水野俊哉の新刊インタビュー Vol .9 
「仕事に幸せを感じる働き方」
日時 2010127日(水)
 
◆「仕事に幸せを感じる働き方」(あさ出版) 横山 信治 さん
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【プロフィール】 

SBIモーゲージ(株)取締役執行役員常務

1982年、日本信販(株)(現三菱UFJニコス)に入社。営業成績全国最下位のダメ営業マンだったものの、本書で紹介する簡単な「コツ」をつかみ、全国NO.1へ。

20015月に日本初のモーゲージバンク(証券化を資金調達手段とした住宅ローン貸出専門の金融機関)となるSBIモーゲージ(株)(当時はグッドローン)の設立に参加。

SBIモーゲージは当初4人でスタート。現在、従業員200人、店舗数90、融資残高8,000億円に成長。「フラット35」の取扱高、全国NO.1

これまで3,000人以上の採用面接に立ち会うなかで、転職で成功すると言える人は10人もいなかったことから、安易な転職希望には厳しく接している。

また、本書で詳しく紹介する、どんな仕事でも成功する人に共通する「考え方」を発見。それを広めるべく講演等を行っている。

ライブドア事件でホワイトナイトとして登場した北尾吉孝氏(SBIホールディングス(株)代表取締役CEO)から高い評価を受けており、マスコミが報じない北尾氏の姿を知る数少ない人物。

小学生の頃、落語家の笑福亭松鶴に入門し、最年少プロ落語家としてテレビ、ラジオなどに多数出演した経験もある。芸名は笑福亭手遊(おもちゃ)で、笑福亭鶴瓶氏の元兄弟子。

 

 
≪水野≫ 今日は1210日発売「仕事に幸せを感じる働き方」(あさ出版)の横山信治さんにお話しを伺いたいと思います。よろしくお願いします。
 
≪横山≫ よろしくお願いします。
 
≪水野≫ 横山さんは私の主催する少人数制出版セミナー2期生で、大黒柱的存在でした。
現在、SBIモーゲージ(株)取締役執行役員常務をされています。
SBIホールディングス代表取締役の北尾吉孝さんの推薦文も頂いていますが、本書は本当に素晴らしい本でした。
父親が自分の息子に読ませたくなるような内容です。
早速ですが、この本で一番伝えたかったのは、どのようなことですか?
 
≪横山≫ 成功や出世などは、すごく大きな努力をしないと達成しないと思っている方が大半だと思います。現実的に大変でないとは申しませんが、少し考え方を変えるだけで成功に結びつくのだというヒントをお伝えしたくて書きました。
 
≪水野≫ サブタイトルに、「変えられないことを変えようとせず、あなたができることをやろう」とありますね。  
 
≪横山≫ ほとんどの人が変えられないことを一生懸命変えようとしています。
自分で変えられることは結論から言うと自分自身しかないんです。成功とは切っても切れない大事な部分です。当たり前のようですが気づきにくい部分でもあるので、ここを特に伝えたいと思いました。
 
≪水野≫ 横山さんくらいの方になれば自然に出来ることかもしれませんが、自分を変えるというのはとても難しいと思います。
ここまで詳細に自分を変える必要がある理由、そのための具体的な方法が書かれている本は私も記憶にないくらいです。本書を読めば、自分を変えてみようと思われる方が増えるのではないでしょうか。
 
「はじめに」で、横山さんご自身も書かれていらっしゃいますが、3,000人の中途採用者の面接をされ、500人以上の部下の方を見て気づいたことを元に本書は書かれていますので、実に説得力があります。
横山さんは、転職をしても何も変わらない。実は変わる必要があるのは自分自身で、自分の考え方を変えることで世界が大きく変わるということをおっしゃっています。
不満を言うことのマイナスも、ご自身の体験も含めて書いてあります。
 
≪横山≫ なぜ人は不平不満を言うのかというと、例えば上司や会社に感じていることについて、共感しあえる仲間を求めているのがひとつだと思います。
自分が言っていることが間違っていないということを確認したいのでしょう。
自分は間違っていない。間違っているのは上司である。ということが不平不満に繋がっています。ところがマイナスのことを口にし続けても上司は変わらないし、同僚も離れていくと思います。
 
不平不満を言っている人は、言っている本人がなぜそれを言っているのか、その理由を認識していません。自分が口にしていることの理由と、自分の人生に与える影響を知ることで、変えていけるのではないかと思います。
 
≪水野≫ それでは順に話を伺っていきたいと思います。
 
第1章「転職しても不満は消えない」
 
具体的に、どうして転職してはいけないのかという理由について説明してあります。
まず、不満は自分以外のものに対して起こること。
自分で解決できないことに不満を言っても変えることは出来ないこと。
更に職場を変えても同じような問題が起こると想定できる理由など、ここまできちんと論理的に書いてくださると、説得力があります。
 
転職したい理由は、1、上司 2、給与 3、仕事内容。
 
例えば28ページの仕事への貢献度について、自己評価のグラフがあります。29ページには上司、先輩、同僚、後輩から見た自分の貢献度のグラフがありますが、これを見ると如実に現実が分かりますね。
つまり自己評価の高さと、周囲の自分への評価の差が不満に繋がっていることが、このグラフを見ることで認識できます。
 
≪横山≫ はい。自己評価と他者からの評価のギャップこそが不満の原因です。そこに気づくことがまず最初の段階です。
 
≪水野≫ なるほど。不満を持つ理由を認識して、ではどうしたらいいかというのは次の段階ですね。後の章で詳しく解決方法が出てきます。
 
顧客第一主義、つまりお客様目線を取り違えている方について。
例として「自社のローンより、他者のローンの金利の方が安い場合、どちらを勧めますか?」という質問に、採用試験を受けに来た方が、「ライバル会社に行くことを勧めます」と答えていて、それは違うだろうと思われたエピソードもあります。
これはお客様のためという名目で、自分の勤めている会社については何も考えていないですね。
 
≪横山≫ お客様のためと言いながらお客様目線になっていない人も多いのです。「それ、本気で言っているの?」と思います。
例えば日本で一番の商品は、このネット社会でしたら放っておいても売れるでしょう。商品が100あったら、1番は1つしかない。では、99の会社はいらない会社なのかとなったら、決してそんなことはないでしょう。
それが事実なら、99社の社員はみな転職しなければならなくなります。そんなことはあり得ないでしょう。
 
≪水野≫ 商品というのは価格が安ければいいということではないと本書には書いてあります。お客様のニーズによって、大事なものはお金ではなくサービスであったり、担当者の人柄だったりします。
そして、経営者が求めているのは、現在の商品を工夫して売ってくれる社員です。
自社を愛せない人が、顧客第一主義を言っても成り立たないということが、本書を読むととても良く分かるのではないでしょうか。
 
≪横山≫ はい。
 
≪水野≫ 素晴らしい提案やアイディアをだすものの、口で言うだけで行動に移せない人が多いということにも触れてあります。
 
≪横山≫ アイディアは真剣に考えたら一日1020も湧いてきます。実際に出来るかどうかが大きな壁だと思います。
私のアイディアが取り上げられないと言っている人はそれで終わりです。
小さいアイディアを自分で実行していく積み重ねこそ大切です。会社の命運を分けるような大きなアイディアをどんどん実行されても困るのですが。(笑)
 
≪水野≫ 結果として、案があっても行動に移す人が少ないということでしょうか。
 
≪横山≫ はい。自分で口にしたことは出来るか出来ないかはともかく、率先して実現するという気構えで提案してもらいたいです。そうすれば、必ず採用されて結果に繋がっていくでしょう。
 
2、3年後に他のスタッフによって実現された場合「俺が昔言ったことだ」と不満に思ったり、「せっかく良い案を提案したのにとりあげられなかった」と言われても、それは自分で実行しなかったことが原因だと私は感じています。そこが伸びる人とそうでない人の大きな差でしょう。
 
≪水野≫ 「ぜひ、自分にやらせてほしい」という言葉と行動が欲しいですね。
そして、お給料についての不満ですが、転職の際に現職よりも低い額を提示するというのは、実は自分の価値を潜在的に分かっているのではないかということも指摘されています。
 
≪横山≫ はい。給料についての不満は、自分を正しく評価していないことから起こる不満です。自分の実力を客観的に見つめて認識すれば今の金額を受け入れられるでしょうし、もしくは、自己評価に近づくようにコミュニケーション能力も含めて努力すれば上がっていきます。
現実として、今もらっているお給料がその人の市場価値です。その人の価値はその人自身が変わらない限り、転職したからといってあがる訳ではないのです。
 
≪水野≫ なるほど。この第1章は、今抱えている問題は転職しなくても、考え方を変えれば今の職場で解決できるということが書かれているのですね。
 
≪横山≫ はい。なぜ1章に転職を持って言ったのかというと、自分を変えずに会社を変えようとしていることが、そもそも間違っているということを伝えたかったからです。
 
≪水野≫ 第2章「仕事の不満はこうしてなくそう」
 
ここでは、不満についての原因が、実は自分の中にあるということの理由が書かれています。
例えば、自分を正当化するために、人は、誰かのせいにしたくなる。それが上司であるならば、自分を正しく評価してくれない上司が悪い人だと思いたい、など心理的なことが書かれています。
 
≪横山≫ はい。誰もが嫌われたくないはずです。もし注意してくれるのであれば、言いにくいことを言ってくれているということです。そう思えたなら自分の中にある正当化したい気持ちにも気づけるかもしれません。
 
また、ノルマ達成などで厳しく言われたとしても、少なくともその仕事で身についた、コミュニケーション能力や提案力のスキルは、自分の力になり一生なくならないと気づいていただきたいです。
 
≪水野≫ 本当におっしゃる通りです。
 
第3章 仕事に幸せを感じる働き方とは?
 
成功する人の大半が好きな仕事をしていたのではなく、していた仕事を好きになったと書いてあります。
それでは、どうしたら仕事を楽しく出来るようになるでしょうか。
 
≪横山≫ 正直、私も昔は楽しくありませんでした。長年営業をやっていて、数字の達成度で自分の評価が決まるというのがすごくストレスでした。
ある時、ふとした出来事がきっかけで、目の前のことではなく、先にあることを目標にしたらどうだろうかと気づきました。
そして、周囲の人が喜んでくれるように心がけることによって、感謝されることも増え、とても仕事が楽しくなりました。
 
≪水野≫ まさに「For You」の考え方ですね。
 
≪横山≫ 「あなたのために」というと、とても言葉としては綺麗です。ただ、私が言いたいのは、自分を犠牲にしてまで全てを人のために尽くすということを勧めたい訳ではないのです。
自分の人生全てを「For You」で生きていくと破産してしまうかもしれませんし、会社の利益を度外視して、潰してしまうでしょう。
つまり、100%「For You」でなくてもいい。1日、何百回、何千回アクションをする中で、少しでも「For You」が多くなれば、半年後1年後10年後に、人生が大きく違ってくるというのが結論です。
 
≪水野≫ 本書「仕事に幸せを感じる働き方」では日々の仕事の中で「あるある」という具体的な事例が説明されています。
リアリティを持って「For You」の精神について書かれているので納得出来ます。「世の中、そんな綺麗ごとで生きれる訳はないだろう」と思われる人もいらっしゃると思いますが、横山さんの本を読めば具体的な例が沢山載っているので、心の底から共感して頂けると思います。
 
≪横山≫ 有難うございます。
 
≪水野≫ 第4章 大嫌いなあの人と、仲良くできる!
 
この章では具体的な苦手な人とのコミュニケーションのノウハウや、考え方が詰まっています。
 
≪横山≫ 読者の方が、少しでも楽に職場で働けるように、考え方や上司との付き合い方について書かせていただきました。
 
≪水野≫ 苦手な人とのコミュニケーションは、まず挨拶から。接触する回数や話す回数を意識的に増やすなど、具体的ですね。
淀川長治氏の「私は嫌いな人に逢ったことがない」という部分では、人に好かれる一番の方法は相手に興味を持つことだと紹介されています。
 
≪横山≫ 上司には上司の辛さがあります。客観的に立場を変えて頂ければ、理解できるのではないでしょうか。
また、上司が1人で部下が大勢の場合、上司の自分への関心度の低さから不満を感じることもあるかと思います。
ただ、正直なことを言いますと、嫌いな人と仲良くするのは自分のためでもあるのです。
好きになることが難しいなら、「ありがとう」「助かります」「感謝しています」というポシティブな言葉で対応していくのがいいでしょう。
 
≪水野≫ アービンジャー・インスティチュート著「自分の小さな箱から脱出する方法」(大和書房)も思い込みの枠を外して客観的に物事をとらえようということが書いてあり、本書とも共通しています。
 
自分から見た世界と相手から見た世界が違うと認識することで、世界が変わります。
「思い込みの箱」から脱出することで、人は生きやすくなります。本書では具体例をあげて書いてあるので読者の方も理解しやすく、納得してくれるのではないかと感じました。
 
第5章 プロフェッショナルの仕事の姿勢
 
この章では成功している方たちのことが紹介されていて、とても読み応えがありました。
「For You」の精神がいかに大切であり、成功した方は皆この生き方を実践されていることが分かります。
 
横山さんの自伝的な要素もあり興味深いです。
横山さんは小学生から高校生の頃まで落語家をされて、その後大学を出てビジネスマンになられました。まさかのちに社長になるほど成功されるとは、落語家時代は思われていませんでしたか?
 
≪横山≫ まさに思いもよらない展開です。
実は、落語家の5年間は回り道だと思っていました。もっと早くに勉強していればよかったという後悔もあります。正月も含めて休みなしだったあの5年間は無駄だったとさえ思っていましたが、ここにきてようやくあの経験があってこそだと感じています。
 
≪水野≫ 弟弟子に笑福亭鶴瓶さんがいらっしゃるそうですね。
 
≪横山≫ 当時はそうですが、今はもう雲の上の方ですから。
 
≪水野≫ 小学生から高校生までプロの落語家だった方が将来社長になるというのは面白いですね。本書を読んでエピソードを楽しんでいただければと思います。
 
そして、今の横山さんからは想像もつきませんが、駄目営業マンだったころから復活されたエピソードについても書かれています。
営業成績が全国最下位になってしまい、うつ病寸前になられたとか。
 
≪横山≫ 私は逆境に弱い部分があり、こうなったのは自分ではなくまわりが悪い。厳しいノルマを課す上司や会社が悪いなどと思っていました。
本書にも書きましたが、同じように成績の悪い仲間と一緒に飲みに行って憂さを晴らしていました。
上司や同僚の悪口、自社商品の悪い部分を言い、更に過去の武勇伝をお互いに語り合うという毎日でした。
 
≪水野≫ それを変えられたのは、あるセミナーがきっかけだったそうですね。
 
≪横山≫ はい。そのセミナーでは「幸せになりたければ、幸せな人のそばに行きましょう」ということを言っていたのですが、私は否定したい気持ちでした。
でも思い切って、優秀なグループに混じってランチに行くようにしてから、人生が変わりました。
 
その時に、うまくいかない原因は自分の中にあることに気づいたのです。
読者の方に伝えたいのは、成功者に近寄るまでしなくても、まず不平不満をなくすだけでもずいぶん違う言うことです。
 
≪水野≫ まさに自分のことだと思われる若い人に是非、吸収して頂きたい内容だと思います。
 
≪横山≫ 成績のいい人間はいい人間と集まっていて、成績の悪い人間は悪い人間と集まっている。これはどこの会社に行っても変わらないでしょう。
何が違うかというと思考が違うのです。
そして、次のステップとしては、良いと思う人に嫉妬せず、思い切って交わっていくことをお勧めしたいです。
 
≪水野≫ 第5章には、立川談志さん、笑福亭鶴瓶さん、北尾吉孝さん、円山法昭さんとのエピソードについて紹介されていて興味深いです。
 
北尾さんとの大事なエピソードが載っていまが、この直々の言葉は重みがあったのではないでしょうか。
 
≪横山≫ 北尾の言葉がその後の会社人生を支えてくれました。
このエピソードを公の場で伝えるかどうか迷いました。本当は墓場まで持っていこうと思っていた話です。でも、北尾のことを語る中でこの出来事を抜きにして語れません。
北尾にこの原稿でいいですかと確認をとった時、ただ頷いてくださったことで、ホッと力が抜けました。
 
≪水野≫ とても重みのある、感動のエピソードですね。
管理職の方は、上司からの一言はこれだけ部下に影響力があるのだ、ということを知って欲しいです。
 
≪横山≫ はい。北尾に推薦文を書いていただく際にゲラをお渡ししたら、殺人的なスケジュールの中で読んでくださって感激しました。
ゲラはとても読みにくいのに、全部読んでくださって本当に感謝しています。
 
≪水野≫ 北尾吉孝さんといえば、ライブドア事件の時のホワイトナイトとして登場しましたので、その時の強烈で冷静な印象が残っていると思いますが、間近で接っしてどのような方ですか。
 
≪横山≫ ライブドア事件の時に有名になりましたが、マスコミでは一部分面白い所だけ流していると感じています。テレビでは強面のイメージがありますが、実はとても人情家です。
どんな部下に対しても温情を忘れず、とても面倒見がいい人だと思います。
 
≪水野≫ なるほど。ライブドア事件で報じられたイメージとは違い、とても温かい人なんですね。
 
≪横山≫ はい。そして、とても真剣に会社のことを考えています。
北尾には資産があるので、実際に経営しているのはお金のためではなく、命がけでやっているのが伝わってきます。その真剣な生き方こそが株主さんを味方につける要因ではないかと感じています。
 
≪水野≫ マネーゲームがうまくいった人ではなく、人間的に素晴らしい人が最終的に人の上につけるということを証明しています。
 
さて、横山さんが役員をされているSBIモーゲージ株式会社も現在では全国で90店舗、取扱高3000億円の大会社になられました。
そのトップである代表、円山法昭さんは、横山さんから見てどのような方ですか。
 
≪横山≫ 彼は成功哲学を地でいっています。志が高いです。
当初4名で始めた会社だったのですが、当時から、「年商200億円を目指す」と言っていました。当時はまだ月1件しか売り上げが立っていなくて、みんな「え!?」と驚きましたが、円山が言った言葉は2年後には実現しているんです。
このように志を高くして皆を引っ張るのがリーダーの役目だと思います。
私は全体のマネージャーとして、リーダーの夢のために、具体的にアクションを起こし支える役目をいたしました。今、会社が大きく成長したことがとても嬉しいです。
 
≪水野≫ どのように行動したら、このような素晴らしい上司の信頼を得られるかについて教えていただけますか?
 
≪横山≫ 本書に書いてある言葉を使うならば、プラスワンの精神でしょう。皆さん、良く分かっていらっしゃるでしょうし、決して珍しいことを言っている訳ではないのですが、分かっていても実行できている方は少ないと思っています。
例えば、今のあなたの発言は自分のため、もしくは自分の部下だけが良ければいいという考え方ではないか考えて頂きたいのです。
皆のためを考えてアクションをしているのかどうかは、上の人間から見たら分かります。
いくら立派なことを言っていても、自分の部下だけのために言っているのはプラスワンではありません。
 
みんなのためにやっている行動なのか、自分の給与を増やすためだけにやっていることなのか。
円山のような人間はそういうことを見抜けます。
 
≪水野≫ 読者の方にとって大会社の経営を担う横山さんの言葉から得るものは大きいでしょう。そこで是非、世代別にアドバイスをいただければと思います。
まず、20代の方にメッセージをお願いします。
 
≪横山≫ 20代はとにかく勉強して頂きたいです。
本を読んだりセミナーに行ったりして、意識的に自己啓発することが大切です。おおむね大学時代は勉強していても、入社したらパタッとやめてしまいます。
1人の人生経験では限界があります。是非、本を読んで色々な人の体験や経験を吸収してください。
 
≪水野≫ 20年後に望むような成功、幸せにたどりつくためには、勉強した方がいいということは間違いないですね。
 
≪横山≫ はい。読書家ではない成功者はいません。
例え一時的に成功しているように見えたとしても、経験だけで生きてきた方は、5人中4人は挫折しています。
1回だけの成功なら本を読まなくても叶うかもしれませんが、継続するためには読書なくして難しいでしょう。そういう意味で、若いうちから勉強をして考え方の基礎を養って頂きたいです。
 
人間誰でもツイている時があります。それが実力だと思って舐めてかかると基本が出来ていないために一過性で終わってしまいます。そして、人生ツキがない時も必ずあります。そんな谷に入った時に抜けるには経験だけでは無理です。
読書から得た基礎力や哲学が、きっと人生で助けてくれることがあるでしょう。
 
≪水野≫ 20代の方は、同世代の人を見て焦る必要はないですね。
勉強して人間としての基礎を身につける時期だということに同感です。
 
≪横山≫ はい。人を見て焦る必要はないです。
 
≪水野≫ それでは30代の方に伝えたいことは何でしょうか。
会社で仕事を覚えてきて、このまま会社で頑張るべきか、転職してキャリアアップするべきか迷っている人も多いと思います。その人たちに何を伝えたいでしょうか。
 
≪横山≫ 30代に必要なのは、コミュニケーション能力です。
20代の時はコミュニケーション能力がなくても「若いから」で許されますが、この先仕事人生で生き残るためにはコミュニケーション能力がないと難しいでしょう。
 
≪水野≫ ちなみにコミュニケーション能力については、4章に細かく書いてありますね。
 
≪横山≫ 30代半ばになると実力がついてきても、人間関係でつまづく人が多いです。そこを乗り切るためにはコミュニケーション能力も必要ですし、やはり読書などの勉強も必要でしょう。
それまでのビジネスの経験があるので、30代の方なら少し勉強すればすぐに掴めるのではないでしょうか。
 
≪水野≫ 人間は、自分がどういう感情を持って行動するかによって評価が変わってくると本書にもあります。
上司の指示に従わなかったり、感情的になって悪口を言ったりすると大きなチャンスが回ってこないのも事実です。
 
≪横山≫ 目線を変えて考えて頂けると、とても良く分かります。
例えば、部下からの目線では上司が悪い人間に見えるかもしれませんが、上司にとっては、部下が自分が嫌いだからついてきてくれないと残念に感じているかもしれません。
上司を変えようとせず、自分から変わるのが一番の近道です。
 
≪水野≫ 上司や会社側がちゃんと見てくれているのかなと心配している人も多いと思いますが、組織というのは公平に評価していると本書に書いてあります。
 
≪横山≫ その通りです。自分が思っているより、組織はちゃんと評価してくれます。自分が変わることで、必ず評価が形になってついてきますから、それを信頼していただきたいです。
 
≪水野≫ それでは、40代以上の方へのメッセージをお願いします。
 
≪横山≫ 40代以上と言うと管理職です。管理職の能力というのはオペレーション能力ではありません。「マネージメント」をして部下に働いてもらわなくてはならない世代です。
部下に対して「あなたのことを見ているよ」というテレパシーを投げることで、関心を持っていることを伝えることが大切です。
関心を持つということは、すなわち好意があるということになります。その好意は目に見えなくても必ず伝わるものです。だからこそ部下は上司のために頑張って働こうと思ってくれるのです。
 
部下は給料をもらっているプロですから、上司が誰であっても働くことは働くのですが、部下の力が10だとしたら、1520やってもらうためには、「いつも見ています」という関心を持つことが、部下のパフォーマンスをあげるポイントです。
 
≪水野≫ ダニエル・ピンク著「モチベーション3.0」(講談社)でいかに動機を高くすることが成果に繋がるかということが書いてありますが、職場の中でやる気を引き出すようなマネージメントが大事ですね。
 
≪横山≫ はい。その通りです。
私の部下でも10人いればマネージメントが出来るのは2人でしょう。
 
≪水野≫ 管理職でも8対2というパレートの法則が適用されるのですね。
(※ パレートの法則  企業では優秀な人が2割 その他の人が8割を占める。「ビジネス用語の常識・非常識」(双葉新書より))
 
≪横山≫ 後の80%はオペレーターとしての能力は圧倒的に高いですが、マネージメントとしてはどうかということです。
 
≪水野≫ マネージメントとオペレーションの差はなんでしょうか。
 
≪横山≫ 一般的な作業がオペレーションです。
マネージャーになる人間は優秀ですから、オペレーションについてはミスも少なく、速くて正確で人の倍の能力があると思います。
ただ、マネージメントの部分に自信がない管理職の場合、部下以上にオペレーションの仕事をしてしまいます。
 
ところが組織というのは、一人が人の倍作業をしても仕方がないんです。
それよりも、10人の部下に5割アップしてもらう方が、会社の利益になります。
そうは言っても自分がやった方が速いという建前の元で、自分の得意分野に逃げてしまう方もいます。
あえてマネージメントが自分のミッションだということを意識してやっていかないと、オペレーターとして優秀ではあるけれど、真のマネージャーにはなれません。それでは残念です。
 
≪水野≫ マネージャーとしてのコミュニケーション能力を磨けば、ストレスを抱えることもなくなり、仕事で幸せを感じるような働き方が出来るようになるでしょう。是非、本書を読んで参考にしてください。
 
≪横山≫ マネージャーも人を楽しませてあげる「For You」 の気持ちで仕事をして頂ければ十分です。
 
≪水野≫ とても素晴らしいアドバイスを有難うございました。このように、多くのビジネスマンとしてのノウハウ、成功者としての成功哲学など、沢山の引き出しを持っていらっしゃる横山さんですが、今後、どのような本を出されたいなどの展望はおありですか?
 
≪横山≫ 伝えたいことは沢山あります。
@ コミュニケーションについて
A 運をよくする方法
B スピリチュアル的なこと
など、色々と書きたいことが溢れています。年に2冊のペースで書いていきたいです。
 
≪水野≫ 横山さんは執筆もそうですが、元落語家さんだけあって講演も魅力があります。
横山さんは私が主催するビジスタセミナーに毎回出演してくださっていますが、本書にはその時話されていたエピソードも多く入っています。
セミナー後は、この本の帯にも何名もの感想が掲載されていますが、「涙が出ました」「感動しました」という沢山の感想が主催者である私の方にも届いています。
 
≪横山≫ 皆さんの言葉が本を書くエネルギーになりました。
 
≪水野≫ 出版後の講演活動などはいかがですか?
 
≪横山≫ 今後は、全国を講演活動していきたいです。それを現役のビジネスマンとしてやりたいと思っています。リアルなビジネスの世界にいるからこそ、説得力のある講演と出版が出来ると思っています。(当然ですが、今のビジネスに支障のない範囲で)
 
≪水野≫ こんな偉い方は呼んでも来てくれないのではないかと思われるかもしれませんが、是非、講演を希望される方はお気軽に声をかけてください。私の方で窓口になっても構いません。多くの方に講演を聞いて頂ければと思います。
(水野俊哉オフィス happynews@live.jp 担当 金子)
 
「仕事に幸せを感じる働き方」は年間述べ1000冊読んでいる私でも、本心から素晴らしい本だと思いました。是非、多くの人に読んで欲しいとお勧めできる1冊です。
それでは最後に読者の方にひと言お願いします。
 
≪横山≫ 本書を読んで、何か一つでも気づきがあり、自分を変えようと思ってくださったなら本当に光栄です。
もし、本書を読んで良かったと思ってくださったなら、皆に勧めてください。
 
私が出版したいと思ったのは、自分の名前を売ったり、お金が欲しかったらからではありません。伝えたいことがあるから出版したいと思い、その願いが叶いました。本書を通じて、少しでも読者の方に得て頂けるものがあれば、本当に嬉しいです。
是非、感想などもお待ちしています。あさ出版(info@asa21.com
 
≪水野≫ 今日は素晴らしいお話を有難うございました。今度の活躍を期待しています。
 
≪横山≫ こちらこそ有難うございました。
 
(構成 金子美子)
 
◆インタビュアー 水野 俊哉
 
【プロフィール】1973年生まれ。ビジネス書著者。
著書一覧 「成功本50冊勝ち抜け案内」(光文社)「成功本51冊もっと勝ち抜け案内」(光文社)「お金持ちになるマネー本厳選50冊」(講談社)
「知っているようで知らない 法則のトリセツ」(徳間書店)「「ビジネス書」のトリセツ」(徳間書店)「モテ本案内51」(ディスカヴァートゥエンティワン)
「誰もが無理なく夢を引き寄せる365日の法則」(きこ書房)「ビジネス本作家の値打ち」(扶桑社)「マトリックス図解思考」(徳間書店)
「徹底網羅 お金儲けのトリセツ」(PHP研究所)「ビジネス用語の常識・非常識」(双葉社)
 
 取材/日経新聞、日経ビジネスアソシエ、日経キャリアマガジン、ゆかしメディア他
 
水野俊哉 公式ブログ http://d.hatena.ne.jp/toshii2008/
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