正格活用動詞の性質
文語動詞は、活用の種類で九種類に分けられる。
ここでは、そのうち「正格活用」と呼ばれる五種類をレクチャーしよう(^^;
なお、活用の種類を問われるときに一緒に聞かれる「活用する行」というのは、
五十音図の縦の行のこと。「読む」なら「マ行」、「蹴る」ならカ行というように
活用語尾が展開される行を書けばOKだよ(^-^)
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四段活用
まずは、活用表を見てみよう。
| 基本形 |
語 幹 |
未然形 |
連用形 |
終止形 |
連体形 |
已然形 |
命令形 |
| 読 む |
よ |
ま |
み |
む |
む |
め |
め |
| 下につく語 |
ず |
け り |
。 |
と き |
ど も |
! |
語幹とは、語の幹。活用させても変化がない部分を言う。
活用語尾とは、逆に活用させたときに変化する部分を言う。
ここでは、活用語尾に注目しよう。
活用語尾を伸ばして発音すると、未然形はa音になり、
連用形はi音、終止形、連体形はu音、已然形はe音、命令形もe音になる。
このように、ア段、イ段、ウ段、エ段の四段に渡る活用の仕方をする動詞を
四段活用動詞と言うのだ。
四段活用動詞は、口語の五段活用へと変化していった形だが、
口語の未然形に見られるオ段音がない。
これは、口語の意志の助動詞「う(よう)」に当たる
文語の意志の助動詞「む」が、
打消の助動詞などと同じようにア段音に接続するからである。
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四段活用のツボ
動詞の中で一番数が多い。
現代語では未然形にオ段音が
入るので、五段活用になるが
語感は余り変わらないので
わかりやすい動詞だ。
見分け方は、「ず」をつけて
未然形を作り、
語尾をのばしてみて「あ」に
なったら四段活用と覚えよう。
「ず」でわかりにくいときは
「ない」でもOK!
なお、次に上げる動詞は、
現代語では五段活用だけど、
古語では違うので注意。
蹴る→下一段活用
恨む→上二段活用
恋ふ→上二段活用
忍ぶ→上二段活用
一方、現代語では上一段だが
四段活用だったものには、
飽く・生く・借る・足る
がある。
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上一段活用
まずは、活用表。
| 基本形 |
語 幹 |
未然形 |
連用形 |
終止形 |
連体形 |
已然形 |
命令形 |
| 見 る |
(み) |
み |
み |
み る |
み る |
み れ |
み よ |
| 下につく語 |
ず |
け り |
。 |
と き |
ど も |
! |
この動詞は語尾(語の最後の音)を伸ばして発音すると、
未然形、連用形はi音、終止形、連体形はi音+る、已然形はi音+れ、
命令形はi音+よ、という形で、ずっとイ段で活用する。
この活用の種類を上の方の一段だけで活用するので上一段活用動詞という。
語幹が(み)と括弧書きになっているのは、
語尾と語幹の区別が付かないからである。
確かに、「み」という音は変化しないが、語幹に「み」を入れてしまうと、
未然形・連用形の欄に入れるべき音がなくなってしまう。
故に、語尾と語幹の区別が付かないと言う意味で、括弧書きにしているのだ。

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上一段活用のツボ
未然形の活用語尾がi音になる
もののうち、上一段活用は
数が少ないので覚えてしまおう!
暗記はもちろん語呂合わせ。
頭文字を取って・・・
い い 射る・鋳る(ヤ行)
い ゐ 居る・率る(ワ行)
日 ひ 干る
ミ み 見る
ニ に 似る・煮る
着 き 着る
る る 上一段は「る」で終わる
で覚えよう!気分のいい日は
ミニスカートを着るんだね(^^;
あと、語尾に「みる・ゐる」
がついている下の五つ
鑑みる・試みる・顧みる・
率ゐる・用ゐる
を加えた14語で全部。
Let's 丸暗記!
ちなみに、ちょっと紛らわしい
「ヤ行」と「ワ行」の覚え分けは、
弓矢(や)で「射る」と
金属を叩いて型作る「鋳る」の
攻撃的なのはヤ行、
そうでないのはワ行と覚えよう。
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上二段活用
まずは、活用表。
| 基本形 |
語 幹 |
未然形 |
連用形 |
終止形 |
連体形 |
已然形 |
命令形 |
| 落 つ |
お |
ち |
ち |
つ |
つ る |
つ れ |
ち よ |
| 下につく語 |
ず |
け り |
。 |
と き |
ど も |
! |
この動詞は語尾(語の最後の音)を伸ばして発音すると、
未然形、連用形はi音、終止形はu音、連体形はu音+る、已然形はu音+れ、
命令形はi音+よ、という形で、イ段とウ段にまたがって活用する。
この活用の種類を上の方の二段で活用するので上二段活用動詞という。
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上二段活用のツボ
上二段活用は、現代語では
ほとんど、上一段になっている。
この辺で、引っかかってしまう
人が多いようだが、
この変化は法則的で易しい。
実は、「る」で終わる
上二段動詞と下二段動詞は
ほとんどないのだ。
「落ちる」は「落つ」、
「受ける」は「受く」になる。
つまり・・・
受ける → 受け → 受く
「る」を取る 語尾をウ段にする
と変化させると文語になるよ。
さっき覚えた上一段の14語以外で、
未然形の語尾がi音になるのは
上二段活用だと覚えよう
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下一段活用
まずは、活用表。
| 基本形 |
語 幹 |
未然形 |
連用形 |
終止形 |
連体形 |
已然形 |
命令形 |
| 蹴 る |
(け) |
け |
け |
け る |
け る |
け れ |
け よ |
| 下につく語 |
ず |
け り |
。 |
と き |
ど も |
! |
この動詞は語尾(語の最後の音)を伸ばして発音すると、
未然形、連用形はe音、終止形、連体形はe音+る、已然形はe音+れ、
命令形はe音+よ、という形で、ずっとエ段で活用する。
この活用の種類を下の方の一段だけで活用するので下一段活用動詞という。
語幹が括弧書きになってるのは、上一段の「見る」と同じ理由。
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下一段活用のツボ
下一段活用には「蹴る」しか無い。
「蹴る」は現代語では五段活用で
全然違うので、変な感じだが、
ひとつしかないので、
覚えちゃう方が賢い。
とにかく、声に出して
け・け・ける・ける・けれ・けよ!
呪文のように唱えちゃうのが
早道だ(^^;
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下二段活用
まずは、活用表。
| 基本形 |
語 幹 |
未然形 |
連用形 |
終止形 |
連体形 |
已然形 |
命令形 |
| 受 く |
う |
け |
け |
く |
く る |
く れ |
け よ |
| 下につく語 |
ず |
け り |
。 |
と き |
ど も |
! |
この動詞は語尾(語の最後の音)を伸ばして発音すると、
未然形、連用形はe音、終止形はu音、連体形はu音+る、已然形はu音+れ、
命令形はe音+よ、という形で、イ段とウ段にまたがって活用する。
この活用の種類を下の方の二段で活用するので下二段活用動詞という。
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下二段活用のツボ
下一段活用の「蹴る」以外で、
未然形の語尾がe音になるのは
下二段活用だと覚えよう
現代語との相関は、
上二段のツボの項を参照。
なお、下二段には、一文字のため
語幹と語尾の区別のつかない
次の三語がある。
得(う)・経(ふ)・寝(ぬ)
それから終止形だけでは分からない
得・心得 はア行、
植う・据う・飢う はワ行
なので、注意されたし。
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総仕上げ 
五十音図で、確認しよう!
| わ |
ら |
や |
ま |
は |
な |
た |
さ |
か |
あ |
| ゐ |
り |
い |
み |
ひ |
に |
ち |
し |
き |
い |
| う |
る |
ゆ |
む |
ふ |
ぬ |
つ |
す |
く |
う |
| ゑ |
れ |
え |
め |
へ |
ね |
て |
せ |
け |
え |
| を |
ろ |
よ |
も |
ほ |
の |
と |
そ |
こ |
お |
★まず、五十音図の真ん中、ウ段の音を赤い字にしました。これが基準だよ。
★「産む」の活用語尾のバックを黄色にしてみると・・・
マ行の四段に渡って活用しているぞ。だから四段活用と呼ばれているんだね。
★「率ゐる」の活用語尾のバックを空色にしてみると・・・
赤字の段よりも上の方で、一段だけで活用しているよ。だから上一段活用なんだね。
★「起く」の活用語尾のバックを白にしてみると・・・
赤字の段の上の方の二段にわたって活用している。だから上二段活用なんだね。
★「蹴る」の活用語尾のバックをオレンジにしてみると・・・
赤字の段よりも下の方で、一段だけで活用しているよ。だから下一段活用なんだね。
★「寝」の活用語尾のバックを黄緑にしてみると・・・・・
赤字の段の下の方の二段にわたって活用している。だから下二段活用だ。
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