厳しい情勢のもとで、党の再建と改革を進めていく基盤を確保することができた。13道県の市議選挙で公認・推薦候補者全員の当選を果たしたほか、新人候補全員が当選した愛知の例に顕著なように、若手新人候補、市民運動や党の政治スクールなどで育った女性候補を多く当選させることができたことは、党組織の今後に大きくプラスになるものと確信する。
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首長選挙で党は、地域の自立を訴える候補者を推薦したが、普天間飛行場代替施設の県内移転に反対した沖縄・宜野湾市の伊波洋一候補、街の景観保存に尽力する東京・国立市の上原公子候補が与党推薦候補を破った。このほか、合併に反対、慎重な首長が多く当選したことは分権に逆行して財源委譲は進めず、地方に負担と責任だけを押し付けるような小泉内閣と与党の政治に対し、厳しい民意が反映されたものと考える。
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選挙戦全般を通じ、党は、雇用と福祉を最優先課題に取り組み、平和で安定した分権社会をめざす姿勢を前面に押し出してきた。雇用、福祉そして平和の危機に対し、市民の皆さんの共感を得ると同時に党への強い期待を痛感させられた。市民の皆さんの期待に応えられるよう、国会では有事法制関連三法案や労働法制の改悪に反対すると同時に、引き続く総選挙、参院議員選挙で党が一層の飛躍を勝ち取れるよう全党一丸となって取り組みを強めていきたい。
2003年4月25日
個人情報関連法案の衆議院特別委員会採決にあたって(談話)
社会民主党幹事長
幹事長 福島瑞穂
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本日、政府提出の個人情報保護関連五法案が衆議院特別委員会で可決され、野党提出の同関連四法案が否決された。もともとの政府案は、「表現の自由」「報道の自由」などを制限し、個人情報保護の法制度として欠陥が多く、野党四党をはじめマスコミや市民団体などからの激しい反対を受け、昨年末に廃案となったものである。可決された政府案は、その根幹を変えずにメディア規制という一部についてのみ修正しようとする小手先の再提案にすぎない。個人情報の保護のあり方、報道や表現の自由など基本的人権全般に関わる重要法案でありながら、委員会審議において中央・地方公聴会を開催しないばかりか、担当大臣の答弁も「勉強します」「検討します」など、きわめて曖昧かついい加減な答えが続いた。このような中で採決日程だけを優先するような姿勢は、極めて遺憾であり、大きな禍根を残しかねない。
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民間法制は、(1)自己情報コントロール権の規定が不明確・不十分(2)個人情報取扱事業者に対する主務大臣の監督権限が残されたまま(3)何が報道に当たるのかを主務大臣が判断する仕組みとなっている(4)個人のジャーナリストは除外となっても「出版社」は明記されていない(5)センシティブ情報の取得の禁止がない――などの大きな問題を抱えている。また、行政機関法制では罰則の一部が手直しされただけで、(1)自己情報コントロール権が不明確(2)情報の取得に関する歯止めが弱い(3)目的外利用などに関する行政の裁量幅が大きく、役所の内部での個人情報の使い回しを事実上許容(4)センシティブ情報の収集禁止規定が追加されていない(5)個人情報ファイルの事前通知、個人情報ファイル簿の作成・公表の例外が広すぎる(6)データマッチング規制が盛り込まれていない(7)情報公開法にある裁判管轄の特例規定がない――などの問題が依然として残っている。
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審議においては、民間法制で「報道」の定義の根拠となった最高裁判決の検討が不十分なものであり、携帯電話・カーナビ・インターネットやホームページも主務大臣の監督下に置かれかねず、年賀状ソフトを加工して使用した個人も対象となりうること、適用除外でないのに主務大臣がいない業態もあること、子どもや一個人も対象となりかねず社会的混乱を招きかねないことなど、政府案の根幹に大きな問題があることが浮き彫りになった。また、防衛庁による適齢者情報収集問題によって、政府の行政機関保護法制では、情報取得と使用の実態、行政内部及び国と自治体における情報のやりとりによって歯止めが歯止めたり得ない問題や、センシティブ情報規制の必要性などの欠点も露呈した。
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このような問題を有する政府案に対し、衆議院において野党四党は、自己情報コントロール権、センシティブ情報の慎重な取り扱い、個人情報保護委員会の設置、メディア規制の懸念の払拭、例外事由の絞り込みや行政の裁量範囲の厳格化など、政府案の欠陥にできるだけのメスを入れた対案を共同で対置して闘ってきた。審議すればするほど矛盾が明らかになってきている政府案をそのまま成立させることがあってはならない。社民党は、良識の府の名に恥じないよう、十分かつ徹底的な参議院審議が行われることを求めるとともに、政府案の成立阻止に向けて、広範な市民との連携及び野党の共闘を強化し、全力で臨む決意である。
《主張》
「選挙後半戦」
最後の一票まで票の掘り起こしを
統一自治体選後半戦の投票日まで、あとわずかと迫った。前半戦では三十六県で戦後最低の投票率を記録した。政治不信が全国的に広がっていることを政党は肝に銘じなければならない。「選挙に行っても何も変わらない」というむなしさこそが敵である。有権者にむなしさを抱かせている政治の有り様こそが問われているのである。本来、自治体は、地方分権によって国から独立した行政を行なうべきだが、保守回帰している自公保の連立政権では政官財の構造的な癒着関係を絶つどころか、国や自治体を巻き込んで公共事業などを食い物にした汚職事件は一向に無くならない。公共事業が悪いわけではない。絡む利権構造こそが問われているのである。
自公保与党は、自治体選挙後に「政治資金規正法」を改正する方向を決めているが、「政党支部上限百五十万円」などと企業・団体から献金をたかる構造は、まったく変わらない。企業・団体献金をたかる姿勢こそ政治不信の最たるものである。これだけでも自公保与党の議員は有権者に厳しい審判を受けるべきである。
一方では米軍の戦争に犬のようにどこまでもついていくという、戦後日本政治の大転換となる重要法案である有事法制や国民の情報を管理する個人情報保護法を、今国会中に成立させることをすでに決定しているのが自公保与党である。両法案は、国が自治体や民間団体などを使って国民の基本的な人権や自由を蹂躙し、戦争へ動員、そのための思想を管理することにもつながるもので、決して成立させてはならない法律である。これらの法案を、国会で多数のうちに一気に成立させようという与党三党。しかし、これであきらめてはならない。自治体選挙で与党三党の候補を減らすことが、まず国政への不信任を突きつけることになる。
国際法違反のイラク戦争を日米同盟があるからという理由だけで米国支持を決めた自公保与党。「国益」論を振りかざし、ことさら緊張をあおり、ついには米軍に追従して北東アジアをイラク戦争のような惨状にすることが「国益」といえるのか。小泉政権発足から失業率は悪化し続け昨年四・七%、今年五%と戦後最悪。世界第二位となった自殺者数のうち借金などが原因は二二・一%に及ぶ。国民とは無関係の「国益」を追求する政治をこの選挙で変えるため、わが党候補者は全力を挙げている。最後の一票まで掘り起こしを。
社会新報2003年4月23日号より
福島瑞穂幹事長の記者会見(4月18日)要旨
1.ORHA(復興人道支援室)への要員派遣決定について
〈戦争はいまだ継続中〉
(イラク戦争の)戦後とは何か、いつ戦争が終わったと認定できるのかということがまず、問題だと思います。というのは、戦争が終わっていなければ戦争状態のわけですから、ここに日本が人を派遣することはできないわけです。ゲリラなどの動きがあり、それを武力で制圧するのであれば、それはまさしく戦争状態が依然として続いている、そこに日本はどんな理由があっても要員を派遣することはできません。
この戦争は正統性や根拠がなく、国連憲章に違反して始まったものです。国連という別の枠組みであればともかく、米英両国を中心とした戦争行政に日本が入っていくということは論理的にできないと考えます。
〈占領行政への参加は憲法違反〉
本日政府は、アメリカの国防総省の傘下にあるORHA(復興人道支援室)への要員派遣を正式に決定しました。復興人道支援という言葉だけを聞くと「(要員を)送ってもいいじゃないか」と一見、聞こえますが、アメリカの国防総省の傘下にあるわけですから、軍と表裏一体のものです。80年の政府答弁書では、占領行政は交戦権の一部であり、永久にこれを放棄した憲法9条に抵触する疑いがあるとしてきました。しかし、最近になって政府は「日本は武力行使の当事者ではないから、要員派遣は問題ない」と委員会の質疑で答弁しています。他方、80年の政府見解は変わっていないというのですから、大変矛盾しています。80年の政府見解こそ正しく、憲法に違反する要員派遣は絶対に許されないと考えます。
繰り返しになりますが、復興人道支援室は「人道支援」という名前こそ使われていますが、明らかに戦争を一方的に仕掛けたアメリカが主導するものであり、占領統治の一環またはその延長線上にあります。文民であれ、非文民であれ、占領統治への参加は憲法違反にあたるのは明白です。ましてや戦争の終結宣言すら出されていない時期に、要員派遣を決めるということは、一歩間違えると戦争に参加をしていくということになりかねません。このような重要な決定を国会の議論や承認抜きに決めるということも認めることはできません。社民党はORHAへの要員派遣を決定した日本政府に強く抗議し、悪い先例にならないように今後、きちんと議論をしていきたいと思います。
2.航空自衛隊のクラスター爆弾保有について
〈非人道兵器の生産・保有・使用は認めない〉
イラク戦争でも使用され、大量の不発弾を残すことから「第二の対人地雷」「非人道的兵器」として批判されているクラスター爆弾を1987年から2002年にかけて航空自衛隊が148億円分購入し、保有していることが明らかになりました。
クラスター爆弾や劣化ウラン弾について、アメリカは今回の戦争で使用したことを明言しています。クラスター爆弾は一発落とせば200個ぐらいに分解し、ちらばります。不発弾が生まれたり、地雷と同じような役割を果たす、非常に危険な非人道的なものです。クラスター爆弾はオタワ条約で定義する対人地雷ではありませんが、赤十字国際委員会が規制を求め、1996年の国連「差別の防止と少数民族の保護に関する小委員会」では、核兵器や化学兵器と並んでクラスター爆弾の生産と拡散の防止を求める決議が採択されています。このとき、唯一、アメリカのみが反対をしています。
日本は故小渕総理が外相だった97年に対人地雷全面禁止条約に調印し、先日、小泉首相が日本の保有する最後の地雷を廃棄しました。対人地雷と同じ、それ以上の破壊力を持つクラスター爆弾の生産と使用は許されるべきではありません。日本が、なぜこのようなものを、かくも長期にわたり148億円分も購入してきたのか、批判が必要です。
〈政府はクラスター爆弾に関する全面的な情報公開と即時廃棄を〉
それと、平和憲法を持つ日本がなぜ、このような攻撃的な兵器を所有しなければならないのか、まったく分かりません。(福田)官房長官は、専守防衛をいっている日本の見解と矛盾しないと記者会見しました。これは、違う。クラスター爆弾を国内で使用することは考えられません。もしそうでなければ、専守防衛ではない戦争を念頭に置いて保有していたことになる。まったくおかしいと考えます。「こんなもの買って、何するつもりだったの?」の一言です。
また、弾薬として購入していたため予算書に明記されず、その存在も明らかになりませんでした。クラスター爆弾や劣化ウラン弾の問題は、国会の中でも議論されてきた経緯があります。意図的にその存在を隠してきたと言われても、仕方がないのではないか。政府はその保有について全面的な情報公開を行ない、クラスター爆弾を即時廃棄するよう、強く求めていきます。
3.個人情報保護法案と有事立法三法案について
〈重要法案の拙速審議は言語道断〉
個人情報保護法案の審議がどんどん進み、自民党は今月中に衆院本会議であげたいと言っているようです。社民党の保坂展人衆院議員がただしたところ、カーナビを利用、使用することも事業者にあたるとか、規制対象がものすごく広がってしまいます。雑誌協会が声明を出したように報道規制や国民への監視・管理という観点から、非常に問題の多い法案を、統一自治体選挙の最中とも言える時期に拙速に成立させることは、絶対に許されないと考えます。
有事立法三法案も、5月の第1週か2週に衆院であげたい(可決させたい)と与党は言っているようです。三法案は戦後最大の悪法であり、こういう重大な法律を、こんなに短い期間にあげてしまうことには大反対です。72時間議論したと言われていますが、今までの議論は、防衛庁のリスト問題などに時間がとられ、有事立法そのものについては冒頭の定義をめぐって大変に紛糾したことがあり、(まともな)審議はほとんどされていません。「早くあげる」と言っている与党の姿勢は、言語道断だと考えます。
現場や国対レベルはもちろんそうですが、拙速に重要法案が成立させられようとしていることに対し、野党幹事長レベルでも「おかしい」という声を上げたいと思います。懇談会を持って、きちんとした対応を確認できるよう引き戻し、頑張りたいと思います。
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《質問》
Q 松浪健四郎議員の対応をどう考えるか。
福島 本人は事実関係をほぼ、認めているわけです。にもかかわらず、与党、保守新党そして首相も、この問題を調査し、メスを入れる、話をするとなっていない点が極めて問題です。参考人招致を野党が要求しています。暴力団との関係も問題ですから、参考人招致を求めていきます。
Q 有事関連法案の民主党の対案を、どう評価するか。
福島 まだ素案の段階ですし、他党の作られた法案に私があれこれ、申し上げる立場にはありません。ただ、政府の有事立法三法案にかなり近づいている中身ではないかと。もちろん、テロ対策などの新しい要素はありますが、今の時期にこのような中身を出す意味ということについては、いかがなものかと考えます。対案が審議の促進にならないようにと思います。
土井たか子党首の記者会見(4月16日)要旨
1.イラクの復興問題について
〈戦後復興の役割を直ちに国連へ〉
米英軍がイラク全土を制圧したということを前提にして、戦後復興について、いろいろ取りざたされているのが現実です。しかし、像が子猫を踏みつけるが如く状況で、米軍・英軍とイラク軍との間の兵力の差は歴然としていました。そういう中で、勝てば官軍の論理で、戦勝国が勝手な振る舞いをしていいということには断じてならない、これははっきりということができると思います。
イラク全土を掌握したがゆえに、今までの問題が全部、ご破算だということには絶対にならない。政権の転覆や政権の中枢の人物を特定して、その殺害を目的とする戦争が果たして認められるのだろうか。また、戦争の重要な目的であった大量破壊兵器が、いまだに発見されていないというのが現実です。
アメリカは、アメリカの主導による占領統治を手始めとする復興計画を3段階に分けて明らかにしています。しかし、違法な武力行使による占領統治が正当な根拠を持つかといえば、そうはならない。ただいまの時点で申し上げることができるのは、米英両国は戦後復興の役割を直ちに国連に委ねるべきだ、そしてイラク国民自身の民主的な手続きによって政権の樹立を図ることを、あくまでも念頭から離してはならないということだと思います。
〈米国主導の復興計画には参加すべきでない〉
わが国が、これにどのように関与するのかということがまず、当面、私たちにとってメイン・イシューということになるわけですが、これに対して、基本的な考え方を整理しておく必要があると思います。政治的な取り組みの基本的な問題点として、2点に絞り込み、お話ししたいと思います。
一つは、アメリカ主導の復興計画には参加しない。これは何といっても、単独行動主義、先制攻撃論というアメリカの軍事戦略に加担をする、追従することから切り離して考えることは、現時点で難しい。何でもアメリカが要求したから、アメリカが計画しているようだからということで加担したり、追従したりすることは禁物だということです。
二つ目は、国連中心の多国間主義ということを、われわれとしたら尊重し、その道を取るべきだということです。
〈ORHAへの要員派遣は憲法違反〉
これに付随する問題が出てくるのですが、一つは、米国防総省のORHA(復興人道支援室)の問題です。ORHAへの要員派遣というのは、一言で言ったら憲法違反だと思います。ORHAは、復興人道支援室と日本語では訳されていますけれど、アメリカによる占領統治であることは明らかです。日本政府はこれまでに、相手国の領土、そこにおける占領行政などは自衛のための必要限度を超える。したがって、占領行政への要員派遣というのは憲法違反にあたるとしてきました。それから占領統治というのは、日本としては交戦権を永久に放棄しているわけですから、交戦権の一環をなすものだと言ってきました。その政府見解から考えても、占領行政への要員派遣は憲法違反にあたるわけです。
復興人道支援室への派遣は文民であったらいいとか、とやかく言われていますけれども、文民であるか、文民でないかに関わらず、今申し上げた憲法認識や憲法解釈、従来の政府の示してきた見解から考えて、その帰結として憲法違反であって絶対に容認できるものではないということが、はっきり言えると思います。
まず派遣だ、という方向に傾いていく姿勢は、一にも二にもアメリカ追随そのものであって、政府自身が法治国家であることを自らかなぐり捨てることにもなると思います。まことに危険極まりない。しかも、こういう大事な問題に対して、国会での論議がまったくない。政府が決めれば何でもできるということになれば、議会制民主主義そのものにも背を向けることになるわけです。
〈非軍事の人道支援に徹すべき〉
アメリカに対して協力する国々に、さらに復興費の負担を求めるような話が出てきています。自らが破壊し、自らが殺傷した問題に対して代償を他国に求めるというのは、誠に身勝手な論理です。中東における主導権の確保を狙うアメリカが求めた復興支援費の負担には応じられない、ということを日本としてははっきりとさせるべきだと思います。
しかし、医療や食料などの人道的な支援というのは、テレビを見ていても分かるように緊急を要するものです。バグダッドの市内だけではなく、いろいろな病院で医薬品が底をついている。これは、もうやはり、人道上の問題としては黙っている、知らないふりをしていることは許されないと思います。NPOなどの組織を通じて為すべき、緊急を要する支援です。わが国としては非軍事の人道支援に徹するべきだというふうに思うのです。
〈党として緊急募金活動へ〉
社民党しては、イラクの戦争被害者の救援のために緊急に募金活動を取り組んでいかなければならないと思っています。特に、医療や食料に焦点をはっきりさせて、募金活動に取り組みたいと思います。
2.松浪健四郎衆院議員の秘書給与肩代わり問題について
〈かばい立てする政府・与党は言語道断〉
昨日は、ご本人も事実を認めたわけですから、責任を取って議員辞職するのではないかということが取りざたされていました。しかし、事実を認めてなおかつ、議員は辞めない、責任を取るつもりはないという状況になっているわけです。深く反省しているとおっしゃるならば、どういう形で反省が示されるかということが大変問題です。野党は辞職要求で一致をしておりますが、要求を受けたからではなく、出処進退はあくまで議員自身が考えることですから、責任ある姿勢がどういう形で示されるかが、目下大事なことだと思っています。
さらに問題なのは、松浪議員をかばいだてする政府・与党、保守新党の対応です。小泉総理は、「反省して本来の政治活動に専念してもらいたい」と激励さえしています。大島前農水大臣の問題も、長崎県連の問題もそうです。坂井事件もそうです。政治とお金の問題で、次から次へと出てくることに対して、どうも小泉総理ご自身は、対応の仕方が他人事です。本気になって誠実に取り組み、言ったことを実行する姿勢がまったくありません。口先内閣だということを改めて、この問題を通じて申し上げたいと思います。
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《質問》
Q 復興支援の費用について、アメリカの中東への主導権確保の場合に限り、日本は出すべきではないということか。
土井 国連中心の多国間主義ということについて、国連がどう対応するかが抜き差しならない問題です。多国間協議でどう考えていくかということに起点を置かなければならない。あくまでも、そのことが忘れられてはならないと思います。
Q もし、国連主導の復興支援なら費用を出してもいいかもしれないということか。
土井 それ(国連の対応如何)によりますよね。
Q 北朝鮮の核開発問題で、今月下旬に多国間協議が米・朝・中で始まるが、日本が入っていないことをどう考えるか。
土井 日本としては、先の見通しが立たないばかりか、緊張が激化するばかりだという状況を黙視するわけにはいかなかったわけですから、多国間協議が始まるということについては、以前に比べて少しは協議をしていこうと動き始めたということになる。メンバーに入るか、入らないかは大きな問題です。誰がメンバーを確定するかという問題がありますが、日本とすればメンバーでないから待っていていいとか、積極的でなくていいというはずがない。アメリカがイラクの次は北朝鮮だという姿勢で、先制攻撃もあえて辞さないなんていうことはあってはならないことです。武力を解決方法として使うことにも、あってはならない問題です。あくまでも平和的解決と対話で問題解決を図るという姿勢を、日本としてはあらゆる場面で、はっきりさせるべきだと思います。
Q 松浪議員の問題で、保守新党の姿勢をどう思うか。
土井 保守新党として、かばい立てをするように見られることは好ましくないでしょう。最近の国会は、数は力なりという由々しい風潮がどんどん加速し、エスカレートしています。与党だから優しく、野党だから厳しくという風潮がもしも認められるなら、議会政治に対する自殺行為です。そういうことを考えると、保守新党としても、納得が得られるような説明を明らかにすべきです。
2003年4月16日
「横浜事件」の再審開始決定について(談話)
社会民主党全国連合
幹事長 福島瑞穂
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昨日、横浜地裁は第二次世界大戦中に治安維持法違反の容疑で多数の出版人らが逮捕された言論弾圧事件、「横浜事件」の第三次再審請求で、ポツダム宣言受諾後の1945年8月末から治安維持法の廃止勅令が出された同年10月までの期間に有罪判決を受けた元被告五人について、再審を開始する決定を下した。決定は、ポツダム宣言の受諾によって治安維持法が失効したと認め、事実認定の誤りを是正するえん罪事件にとどまらず、法令の解釈の誤りや適正手続きについて再審の道を開いた点で画期的である。
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報道によれば、横浜地方検察庁が今回の決定に対し、即時抗告を検討するとされている。戦後の研究者の間では、「横浜事件」は完全なでっち上げ事件であったとする見解が主流であること、無罪を主張したまま亡くなられ、遺族が再審請求を引き継がざるを得ないなどの事情を勘案すれば、検察は控訴によって面子の維持を図るのではなく、速やかに再審を確定すべきである。
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決定は、治安維持法の効力を争ったものであるとは言え、事件から60年近くが経った現在でも、戦時下の人権・言論弾圧の実態について全容が解明されていないことを浮き彫りにした。政府により、有事の名の下での新たな戦時法制が準備されている今だからこそ、戦前・戦中の権利侵害や抑圧の事実が司法の手により解明されることを、強く望む。
2003年4月15日
松浪健四郎衆院議員の秘書給与肩代わり疑惑について(談話)
社会民主党全国連合
幹事長 福島瑞穂
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保守新党の松浪健四郎衆院議員が1997年から98年にかけて、当時暴力団組員が会長をしていた土木建設会社に、私設秘書の給与275万円を肩代わりさせていた疑いが浮上した。まず、松浪議員本人が事実関係について釈明すべきであり、その上で関係者の参考人招致などを通じ、国会の場で疑惑解明を進めるべきである。
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報道では、暴力団組員だった会長の談合事件に絡み、警察に捜査状況を照会していたとも伝えられている。だとすれば、秘書給与の肩代わりにとどまらず、見返りとして暴力団関係者に便宜供与を図っていたことにもなりかねない。議員としてあるまじき行為であり、国民の政治不信を助長させた責任も大きい。疑惑が事実であるならば、ただちに議員辞職することを求める。
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