minimi 北スマトラをゆく!(タイトル)




17.Lebaran前日


 明日はいよいよHari Raya Lebaran(断食明け祭)。

何日も前から準備しているお菓子や食べ物が、やっと陽の目を見る時がやってきたぜ。
そしてそのためにお姉さん達もラストスパート。
着々とたくさんの料理が出来上がってくる。

お菓子の包みもかわいらしく、家の中もお祭りのための模様替え。
大勢のお客さんが来るので、いらないものはひとつの部屋へ押し込んで!
この日のための飾り付け。

最後の
buka puasa。(断食明け)
夕食をとってからお姉さんとチョットおでかけ。
家族のみなさんからのお金を大事に持って。


メイン通りは大人も子供もたくさんでとっても賑やか。
ラッパなどの鳴り物やキラキラした飾り物、思い思いの物を手に人々は明日のLebaranを祝っている。

 ←「Takbiran」(タックビラン)
  Hari Raya Lebaranの前日を祝う人々









スダコに乗り私達が着いた所は、通りの少し大きな白いモスク。
すでに人がたくさんで賑やかだ。

モスクの入り口には、並んだ机がありそこに何人かのおじさんたちが座っている。
そして、お手伝いの子供達はモスクへ来る人々に元気よく声をかけている。

なぜモスクへ?
それはイスラムの基礎のひとつであるザカート(Zakat)を行うため。
私が感じるイスラムの寛容さは、こういう精神と行為も基本となっているんだなぁと改めて思った。

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 「Zakat」とは?
 アラビア語のzakatは「喜捨」「善意」などと翻訳されているが、本来の意味を的確に表している表現ではないらしい。
なぜならこの行為はムスリムにとって、礼拝の務めと同じく信仰にもとづいた義務であるのだから。

 「Zakat」は、これを出し得るすべてのムスリムに対し神より下された義務のひとつで、その人の年間所得と財産から一定比率の金銭や現物を献納する事を意味するもの。
 これは毎年終わりに行われる。

私が聞いた話では、Hari Raya Lebaranをみなさんが平等に過ごせるよう、断食月の終わる頃に行われるものらしい。

 「Zakat」を受けられる人については次のようにコーランに述べられている。

『施しは、貧者、困窮者、施しの事務を管理する者、および心が真理に傾いてきた者のため、また身代金や債務救済のため、またアッラーの道のために率先して努力するもの、ならびに旅人のためのものである。これはアッラーのおきてである。』  (日本イスラミックセンターの読み物より抜粋)

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お姉さんはZakatの申告のため入り口近くに座っているおじさんたちの所へ行った。
そしてみんなから預かったお金と名前をノートに記入し、お米と交換する。
そのお米は
Zakatを受ける人のために、そのまま係りの人に渡す。

これで終わり。
実に簡単で、わかりやすいシステム。
Zakatを申告しに来る人は後を絶たない。

財産的に余裕のあるムスリムにとってZakat
の務めを果たすことは、最高に感謝すべき喜びなのである。
イスラム圏を旅してると、私もいろんな形の親切に出会う。
そして生きていくのに精一杯な人たちでさえ、自分よりさらに生活苦と思われる人たちを見るとすかさず援助するのだ。

そういうことが小さい時から自然と身に付いているのは、深い信仰心からなるものなのかな。

 
ザカート記帳 おじさんの横にある白いものがお米
ザカートを受け取る人々 Zakatのお米を受け取る人々
 
賑やかなモスクを後に私たちは、歩いて近くの親戚の家へ。
その家の小さなドアの横には、花はついてないがイ〜匂いのする木があった。

ドアの外から何度か呼んだが、なかなか応答がない。
でもお姉さんたちはそこに必ず人がいることを知っているのだろう、私たちは気長に外で待っていた。

何分かしてドアを開けたのは、とっても小さなおばあさん。
歩くのが少し困難なそのおばあさんは、自分が寝ていた場所から出てくるのが大変だったんだろう。

おばあさんは一人で暮らしている。
すぐ近くに嫁いだ実の娘の家があるらしい。
インドネシアにも日本のように一人暮らしの老人がいるんだ...。

今までインドネシアに通ってきて初めて見た。
だってインドネシアって家族がいつも一緒。
親兄弟じゃなくても親戚とかいろんな人たちとか、いつも誰かがそばにいるのに。

インドネシアだけに、すっごく寂しい気持ちになっちゃった。
日本ではもう当たり前の事なんだけど。

おばあさんは新しいバティックの布を渡しに来たお姉さんと、アタシたちが訪ねてきたことにとても感謝していた。
そして、モスクでもらったZakatのお米にも。




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