◎アニメ批評 CASE:英國戀物語エマ

20070531
新作アニメで「英國戀物語エマ 第二幕」と言うのをやっている。
19世紀末のイギリスを舞台にした物語で主人公のメイドの“エマ”が大富豪のボンボンに身分違いの恋のをするというラブロマンスである。
で、昨今の「冥土萌え」に多大な影響を与えた作品である事は言うまでも無い。
で、このアニメなのだが、そこそこの出来であり全体的にそつなく作られている、短期撃ちっぱなしのアニメとしては比較的良質のアニメである。
部分的な事を言うならば、時代考証という特別な役職を起用し作品にリアティを持たせようと細かいところに気を使っているのが非常に素晴らしいといえる。
1例を挙げると、エマが仕える奥様のドロテアと共にミセストロロープの所に行った時である。
うろ覚えであるが、ミセストロロープのお屋敷は、古典イギリス建築様式の典型的な外壁をしていた。
木の柱の間の白い漆喰の壁に曲がった木を斜めに渡してあると言うものだ。
全編を通してほんの数秒しか画面に反映されないシーンなのだが、こういう細かいところに嘘をつかないのがすごい!
それと、ミセストロロープのところでお茶を出されるのだが、この時のカップが非常に変わっていた。
コーヒー紅茶が趣味のオイラはカップにもちょっと興味があったりする。
なので、これまた数秒しか画面に出てこないシーンだが、オイラはここにも食いついて「へぇ、これは面白い形のカップだなぁ」とか思っていたら次のシーンでエマが珍しそうにカップを繁々と見ていた・・・
おおっ、エマさんアンタとは気が合いそうだよ!
こういう作品は全てを完璧に作るのは不可能なのである程度ポイントを抑えていれば良いのだが、ここまでピンポイントでオイラの心を射抜くとは、もしかしてターゲットはオレか?

だがしかし、出来としてはかなり良いアニメではあるのだが、見ているとどうにもこうにもムカついて仕方がない人を不愉快にさせるトンでもない内容なのだ!
どこがムカツクって、そりゃぁあーた・・・
ウィリアムのボケナスじゃぁぁぁ!!
ウィリアムとはヒロイン“エマ”の想い人で大富豪のお坊ちゃま。
大らかで細かい事を気にせず厳格なヴィクトリア王朝の王都ロンドンにおいて身分の差を気にしないお人好しなのだが、それは単に裕福な温室育ちで能天気なだけだし・・・
しかもこのボンクラ、美人で身分の割に知的で家事全般卒なくこなしてしかもで控えめで尽くすタイプのエマにベタ惚れされて、更にこれまた美人で可愛い妹が2人もいて、更に更、可愛さ以外何のとり得もないが小動物的可愛さ爆発の末の弟がいて慕われてるし、更に更に、これまた美人で子爵のご令嬢と言う貴族様の娘で一途で健気な女の子にまで惚れられていて、更に更に、何か困った事があると普段何にもしてやっていないのに献身的に助けてくれる友達が何人もいる、という世界中の富を独り占めしたかのような恵まれまくったやつなのだ!!
なんか本人は身分違いの恋に悩んで自分が世界一不幸な人間だといわんばかりの甘ったれぶり!
てめぇ、そもそもお前がこうなるのを判っていて勝手にエマに惚れてしつこく付きまとったからこうなったんじゃねぇか!
全ての元凶はお前だぞ・・・
金か、男は金なのか? クソォ、金持ちのボンボンめぇ・・・