ところで。。。 9
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日の目を見る日は来るのか? ウラ日記
2004/5/30 まさかの妊娠。
3月半ばに引っ越しをして、広くて快適なオール電化マンションに移り、ジム通いと読書、健康おたくな料理に明け暮れる毎日、不安定な私の体調もめきめきと絶好調を極め、しまいには肩凝りも随分減り、接骨院では「ホネの動きが柔軟になった」とお墨付きを貰う。こんなに健康なのも久しぶり、というか生まれてのかた今が一番健康なんじゃないか、と思うくらい。実際は左の卵巣は相変わらず5センチに腫れており、4月に入って2年ぶりに内膜症による(とはいえ究極的には原因不明の)激痛発作に襲われるが。その翌日、主治医の元に駆け込むと、「臓器の癒着によるものかなぁ」。結局はその時が来たらボルタレン(超・効く坐薬の鎮痛剤)で抑えるしかないのだ。考えてもしょうがない。5月に入り、通院をさぼっていると、5月15日土曜の朝、なんと、主治医から電話が。「今日行こうと思ってたんですよー(^_^;)」ウソじゃなく、ホントにその日行こうとしてたので。「じゃあいいや、来てから話す」え……なんだろ(^_^;)行ってみると「いやー、腫瘍マーカーが上がっててねぇ」「でもそれって激痛発作の翌日だから」「ボクもそうだと思うんだけど、念のためね。体調はどう?」「うーん、今月は発作もなく、そろそろ無事に生理も来るかなーちょと遅れてるかな?って感じ」……そう、この時すでに生理周期で数えて31日目に入っていたのだ。前月の発作はさておき、ここ数ヶ月は絶好調な私、生理もきちんきちんと28日で到来してたんだから、せっかく訪れた主治医のとこで、もっと疑ってかかるべきだった、あー、お互い。
その後、先生から電話もなく、あー、腫瘍マーカー、やっぱ2度目は治まってたんだなー、やれやれ、以上。……以上? 生理が来ないのがちょっと問題だけどな、遅れると重くなるし。まぁそんなこともあるか。5月の17日からの週は激しくジムに通う。派遣の仕事を貰った。24日から2週間、ただし25日の火曜はハラキリ仲間8人プラス1人が遊びに来ると前々から楽しみに計画していたので、お休みとさせてもらう。5月の17日からの週はここぞとばかりに激しくジムに通う(今思い返すとちょっと慌てる)。24日月曜日、久しぶりのフルタイム、8時間ひたすらデータ入力。疲れるのなんのって。ああしばらくジムに行けない、そのストレスも相まって。25日火曜、起きたら9時。慌てて掃除、グラスやお茶の支度をして、9人を迎えに行く。洗濯物は途中のまま。戻ると生協のおにいちゃんがオートロックの玄関の前で困り果てていた。ごめんなさい! ハラキリ仲間8人プラス1人と大いに飲み、食い、笑い、お喋りに興じること7時間ほど。いやー、めちゃめちゃ楽しかった、久々によく飲んだ! ……しかし、生理来ないな……まぁいいか。その日の晩、そぉっと引き出しの奥に妊娠判定チェッカーがあることを確認。しびれを切らしたのか、夫が、「ねぇ、ただの遅れじゃないんじゃないの?」「まさかあ、いまさら」「とりあえず明日来なかったらそれ使おうよ」
5月26日水曜日、派遣先まで自転車で行く。2日目なのでちょっとはほぐれてマイペース。しかし疲れる。帰宅すると真っ暗、食事の支度と洗濯、入浴で9時近くになる。眠い眠いと言いながら夕食。体力ついたつもりでも、仕事に出るにはもう耐えられないカラダなのか? すっかりナマケモノモード。今日は早く寝るよー、とボヤきながら。お約束の妊娠チェッカーを箱から出す。「あ! 使用期限切れてるぅ!!」夫と笑いあう。そうだ、私たちが結婚したのは4年前。新婚当初、買ってはみたものの、私はあれよあれよという間に『内膜症による卵巣嚢腫』と診断され、結婚から半年後に入院、切腹、退院したものの、1年経たずに内膜症が再発、悪化、スプレキュアというホルモン剤で生理を人工的に止める治療を受け、その3ヶ月後に激副作用に見舞われ慌てて中断、漢方に切り替える、という忙がしい(?)新妻だったので、妊娠チェッカーどころじゃなかったのだ。その後、腫れた卵巣を抱えながらだましだましの数年。卵巣は両方あるから更年期みたいなのは全くないんだけど、嚢腫を切除した方はたまにうずき、メスを入れてない方の卵巣は5センチの腫れが気まぐれに7センチに膨れあがり、主治医と私を慌てさせることたびたび。えーと、期限の切れたチェッカー、夫とじっくり説明書を読み、いざ実行。トイレで尿をかける、と、途端に片方の窓にくっきりブルーの線が出る、これは判定窓じゃなくて確認窓だよな? 夫に見せると、夫「もう出てるじゃん」私「だからそれは判定窓じゃないでしょ」夫「こっちが判定窓でしょ、さっき説明書き読まなかったの?」私「……ホントだ……」夫「これで可能性が上がったんじゃないの?」私「でも使用期限切れてるし」夫「ごくごく一般的に言って、使用期限の切れた薬剤が、『反応しない』ということはあっても、反応しないはずのものに『反応する』ということはまず、ありません」私「そうなんだ?」夫「認めたくないらしい」私「だって、まさか、ねぇ」夫「じゃあ、明日、もう一個買ってきたら? 期限切れてないやつで、もういっぺん出たら信頼性上がるでしょ」私「他の病気のこともあるって書いてあるし」夫「どっちにしても土曜日に先生んとこ行くんだな」私「閉経かもしんないし」夫「いくらなんでも早すぎるでしょっ!」往生際の悪い妻、本人よりちゃんと認識してる夫。
5月27日木曜日、派遣先に行く。着いた途端、お腹が痛くなる。昨日、妊娠してるかもしれないなんて深夜まで討議したせいか? はたまた生理が来るのか? しくしくしくと腹が痛む。さすがに知らんぷりばかり決めていられなくなる、反省、もしかしたらほんとに私はニンシンしてるのかもしれない。……遅いってか? お昼には痛みは治まり、お弁当もちゃんとおいしくいただく。気持ち悪くなんかないしなー、早いとツワリってもう来るんでしょ? やっぱチガウのか? ところが帰宅後、またお腹が痛くなる。分かった……自転車だ、20分、歩道や段差をガタガタ走るのがよくないのか? そんなわけで翌日はそろそろと自転車をこぐ、段差は尻を浮かす、と多少ニンプの認識に目覚める、あ、まだチガウかもしんないけど。
5月29日土曜日、いよいよ主治医の元へ。メンドクサイから顔見たら開口一番喋っちゃおう、と決めていく。「こんにちわー」いつになく緊張。「実はですね、あれから生理が来なくてですね」主治医がムム?という顔で私を見る。「チェッカー使ったら陽性って出ました」一気に言った。「ニンシンした?!」患者にそう訊く産婦人科医も珍しいのではないか? その後の主治医の慌てぶりは思い出すだけでも可笑しい。看護婦さんのほうが落ち着いてた。ともかく一生懸命3人で、前回の生理を記録し、ただ今何週目になってるのかを割り出す。主治医は立ち上がりカレンダーをめくり返し、しきりに「ちょと待って、ちょっと待って」と言いながら「1、2、3……」と日付を数える。私は、へー、市販のチェッカーってそんなに信頼性あるんだ?とふと思う、だってまだ尿検査やってないよ、先生。カルテにしっかり予定日を記入してから、「おしっこしちゃった?」「まだ、してない」「じゃとってきて」なんちゅー会話だ。その後、おしっこの判定を聞くまでもなく、いつもの卵巣エコーを撮る……いつもより長い……「先生、卵巣診てんの? 子宮診てんの?」「子宮……」「そっかー」「ちょっと待って、今見せてあげるから」いやー、すごい風景、それ以上は説明できまへーん。「これがねー、分かる? 心臓、点滅してるでしょ」「ひえーっ、もう映るんですかぁ」「2.4ミリ」「というわけで、妊娠してますねー」「はーい、びっくりー」診察台を降りてからの先生の話が長いこと長いこと。今年40歳になる私は超マル高であるリスクもさることながら、腫れた卵巣を抱えながらの妊娠はいかんともしがたいリスクがつきまとうらしい。でもこの慎重に慎重を極めた主治医が「産むな」とは一言も言わないわけだから、ちゃーんと健康に産まれても全く不思議はないということでもある。あらかじめ、まじで産むなら自宅近くの小綺麗な専門クリニックで、と考えてた私は、そう簡単にいかないことも諭される。私みたいな経緯とリスクのある妊婦をはいよとは受け入れてくれないんだそうな。まだまだ何がどうなるか分からず、幸い安定期に入ったとしても、それから待ち受けるのは、病んだ左の卵巣が膨張する子宮に痛めつけれ、いつ悲鳴を上げるかという懸念が始まる。何週目かに卵巣摘出の手術を行うか、はたまたコドモも取り出すか、心配性の主治医はありとあらゆるケースを提示して私にニンプの自覚を促すのであった。でも最初からハラキリしたあの大病院にかかるのはヤダなー。主治医はあの病院をもう辞めてしまってるし。「でもボクんとこでも産むのはできないよ」「えーーーっ、じゃあ結局○○病院に運ばれるの?」「そういうことになるね。○○じゃなくても大病院ならいいけど」「いやー、○○がイヤなわけじゃないから、どうせ運ばれるならあそこがいいですけどね、でもでもあそこに連れてかれても、先生は切ったり取り出したりはしてくれないんだよね?」「うん、もう辞めたからね」散々話したあげく、どうやらこのままこの主治医の医院へギリギリまで通い、最後は○○病院行き、というのが妥当なんだなぁと思いつつ、「すぐに決めなくていいよ」と言われて診察を終える。
5月30日日曜日、本日。しかし、ほんとかなぁ? とまだ半信半疑で自覚の薄い私。お腹は重いしだるいし眠いけど、つわりなんてないし。いや、ないに越したことはないんだけどさ。考えるのは、自転車乗れないなんてめんどくさいなー(主治医に止められた)、とか、ちょっと待ってよ、ジムはもう行けないのか?! あれが最後だったのかーっ!(涙)、とか、そんなんばっか。無自覚な私。結婚当初は一応人並みに、コドモが欲しいと切に願った時期もあったのに、内膜症が発覚し、腹を切り、流れ流れて月日が経ち、ああ自分にはコドモはできないんだな、とだんだん納得して、それはそれで、それなりに楽しい毎日でもあった、そうして忘れたころに授かりものはやってきた。考えてみれば、不妊ですって診断されたわけじゃないんだし、結婚してるわけで、ここんとこ体調はめちゃめちゃ良かったし、妊娠してもなんの不思議はないのだった、うーん、私はなんであんなにジタバタしたんだろ? そうして今もまだホントかなぁ?と疑ってる。全くヒドいニンプだ。こんなヤツが母親になっていいのか?と思う。それでも『はじめての妊娠出産』とか、おきまりの『たまごくらぶ』なんか買ってきて、ふむふむふむ、とにわか知識を詰め込む今日この頃。ホントにこの腹の中にもう一個ちんまい心臓が入ってるのかなぁ???