21鞍目  フライデーナイト・イン・川崎(15.6.13)

  ダービーから遅れること約2週間。新装府中を訪れる機会が訪れた。6月13日に東京で研修があったが、その翌日は東京競馬場で東京ハイジャンプが開催される日だった。さらに嬉しいことに、月曜日の週刊競馬ブックではビッグマキバオーに熊ちゃんの名前が!ならば是が非でも行かなければ。そう思いながら水曜日夜には自宅を出発した。でも、その思いは木曜日の夕方までだった。そう、熊ちゃんは来ない。最初はレースを見るだけでも行くつもりだったが、一度盛り上がってハシゴを外された感じで、もう何だか、どうでもよくなってきた。「機会」はあっても「動機」が消えてしまったので、府中への出走登録は「取消」となった(^_^;

  その代わり、と言う訳でもないのだが、13日の研修終了後には、滞在中の池袋のホテルには向かわず、東京駅から川崎に向かった。前日から南関東の開催は、大井から川崎に変わっていたのだ。もちろん初めての訪問だ。平塚行の電車に乗っていたら、横浜駅構内に人が侵入したからとかで、新橋で止まってしまった。いつ動くかも分からないので、京浜東北線の電車に乗り換えてみた。しかし、この判断は間違いで、大森駅の手前で抜かれてしまった。しかも、飛び乗ったこの電車は次の蒲田止まりだった。早くも暗雲が垂れ込めてきたみたいだ(^_^;次の電車で1駅進んで川崎着。駅前のバスターミナルに行っても、競馬場行の乗り場がさっぱり分からない。410円の乗り合いタクシーの案内はしていたが、歩いても15分ほどらしいので、ブラブラ歩いて行った。

  駅前の大通りをまっすぐ南に向かい、中央郵便局がある大きな交差点を左折する。しばらく歩くと、左手の奥の路地が何やら怪しい雰囲気。ここが、噂に聞いたことがあるソー○ランド街のようだ。知識として川崎にもあるとは知っていたが、まさか、競馬場への通り道にあったとは。(もちろん、帰りに行ったりしてへんよ(^_^;)怪しげな一角を通り過ぎ、歩いている道路の本線が交差点でオーバークロスするところで道路を渡り、間もなく川崎競馬場に到着だ。スタンドの周囲は工業地帯そのもので、だからこそナイター開催ができるのだろう。以前大井に行ったときもナイター開催ではあったが、明るいうちに帰ったので、国内では実質初めてのナイター競馬だ。(ニュージーランド、香港と海外で見た競馬はどちらもナイターだったが)100円払って中に入ると、5R締め切り5分前だった。とりあえず食事だと、馬券は買わずにスタンドの中をウロウロしたが、食指の動く店がなかった。そもそも、中で座って食べられるような店がなかったのだ。ふとコースの方を見ると、内馬場に入れるようで、店もあるようだ。それなら内馬場で観戦だと、地下道を降りて行った。

  内馬場は芝生広場のようになっていて、結構人が入っていた。丸テーブルに空きがあったので、そこを拠点にする。まずはご飯物で腹ごしらえと、カレーライスを食べた。「もつ煮丼」もあって興味をそそられたが、昼が牛丼だったのでパス。心得たもので、レジャーシートを売っているのには感心した。食べ終えたら、6Rから馬券を買う。スポーツ新聞のわずかな情報を元に適当に5頭選び、まずは3連複ボックスだ。 スタートして何十秒かすると、ドドドドッと言う音とともに、馬たちが目の前を走り過ぎる。ゴール前とは、また違った趣だ。中央競馬場と違って、向こう正面に映像が見えるので、内馬場にいてもレースの展開が分かりやすい。どうやら、私の馬券は当たったようだ。やった!と思ったが、大本命戦のようで、払い戻しは850円だった(^_^;

  次の7Rから特別戦だ。7Rは水無月特別。ここで3連単に挑戦。しかし、単純にボックスなんかにしたら、3連複のさらに6倍だから恐ろしい。そこで、軸1頭を決めて3頭ボックスを相手にし、これら4頭の3連複ボックスも押さえることにした。こうすれば、ちょうど1000円だ。おっ、1番エンジェルボーイが、熊ちゃんが宝塚記念で2着に持ってきたサンデーブランチ産駒だ。では、こいつを軸だと、あと3頭を決めて馬券を買った。この時間になるとずいぶん暗くなり、ナイターらしい雰囲気になってきた。生ビール600円は高いな・・と思いながら、100円のコロッケをつまみに一杯やりながらレースを待った。スタンドを振り返れば、結構人でにぎわっているようだった。内馬場も、仕事帰りに一杯飲みに来た、と言った感じのサラリーマンが目立った。いずれにしても、競馬場がにぎわっているのはいいことだ。馬券の方は外れ。ブランチの仔、一体何着やったっけ(^_^;

  続く8Rは夕凪特別。やっぱり、全然分からないので、川崎で連対が一番多い7番エスプリコマコマを軸に、次に多い3頭の6、9、13番を選んで、7Rと同じ買い方をした。7番は人気薄目で、来たらでかい。レースの待ち方も一緒で、今度は350円のもつ煮をアテに400円の冷酒をあおった。ビールに比べたら酒は割安な感じだったが、冷蔵庫から取り出したパック酒をそのままコップに注いでいるのを見ていると、もうちょっと安くならんかと思った(^_^;レースが始まる頃に全部胃袋に収め、また向こう正面に張り付いてレースを見た。勝ったのは5ヶ月の休養明けの牝馬だった6番ビービートレジャーだった。それに続いて13番、9番の順で入線。軸の7番が飛んだのがご愛嬌だが、とりあえず3連複はゲット。これも人気サイドではあったが2,370円ついてくれた。よっしゃ、何か知らんが調子ええぞ。

  この日のメインはムーンストーン特別。人気を集めたのは大井の名手的場が乗る13番ブラックベス。8番ハローライアンと言うのも来そうな感じで、今度はこの2頭を1・2着裏表で軸にし、3着に5頭流して3連単で勝負。空を見れば、レース名を暗示するみたいに、きれいな月が浮かんでいた。8Rが当たったのに気を良くして、今度はハイねケンの生ビールを1杯追加。つまみはフランクフルトだ。ひとりで来る競馬場でこんなに飲み食いするのは初めてだ。いい心持ちでメインレースを待った。結果は、2着、ブラックベス。3着、買っていたザマオペラ。で、1着は、8番・・・の隣の9番イシノカサブランカだった。う〜ん、惜しい。レース名ムーン「ストーン」特別。勝ち馬「イシノ」カサブランカ。買えんことなかったぞ。当たってたら4万馬券。ま、私の勝負弱さはこんなもんですわ(^_^;それでも、初めての競馬場で4R中2R的中し、トータル2千円も負けなかったのだからよしとするか。飲み食いとレース観戦を繰り返していただけのような気もするが、ナイター競馬の雰囲気は実に気に入った。今度は、大井競馬場のレストランで一杯やりながらレースを見たいものだ。
  
22鞍目  万券炸裂!炎の宝塚記念(15.6.29)

  基本的に私が競馬場に行こうと思う動機は、熊ちゃんの応援である。逆に、人混みは好きな方ではないので、できれば込みそうな日は避けたい。だからGTの開催場なんて、混雑を覚悟で行こうと思う強い何かがないと行く気になれない。そのGTで熊ちゃんに出番があるとか、誰かネット仲間に会えるとか言うのなら十分その動機になるのだが、今回はどちらでもない。前年の年度代表馬に、その年のダービー馬、GT6勝馬に、その他GT馬3頭。有馬記念にも匹敵するメンバーがそろうレースが、地元で開催されるのだ。レースとして、純粋に見に行きたくなった。

  7時40分頃家を出ると、9時頃西宮北口駅に着く。特急電車から吐き出された乗客は、今津線の乗り場へゾロゾロと向かっていった。それだけでも、この日の人出の多さが推測できる。1R開始前に阪神競馬場に行くことは少なかったが、今まで行った中で一番の混雑なのは間違いない。9時15分頃競馬場に到着。回数券は使わずに記念入場券を買って入場した。早く来たものの、熊ちゃんの最初の出番は3R。しばらくはすることがないので、早々にアメニティホールで休憩だ。かなりの人出だが、ここはまだ閑散としていた。しばらく本を読んで、3Rのパドックが始まる頃に私も始動。まずは熊ちゃんの顔を拝もう。いつも思うのだが、阪神競馬場のパドックは、一番前へ行っても馬への距離は遠いし、しかも内ラチがちょうど目の高さにあって写真が撮りにくい。もっとマシなカメラだったら、もう少し離れてもズームで大きく写せるのだが・・・。3Rのプリムローズパスは全然人気なし。人気のとおりレースでもさっぱり走らず(^_^;

  4Rはパスし、5Rのパドックに馬が現れるのを待った。このレースは2歳新馬戦で、熊ちゃんは橋本厩舎のジェイドロバリー産駒の牝馬・イスズサクラで参戦だ。ひょっとしたら知り合いの桜井助手が来てないかな、と思って早めに行ったのだが、馬を引いている人は内側にいるので確認しづらかった。ヒゲは生やしていてもちょっと身長が高いようで、桜井さんではなかったみたいだ。パドックに出る前から、やたらといななく馬とか、出てきて早々尻もちつきかける馬とか、これからデビューの若駒たちは、一筋縄では行かない。イスズサクラは、うまく走ってくれば勝つこともできそうな実力を持っているとか。それに期待して、馬券はイスズサクラから馬単5点と相手6頭の3連複軸1頭流しとした。レースでは、当然イスズサクラだけに目が行くが、位置取りはかなり後ろ。届くのかな・・と思ったら、直線でグイグイ伸びる。気がつけば私の目の前で先頭に立ち、そのまま押し切った。やった!熊ちゃん新馬勝ち!去年は2歳戦で全然勝てなかったから、早々の新馬勝ちは喜ばしいことだ。しかし馬券となると、相手が悪すぎた。2着・11番人気に3着・10番人気。8番人気の熊ちゃんよりさらに人気薄が来て3連複は10万馬券。3連複はともかく、馬単は残念だ。2着は小林常浩さんのご子息、慎一郎騎手だったのに・・。小林さん、ごめんなさい。息子さんを信用できませんでした。;その代償が、4万馬券取りはぐれ(-_-;こりゃあ、今日も手ぶらで帰るしかないのか?

  まあ、それでも熊ちゃんの勝利が嬉しいのは変わりなく、気を取り直してウイナーズサークルへ。記念撮影には馬主さんなのだろうか、小さな子どもを抱いた人が混じっていて微笑ましい雰囲気だった。熊ちゃんの勝利を祝って、まずは生ビールを一杯。暑いから本当にうまい。ターフィーショップの前では、宝塚記念のストラップを500円で売っていた。くじ付きで、折りたたみ自転車とかが当たるらしい。同様の缶バッジを中京競馬場でも2つ買ったが、「外れ」に相当するクリアーファイルをもらっただけだった。HPの賞品用にちょうどいいので2個買ったら、1つは「外れ」の缶バッジだったが、もう1つはマグカップが当たった。缶バッジも、サイレンススズカのがひとつだけ残っていて、何か得した気分(^_^;後でもう1個買ったら、またマグカップが当たってしまった。こんなところで運を使ってしまってもいいのか?6Rはテイエムデンコウで熊ちゃんが出るのだが、何となく面倒になってきたので、馬券も見るのもパス。パドックに行って7Rのスリーライアンを見に行った。レースではブービー人気ながら健闘はしたが、10着ではなぁ・・。

  混雑が激しくなる前に、宝塚記念の馬券を買っておきたい。私の本命はツルマルボーイ。陣営はやや弱気のようだが、心配された馬場は、朝からの強い日差しで急速に回復し、彼が力を発揮するには好都合だ。色々迷っていて、最初はGT馬6頭の3連複ボックスの投票カードを作ったが、これはやめにして、ツルマルボーイから手広く流すことにした。馬連で、相手にGT馬6頭、GT2着馬3頭、それとダイタクバーとラムも合わせて10頭。ここまで流したら総流しでもよさそうなものだが、それ以外はいらん!と妙な自信があった。ヒモ10頭と言う時点で、すでに自信があるとは言えないのだが(^_^;いざ馬券を買おうと機械に通すと、なぜかやめたはずのボックス馬券が出てきた。ポケットに入れて、混ぜたまま出してしまったようだ。まあ、ツルマルからの流しの他にもいくらか買い足すつもりだったので、間違って買ったこの馬券を買い足し分と言うことにしておいた。やっぱり何か調子悪いな・・・。9Rのスタイルザモナーク、ブービー人気のしんがり負け。熊ちゃんに関しては、これで楽しみはなくなった。まあ、新馬戦勝ってくれたからこちらの方はこれで十分か。馬券はスカだらけの4連敗。今月は、中央では1つも当たってない。最後の望みは宝塚記念のみ。かなり疲れてきたので、アメニティーホールで本を読みながらしばし休憩。子どもが「あっ!プーさんの本がある!」とはしゃいでいたけど、ぼくたち、それは「くまのプーさん」やなくて、「プーサン」と言う競馬の本なんやで(^_^;

  宝塚記念の出走20分前にコースに向かった。やはり、すごい人だ。人ごみの中を掻き分けて、ゴール100mほど手前の地点で出走の時刻を待った。ターフビジョンにファンファーレを演奏する楽団の姿が映ると、場内は歓声と手拍子に包まれる。演奏のテンポが遅いので、手拍子は一瞬戸惑ったようにリズムを狂わせ、やがて何事もなかったかのように、演奏のテンポに合わせて鳴り続いた。そしてゲートは開く。マイソールサウンドが馬群を引っ張り、バランスオブゲーム、アサカディフィート等、外した馬が先頭集団を作っていた。でも私の関心は、もはやツルマルボーイの位置取り以外にない。向こう正面を後ろから2頭目で追走している。そこから届くのか?勝負どころで前に壁ができないだろうか?追い込み馬を軸にするのは、本当に心配のタネが尽きない(^_^;4コーナーを回っても、ツルマルボーイは後方にいる。しかし、そこから目の覚めるような末脚が炸裂!外から馬群をどんどん蹴散らし、その勢いはゴールまで衰えることはなかった。そのまま突き抜けて行くかとも思ったが、前にもう1頭残してゴールイン!まず軸は大当たりだ。私の目も耳も、全てはツルマルボーイに注がれていたので、勝った馬が何だったのか、ゴールの瞬間は分からなかった。しかし、間もなく映し出された芦毛の馬は、ゼッケン10番を付けていた。ヒシミラクルだ!私は笑いをかみ殺して、小さくガッツポーズをした。

  レースが確定し、払戻金が発表された。馬連14,080円!見事万馬券だ。GTでは99年の天皇賞(秋)以来の万馬券だ。しかも、500円買っていたので大きい。あとひとひねりが足りずに数々の万馬券を逃してきたが、やっと、やっと私の手の中に収まってくれた(^_^;馬連だから、馬券的には2着でもOKなのだが、自分の◎だし、欲を言えば勝ってほしかった。でも、あの末脚はシビれた。ありがとう、ツルマルボーイ。ありがとう、横山典。そして、おめでとう、ヒシミラクル&角田。思えば、私の初万馬券が、角田がノースフライトで勝った安田記念だった。9年の時を経て、また角田の優勝で万馬券を取れるとは、感慨だった。恒例の儀式で、馬券をコピーしてもらい、払戻機で換金した。諭吉様が7人グループで私の財布にやってきた。投資分を差し引いても5人は残る。競馬場でこんなに儲けて帰るのは5年ぶりのことだ。残念なのは、この喜びを分かち合える仲間が、その場にはいなかったことだが、熊ちゃんの新馬勝ちは見られたし、同期の横山典を軸にしたら万馬券が当たるし、最高のGT観戦となった。ひとりで挙げた、ビールの祝杯がまたうまい。こんな幸せな日が、次はいつ来るのだろうか。喜びつつも、その後の反動が怖くなる、今の阪神ファンにも似た心境に包まれるみっきぃであった(^_^;

  勝ったのがヒシミラクルと分かった瞬間、真っ先に頭に浮かんだのは、土曜日にヒシミラクルの単勝を1200万円買った人のことだった。まさか、ほんまに来るとは・・・。競馬と縁のなさそうな職場の女性も話題にしていたほどだ。一時は1番人気になっていたが、最終的には16.3倍。しめて約2億円。外れていたらタダのアホで終わっていたが、当たったので伝説の人となってしまった。お金はやっぱり、ある人のところに集まるんですねぇ(^_^;まあ、私もこの万馬券のおかげで、前半戦の回収率が95%にまで回復し、黒字まであとひと息。後半も頑張って、年間100%超えを達成できるよう頑張りたい。

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