海紘の天敵、参上

  この春、三年生になったK子は、一度も授業で教えたことがないのに
  何故だか私に懐いていて、よく、質問に来るのです。
  おまけに「◎曜日の昼休みは行くから、職員室にいてよね」と命令するのです(;_;)
  で、まぁ、問題集でわからなかった所やらなんやらを聞いてくるのだけど、
  途中、くだらないおしゃべりもよくするのです。
  先日は、同格の「の」について説明しているときに
  「だから、これは、現代語だったら、
   『K子の彼氏は、背の高い、かっこいい・・・』・・・」
  と、説明しようとすると、
  「もう、別れちゃったてば」と言い始め、「誰にも言わないでよ!」と言いつつ
  ことの顛末を大きな声で喋り始めました。
  ・・・誰にも言わないでっても、ここには他の先生が沢山いるんだけどなぁ・・・(^-^;)
  そんな彼女、球技大会の後、いきなり職員室に、「せんせ〜!一緒に帰ろ〜!」とやって来ました。
  確かに一度、放課後、質問に来た時に、塾に行くというので
  私の帰り道の途中まで車に乗せてあげたことはあります。しかし・・・(^-^;)
  周りの先生はなにごとかと注目。私も苦笑いしながら
  「K子、私は君の友達じゃないんだから、もうちょっと言い方ってものがあるでしょ?」
  と、諭しました。でも、K子は一向に気にする様子もなく、
  「だって、今日塾なんだもん」と素っ頓狂な返事。あ〜あ(^-^;)
  で、結局、乗せていくことになって一緒に車に乗り込みました。
  CDが聴きたいというので、セットしてあったのをそのままかけました。
  その日、私が聴いていたのは山下達郎氏の『On The Street Coner2』
  あのゴスペラーズを排出した、早稲田大学のアカペラサークル『Street Coner Symphony』の
  命名の由来にもなっている由緒正しきアカペラアルバムの名盤であります。
  しかし、もちろんK子はそんなことを知る由もありません。
  「ねぇ、これ、誰?なんて言うの?」
  「これはねぇ、山下達郎だよ。」
  「あ!知ってる!Kinki-Kidsと一緒に出てる人でしょ?」
  「・・・・それは、吉田拓郎(-_-;)
  「似てるじゃん!」
  「似てないよ!『郎』しか一緒じゃないじゃない!曲調も全然違うし!」
  「知らないよ、そんなの」
  ・・・はいはい、期待した私が悪ぅございました。
  それでも、「で、なんて言うの?」って聞くので、
  とても難しい『On The Street Coner2』の説明をしました。
  これは、ご存じの方も多いと思いますが、山下達郎氏がすべて自分の声で
  多重録音して作ったアカペラアルバムなのです。
  セリーヌ=ディオンFANであるK子に、なんとかそのことを説明すると、
  どうやら理解したらしく、目を輝かせて、感嘆の声を上げました。
  「すごいね〜!せんせ〜、いい買い物したねぇ〜!!!!
  ・・・・・お前は、関西商人か!(^-^;)
  K子は、私をやりこめる数少ない人物だったりします。いわゆる天敵ってヤツかも?

教頭列伝

  どこの学校にも、いつも話題になる先生というのはいるものですが、
  うちの中学のH教頭はまさしくその筆頭であります。
  今回は、その教頭のコネタ集をお届けしましょう。

〜運転編〜
  
  H教頭が車を走らせていると、後ろからパトカーが着いてくる。
  一体なんだろう、と思いながらそのまま運転していくと、
  とうとう家の前まで来てしまった。
  そこで、車を降りると、パトカーからお巡りさんも降りてきた。
  で、一言。「あなた、酔ってますね?」
  ・・・・もちろん、H教頭は素面。
  そう、彼は素面で蛇行運転していたのであった(^-^;)(^-^;)(^-^;)
  ・・・酔ってするのとどっちが怖いんだろう(爆)
  外にも、晴天の時にワイパー最強にしながら走っていたとか
  事故で止まったときに一生懸命トランクを調べていたとか
  運転にまつわる逸話は耐えない(^-^;)

〜電話編〜

  我が校では、各ゼミ室がインターフォンで繋がれている。
  ある日、かかってきたインターフォンに「はい、国語科です」と出ると、
  いきなり「あ〜A先生?」とのH教頭の声。
  A先生は不在だったので「席を外してらっしゃいますが」と答えると
  「あ〜・・・え〜っと・・・・僕はどこにかけてるのかな???
  ・・・・・・・(^-^;)(^-^;)(^-^;)(^-^;)(^-^;)
  A先生を捜してるんでしょ?国語科に決まってるじゃないか!
  笑いを必死でこらえながら「国語科ですけど・・・」と言うと、
  「あ〜、そうか、A先生は?」だからいないんだってば(^-^;)(^-^;)(^-^;)
  「あの・・・・・いらっしゃらないんですけど」
  「どこ行ったのかね〜?」「ちょっとわかりかねますが・・・」
  「仕方ないね〜」・・・う〜ん・・・大丈夫なんだろうか?(^-^;)
  あと、H教頭は学校に携帯電話を持たされているが、すぐにあちこちに置き忘れる。
  で、手元に見えないとすぐ事務局に電話をかけて
  「僕の携帯はどこに行ったのかなぁ〜?」と聞く。
  それで解決されるのかどうかはよく分からないが、
  教頭の携帯電話はほとんどの場合、彼の机の周りにあり、
  携帯ならぬ置き去り電話になっているので、自分でかける方が早いと思うのだが(^-^;)
  ・・・ちなみに着メロはKiroroの『未来へ・・・』である(笑)

〜テスト対策編〜

  教頭といえでも、普通に教壇に立っていた過去がある。
  H教頭は国語科で、しかも主任をしていたのだそうだ。
  (一体どんなんだったんだろうと思ってしまうが(^-^;))
  今でも、体育コースの授業を持ったり、自習監督に行ったりしているが、
  なんと言っても彼が人気を博すのは、テスト前である。
  生徒に補習をしてくれと訴えられ、嬉々として行っている。
  その光景があまりにも不思議だったので、
  一度生徒にH教頭の補習が何故いいのか聞いてみたことがある。
  すると、返ってきたのは意外な答え・・・
  「だってさぁ、問題教えてくれるんだよ!」
  「まさか・・・古文なんて出るところ決まってるから、
   ポイント教えてくれてるだけでしょ?そんなの、授業で言ってることだよ」
  「いや、俺達が、『ここ出る?』って聞いたら、『ちょっと待ってろ』って言って、
   職員室に消えていって、また戻ってきて結果を教えてくれるんだよ!」
  ・・・・・真偽のほどは明らかではないが(^-^;)(怖くて調べられない)
  とにかく、H教頭は今日も元気である。

語彙を増やそう!

  ウチの生徒は、(いやもしかしたら、世間の高校生は)ボキャブラリーが極端に少ないのです。
  授業中に当てても「聞いたことはあるが意味が分からない言葉」がたくさんあるので、
  知らない言葉があったらその場で辞書を引くように指導しているのです。
  先日、国語科に来ていた女の子達と話しているときに、彼女たちが
  「国語科ってなんか怖いよね。妖怪が潜んでいそう」
  (良く理由は分からないんだけど)なんて言い出したので
  「安倍晴明の式神みたいなのだといいんだけどねぇ・・」と
  私が言うと、新任のH先生が生徒に向かって
  「ほら、やっぱり海紘先生の話はきちに富んでるね」
  とおっしゃったのです。途端、
  「きちってなに?どーいう意味?
  と口々に言い出す生徒達・・・(^-^;)(^-^;)(^-^;)
  「ほらほら、知らない言葉があったら辞書を引く、はい」
  と一人に辞書を渡すと、ほかの子が
  「私知ってるよ〜『きち』って、既に知ってることでしょ?」
  と言い出しました(-_-;)
  「その既知じゃないでしょうが・・・」と突っ込むと、
  「え?じゃなかったら、あの『きち』?アメリカ軍とかの・・・?
  「そんなわけないだろ〜!!!それじゃあ、ご長寿クイズの出場者並みだぞ!!!」
  と怒鳴ってるウチに、辞書を引いてた子たちが一言
  「せんせ〜、たくさんあってどれだかわかんないよぉ!!!!」
  (^-^;)(^-^;)(^-^;)(^-^;)(^-^;)(^-^;)(^-^;)(^-^;)(^-^;)(^-^;)(^-^;)
  H先生が「ほら、きちに富んでるって言ったでしょ?それを手がかりにすればいいでしょ?」
  と親切にアドバイスしてるので、私が
  「『とんでる』、っていっても、空を飛んでるの『飛んでる』じゃないよ」と言うと
  「当たり前でしょ!バカにしないでよ!」と怒り爆発。
  ・・・降りていく限度が難しいのであります(^-^;)
  降りていく程度と言えば、私の元教え子が今、東京で暮らしてるのですが、
  彼女の妹が上京した際に「新宿から山手線に乗ってね」と言っておいたのですが、
  妹の方はわからなくって、改めて電話をしたらしいのです。
  そしたら、教え子は「山手線って言ったら山書いて〜手って書いて〜」と
  漢字の説明を始めたそうで(^-^;)
  妹の方は「いくらなんでも、私だってそれくらい読めるわよ!」と大激怒。
  そうです。鉄道のない我が県から上京した彼女は、
  山手線がJRだってことを知らなかったんですね(^-^;)
  ・・・話がずれました(^-^;)
  とにもかくにも、彼女らが「機知」を見つけたのはそれからしばらくたってから。
  おまけにその説明文に出てきた「ウィット」にまた引っかかり、
  「ねぇ、『ウィット』って、なに?
  ・・・・だから『機知』のことだってば(-_-;)
  きょーいくは果てしがないのであります(^-^;)

コンピューターによる人間疎外の危機

  新任を迎えた国語科では、千客万来の日々が続いています。
  物珍しさから、生徒が質問と称して遊びに来るのですが、これがうるさいうるさい。
  先日も、下に書いたネタでH先生に失礼なことを言った女の子達が押し掛けてきて、大騒ぎ。
  ちなみに、彼女らは、私が23歳だと思ってたのだそうで・・・
  言っておきますが、私は一昨年も彼女たちの授業に少し関わってたんですよ。
  ・・・やっぱり足し算、出来ない(-_-;)
  その日は生徒名簿(フォームに沿って教務に提出しなければならない)の提出日で、
  私はMacに向かって、必死でそれを作っていました。
  すると、そのうちのひとりがそれをのぞき込んで
  「先生、コンピューター使えるの?」と言うので
  「使えるよ。趣味でHOMEPAGE作って、古典の講座とか開設してるんだよ」
  と言ったから大変。
  「コンピューターによる人間疎外とか大丈夫?」
  「先生、インターネットって怖いんじゃない?」
  「ハッカーされたらどうするの?」とまぁ、頭でっかちなことで(笑)
  「私のPAGEなんか荒らしたってなんの得にもならないから大丈夫だよ」
  と答えると、
  「そんなのわからないよ!K先生(ウチの主任・今私と組んで、高二の古典を教えている)が、
   実は先生をライバル視してて、HOMEPAGE攻撃するかもよ?!
   なんてとんでもない中傷まで飛び出す始末。
   だいじょーぶだよ。主任、ワープロしか使えないから(爆)
   挙げ句の果てには
  「大体、古典なんてそんなに読みたい人いるの?
  ときたもんだ。・・・お前ら・・・(-_-;)
  そんなに私の授業がつまらんというのか!(爆)
  とどめは
  「いいなぁ、先生、それで古典教えてるんでしょ?私にも教えてよ!
  ・・・君には、週に三時間、しっかり教えてます。授業聞きなさい、授業を!
  もちろん、URLはトップシークレットなのであります(笑)

行き届いた教育の賜物

  今春、国語課では二人の新任を迎えました。
  一人はなんと、私の前任校での教え子で、月日のたつ早さを実感してしまいます(^-^;)
  もう一人は、はるばる京都からやってきた方で、28歳にして教壇に立つのは初めてという
  ちょっと変わった経歴の持ち主です。
  どこの学校でもそうだと思うのですが、特に刺激の少ない我が校では、
  新任の先生は生徒の注目の的
  早速、京都から来たH先生も生徒達に取り囲まれ、
  質問の嵐の洗礼を受けたのでした。
  で、その中で、年齢を聞かれて正直に答えると
  「へぇ、じゃあ、海紘先生よりは年上なんだ」と言われたとのこと(^-^;)
  もちろん、実際は私の方が少し上であります(爆)
  「海紘先生、どんな教育してはるんやろと思いましたわ」と
  言われてしまいました・・・
  ・・・どんな教育も何も・・・はっきり、彼らに年齢を教えたことは無いかもしれないけど
  もう、現任校でも四年目なんだし、その前にいた学校のこともよく話すんだから
  計算すれば分かりそうなもんだと思うんですけど・・・
  私の教育の賜物というよりは、論理的な考察力の無さと、
  数学力の無さを露呈
してるんじゃ無いでしょうか(^-^;)(^-^;)(^-^;)
  もっとも、前任校での教え子で、東大に入った子でも、
  卒業後に私の年齢を聞いて驚いてたから、
  やっぱりあやしい年齢不詳野郎なのかもしれません(爆)
  (実は、26〜7歳の頃、夜に花火をしていて補導員に注意されたこともあるしな(超爆)