◎アニメ批評 CASE:戦闘妖精雪風

別の項でも書いたが、自分は原作小説のファンである

だからアニメやゲームは同タイトルと言えど違和感を覚える

そこら辺を踏まえたうえでご覧頂きたい

それと、思いっきりネタバレなので、これから小説を読もうと思っている人は見ないほうが賢明であることを明記しておく

 

原作の「戦闘妖精雪風」は今から20年近くも前に書かれた傑作ハードSF小説である

これの続編は、5年ほど前に出版された「グッドラック」という小説である

ハッキリ言ってハードであるが、メチャクチャ面白い

それまで活字だけの小説なんか全然面白いと思えなかったけど、これを読んでからは小説が好きになったくらいだ

最近流行の「ライトノベル」と称する薄っぺらで内容のないノリだけの軽薄な小説群を、全く面白いと思えなくなるという副作用も出たが・・・

両者の何が違うかと言うと、話の作りこみの密度が違うのである

ライトノベルの方は、その場その場の情景が面白おかしければいいので、ホントにノリだけで書かれており、作品を通じての一貫性とか命題などと言うものが感じられない

その分、気軽に読めて肩がこらないとっつき易いものになっている

方やハード小説の方は、1つの命題を中心にストーリーが構成されており、全てのエピソードはそれを表現するために、とんでもなく遠まわしな表現で話が構成されている

場合によっては、読み返さないと意味が分からない場合や、数年後になってからはじめて内容を理解できる場合などある

これは、その時点で小説を書いた原作者のレベルに読み手が追いつけていない場合に起こると思われる

それくらい難解なものが多いが、それは話が奥深く面白みがあるとも言える

ただ、困った事に、その奥深さや難解さのために、メディアミックス展開される時に、その原作の肝となる命題の部分が製作者に理解されないまま作品作りがなされる場合が非常に多い、という致命的な欠陥がある・・・

この場合、作品中のエピソードやストーリーは踏襲されるものの、何故そうなのか、と言う部分が完全に抜け落ちているので、よくわからないと言うか気が抜けてると言うかマヌケな作風に仕上がることが非常に多い・・・

じつは、原作者の神林長平原作小説のアニメ化は「雪風」で2つ目だったりする

1つ目は「敵は海賊〜猫たちの狂宴」という、ちょっとコミカルなSF小説だ・・・

で、このアニメは、筆舌に尽くすほど酷い出来だった・・・

だから、この人の原作小説のアニメ化自体があまり期待できなかったりする・・・

 

「戦闘妖精雪風」のアニメの方は、「戦闘妖精雪風」「グッドラック」この2つの小説を元にしてストーリーを作っているが、原作のエピソードが前後したストーリーの構成となっていた

アニメのオペレーション(巻)1は、原作の「戦闘妖精雪風」の後半のエピソードを元に構成されており、ラストシーンは正に小説のラストだった

だもんだから、オペレーション(OP)1を見た時は、いきなり話がおわちゃったと思った・・・

アニメの方は、どうやら「グッドラック」の方を中心にしていたようなので、「戦闘妖精雪風」のエピソードは触りだけのようである

 

「戦闘妖精雪風」を知らない人のために簡単に雪風を解説しよう

舞台は今からそう遠くない未来、南極大陸に突如発生した謎の巨大な霧の柱

それは、人類の知らぬ異世界へと通ずる超空間ゲートだった

そしてそのゲートから突如飛来した未知の異星体「ジャム」に突然攻撃を仕掛けられ、人類は危機に陥った

そこで世界各国は一致団結し、対抗組織として急遽、対ジャム用の国連軍を結成し反撃に転じた

幸い、その時点でジャムと人類の戦力は僅かの差で人類側が勝り、どうにかジャムをゲートの向こう側へと押し戻す事に成功した

しかし、ゲートは依然としてそこに存在し、ジャム来襲の脅威はそこに存在し続けた

そこで、ゲートの向こう側へ軍隊を送り込み、ジェムの地球来襲を未然に防ぐための組織が結成された

それがフェアリー空軍、通称FAFである

ゲートの向こう側の世界は、地球とは違った未知の世界であり、人類にとっておとぎの世界だったためにフェアリー星と呼ばれたことからFAFという名称が付いたのだ

アニメの雪風を見る限りではわからないコアな設定と言うのがあるのだが、蛇足までに説明しておこう・・・

主人公は深井零という根暗で人付き合いが嫌いな人格破綻者であり、その搭乗機が「雪風」というパーソナルネームを持つ戦術偵察機である

主人公レイが所属する部隊がFAF戦術空軍特殊戦第5戦闘隊、通称「ブーメラン戦隊」と言う部隊だ

このフェアリー星に侵攻した地球軍は、実質的には空軍しか存在していない

フェアリー星の地表は、ジャングルと砂漠と荒野しかなく、事実上地上を侵攻するのが極めて困難であるためだ

FAFという組織は、謎の異星体と戦闘を行うために作られたのだが、このジャムという異星体は全く持って謎そのもので、何十年も戦っても全く正体がつかめない存在だった

そして、FAFがゲートを中心に防衛基地を建設し、防衛ラインを構築すると戦闘は一進一退の膠着状態へと陥った

この謎の異星体を解明する事が勝利を掴むのに必要不可欠と判断した軍は、日々繰り返されるジャムとの戦闘を記録・観察するための部隊を作った

それがリディア・クーリィ准将率いる特殊戦第5戦闘隊ブーメラン戦隊である

ジャムとの戦闘の情報収集が任務であり、貴重なデータをなんとしてでも持ち帰る、至上命令は「味方を犠牲にしてでも生還する事」であるためにブーメラン戦隊と呼ばれている

戦隊とは言うものの、実際には戦闘は行わない

自分が生還するのに障害となる脅威がある場合にのみ、必要最低限の攻撃を行うだけだ

助けようと思えば助けられる状況においても味方を援護せず、高見の見物を行っているため、他の部隊からは嫌われ者である

その任務の特殊性から彼らが搭乗する機体は、FAF中でも最高の性能を誇る「スーパーシルフ」と呼ばれる高性能制空戦闘機をベースに、電子戦・情報収集用にカスタマイズされた機体である

そして、特殊戦第5戦隊の3番機がレイの登場する「雪風」というわけだ

機体にパーソナルネームを付ける事が許されているのは、敵が謎の異星体であるために人間らしさを大切にする特殊戦の風潮からと思われる

物語初期の段階ではレイは本当に機械みたいなヤツだったのだ・・・人間性を大切にして欲しかったのだろう・・・

で、このパーソナルネームの「雪風」とは、第2次世界大戦中に大日本帝国海軍連合艦隊の駆逐艦の名前から取られている

この駆逐艦は、あの有名な「大和特攻作戦」に大和の護衛艦として参加して、空前絶後の大激戦を生き抜き、終戦まで無傷で生き延びると言う奇跡を成し遂げた実に運のいい船だったのだ

それと、あまり注目されていないがFAFの軍人は、実は生粋の職業軍人だけではない

徴兵されてやってきたものもかなりの数いるのだ

しかも、その対象となるのは犯罪者だったりする

犯罪者に受刑するかFAFに入隊し兵役に服すか選ばせているのだ

そして、FAFに入隊し数年間の兵役を終えると、なんと無罪放免となることからかなりの数の犯罪者がFAFに入っていると考えられる

ブッカーの肩に大きな刺青が彫られているところを見ると、彼も元々犯罪者だった可能性が高い

レイに至っては、確実に精神異常の犯罪者そのもので、絶対に人殺しだったに違いない・・・

と言う事で、FAFにはパリっとした生粋の職業軍人と元犯罪者の2種類の人種が存在する

そのため、FAFはかなり規律が低くなっている

特殊部隊である特殊戦は例外的ではあるが、ブッカーやレイは勤務中であるのにもかかわらず普段着でいるし、階級を無視した言動は日常茶飯事・・・

と言う部分を踏まえてみると、よりいっそう面白く雪風を楽しめる

 

ではあるが、アニメ版は原作と微妙に違ったりする・・・

しかしアニメと原作は全く同じである必要はない

厳密に言えば小説とアニメは違う作品なので、全く同じにする必要はなく、それぞれに違った見解があってもいいのである

ぶっちゃけ、面白けりゃそれでいいのであるが、原作付の場合、外せない部分と言うものがありそこだけはしっかり押さえておいて貰いたいものだが・・・

原作ファンとしてはちょっと気になるストーリー展開であったが、概ね予想よりもいい出来だった

なんと言っても、テンポよく繰り広げられる空中戦は見ていて爽快だ

しかし、こういった作品の場合、そこに大きな落とし穴があったりする

こういう目を引く部分の出来が良いと、他の部分の検証が御座なりになり勝ちなのだ

前述したとおり「何故そうなのか」という部分が抜け落ちて、表層的な見栄えがいいだけの表現で終わってしまうことが多いからである

アニメの方もそれは完全には回避する事が出来なかったようである・・・

まあ、GONZOじゃ仕方ないか・・・

このアニメスタジオは、完璧に技術偏重で、アニメ的な表現方法は物凄い技術力を持っているのだが、作品全体の完成度は驚くほど低い駄作を連発する所だからだ

わかり易いもので言うと「青の6号」

これはCGアニメは凄かったけど、ストーリーはお粗末と言う以外の表現が出来ないほど酷かった・・・

メカデザインは謎だらけだった・・・

一番カッコイイメカがタイフーン級攻撃型原子力潜水艦という実在の現用兵器だったし・・・要はオリジナルデザインは最悪って事だ

好みの問題もあるけどね・・・

「戦闘妖精雪風」ではかなりマシになったけど、それでもやはり多少は謎のデザインをする癖は残っているようである

基本的に、アニメ関係の人は頭が悪いので、難しい事やマニアックな事を考えるのに向いていない、ノリで勝負な人が非常に多い

一部には頭のいい人もいるが悪い人の方が多いので、実際の作品中で合理的あるいは科学的考証が取れた表現をされることはほとんどない

「戦闘妖精雪風」はそれが如実に現れている

公式なメカニックな設定集を読むと、劇中劇風に、物語中のジャーナリストが書いた記事風に書かれているという無意味に余分な事をして、文章が分かり辛くなっている

ハッキリ言って、余計なことすんな、タダでさえ難しい設定なんだから、よりわかり易く書くことに心を砕くべきなのに、大して効果が期待できない雰囲気作りで余計な言い回しをしたおかげで、逆効果になっている・・・

しかしアニメの雪風本編では、予想外に概ね良好な作風に仕上がっており、突っ込みどころが思ったより少ないのだ

しかし、やはり少しは突っ込むところが残っている・・・

どうしてもメイヴ(レイフ)が気になって仕方がない・・・

機首部の形状がどうにも納得しがたい形状をしている

細長い繭状のコックピット(ブレインパーツ)を挟むように両側に太いフレームが付いている・・・

なんてマヌケなデザインだ・・・

これではパイロット(センサー類)の視界が極端に制限されて、正面と真上の非常に狭い範囲しか見えない

メイヴは元々無人偵察機のレイフを無理やり有人機に改造したからしょうがない、と思ったあなたは考えが足りない

例え無人機であろうと視界の狭さは変わらないし、視界を狭くした方がいい理由なんてあるはずないだろう、視界は広ければ広いほどいいのだ

それに、コックピット(ブレインパーツ)と両側のフレームの間には大きな隙間がある

要は、機首部の形状が大きく入り組んで複雑なのである

最高時速マッハ3以上で飛行する制空戦闘機がである!

こんな形状をしていたら機首部で乱気流が発生して機体安定性が失われるし、下手すりゃソニックブームで翼がもげるぞ

なぜかというと、超音速飛行する飛行物体は、先端部分でソニックブームと呼ばれる衝撃波が発生する

その衝撃波は先端部分を頂点として円錐状に広がるのだが、その円錐の外側との境界面には物凄い破壊力を持った衝撃波があり、そこに触れると機体が破損する

そして、速度が速ければ早いほどこの円錐の幅は狭くなり、よりとがった円錐状になる

近年開発される超音速戦闘機が、鶴のように細長い機首で思いっきり後方に横幅が狭い主翼が付いているのは、この狭い空間内に機体を収め衝撃波から守るためである

そして、衝撃波はとがった部分で発生するという性質があるため、超音速戦闘機は先端以外にとがった部分を作らない形状をしているのだ

また、全体的に滑らかで起伏の少ない形状をしていると、衝撃波のエネルギーが拡散され機体が破損するのを防ぐ事が出来るため、突起そのものがなくまっ平ら、あるいは滑らかな形状の機体デザインにするのが常識である

簡単に言うと、スペースシャトルのデザインが対衝撃波対策が完璧に施された形状である

アニメは第3者(視聴者)からの見た目がよければそれでいいので、架空の搭乗者の都合とか科学的考証なんてのを無視して行われるから、こういった変なデザインができたりする

よりによって主人公機でこんな事をやらかすとは・・・

しかも、シリーズ5巻中4巻にわたって主役となる機体だ

前任の主人公機のスーパーシルフは、なんとOP1でいきなり撃墜されてなくなってしまい、あまりの事に驚いた・・・

雪風の関連商品の展開から見ると、スーパーシルフがメインの話のように思えるからだ

なのにいきなりスーパーシルフからメイヴに主役交代するとはなぁ・・・

スーパーシルフのほうは、現用戦闘機のSu27フランカーとMig29ファルクラムを足して2で割ったような素晴らしい形状をしているから問題なかったのに・・・

それはさておき、メイヴ(レイフ)のコクピット部分の形状、これさえなければメカデザインは及第点だったのに、実に残念だ・・・

 

メイヴでもう1つ気になる事がある・・・

OP4でレイとブッカーがメイヴで地球に来て、日本海軍の空母アドミラル56(イソロク)に着艦・発艦する時だ

着艦時のアプローチの仕方が物凄い、オーバースピードでしかも高すぎる高度でアプローチし、甲板上空で急制動をかけそのままほぼ垂直にタッチダウンというアクロバット飛行で着艦と言う離れ技をやってのけた

これはメイヴの主翼を含む翼全てが操縦翼だったために、主翼をエアブレーキ代わりにして急制動をかける事が出来たからだ

いささか乱暴な方法ではあるが、なかなか面白い事をやっている

実際にこんな事が可能かどうかはわからないが、アニメと言う事を考えるとまあまあ許容範囲の演出である

ミリタリーに詳しくない人のためにちょっと解説するが、空母上で航空機の発着艦をする場合、空母は風上に向かって全速力で航行するのだ

この空母イソロクは最高速度30ノット以上であるから、無風状態であったとしても約風速15mの向かい風があり、南極海である事から無風状態とは考えにくいのでちょっとは風が吹いていたとすると、大体風速20m程度の向かい風の中での着艦となる

甲板上から見て、発着艦航空機が静止状態に見えても実はほんの少し対気速度があると言うわけだ

なぜ向かい風になるように空母が航行するかと言うと、航空機からしてみると極端に狭い空母の甲板から発着艦する場合、出来るだけ揚力を得られるように対気速度を上げて短い滑走距離で発着艦をしたい訳だ

空母自体が動いていれば、甲板上の航空機が静止状態であったとしても、ほんの少しながら対気速度を稼げると言うわけである

 

で、メイヴは更に凄い事をした・・・

今度は発艦なんだけど・・・メイヴは自力で甲板上を移動した

これは凄い、ランディングギアが駆動輪になっている、つまり、ジェットエンジンを使わずに道路を走れると言う事だ

普通は牽引用トラクターで滑走路まで引っ張って行かれて、そこからジェット推進で移動するんだけど、まさかランディングギアが駆動輪になっているとはなぁ

ある意味無駄な装備であるが・・・

その後、甲板の端ぎりぎりまでバックして行って、ほんの1瞬真上にジェット噴射して機首を真上にし、そのまま海へと落っこちた・・・

日本海軍の甲板要員が慌てているところに、メイヴが機首を真上にしたままゆっくりと上昇してきた!

空戦中にこれと同じように機種を真上にして空中静止する高等技術がある

それを「プガチョフコブラ」といい、一部の方々の間では伝説的な超空戦術だ

実際にこれが出来るのは、ロシアスホーイ航空局が開発した制空戦闘機Su27フランカーに乗るロシアンナイツと呼ばれる超エリートパイロット集団だ

この人たち以外がこのコブラをやったと言う話は聞いたことがない・・・

で、メイヴは、まず真上にジェット噴射したんだが、これが出来たのは噴射部分に推力偏向装置・ベクターノズルと呼ばれる、ジェット噴射の方向を変える装置が付いているからである

なぜ噴射の方向を変える必要があるかと言うと、簡単に言うと車の4WSと同じである

推進力自体の方向を変えることで、旋回力が高まりより小さい旋回半径で旋回でき小回りが利くというわけだ

ベクターノズル付と付いていない機では、4WSFR車というような感じの違いになる

しかし気になるのは、メイヴのデザインを見る限りでは、噴射口付近のデザインがベクターノズルが付いているように見えないと言う事だ・・・

その形状を見る限りでは、真上にしか推力偏向ができない

まあ、実際、真上以外の推力偏向を劇中でやっていないから別に問題はないんだけどね・・・

でも、せっかく推力偏向装置をつけるんだったら色んな方向に対応したものにすりゃいいと思うんだけどな・・・

 

と言う事で、メイヴのデザイン以外は概ね良好だったのに・・・実に残念だ・・・

 

余談でいくつか・・・

今回のアニメで不満なところを・・・

除雪中隊がほとんど出てこない! もっと出して欲しかった・・・

アニメしか見ていない人には良くわからないだろうが、原作には「除雪中隊」と言う、滑走路の雪掻きだけをしている部隊が沢山出てくるのだ

これも、アニメの劇中では全然説明されていないけど、フェアリー星は実は凄く寒い星で、1年(?)のほとんどが冬で雪がとてもよく降るので、雪掻き専門の部隊が必要なのだ

原作小説1作目「戦闘妖精雪風」のファンには結構人気のある部隊だったりするが、アニメの方では全編通して3秒程度しか出てこなかった・・・残念だ・・・

それともう1つ

アニメではいきなりスーパーシルフからメイヴに換装してしまったが、原作ではもう1段階ある

無人戦闘機「フィリップナイト」という激烈に強い実験機が登場する

アニメでは、メイヴとレイフの模擬戦闘をするエピソードに登場した、システム軍団の嫌味な大佐が、模擬戦闘中にジャムの急襲を受けて死んでしまったが、この人、原作ではレイフではなくフィリップナイトとスーパーシルフ雪風との模擬戦闘中に死んだのだ

で、自分はこのフィリップナイトが凄く好き!

アニメしか見ていない人にはわからないので簡単に説明すると、フィリップナイトは母機1機と子機6機から成る7機編隊で1つのユニットとして稼動するフェアリー空軍(FAF)の実験機である

母機は大型の重戦闘機で空戦空域までは子機を腹に抱えて飛ぶキャリアの役割を果たし、戦闘空域では主に電子戦に従事し子機を指揮する指揮官機として行動する

子機は大型ミサイルのような形をした無人の格闘戦用機で、概ね自立稼動のスタンドアローンで戦闘を行うが、大まかな指示を母機から受けて行動する

つまり、フィリップナイトの指揮官は、戦闘空域では安全な距離まで離れ必要に応じて時どき子機に指示を出すだけでいい、実にらくちんなシステムである

そして子機の武装はなんとパルスレーザー砲である!

バッテリーの電池は、なぜか1つ1つが非常に小さく作られていて、蓄電が切れるとその電池を廃棄するんだそうな・・・

つまり、空戦中にパルスレーザーを撃ちまくると、機関砲の廃莢のように電池をぼろぼろ落としながら飛ぶんだそうな・・・

バッテリーと言うのは結構重たいから、タダでさえ小さい機体で燃料のペイロードが少ないから、少しでも機体を軽くして燃費を向上させようとしているんだと思う

それと同じ理由で実体弾を使用する機関砲等ではなく、長大な弾薬を搭載する必要のないパルスレーザー砲を装備しているわけだが・・・

そしてこのフィリップナイト、レイの乗るスーパーシルフ雪風と何度か模擬戦闘をした結果、一度たりとも負けた事がない、まさにFAF最強の戦闘機なのだ

このフィリップナイト子機は、自分を追いかける対空ミサイルをレーザー砲で撃墜できる程空戦能力が高いのだ!

実際には、この模擬戦闘中に開発の責任者が死んでしまったので、開発自体が頓挫し計画は事実上放棄されてしまったけど・・・

アニメの方で出してほしかった・・・

FAF最強の無人機ならではの無茶苦茶な空戦を、美麗なアニメーションで見てみたかった・・・