第4回民間教育学会(2007年1月28日)
於:渋谷区千駄ヶ谷区民センター1階第一会議室
                 T).研究発表会:10:30〜12:00

1.「発達障害児のワーキングメモリー改善訓練」
                             塩谷英策            耕心塾 ・ 教育相談室
2. 「レンタル活動 〜引きこもりと社会の橋渡し〜」
                             浅野純一              ニュースタート事務局
3.「子供と親の運動」
                             西薗一也            スポーツ広場
4.「青少年を支える環境づくり〜相談機関の試みと課題〜」
                              丸山康彦             ヒューマン・スタジオ
5.「通信制大学との連携〜星槎大学からの提案〜」
                             井上 一              星槎グループ
6.「0才から83才まで〜星槎グループの活動」
                             井上 一             星槎グループ
7.「ひきこもり・ニートの若者の集まりで見えてきたこと」
                             豊田キヨ子           せたがや教育フォーラム

    
1.耕心塾・教育相談室  塩谷英策

「発達障害児のワーキングメモリー改善訓練」


 耕心塾では健常児と発達障害児の教育的支援と相談を、NPO法人「いつでもここで」では発達障害児・者と知的障害児・者の教育・生活・就労支援をしています。
学習しよく理解したはずの内容をしばらくたつと、学習したことまで忘れることのある子どもに出会ったとき、ワーキングメモリーの大切さを知らされました。絵カード・文字カード・パソコンなどを使い、見たこと聞いたことを1秒後・3秒後・5秒後・・・に思い出す訓練をしてから学習に取り掛かると、解決力が以前より改善されているようで、学習者本人が喜んで学習に取り組むようになりました。今では発達障害児のみならず健常児にも、学習の準備体操・整理体操としてワーキングメモリー改善訓練をしています。

2.ニュースタート事務局  浅野純一

「レンタル活動 〜引きこもりと社会の橋渡し役〜」

レンタル活動は引きこもり・ニートの若者に直接会いに行く訪問活動のことで、訪問スタッフをレンタルお姉さん・お兄さんと呼んでいます。私は現在、レンタルお兄さんの活動もしていますが、以前は引きこもりでありレンタルお姉さんによって引きこもりを脱出しました。引きこもりの問題は家族で解決することは難しく、第三者の介入が必要となります。訪問しても拒否から始まるケースが多いですが、時間をかけて「動き出したい」という気持ちを引き出し、社会とのつながりを取り戻せるようにサポートしていきます。

3.スポーツ広場  西薗一也

「子供の体力低下と親の指導」

現在子供の体力低下は深刻な問題になってきています。体育のマンツーマン指導を今まで行ってきて、やはり親の指導が必要不可欠であると思います。
子供は親からの言葉を待っています。「良く頑張ったね!」「すごい!」「おめでとう!」
親からの言葉が一番子供を動かします。
しかし、運動が苦手な子供たちに対しての親の反応は
「なんでできないの?」「お母さんが子供の時は簡単に出来たのに…」「運動能力は全くないからね!」と、運動ができないと決め付けてしまっているので、運動に対して親の言葉かけは少ないのが現状です。
親が一番身近にいる存在で、一番の先生にもなりえます。親の指導力の違いだけでも、子供の運動能力は上げることができます。一番は親が子供の気持ちに立って上げることです。できなくても子供は「できるようになりたい!」という気持ちを持っています。その気持ちを生かすも殺すも親次第です。
今の子供はなぜ運動ができないのか?今の子供に合った運動のやり方。親も子供の運動についての知識をつけて運動が出来ないと決め付けるのでは無く、一緒に学んでみては如何でしょうか?

4.ヒューマン・スタジオ  丸山康彦

「青少年を支える環境づくり 〜相談機関の試みと課題〜」


私は、青少年個人をどうこうすることより、青少年を取り巻く環境づくりを重視しています。つまり、彼らの周囲に理解ある「人」と「社会資源」が多く、さらにはそれらがネットワーク化されている、といった環境があれば、彼らは楽になり、力がよみがえるからです。
そのため相談機関「ヒューマン・スタジオ」の業務でも、親御さんをはじめ周囲への支援はもとより、青少年支援の人材養成、および青少年支援に関するイベントの開催やメールマガジンの配信など、青少年以外の人々へ向けた啓発活動に注力しています。また、地元神奈川県は行政と民間との協働が進んでいます。そのことは「広域的な環境づくり」という意味で大切なことと考えています。


5.星槎グループ  井上 一

「通信制大学との連携 〜星槎大学からの提案〜」


通信制高校との連携においては技能連携校・サポート校と多岐に亘り、かつ市場的には飽和状態にある。しかし一方では「七五三問題」などの問題が山済みになっている。そこで通信制高校に加え、通信制大学との連携をすることにより高大7年一貫教育の実施を提案したい。大学との連携は高校の連携と比べて法的な規制が少ないが、逆にノウハウも必要となる。
星槎グループが開学した星槎大学は連携をする上での仕組みを多数用意してある。その仕組みと星槎国際高等学校などで培った連携ノウハウがあれば、高校を終えて就職をするにはまだ準備が必要かと思われる子どもたちに、星槎大学サテライトカレッジ(通学制スタイル)としての居場所を提供することができる。さらには星槎グループおよびそのネットワークの利用を視野に入れたトータルな教育活動が可能になる。
(ホームページ 
http://seisa.ac.jp/

6.星槎グループ  井上 一

「0才から83才まで 〜星槎グループの活動」


星槎グループは「排除しない」をキーワードに、星槎大学・星槎国際高等学校(広域通信制)などを運営する学校法人国際学園をはじめとして、社会福祉法人星槎(保育園等)・NPO星槎教育研究所・総合受験予備校ツルセミなど教育を中心に医療・福祉などが係わる分野にて活動している。既存の教育機関等との連携・連帯を進めていくことで、未だ光が当たらない方たちにも胸を張って社会参加していける仕組みが可能であると考える。
民間教育としての役割を社会的意義を失わずに果たしていくために、多様な連携(緩やかなコンソーシアム)をし、「学校」といった枠を超えて教育資源の共有をすることが必要であると考える。
(ホームページ http://www.seisagroup.jp/


7.せたがや教育フォーラム  豊田キヨ子

「ひきこもり・ニートの若者の集まりで見えてきたこと」


学校の閉鎖性と管理教育に対し、市民による教育改革の情報誌として「せたがや教育フォーラム」第1号を創刊したのが1987年。その中から「子どもオンブズパーソン」ができました。現在、下北沢で月1回会を開いている「十八時の会」も生まれました。この「会」の目的は世代を越えて本音で話そうということで、いろいろなテーマでおしゃべりしたり、学んだりしてきましたが、最近はずっと“ひきこもりだっていいじゃん”とかニートのことなどしゃべっています。
これからのスケジュールは原則として毎月第2土曜日(都合により第3土曜日もあり)で、時間は18:00〜21:30、会場はらぷらす(世田谷区立北沢タウンホール11F)第1研修室です。参加費は100円です。どなたでもお出かけください。みんなと話したいことがあったら、何なりとお申し出ください。ではお待ちしております。

連絡先 090-6039-7533 「十八時の会」豊田キヨ子

                  U).シンポジウム:13:30〜16:00
                
   ※ 「新しい学びの場2008」に記載されました。

                    
テーマ『これからの民間教育』


       
   司会         平井雷太(セルフラーニング研究所代表)

          講演者          寺脇 研(元文部科学省審議官)
                        宮澤保夫(星槎グループ代表)
                        二神能基(ニュースタート事務局代表)
                        豊田キヨ子(せたがや教育フォーラム)
                        和田重宏(CLCA代表)


文責:澤戸真利