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20070531
皆さんはメタルマックスと言うゲームを知っているだろうか?
このゲーム、非常にクセが強く万人向けではないので、あまり売れていないので知らなくって当然のゲームである・・・
知らない人のほうが圧倒的に多いので簡単に紹介しよう
第1作目は1991年にデータイーストからファミリーコンピュータで発売された
キャッチコピーは「竜退治はもう飽きた」であり、これは「ドラゴンクエスト」に対するアンチテーゼを意味している
だがしかし、驚くべき事にゲームデザインを担当した宮岡寛は、ドラゴンクエスト1〜3の製作スタッフである
ではなぜ「竜退治はもう飽きた」なのかというと・・・
その当時、RPGと言えばファンタシー世界を題材したもので剣と魔法の世界で、世界と人類の存亡の危機を救う英雄譚と言うのが主流であった
王道と言えば王道なのだが、誰も彼もがみな挙ってこの単一のテーマのゲームばっかり作っており、正直飽き飽きしているゲームファンも多かったのである
で、メタルマックス(以下MM)がどんな世界観かと言うと・・・
今から少し未来の話、そこでは「大破壊」と呼ばれる天変地異が起きて世界が崩壊した世界
地表は砂漠化や異常気象により荒れ果て、怪奇生物や自律型破壊兵器(自動操縦の戦車など)や機械と生物が融合したような奇妙なハイブリットモンスターがうろついている異常な世界
人類は荒れ果てた荒野に点在する村にしがみつくようにして辛うじて生きていた
そんな世界でこれらのモンスターを退治する事を生業とする“ハンター”と呼ばれる青年が主人公
プレイヤはこの主人公となってこの荒れ果てた世界を冒険するのは他のRPGと大差ないのだが・・・
このゲームは他のRPGと決定的に違うところがある
それは、格段の自由度の高さ!
一応、トゥルーエンディングが存在するものの、別にクリアをする必要がないのである
なぜならば、このゲームは製作者自らが豪語している「いいかげんなゲーム」だからである
「ムダの美学」とも言い、とにかく、ゲームを進める事すらムダだと言い切っている
これらの「ムダ」を如何に楽しめるかがこのゲームを面白いと思うか駄作とするかのポイントとなる
なんといってもこのゲーム、RPGっぽいそれらしいストーリーが存在していないのである!
このゲームのテーマは・・・戦車!だぜ、せ・ん・しゃ♪
このゲームはPCが生身のみで戦うのではなく、戦車に乗り込んで戦うのである
しかしながら、その表現はかなりゲーム的であり些かリアリティに欠け、ミリタリーファンの観点からすると少々疑問な部分もある
だがしかし、このゲームにおいてはそんな事など実に些細な事
全体から醸し出される独特の雰囲気とノリさえ理解できれば、細かい事なのどうでも良いのだ、というか、細かい事を気にしていたらこのゲームは出来ないってくらい色々な所がいいかげんなのである
といっても、作りが粗雑だとかバグがあると言う意味ではない
そして、いいかげんな要因として、戦車に搭乗して賞金稼ぎをしていく以外にこれといった物語がないのだ
「賞金首」という中ボスに相当する敵が存在し、それを狩り高額な賞金を手にすると言う楽しみもあるのだが・・・別に倒さなくても良い・・・
賞金首の中には、拠点防御をしている者がありそいつを倒さないと先に進めないって言うのもおり、それに付随したストーリー展開はあるものの・・・やっぱり、先に進めなくても良いや、とさえ思えば戦う必要がないのである
また、このゲームのコンセプトともなる戦車はゲーム中に複数種存在し、其々に金をかけて改造していくという楽しみ方もあるのだが、これまた、別に改造しなくってもかまわないのだ・・・
好きなだけ冒険をし、好きな時に冒険を終わらせられると言う仕様なのである
その気になればゲーム開始後10分でエンディングを迎えられるのだ
「人の価値は、どこまで遠くへ行ったか、どれだけ多くの人に会ったかで決まる」という価値観の元、プレイヤの価値を高めたかったら冒険すればいい、と言う殆ど投げっ放しのゲームなのである
「人類の危機? そんなものオレの知ったこっちゃない。オレは自分の好きなように生き、好きなところへ行くだけだ。まあ、そのついでに人類を救うこともあるかもね」
正にこの言葉に尽きるゲームなのである
決まりきったストーリーとあらかじめ用意された攻略手順がないとプレイできないようなプレイヤでは、何してよいかすら判らないような実にいいかげんなゲームなのである
とは言うものの、殆どのプレイヤはモンスターを倒して倒して倒しまくって、愛車(戦車)に大金をつぎ込み極限までチューンナップし、賞金首を狩りつくす事に喜びを見出してそのとおりのプレイをするのだが・・・
まあ、折角だから「最強の戦車を作り上げたい」という男の浪漫を満足させたいと思うと、高額の賞金が得られる「賞金首」を倒すのが手っ取り早いからね
このゲームの魅力の1つに、漫画家の山本貴嗣デザインの実に個性的なキャラクタの数々がある
一言で言うと“変”としか言いようのない人を小ばかにしたような実に奇抜なキャラの数々・・・
もうこれは説明不可能なので実際にその目で見てもらうしかない
しかし、この個性的なキャラはこのゲームにおいて非常に重要である
ここでこのゲームのシリーズについて少し触れておこう
シリーズの最初の作品は、1991年にFC版「メタルマックス(MM)」として発売された
これは後続作品と区別する為にファンの間ではMM1と呼称される事が多い
その後、1993年にSFC版「メタルマックス2(MM2)」が発売された
これは前作の仕様をそのまま引継ぎ、更に新要素を何点か加えた正当な後継作と言える
その後、最初のMM1のリメイク版として1995年にSFC版「メタルマックスリターンズ(MMR)」が発売された
これは、初作のMM1と基本的に同じ内容だが部分的な仕様変更とバランス調整がなされている
これによってファンの間では賛否両論となっているが、概ね好評である
そしてこのMMR発売後、一旦シリーズは休止状態となる
その時、販売会社であるデータイーストの経営悪化(後に倒産)と権利関係の複雑化に伴い開発打ち切りが相次いだ為だ
その後MMR発売から8年の歳月を経て2003年にGBA版「メタルマックス2改」が発売されファンを大いに驚かせた
しかしながらこの驚きは、残念ながら悪い意味での驚きとなってしまった・・・
何故ならば、このソフトは激烈にバグが多くまともにプレイできな上、一部のアイテムが削除されると言うやるせない内容となったからである・・・
ファンの間では2改を買うくらいならSFC版のMM2を買えというのが定番となっている
また、2改はバグを直したバージョンも存在するがその実売本数は僅少のため入手するのはほぼ不可能となっているし、かつて存在したアイテムがなくなっていると言う致命的な仕様変更があるので、やはり同じ入手困難さならSFC版をお勧めする
また、これら一連のゴタゴタの間にMMシリーズの幻の作品と言うのがいくつか存在している
2改に続いてMMRの移植版の「MMR改」も予定されていたが発売中止となった
2改の惨状を見れば仕方ないのだが・・・
更に、開発されたが中止となったものに、SS版「メタルマックス3」、DC版「メタルマックスワイルドアイズ」と言うものがあったが、その真偽の程は定かではない
しかし、一旦は終焉を迎えたと思われていたMMシリーズだが、この後意外な展開となる
今度は販売会社とそのタイトルを変え2005年にPS2版「メタルサーガ(MS)〜砂塵の鎖」として販売された
だがしかし、かつてのMMシリーズの万人ウケを最初から否定した独特のゲーム性は大幅に変更され、PS2らしい実にとっつき易いゲーム性となっており、より多くの人々がプレイできるようになっていた
商標の問題でタイトル変更を余儀なくされ、更に「竜退治はもう飽きた」というコンセプトを失い、しかもキャラデザイナーが山本貴嗣以外の手に移った事で、コアなファンの間ではMSはMMシリーズではないとする声もある
事実、私もMSがMMの続編だと言う事をつい最近まで気がつかなかったくらいだ
それくらいかつての姿とは違っており見る影もなく、なんとなく似ているなぁと言う印象しかなかったのである
しかしながら、万人向けに仕様変更したことが功を奏したのか、その後、2006年にNDS版「メタルサーガ〜鋼の季節」が発売された
だがしかし、またまた残念なお知らせがある
またしてもこのゲームは激烈にバグが存在しプレイ自体がままならないと言う悲しい結果に・・・
メーカーがゲームの事を良くわかっていないのか、開発陣がニンテンドーの携帯機のと相性が悪すぎるとしか思えない
2改の教訓が全く活かされていないようだ・・・真に残念である・・・
しかし、この「鋼の季節」はたった一つ実に素晴らしい事をしている
それは、予約特典としてMMシリーズのBGMを収録した音楽CDを付けた事だ!
ゲーム自体が売れていないので全く世間の関心はないのだが、MMの音楽は実に素晴らしいものばかりなのである
個人的に「お尋ね者との対決(ボス戦BGM)」を聞くと今でもウキウキしてしまうほどだ
まあ、それは良いのだが・・・このCDは飽くまでも予約特典、予約しないともらえないのだ・・・
こんな素晴らしい音楽CDがこの世に小部数しか存在していないのである!
そして私は入手できななかった! なんだよチクショー!! |