69鞍目  30代から40代、新潟から園田へ(2005.7.31、8.3)

  中山、東京、大井・・今年は熊ちゃんを追いかけて、結構遠征している。それだけ熊ちゃんが有力馬で出張しているということなのだが、これだけ頻繁に出かけられたのは、ひとえにタイミングの問題だろう。関東となると、例えば午前中に用事を済ませてからとか、レースが終ってから夜の用事をこなしに行く・・と言うわけには行かない。丸1日スケジュールが空かないことには実現できない。その辺がうまく回ったから中山グランドジャンプ、ユニコーンステークス、ジャパンダートダービーと応援に行くことができた。ただ、大井まで行ったことで、さすがに小倉には行けないだろうと思った。家庭的な問題もあるので(^_^;だから、熊ちゃんを現地で見られるのは開催が仁川に戻るのを待つしかないと思っていた。

  そんな中、熊ちゃんが新潟の重賞・関屋記念に出走するケイアイガードに乗ることになった。さすがに新潟では金もかかるし簡単には行けないと思っていたが、歯車が変な方向へ噛み合ってきた。パチンコで3連勝し、新潟への往復交通費程度の儲けが発生したのだ。まあ、たま〜にパチンコで大勝ちし、「これで○○競馬場に行けるな!」と思ったことは何度かあるが、たいていはそれを実行に移す前に消えてなくなるものだ(^_^;しかし、今回はそれを週末まで死守し、使う前に切符に換えることができた。もっとも、それは帰りの飛行機が取れたからと言う面もある。関屋記念が終ってから乗れるのはわずか2便。それも残席わずか。最初は19時発のJAL便を押えていたが、前日になって17時50分のANA便にも空席を見つけた。JALの方がゆっくりできるのは間違いないのだが、ANAの方が少しでもマイルが上乗せできるので、こちらに変更した。時期が時期だけに、格安の航空券などなく、金券屋で株主優待券を入手して少しでも安く上げたが、それでもほぼ東京まで新幹線で往復できるほどの金額だ。競争相手の少ない区間の航空運賃は本当に高い。

  行きはと言うと、大井のときとは逆パターンで急行「きたぐに」で現地入りだ。「銀河」と違って自由席もあるのだが、軟弱にも寝台を選択。それでも飛行機の「早割1」より安い。大阪で飲み会があってその流れで「きたぐに」に乗ったのだが、車内ではちょっとした事件があった。女性の声で「えっ、着いた?」と聞こえた直後にガタンと列車が出る音が。そしてデッキから女性の嘆く声。降り損ないましたな(^_^;時間は4時20分ぐらい。後で調べると高岡駅での出来事だったようだ。大阪から5時間足らずなのに自由席やグリーン車じゃなくて寝台を使うとは、金持ちだなぁ(^_^;その後の女性の運命はもちろん知る由もない。私はそのまま終点の新潟まで乗るから何の心配もない。途中の直江津では「ケイアイガード完璧」の見出しに釣られてデイリースポーツを買った。しかし、よく考えたら変だ。デイリーって、たとえ東京でも1面は阪神タイガースのはず。よく見ると「デイリー競馬」となっていて、新潟と小倉は全レースの馬柱表があった。紙面の大半が競馬で、真ん中にちょっとだけ新潟では便利な新聞売ってるな〜と感心した。新潟駅に着くと売ってるそのまま南口のバス乗り場から競馬場へと向う。

  日本海側は雨の予報もあったが、真夏の太陽が照りつける天気となった。雨は困るが、真夏のカンカン照りと言うのも辛いものがある。今回は、ギリギリまで不確定な部分もあったので、掲示板等で「行く」とは断言しなかったから、知り合いと会うこともないだろう。でも、念のためと思ってゴール板付近をウロつくと・・見覚えのあるハンドタオルを発見した。KANKANさん、今週も遠征か〜(^_^;パドックに行ってみると、あっさり見つかって声をかけた。関西は私の地元だし、関東なら「行きます」と告知してから出かけるので、打ち合わせなしでも競馬場で合流できるのは普通のこと。でもさすがに、新潟で予告なしだったので驚かれた様子だった。この日の熊ちゃんの出番は5鞍。最初は6Rなので、それまでも適当に馬券を買うことにした。1Rは見送って、2Rから勝負開始。お世話になっている小林常浩氏のご子息・小林慎一郎騎手が登場するので、人気はないけどヒミノクリミナルの入った買い目も含めて例によって3連複勝負。8頭立てで4頭ボックス組んで、絡んだのは1番人気で2着の1頭と、早々にデタラメな馬券を買ってしまった(^_^;

  3Rは馬券パス。スタンド前のシートに座っていると、容赦なく太陽が照りつけてくる。このまま日射病にでもなって倒れたらシャレにならないので、急遽テント下の特設売店で「一直線」のキャップを買って即着用。現金支出はできるだけ抑えたかったが、体のことにはかえられない(^_^;密かに熊ちゃんの出番を期待した4Rの障害未勝利。障害ファンとしては、熊ちゃん抜きでも売り上げに協力しないといけないだろう。人気は横山義行騎手のタイキサファリが抜けており、そのとおりに勝利。障害でイマイチ調子の出ない熊ちゃんを大きく離して障害リーディングの座を固めていた。2着が2番人気でそこまではいいが、3着が抜け目でやっぱり外れ。こりゃ、今回も哀愁モードかな・・。5Rは新馬戦。ステイゴールド産駒やサンプレイス産駒と、熊ちゃんゆかりの種牡馬もいるが、人気は全然なし。さすがに買えなかった。クロフネ産駒のオジャッタモンセは、メロンパンの仔。4頭の兄姉はみんな勝ち上がっている。人気は上位でも、これは買っておきたい。その他適当に5頭ボックスにしたが、勝ったのは馬券対象外だった、アグネスタキオン産駒ショウナンタキオン。1・2番人気が2・3着で3連複2,450円はちょっと惜しかったなぁ・・。

  6Rで、いよいよ熊ちゃん登場。関東馬のプレシャスウィークに騎乗だ。5番人気とそこそこの人気。逃げ切りの福永・ナスノフィオナ、2着に後方から豪快に追い込んできた安勝・トーセンディヴァインと人気どおりの決着。3着に人気薄が突っ込んで、3連複は万馬券だ。この3着馬を買ってたら値打ちあったんだけど、ボックスに入れた5頭のうち、3番目の着順が9着のプレシャスウィークではどうにもならない。7、8Rは熊ちゃんが出ないので馬券はひと休み。別に、熊ちゃん関係なしに買ってもいいのだが、私にとってはこれが買うレースの絞り込みになっているのだから仕方がない。空いた時間でちょっと場内を散歩する。パドックの奥にある噴水ではご多分にもれず子どもたちが水遊びをしていた。最初からそのつもりで水着を着ていたり、スッポンポンで遊んでいたり・・暑い日に水場があれば子どもが集まる光景は、どこの競馬場でも同じのようだ(^_^;夏休みだし、競馬関係なしで公園に遊びに来る感覚で来場する親も結構いるのだろう。暑い中でもまったりと時間は過ぎ、9Rからは熊ちゃんが4R連続で登場する。

  まずは9Rの閃光特別。直線千mのレースだ。1番人気は二刀流・田中剛騎手のゴールドサンセットだ。今年は障害よりも平地で調子がいいようだが、平地の特別で1番人気とは、何か変な感じだ(^_^;しかし、軸にしたのは3番人気・酒井学騎手のマチカネマスラオだ。普通、酒井騎手を軸にする馬券なんて考えられないけど、有利な大外枠は魅力。ヒモも外枠中心に買ってみた。直千のレースをナマで見るのは2回目だが、やはり展開が分かりにくい。それでも他のレースではまず使わない外ラチ沿いを楽に進める外枠組がやはり有利にレースを運び、今年JRAに復帰した西田騎手が関西馬のプリティメイズで勝利した。2着がゴールドサンセットで、3着にきっちりマチカネマスラオ!期待に応えてくれてありがとう、酒井君。配当も意外とついて3,580円だった。これで、馬券的には堂々の哀愁モード脱出だ(^_^;ちなみに、熊ちゃんのオルビタルサウンドは13番人気の15着だった。

  10R塩沢特別のジョーアルデバランは4ヶ月半の休養明け。1年前の3着を最後に馬券に絡んでいない。10番人気の評価は妥当なところだろう。人気を集めていたのがトラストジュゲムで、デビュー以来全走1番人気で3着以内だ。故障がなければ園田や府中でドンクールと戦っていたかも知れない。鞍上はカッチーこと田中勝春騎手で、この人気被りがかえって不安だったりする(^_^;だから軸は2番人気のハウンドコップにすえて3連複5頭流し。当然、ジョーアルデバランも馬券の対象だ。ハウンドコップと牧原騎手が乗るコンサートピッチの2頭が馬群を引っ張る陣列で、トラストジュゲムは中団に控えていた。ハンデ戦らしく最後の直線でも混沌とした順位争いの中、ハウンドコップが1馬身4分の1抜け出して勝ったが、2着以下5着まではクビ差ずつの接戦。2着は人気のトラストジュゲムだったが、3着には終始馬群の前の方にいたジョーアルデバランが突っ込んできて3連複大的中!馬連がたった290円だったのであまり期待していなかったが、3連複は6,180円もついてくれた。熊ちゃんありがとう!今年初めて、熊ちゃん絡みで会心の馬券が取れたような気がする。

  こうなったら、私の12年の競馬人生の中でかつてなかった「特別戦3連勝」を何とかしたい。関屋記念でケイアイガードが勝てば、その夢にグッと近づいてくれる。馬券はもちろんケイアイガードからで、馬連で心中する。やっぱり、自分がほれた騎手が勝てるかも、と言うレースで、その騎手がコケても馬券で儲かると言う買い方はできない。これがファンの意地と言うものだ。(間違いなく、馬券的には危険な意地だが(^_^;)その意地に応えてくれ!と見守ったレース。しんがり人気のマイティスピードがハナを切る。先行からの差しが得意のケイアイガードは中団後方と言う位置取りで、ちょっとスタートがよくないような気がする。しかし、新潟の長い直線で巻き返してくれる。そう信じたかった。でも、手応えは悪く、前々走のような力強い伸びがなかった。スイスイとゴールに向うのは皐月賞馬ダイワメジャー。このまま優勝か・・と思ったところに、ほとんど最後方から1頭飛んで来た。直線だけで十何頭もなぎ倒す破壊力。私はこの馬の最後の勝利を見ていた。03年の金杯でしびれるような末脚を見せてくれたサイドワインダーが一気に差し切り、2年半ぶりの勝利を挙げた。あの末脚を発揮されては、ケイアイガードが完璧な走りをしても敵わなかっただろう。ロクに名前も呼ばれずの9着じゃあ、負け惜しみも言えないけどね(^_^;

  熊ちゃんが重賞の表彰台に立つところを見たい。その望みは叶えられなかった。こうなったら、混雑を避けてさっさと帰るべし。競馬場の外へ出るまでの渋滞に巻き込まれて飛行機に乗り遅れてはたまらない。あいさつもそこそこにKANKANさんと別れ、帰宅の途に就いた。関屋記念は残念だったが、馬券ではほぼトントンの収支で、何より熊ちゃんに絡めて6千円超の馬券を取れたのが嬉しい。おかげで土産にテントで販売していた「越乃寒梅」の4合瓶を買うことができた。新潟競馬場の辛いところは、交通の不便さだ。しかも、バスのロータリーと一般車の駐車場の出口とが同じなので、バスがなかなか道路に出られない。4年前にアイビスサマーダッシュのときは、豊栄駅に出るのに1時間ぐらいかかったように思う。今回はそのときほど客は多くないし、はくぼレースもあるから事情は違うが、無用にゆっくりするのは危ない。幸い、乗る予定の16時1分発のバスはほぼ定刻で発車した。これは新潟駅に行くのではなく、各停で市役所方面に行く一般路線バスだ。本数が少ないのが辛いが、これに乗ると空港の近くまで一本で行けるのだ。その名もズバリ「空港入口」で降りると、新潟空港のターミナルビルまではゆっくり歩いても10分とかからない。便利な隠れたアクセス方法だ。

  空港に着くと、出発までは1時間以上あったので、ラウンジで休憩することにした。伊丹のようにインターネットが使えたら嬉しいのだが、残念ながらそれはなし。あれば業務日誌を仕上げられたのに。ただ、前夜風呂に入れなかっただけにシャワーがあったのは大助かりで、サッパリして飛行機に乗ることができた。夕食用に弁当を買って機内に乗り込み、機内誌を読んで出発を待っていたのだが、ふと顔を上げると・・ゲゲゲッ!熊ちゃんが乗ってきたぞ!確か、最終レースにも乗っていたはずだが、考えてみれば渋滞なしで競馬場から空港まで車で直行すれば20分もかかならい。17時に競馬場を出ても、17時50分発の便には余裕で間に合うのだ。早い便に変更してバタバタしたのをちょっと後悔していたが、変更してよかった〜(^_^;もっとも、このシチュエーションで声をかけられるほどの度胸を持ち合わせてはおらず、ただ、同じ飛行機にいたと言う偶然を楽しんでいただけだ。様子見がてらに、わざと後方のトイレに行くと、熊ちゃんは機内誌を読んでいた。油性マジックでもあれば、買ったばかりの帽子にサインでももらえばよかったかな・・。

  伊丹空港に到着し、熊ちゃんが出て来るのを待ってみた。他に騎手はいない様子だ。声をかける訳でもなく、応援する騎手の後ろを密かに歩くファン1匹。ストーカーか、わしは(^_^;手荷物受渡場は通過して、私はそのままバス乗り場に向ったが、熊ちゃんは電話をかけながら左の方に曲がってターミナルビルの中を移動していた。翌日は休みなんだから、飛行機で慌てて戻って来る必要はないはずで、勝った福永くんなんて、新潟で泊まって祝勝会かも知れない(^_^;ひょっとして、誰かいい人が待ってるのかな〜♪思わぬ形でプライベートの熊ちゃんの姿を垣間見ることができてラッキーだった。大阪方面のバスに乗り、PADOCKに立ち寄って一杯。買ってきた越乃寒梅を少しだけ飲ませてもらって、残りは置いて帰った。翌日は月曜日で、普通に仕事。そしてその次の日、私は40歳になる。思わぬ形で新潟を舞台とした「30代最後の競馬観戦」では、一番の願いは叶えられなかったが、馬券はまずまず、ネタ的にも結構面白いことがあって、全体では上出来だったように思う。40代になった私の競馬人生はどうなるのか?早々に、あっと驚く素晴らしいことが起きてくれたらいいのだが(^_^;

  で、40代最初の競馬観戦も突然訪れた。1本分ほどは書けないので、新潟の続きで簡単にレポートさせていただく。40歳の誕生日の翌日の8月3日は午後から休暇を取って園田に向った。JRA交流戦が2レースあって、両方に熊ちゃんが乗ることになった。以前から、こう言う日に園田に行ってみたいと思っていたのだが、それが実現したのだ。競馬場に行く前に、阪神尼崎駅から徒歩圏内の尼崎築地郵便局に立ち寄り、バス1本で競馬場に向った。交流戦は8R、10Rに組まれており、7Rの出走時間には間に合った。平日に行くのは久しぶりだったが、やっぱりすいている。レース後パドックにいると、ちっちさんを発見。考えていることは同じみたい(^_^;交流戦1発目はJRA未勝利クラスの三室山特別だ。園田の交流戦は、未勝利クラスが「○○山特別」、500万クラスが「○○川特別」とつけられており、たまにセットで組まれることがある。三室山特別は11頭中JRA勢が6頭。1番人気は元園田所属の赤木騎手のグランドプリンスで、熊ちゃんのスリーカンパニーは3番人気に支持された。馬券は中央4頭と兵庫1頭で買ってみたが、他馬を大きく引き離して勝ったのは地元のモエレシャーロック。2着も地元のタッカースイートで、思わぬ地元ワンツーに終ってしまった。スリーカンパニーは2〜4着グループからさらに離れた5着。進上金4,200円也。交通費にはなったかな(^_^;

  次のレースまでの間に、明石屋のたこ天を食べる。ついでにビールも。仕事休んで昼間に競馬しながらビールを飲む。すっかり不良サラリーマンですな(^_^;高田屋嘉兵衛公園特別をはさんで、メインレースは由良川特別だ。8頭立てでJRA6頭だから、何だか兵庫の馬も混じっている中央のレースみたいだ(^_^;しかも、中央6頭中3頭が森厩舎。その中の1頭が熊ちゃんが乗るディバイドバイゼロで、ダービースタリオンを開発した薗部オーナーの持ち馬だ。他の2頭が2人引きなのに、この馬だけは担当がひとりだけ。近走の成績からあまり期待されていないのか、最終的には2頭の地元を下回り、ケツ人気の評価しかもらえなかった。まあ、私もさすがに軸では馬券買えなかったけどね(^_^;スタートすると、福永騎手騎乗のビジョンシーカーが逃げたままレースを引っ張る。普段は福永の馬券はよく買うのに、このレースは買ってないんだけど・・。そして、そのビジョンシーカーにぴったりついているのがディバイドバイゼロ。そのままの態勢で短い直線に差し掛かった。他の馬よりは少し前で2頭が叩き合う。行け!このまま行けばどっちみち馬券は外れ。ならばせめて、熊ちゃんが勝ってくれ!ささやかな願いは競馬の神様に届いたか、アタマ差しのいで熊ちゃん優勝!

  まさか勝っちゃうとは・・。これで、メインレースに限れば、去年のオーミロビンソン、今年のドンクールに続いて園田ナマ熊3戦3連勝!今回がしんがり人気だっただけに神がかっている(^_^;ちっちさんは1,980円の単勝をはじめ馬券で稼いで大喜び。私は慌てて売店に色紙を買いに行き、ふたりで楽しみに表彰式を待った。ところが、7Rの審議の影響で時間が押していたせいか、サインどころかインタビューもなしで熊ちゃんは走り去ってしまった。これには集まったファンは目が点。サインはともかく、インタビューはしてほしかったよな〜。それでも、熊ちゃんが勝つところを現場で見られるのは嬉しいことだ。40代最初の競馬観戦は、そう言う点でまずまずのスタートと言える。馬券の結果にさえ目をつぶればね(^_^;

70鞍目  北海道のクマは弱かった(2005.9.2〜3)

  北海道は、私の大好きな地である。本州では見られない広大な風景に魅せられ、学生時代は何度も長期滞在している。就職してからも1週間程度の休みを取って年に1度は訪問していた。しかし、結婚してからは足が遠のいてしまい、地下鉄の延長に伴って札幌周辺に足を向けたぐらいに止まっている。また、競馬に関しても国内最大の馬産地として重要な地である。もし、私が学生時代に競馬に興味を持っていたら、北海道とのかかわりは大きく変わっていたかも知れないが、皮肉にも、本格的に競馬にハマッてから北海道と縁遠くなっているのが現状だ。そんな流れの中、熊ちゃんの現時点での最有力お手馬・ドンクールが9月3日に札幌競馬場で行われるエルムステークスに出走する可能性があった。

  あくまでも「可能性」であり、確定ではない。さらに言えば、騎手が熊ちゃんである保証もない。それでも札幌競馬場に行ってみようと考えたのは、飛行機の「バースデー割引」の存在だった。私の誕生日は繁忙期の真っ最中なので、その分、対象期間が後ろにズレて9月上旬まで利用できたのだ。これが使えるなら、たとえ短時間の滞在になってもいいから、現地で熊ちゃんの応援ができる方に賭けて予定を入れてみてもいいか。万が一空振りでも、それはそれでネタになるし(^_^;できれば札幌で1泊ぐらいできる行程にしたかったが、行きの飛行機が具合のいい時間帯で取れず、結局、前日に「愛・地球博」を見学し、「ムーンライトながら」で東京に向って「つくばエクスプレス」に乗った流れで羽田から千歳に飛び、17時50分発の関空行で帰ることになった。北海道滞在時間は7時間35分。まさしく「弾丸ツアー」だが、この手の旅は私の得意技だ(^_^;

  やがてドンクールのエルムステークス参戦が決定し、鞍上も熊ちゃんに決まった。やった!札幌で熊ちゃんを応援できるぞ!一か八かの札幌行は、結果的に報われる形になった。9月2日は始発電車で出発し、鈍行を乗り継いで名古屋へ。午前中は名古屋市内の局回りに当て、昼過ぎには隣の長久手町内を歩いていた。14時40分頃万博会場に到着したものの、まあ、人の多いこと。何をするにも行列に耐えなければならない状況に音を上げ、19時前には名古屋市内に向って行った。夕食、風呂とこなし、21時半頃、栄の「K−BARうまなり」を訪ねた。「PADOCK」同様、競馬好きのオーナーが経営する競馬ファンのための飲み屋だ。初めてのバーにひとりで入るのは根性がいったが、まあ、ここまで来て帰るのはアホだ(^_^;意を決して店に入った。

  「PADOCK」より広めの店内に入り、カウンターの隅っこに座った。先客が4人いて、うち男性2人が常連さんと言った感じだった。あまりこちらから先客に話しかけたりはできないので、ときおりマスターの質問に答えながら時間を過ごした。そのうち、翌日何をするのか聞かれたところで「つくばエクスプレス」に乗ることを話すと、

「えっ、ひょっとして鉄ちゃんですか」

  と、常連らしい客のひとりに話しかけられた。何でも、「うまなり」さんの常連には鉄道好きも少なからずいて、「うまなり鉄道部」なるものも存在するらしい(^_^;こういう展開になれば話が早い。久しく他人に渡していない硬券名刺を出すと、想像以上にウケた。さすがに、鉄分が濃い人でも硬券型名刺まで作る人は珍しいようだ。思わぬ形で話題が広がり、おかげで競馬に、鉄道にと楽しい時間を過ごすことができた。場所が名古屋だからあまり頻繁には行けないと思うが、今回のように「ムーンライトながら」で上京することがあればお邪魔させてもらおうと思う。

  翌朝、無事に「つくばエクスプレス」に乗って、羽田から空路千歳へ向う。日航だったのでちょっと心配だったが、遅れることなく千歳空港に到着した。快速「エアポート」で札幌へ向う間、6年ぶりの北海道の車窓を楽しんだ。前回私が北海道に行ったのは、99年4月のことで、このときは地下鉄の延伸区間に乗るのが主目的だったが、2泊して道営の門別競馬場にも足を伸ばしている。札幌駅で乗り換えて、1駅先の桑園が競馬場の最寄駅だ。すぐに無料バスに乗って競馬場に向った。私が初めて札幌競馬場に来たのは11年前の夏だ。しかも、列車の時間待ちがてらに行ったので、滞在30分、見たレースはひとつだけ(^_^;中央10場の中で一番間隔があいて、なおかつ滞在時間が最短なのが札幌競馬場だったのだ。

  12時半頃競馬場に到着。重賞がある日と言うのに、300円の指定席をまだ売っていた。ずいぶんとのんびりした感じだ。スタンドも古く、何となく地方競馬の雰囲気が漂っていた。ちょうど4Rの新馬戦がスタートした直後で、6頭立ての寂しいレースを制したのは1番人気だったトウカイテイオー産駒のマイネルパシリコスだった。朝食が早かったので、千歳に着いた時点で腹が減っていた。食べ物については、中京以上に地方競馬テーストが強く、もつ煮をごはんにぶっかけた「ホルモンライス」を昼食に選んだ。食べていると5Rが出走になったが、道営のアヤパンが走っていた。皆さんご存知のとおり「アヤパン」とは武幸四郎騎手と交際の噂があるフジテレビの高島彩アナウンサーの愛称だ。気づいてたら、単勝馬券買ってたのに。周囲から「幸四郎が乗ってたら面白いのに」みたいな声が聞かれた。考えていることはみんな一緒か(^_^;

  6Rから熊ちゃんが4戦連続で登場する。パドックに行ってみると、横断幕が少なくてちょっと気が抜けたような感じだ。武豊関係らしいのが3枚あったが、それに負けずに関東の津村騎手のが3枚並んでいた。多分、地元のファンなのだろう。そして、我らが熊ちゃんには、大井でも出ていた「俺にまかせろ!熊沢重文」の横断幕が。どちらのファンの方か存じませんが、本当にご苦労様です(^_^;このレースで騎乗のデアレガロは13頭立て8番人気。さすがに軸にはし辛く、横典のリスティアダーリンを中心に買ってみた。その馬がキッチリ買ったのだが、2〜4着はハナ差の大混戦。2着は買ってたけど、3着がダメで外れ。まあ、4着は3番人気だから、当たってても取りガミだったとは思うが(^_^;3着は道営の坂下騎手で6番人気だった。関西にいるとなじみはないが、どこの競馬場でも中央の馬に乗る地方の騎手は侮れない。

  7Rまでの間にちょっと一杯。正面入口から入ってすぐのところに屋台村があって、そこの食べ物がそそられる者ばかり。殻を皿にしてホタテを焼いてたり、コロッケやらジンギスカンやら。ビールは迷わず北海道でしか飲めない「サッポロクラシック」。つまみはつぶ貝の串焼きにした。朝から1日いたら、それこそ、この屋台村で飲み食い三昧だったかも知れないが、ビール+つまみで最低でも600円はかかるから、心行くまで飲み食いしたら、軽く3〜4千円になりそうだ。北海道の味覚を味わうと次はレースだ。熊ちゃんはアサクサソネットでまた8番人気。馬券は素直に武豊を軸にし、10馬身差の圧勝。でも、2・3着はともに人気薄で3連複は9千円近くもついた。もちろん、買ってないけど。加えて、アサクサソネット最下位。せめて、馬券か熊ちゃんかどちらかで喜ばせてほしいんだけど・・(-_-;

  8Rはセルリアンアヴァンに騎乗。13頭立てでブービー人気かぁ・・。それでも買ってなくて3着とかに来られると悔しいから、ついつい買い目に入れてしまう。こんな買い方ばかりしてるから儲からないってことは自覚してるともりなんだけどね(^_^;このレースはコスモバルクで全国区になった五十嵐冬樹騎手を軸に買っていた。逃げていたショウナンターボは3コーナーで早々に捕まって果ててしまった。替わって藤田のブローザウインドが先頭に立ち、それに並びかけるようにセルリアンアヴァンも前に食らい着いた。これは粘るのか?淡いながらも期待を抱かせるような手応えに見えた。しかし、直線では後続に飲まれて7着に終った。このレースも1着は明らかに抜けていて2〜4着争いが際どかった。何とか馬券は当たったものの、430円では・・(-_-;一応、もう1杯ビール(380円)が飲めることだけ喜んでおこう。

  そしていよいよ、メインの9Rエルムステークスだ。ドンクールはプラス22キロって・・。う〜ん、札幌は涼しくて飼葉が美味しいからかな?ちょっとヤバいような気もしたが、これは全部成長分だと自分に言い聞かせることにした(^_^;周回が一旦止まって騎手が集合。前走出番があっても、重賞のときはきちんとパドックに戻って来てくれる。これも熊ちゃんなりのファンサービスなのだろう。ドンクールは5番人気。古馬との対決は初めてだし、デビュー5連勝の後は2戦勝ちから遠ざかっているから、まあ妥当なところか。馬券は、あまり気合を入れて熊チちゃんと心中するような買い方をするとロクなことがないので、半分は横典のハードクリスタルを軸にした馬連を買っておいた。パドックを離れるとき、地元の夫婦だろうか、こんな会話があった。

「今日は熊沢が来てるんだ」
「クマのファンは結構いるからね」

  ハイ、ここにいます(^_^;8Rの小銭馬券を換金し、その足で2杯目のサッポロクラシックを買って出走5分ほど前にゴール近くまで歩いて行った。それでも、腰掛ける場所が簡単に見つかるのは、嬉しいことだが寂しくもある。

  中央では通算8場目となる重賞のファンファーレを聴く。生演奏ではないが、改めて現地で聴いてみると、GI以外の平地重賞では、札幌・函館で使われるファンファーレが一番カッコいいように思った。正面スタンド前から出走の1700mダートの一戦。ドンクールはちょっと躓いたようなスタートになってしまったが、大きな出遅れではなく4〜5番手の位置で最初のゴール前を通過して行った。ワンダーハヤブサが逃げ、それを道営から参戦のシルバーサーベルとジンクライシスが追いかける。最初に失速したのはシルバーサーベルで、やがてハナを切っていたワンダーハヤブサも4コーナーでリードを失った。ドンクールは少しずつポジションを下げていて、直線では中団よりさらに後ろであえいでいた。そこから伸びろ!の願いも虚しく、最初にゴールを駆け抜けたのは去年の覇者・パーソナルラッシュだった。以下、ジンクライシス、カイトヒルウインドと1〜3着はハナ差・ハナ差の際どい勝負だった。1番人気だったハードクリスタルは5着で、ドンクールに至っては10着の完敗。太めだったせいもあるのだろうが、掲示板をも外した負け方は、ちょっとショックだった。

  7年前、内藤厩舎を離れてフリーになった熊ちゃんは初めての札幌で大暴れし、その年の札幌リーディングを獲得した。そのときの勢いを密かに期待していたが、この日は見ていなかった2Rがしんがり負けで、5鞍乗って7着が最高と言う寂しさだった。北海道の土産物に「熊出没注意」のフレーズがついたグッズがあるが、札幌競馬場に出没したクマは、注意する必要がないほど実に弱かった(^_^;まあ、こんなこともあるか。今回の札幌遠征については、熊ちゃんを現地で応援できたこと自体が大きな収穫だったのだから、これはこれで仕方がない。これで、中央で熊ちゃんを生応援していないのは福島と函館だが、この2場で熊ちゃんが出て来たと言う記憶はないし、これからも出番があるのだろうか?ここまで来たら、熊ちゃんの応援で中央10場を制覇したい気もするが、いざとなれば新幹線でも行ける福島ならともかく、函館は木曜日に出番が確定してから行く、と言う訳にも行かないからなぁ(^_^;この2場に関しては、熊ちゃんのお手馬に「ローカル重賞の帝王」が出現するのを祈る他ないかな?

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